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『蟲(1)【1〜終、全編加筆&修正】』 作者: 桜色
昨日から霊夢が居ない。
また妖怪退治にでも出かけたのだろうか?
神社を訪れた魔理沙だったが、神社は昨日見たままの姿で、
霊夢が戻った形跡も無かった。
「おかしいな?あいつがこんなに長く神社を空ける事は滅多に無いのに」
チクッ・・・
「いで!」
突然魔理沙は首の後ろに鋭い痛みを感じた。
咄嗟に手で押さえると、ゴソッと言う感触が有り、手には潰れた蜂が残骸となってこびり付いた。
「いててて・・・げ!蜂か!くそう、潰しちまった・・・気持ち悪いぜ・・・」
汚物でも振り払うかのように手から残骸を振り落とすと、手水舎に向かって行った。
パシャ・・・パシャ・・・
柄杓で二度三度と水を汲み直し、念入りに洗う。
「あーあ、霊夢は居ないし蜂には刺されるし、手で潰しちまって気持ち悪い事この上ないし・・・ついて無いぜ・・・」
社に戻ると、霊夢の私物が入れてある棚から傷薬取り出した。
蜂に刺されたにしては痛みは全くと言って良いほど無かったが、念の為にしっかり消毒しておく。
「霊夢も居ないし帰るか・・・」
ため息混じりに吐き出すと、箒に跨り飛び立とうとした・・・が、
急に視界が歪み、体の自由が効かなくなった。
「あ・・・う!な、何だ・・・」
たっていることも儘成らなくなりその場に倒れこんだ。
そしてそのまま意識も白く掻き消されて行った。
/
「うう・・・息が苦しい・・・・」
気がつくと辺りは薄暗く、生暖かく湿った森の中のような所に居た。
それに息苦しいと思ったら、魔理沙は大木に磔にされていた。
「な・・・何だこれは・・・?」
まだ朦朧とする意識で今自分に起きている事を必死で推察してみる。
「そろそろ毒も切れて目覚める頃だと思ったよ」
「!?」
聞き覚えのある声だった。
「気分はどう魔理沙?」
「あく・・・苦しいぜ・・・早く解いてくれ・・・」
「それは出来ない相談かな」
「・・・どうして?」
ザッ、ザッ・・・
足音と共に魔理沙の視界にリグルが入ってきた。
「だって、今から魔理沙は私達の糧になって貰うんだから」
「・・・糧?何を言ってるんだ?」
「私はね、虫達の王として人間達に仕返しを決めたの」
「仕返しだって?一体私が何をしたと」
パシイ!
リグルが魔理沙の頬を勢い良く叩いた。
「ぐっ!な、何をする!」
「何をした、だって?」
リグルは拳をギュッと握ると、ぶるぶると振るわせた。
「私達こそ何をした?ただ人間の生活に必要無い、気持ち悪いと言う理不尽な理由で、
無残に潰され、踏みにじられ殺されていく私達の痛みを知っているの?」
「・・・」
「だからね、今から魔理沙には私達の痛みを少しでも知ってもらおうと思って」
ザッ・・・
魔理沙に詰め寄るように近づくと、ロープを取り出した。
そしてそのロープを魔理沙の右足に縛り、さらにそこに頑丈な木の棒を差し込んだ。
「よいしょ!」
リグルは力を目一杯かけて棒を回した。
途端に魔理沙がうめき声を上げる。
「痛い!痛い!何してるんだ!やめてくれ!痛い!」
ロープ魔理沙の右足に食い込むようにその幅を狭めて行く。
更に力を込め、棒を回す。
締め付けられた魔理沙の右足からはあっと言う間に血の気が失せ、紫色に変色し始めた。
「あ!ぐ!解いて!早く解いてくれ!痛い!」
あまりの痛みに懇願する。
「だめだよ。こうやっておかないと人間てすぐ体液が出て死んじゃうでしょ?これでも一応勉強してきだんだよ」
「い・・・一体何をするつもりなんだ!」
「今にわかるって。ほら皆!準備できたからココから食べて良いわよ」
