Deprecated: Function get_magic_quotes_gpc() is deprecated in /home/thewaterducts/www/php/waterducts/neet/req/util.php on line 270
『廻る式神』 作者: 紅魚群
「我が力に従いて、その力、ここに聞こし召し給え急急如律令…」
藍が真言を唱えると、御札まみれの化け猫が青白い炎に包まれる。
息を呑んで見守る紫と藍の前に現れたのは、見るのもおぞましいイボイボだらけのグロテスクな物体だった。
「…また、失敗ね。」
「ううう…。」
こうなってしまっては、式を剥がすことも出来ない。涙を呑んで藍は失敗作を斧で切り殺す。
これで3回目の失敗だ。だが藍は諦めなかった。
何回もの失敗の後、ついに藍は式神召喚に成功した。
「や…やった!」
現れたのは、猫の耳を頭に生やした可愛らしい少女だった。
「あなたが私のご主人様ですか?」
「ああそうだよ!可愛いなぁ…なんて綺麗な橙色の瞳だろう…。…そうだ、お前の名前は橙(ちぇん)だ!!」
跳んで喜ぶ藍の姿に、紫の顔もほころぶ。
それからの藍は、我が子のように橙を可愛がった。
家族が増えたことで、藍にとっては慌しくも楽しい、幸せな日々が続いた。
秋の終わりも近いある日、藍達は冬越しの準備を着々と進めていた。
「さあ橙、今日は薪割りだ。」
薪と斧を持って来る藍。しかし、橙の顔がどうも浮かない。
「どうした橙、何も難しくなんかないぞ。それとも具合でも悪いのか?」
藍が心配して近づくと、橙は後ずさり、俯いて斧を指差した。
「斧?斧がどうかしたのか?」
「もう………………ぃでね……。」
「ん…?」
よく聞こえなかったので藍が聞き返す。
橙はイボイボだらけになった顔を上げ、今度はハッキリと言った。
「 もう 殺さないでね 」
一発ネタ。
読んでお気付きの方もいると思いますが、有名なコピペ(怪談?都市伝説?)が元ネタです。
式神の設定とかに突っ込んではダメです。
紅魚群
- 作品情報
- 作品集:
- 1
- 投稿日時:
- 2009/03/27 12:57:54
- 更新日時:
- 2009/03/27 22:09:50
- 分類
- 藍
- 橙
- ホラー?
その後が気になる
こんなの藍様発狂して自殺するだろ
それを藍様に見せないでけなげに平静を装ってると思うと…。
萌えた。
その発想はなかった
殺してもおかしくないだろうに。