Deprecated: Function get_magic_quotes_gpc() is deprecated in /home/thewaterducts/www/php/waterducts/neet/req/util.php on line 270
『紫と帽子屋』 作者: タダヨシ
扉を叩く音がする。私は鍵を開けて彼女を迎えた。
「こんにちは、紫さん」
玄関には日傘を差した女性が立っている。
「こんにちは」
彼女は上質の金糸を思わせる髪を揺らして微笑んだ。
私は彼女を自分の家に入れ、近くにある椅子と長机に手を向けた。
「どうぞ、お掛けになってください」
その声を聞いた紫と言う名の女性は、金色の髪が目立つ頭を少し前に動かして
「ありがとう」
と言った。彼女が日傘を閉じると、椅子にその柔らかい腰を乗せた。その動作を見た私は、部屋の隅から大きな木箱を持ち出し、長机の上に置いた。
「例のアレはもう完成したの?」
「ええ」
私は彼女の質問に対して少々硬い声で答えた。
無愛想に施錠された木箱を開く。
「どうぞ」
私は木箱の中のそれを彼女に手渡した。
「あら……」
それを手に取った紫は声を漏らした。
白い輝きを放つ滑らかな生地、技巧を凝らし極限まで美しい曲線を描くフリル、澄んだ光沢を放つ赤くて軽やかなリボン。紫の手袋をしていても分かる細く白い腕の中には、帽子が存在している。
そう、私は帽子屋だ。
紫は綺麗な瞳の収まった顔をこちらに向けた。私はその動きにびくりとして身構えた。
「この帽子は幻想郷の素材で作ったの?」
「はい」
「この帽子はあなたが作ったの?」
「はい」
私は動揺してつい機械的に答えてしまった。彼女は怒ってしまうかもしれない。
「すごいわ、あなた」
全く予想していなかった言葉を拾ったので私の耳は驚いてびくりと震えた。
私の帽子屋では実用的な帽子を作ってはいない。それ故にこの幻想郷では今まで客が私に仕事を頼んだことは数える程しか無く、客の私の仕事に対する評価も散々だったので、殆ど飾りとして看板を掲げていた。だから、まさかこんな言葉が聞けるとは思ってはいなかった。
紫は言葉を続けた。赤色がかった唇が軽やかに動く。
「こんなに綺麗な帽子は見たことがない、あなたは私が知っている中で一番の帽子屋よ」
その言葉を聞いた瞬間、私は体の中が一気に熱くなるのを感じた。無意識に私の口が動き、喉が震える。
「はい! ありがとうございま」
声の波を喉から出し終える前に、ある記憶が頭の中に現れた。
捨てたくても離れない忌むべき記憶だ。
それは今まで私に仕事を頼んだ全ての客人が言った……あの言葉だ。
『こんな変な帽子いらない』
と、ある客が言った。
『帽子は何処にあるの?』
と、ある客が言った。
『ねぇ、この布の塊は何?』
と、ある客が言った。
『雑巾作れなんて言った覚えは無いよ』
と、ある客が言った。
『ただの生地の方がきれいだったね』
と、ある客が言った。
私の心を砕き、体を凍らせた言葉。
そうだ、これが私の評価。
「どうしたのかしら?」
紫が顔を覗き込んだ。それに対して私は慌てて答えた。
「いいえ! 何も……」
「そう? ならいいけれど」
紫は私の言葉を聞くと、安心したのか腕の中の帽子に視線を落とした。
その様子を見た私はさっきとは別の熱を感じていた。
そうだ、こいつもきっとそうだ。
わたしのつくったぼうしをゴミみたいにひていする。
わたしをほめているのはただのうそなんだ。
わたしをほめるだけほめて、そのあとでわたしのまえでぼうしをわらいながらひきさいたり、ふみつけたりするんだ。
わたしのいっしょうけんめいつくったぼうしを。
紫は私を見ている。私は心の荒ぶる炎を抑えた。
「ねぇ、あなた」
「はい、何でしょうか?」
「この帽子、気に入ったんだけれど……」
「はい」
「報酬は何がいいかしら? どんな物でも頼んでいいわ」
本来、職人にはこれ以上の褒め言葉はない。
しかし、この言葉を聞いた瞬間に私の心には、激しくて黒い火が踊っていた。
この女は何て奴だ。
私に望んだ物を渡して、それで十分に私の帽子が価値のある物だと信じ込ませるのだ。