「食べてって・・・ひぃぃ!」
魔理沙は目の前の光景に絶句した。
虫 虫 虫 虫 虫 虫 虫 虫 虫 虫・・・
いつの間にか魔理沙とリグルの周りには数え切れないほどの虫が蠢いていた。
「嫌!何!?気持ち悪い!」
「・・・気持ち悪い?やっぱり人間は許せない!私の同胞達を気持ち悪いと吐き捨てるなんて!」
「ひぃぃいいいぃぃぃ!謝るから!謝るから!」
「ダメ!ほら皆食べていいよ!」
「やめてくれぇぇぇぇえ!!!」
ぞわぞわと虫たちは魔理沙の右足に纏わり付き始め、魔理沙は右足に得体の知れない感触を感じた。
/
数分もすると虫たちは魔理沙から離れ、リグルの傍へと固まっていった。
「うう・・・あぁ・・・」
くぐもった声を上げる魔理沙の元へまたリグルが歩を進めた。
「美味しかったって言ってるよ。よかったね魔理沙」
魔理沙の右足は僅か数分の間に食い尽くされ、乳白色の骨だけが残っていた。
「止血も上手く行ってるね。霊夢の時は止血とか知らなかったからさー、
足食べた所でショック死って言うのかな?痙攣してそのまま動かなくなっちゃって・・・、
だからなるべく体液を出さない方法と言うのを勉強してきたんだよ」
「・・・まさか・・・お前霊夢を・・・!?」
「昨日この子達の糧になったわ。ほら隣の木」
魔理沙は恐る恐る指差された方を見遣った。
そこには人間の物と思われる骨・・・
黒い髪の毛・・・
そして紅白のリボンが泥の中に落ちていた。
「嘘だ・・・嘘だ嘘だ!こんなの嘘だ!・・・うっぷ!」
急に酸っぱい物がこみ上げてきた。
「うぷ!うげぇえぇえぇ!げほ・・・」
「あーあー、勿体無いなぁ。これも虫たちにとってはご馳走なのに。ほらお前達」
魔理沙の吐瀉物に虫達が群がると、すぐに綺麗さっぱりと無くなった。
「魔理沙、少しはわかったかい?同胞を殺される私達の痛みが・・・理不尽に叩き潰される苦しみが?」
「・・・うぁ・・・霊夢・・・霊夢・・・」
「返事が無いって事はまだわからないんだ?」
リグルは今度は左手をきつく締め上げた。
「ほら皆!ここも食べて良いわよ!」
「・・・いやぁああぁぁぁ!やめて!もっ・・・もうやめてぇえ!」
朦朧としていた魔理沙だったが、締め上げられる痛みと、悪夢のような光景に絶叫した。
しかしその願いも無駄なものだった。
あっと言う間に食いつくされ、支えを失った骨がドサリと足元に落ち、転がった。
「ううぅぅぅうぅぅぅ・・・」
「魔理沙?」
もう呼んでも呻き声しか返ってこなかった。
体は時折痙攣し、目にも生気は無く、見る見るうちに体温も下がっていた。
「もう限界なんだ?虫達と違ってぬくぬくと育った人間てやっぱり脆いなぁ・・・」
「・・・」
「まぁいいや、まだまだ仕返しする奴は沢山居るし。ほら皆、もう全部食べちゃっていいわよ」
「・・・!・・・!・・・・・・ ・・・」
もう声すらも上げることなく魔理沙の体はあっと言う間に虫達に覆いつくされた。
「あっけなかったなぁ・・・次は誰に仕返ししようか。何れは全ての人間食い尽くすけど」
魔理沙のトレードマークだった大きな帽子がふわりと舞い、紅白のリボンの横に寄り添うように落ちた。
小さな森の大きな木の根元、そこに二人の少女の骨が転がった・・・。
/
「痛っ!何?あーもう最悪!虫に刺されちゃった」
次は・・・誰?
勢いだけで書いて見た。
続として別キャラも書くかも知れないし、書かないかもしれないw
追記:加筆&修正しました。
桜色
作品情報
作品集:
1
投稿日時:
2009/03/18 16:42:30
更新日時:
2009/03/25 00:12:47
分類
魔理沙
虫
グロ
リグル
といっても他の復讐の対象があんま思いつかないけど