報酬を受け取り、十分に満足した私の前で、この女は私の帽子を引き裂き
『あなたの帽子、こうした方が綺麗だわ』
と言うに違いない。なんて意地の悪い女だ。
多過ぎた過去の批判によって私は正常な判断と精神を失っていた。
もはや私の職人としての心は捻じ曲がり、過去への粘りつく嫌悪のみが残っていた。
「報酬は何がいい?」
改めて紫は質問の言葉を投げ掛けた。
そうか、そっちがその手ならこちらにも考えがある。
私は顔の端に邪悪を煮詰めた笑みを浮かべた。
「報酬はですね……」
「報酬は?」
「わたしの前で脱糞してください。あなたが」
「……今、なんて言ったの?」
紫は聞いた言葉を理解できないでいた。
こうすれば本音が聞き出せる。この女は怒りを乗せた声を私に投げ付けるに違いない。
紫は戸惑った顔をして椅子に座っていたが、私は冷たい氷水を掛ける様に口を動かした。
「早く、わたしの前で脱糞してください」
今度ははっきりと大きな声で言った。紫は俯いて私の前から顔を隠している。
一瞬の後、紫は顔を上げた。その視線は私の眼を捕らえている。
「いいわよ」
私は動揺した。絶対に報酬の拒否だと思ったから。
よく見ると紫の白い頬に赤が掛かっているのが見える。
いいや、違う。これは演技だ。
いままであったどの人間も私の帽子を褒めてはくれなかった。私が良心に駆られて報酬の内容を変更するのを待っているのだ。
そうはいくか。そうはいかない。
「じゃあ、スカートの下に着ているものを全部脱いで、四つん這いになってください」
これだけ最低な言葉を浴びせ掛ければ、絶対に本音を吐き出すはずだ。
紫は座っていた椅子から立ち上がり、こちらを見る。
そうだ、出せ、出せ、本音を。
私の心は汚い言葉を浴びるはずなのに、喜びに満ちていた。
だが、紫はスカートの中に手を入れて下着を下ろしている。手の動きは躊躇いながらも正確に、繊細な生地と丁寧に編みこまれた白レースの山を足元に生み落とした。
紫は未だに赤い頬をしたまま、こちらを見つめている。
「下着は何処に置けばいいのかしら」
「そのまま、足に掛けたままでお願いします」
「そう……」
「早く四つん這いになってくださいよ」
私は冷たく彼女に命令した。紫は何か言いたげな目を私に向けたが、すぐに手足を床に触れ、四つん這いになった。
紫の後ろに回った私は彼女の腰周りを見て言った。
「失礼しますね」
私は紫のスカートの端を大きくたくし上げ、その中が常に見えるようにした。
私がその作業を終えた時、そこには長くてしなやかな白い脚と、それとは対照的な豊かさを含む赤のかかった脚の付け根が現れた。
私が今回お世話になるのは脚の付け根の方であり、その部分は世にも危なげで魅力的な曲線を描いていた。
「きれいですねぇ……」
粘着質に言葉を吐きながら、私は彼女の腰にある二つの山に手を触れて、くっつけたり離したりした。私は暫くそれを繰り返した後、彼女の顔を見た。
顔は嫌悪の色と紅潮に染められていたが、眼の奥にはまだ嘘の光が見えない。
まだか、まだあの言葉が出てこないのか。
くそめ、しぶとい女だ。
私は心の中で舌打ちをしながら紫の後ろへ回った。
紫の腰にある二つの山に両手を掛け、思いっきり広げる。
一瞬、短く大きな息をするのが聞こえたが、私は全く気にせず命令した。
「出してください」
その声を聞くと、目の前の二つの山の間にある小さくて、多くの線の中心にある桃色の穴がヒクヒクと震え始めた。その様子にも私は全く怯まずに言葉を続けた。
「おっと、ゆっくりですよ。一気に出しては楽しめませんからね」
その言葉を聞くと紫はゆっくりと自分の頭を縦に振った。
桃色の肉の周りにある線が段々と薄くなり、小さかった穴は大きく広がった。暫くは広がった穴から、鮮やかな赤色が見えていたが、やがて茶色い物体が見え出した。
桃色の肉は紫から出た茶色く弾力のありそうな塊を縁取っていた。
紫の腰にある二つの山は元々雪の様に白かったが、私が指を掛けた部分はさら白くなり、芸術的な模様を生み出している。
むりっ、みりり。
桃色の穴から生まれたそれは、始めこそ頭を出しただけだったが、時間と踊り合うように少しずつその姿を私の前に現していく。
食べ物が分解され、もはやこの世のどんな動物であっても感じる事を拒むにおいが、私の鼻の中を刺激する。しかし、私は顔を背けずに紫を見つめる。
私は歪んだ笑顔を紫に注いでいる。
これだけの醜態、どんな奴でも本音を出すに違いない。
そう思い、私は腰から視線を外して紫の表情を見るために前にまわった。
私は草むらの中に隠れている醜い虫を探す様に紫の顔を見つめた。
しかし、私が期待していた表情は見られなかった。
紫の表情は頬を赤くしながらも、帽子屋が要求した報酬を生み出すために真剣に心を纏めようとしている顔だった。その眼は嘘の色に汚されておらず、純粋に帽子を評価し、欲しいと思っている客の顔だった。
なんだこいつは。
私は紫の真剣な姿を信じなかった。いや、長年の経験からして信じる事が出来なくなっていた。
紫は自分が最も恥じている他人に見せたくないであろう部分を見せ、そこから自分の体から出た汚れたものを出し、湿った息を懸命に吐いている。通常であればこの世のどんな美しい者や物であってもこの行動は醜いものとなるだろう。
しかし、私の眼に見えたそれは違った。
きれいだ。
私は目の前に存在している紫に疑問を持った。
なぜだ。みにくいはずなのに、なんでこんなにきれいなんだ。
紫の桃色の穴から進む茶色はその大きな姿を現し、まるで尻尾のようであった。
くそ、こいつも今までの奴とおなじなんだ。わたしのぼうしをひていするんだ。
きれいなはずがない!
私は目の前の綺麗な紫を拒むように、心を黒く焦がし始めた。
憎い! 目の前にいる綺麗なこいつが憎い!
私は紫のしなやかな背を蹴った。
早く! 本当の言葉を出せ!
私は紫の命の赤が通った柔らかい二つの山を蹴った。
お前も同じだ! 私の帽子を否定するんだろ!
私が蹴った衝撃で紫の体が揺れ、茶色い尻尾が途中から折れる。折れた尻尾の先は白い下着の山にぽとりと落ちたが、紫は気にせずに自分の中にある茶色い塊を腹で練り、ひくひくする桃色の穴から生み出している。
私は紫が茶色を生み出している間はずっと蹴り続けていた。ずっと蹴られながらも私から要求された報酬を払っていた紫の姿は少しずつだがはっきりと汚れていった。
靴跡の付いた背、直に蹴られ赤く腫れた二つの山、白く細い脚にかかる埃。
最初は靴跡や埃程度だったが、私が蹴り続けている間に靴の裏に紫の生み出したそれが付いたのか、紫には少しずつ茶色と臭気が纏わり付き、輝く体は穢れていった。
しかし、紫の姿は穢れれば穢れる程に綺麗になっていく。
反対に紫を蹴っている私の顔は人間離れした、醜い顔に変わっていく。
だが、その顔は悪行をする鬼の物ではなく、何かに嘆いた人間の表情を掻き集めた物であった。
「はぁ……はぁ……」
流石に私は蹴る事に疲れ、足の動きを止めた。
それとほぼ同時だっただろうか、紫は四つん這いになった状態を保つ事が出来ずに床に崩れた。その姿は芸術品でも表現できない程の魅力を帯びていて、瞳は透き通った色をしていた。
私は床に崩れた紫を見て悲鳴にも似た声を上げた。
「何故っ! 何故そこまで……」
「かったの」
「何だって?」
私はその言葉が聞こえなかったので、紫の口に耳を近づけた。
紫は朱色の唇を動かし囁いた。
「証明したかったの」
「何?」
「あなたの帽子が最高だって事を証明したかったの。どんな報酬でも支払うことによってね」
「あぁ……」
私の膝は突如崩れ、床に落ちた。
その眼にはもう自分の家の内装も、床に倒れている紫の姿も見えない。
私の眼に見えているのは……
一生懸命に道具を集めている私。
丁寧に帽子の生地を選ぶ私。
睡眠時間すらも削って帽子を作っている私。
そして。
客が自分の作った帽子に良い評価をしてくれるのを夢見る私。
ああ、これは過去の私だ。
これから会うであろう客に、愛と夢を抱いていた頃の私だ。
何故こんな光景が見えたのかは分からない。
しかし、暫くすると目の前の記憶は薄れていき、元の自分の家に戻っていった。
目の前には私の手によってぐちゃぐちゃに汚された紫の姿が見える。
いままで私の作った帽子は否定され続けてきた。
でも、この人は私の帽子を愛してくれた。
ただ、純粋に。
それなのに。
私は。
私はっ!
体を腐り果てた生ゴミみたいに縮め、紫に向かって頭を下げた。
私はただひたすらに謝りの言葉を漏らした。ほとんど丸まった体勢から紡ぎ出される謝罪の声は人のそれからは遥かに外れ、獣じみたものとなっていた。それにその方向も曖昧で、紫に謝罪しているのか、過去の自分に謝罪しているのか、自分の作った帽子に謝罪しているのかさえ、はっきりとしなかった。
どれ位の時間そうしていただろうか。喉は痛々しい程に腫れ、視界からは何もかもが消え、心は何処かへと流れていってしまった様だった。このまま体も無くなってしまいそうだった。
ふと、肩に違和感がする。
何かが自分の肩を叩いている。
私はその方向へと顔を向ける。
陽を切り取った様な髪、私に汚されてもなお輝く肌、そして……
「いいのよ、あなたは何も悪くないわ」
純粋に私の帽子を愛している目。
紫は私に向かってただきれいに微笑んでいた。
「試したかったんでしょう? 私に無理な報酬を頼むことによって」
「はい……」
いつの間にか私は答えていた。その直後に紫は赤い口を動かした。
「これでやっと証明できたわね」
「何をでしょうか?」
私は紫に問い掛けた。それに対して彼女は私に顔を向けた。
澄んだ嘘の無い瞳が見える。
「あなたの帽子が良かったという事よ」
この言葉を聞いた瞬間、胸の中に温かいものが流れ込んでくる様な気がした。その流れは強く、今まで心の中に巣食っていた黒く粘着質な恨みさえも一瞬にして追い出してしまった。
気付けば視界は滲み、頬は濡れている。過去にあれだけ自分の帽子を批判されても流れなかった滴が、馬鹿みたいに溢れてくる。
喉が震え、声が踊り出てくる。
「ありがとう……ありがとうございます!」
その声を聞いた紫は満足したのか、顔を陽の様に輝かせた。
私は暫く紫の綺麗な顔をじっと見つめていたが、段々と周りの状況が見えてきた。
埃の舞った床、靴跡と茶色が付いている紫の服、純白の下着の上に冠の様に存在する茶色い尻尾。
私は慌てた。この上なく。
「あああああの、ふふっ服っ! どど、どうしましょう?」
極限まで乱れた声を出した私を見た紫は母親の様な顔で
「ああ? これね。ちょっと待っててね」
と言った。紫は手をゆっくりと横に動かした。
突然、床に裂け目が生まれ、そこに紫が沈み込んだ。
私が呆然とその様子を見ていると、突如生まれた亀裂は閉じてしまった。
「ちょっと、紫さん! ゆかりさーん!」
さっきまで彼女が存在していたはずの床に向かって弾けた声を掛ける。
「あら、何かしら?」
その言葉を聞いた私は慌てて声の方向へ頭を向けた。
そこには空を舞う綿の様にゆっくりと床へと降りる紫がいた。重力も物理学も全部否定した動きで宙を舞っている。
ああ、やっぱりこの人は綺麗だ。
私がそう思っている間に紫は床にその柔らかそうな足を付けた。
「はい、これでだいじょうぶ」
そう言った紫の姿は、始めに玄関で見た時の姿と全く変わらぬものだった。
私は驚き、目を擦りながら問いかけた。
「あの……あなたは一体?」
「八雲、八雲紫よ」
「ゆかり? やくも? そういえば……ああっ!」
まさか目の前にいる女性が幻想郷でも名の通る妖怪とは思わなかった私は引っ張られた糸の様に立ち上がった。そして、直立させた体を腰から折る。九十度。謝罪用の角度。
「すいませんでした!」
私の様を見た紫は一瞬、目をくりりと丸くさせたが、すぐに顔を柔らかくさせた。
「いいのよ、気にしないで。それにね……」
「それに?」
私はその言葉の引き伸ばしに怯えた。だってあれだけ彼女に酷い事をしたから。
「久しぶりに砕けた付き合いができて楽しかったわ!」
「は……はぁ?」
私は困惑した。どこまでも。それとは反対に紫は全ての戒めが解けたかの様に軽やかな表情をしていた。
頭を傾げている私を気にせずに紫は話し掛けた。
「ねぇ、あなた?」
「はっ、はい!」
紫の声を聞いた私は慌てた声で答えた。
「これの事なんだけど……」
細い腕の中には私の作った帽子が存在している。
「はい……」
私は緊張した音を喉から出した。もしかして、やっぱり帽子が気に入らなかったのだろうか。
「次もいいのを頼めるかしら?」
「えっ? 今何とおっしゃったので?」
私は聞くことは無いであろう言葉を聞いたので、動揺しながら紫に確認した。
「あなたの素敵な帽子をもっと見たいの。いいかしら?」
私の心の中に温かいものが満ちていく。
考える間もなく声が出る。
「はい!」
「ふふ、楽しみにしているわ」
そう言うと紫は玄関の扉に向かった。私は慌てて紫の前に周り、扉を開ける。
「どうぞ、お通り下さい」
「ありがとう」
透き通った声が私の中に染みていく。今まで感じたことが無い程満たされた。
私と紫は一瞬見つめあった。視線と視線がぴったりと重なり合う。
「さようなら、紫さん」
「さようなら」
互いに別れの言葉を交わす。紫は背を向けて歩いていく。
私はその背中が小さくなって見えなくなるまでいつまでも見つめていた。
紫の背中が見えなくなった頃に私は自分の家の中へ視線を戻した。
さっきまでの出来事によって私の部屋は暴れる動物を閉じ込めた檻の中の如く汚れていた。
掃除しないと。
私は桶や雑巾、モップを持ち出して汚れの撤去に取り掛かる。
床や壁に散らばった汚れに向かい合っている時、私の頭の中ではさっきの出来事が鮮明に蘇ってくる。そしてそれに想いを寄せた。
今日はよく生きていたなぁ。
でも、よかった。私の仕事――帽子を愛してくれる人がいて。
『すごいわ、あなた』
たったこれだけの言葉を思い出すだけで体中が熱くなる。
私が帽子を作り、彼女はそれに対して報酬を出す。
ただ、ただそれだけだ。
それなのに……
私には、この世のどんな価値をも超えた大切なものに出会えた様な気がした。
インフルエンザになったと思ったら
いつの間にかゆかりんがうんこファームしてた。
タダヨシ
- 作品情報
- 作品集:
- 1
- 投稿日時:
- 2009/05/11 12:17:05
- 更新日時:
- 2011/09/25 15:27:03
- 分類
- 紫
- スカトロ
- 若干暴力
ハライテーwwwシリアスな展開からこの流れはワロタ。
素晴らしいハッピーエンドじゃないか!
しかしさわやかな読後感w
こんなに清涼感のあるスカネタは初めてかもしれん
なにはともあれ乙
スカスカだな!
うんこする女神とか初めて見た
これは紫が糞を垂れ流す内容のお話だ
なのに、なんで読み終わった後オレの心は浄化されているんだぜ?