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『燃えよ、地霊殿』 作者: かるは
「うにゅー!」
焦熱地獄の炎が轟々と燃え盛るその日、地獄烏の霊烏路空は何時もの様にノーテンキな叫び声を上げていた。
「おーい、おくうー!
そろそろ次の死体、放り込むぞー!」
「うにゅー! どんどん来ーいっ!」
焦熱地獄上層部より放り込まれるのは、新鮮ピチピチ取れたての死体達。
手首を切って失血死で死んだ男。
首を吊って窒息死で死んだ女。
流行り病で苦しみながら死んだ子供。
サウナの様に蒸し暑い車の中に閉じ込められ、親がパチンコ(最近幻想郷に入って来た娯楽らしい。詳しくは不明)に熱狂している間に蒸し殺された赤ん坊。
寺子屋の試験に落ちた事を苦にして入水自殺をした受験生。
堕胎手術によって、生まれる事無く命を摘み取られた赤子。
トウフの角に頭をぶつけて死んだ男。
パーフェクターを破壊された結果、命が尽きてしまったアポロガイスト。とても迷惑な存在なのだ。
スーパー大切断で死亡した十面鬼。マサヒコクン トモダチ デス。
装甲響鬼の強攻撃一発で死んだフォーティーン。良い死体だな。感動的だ。だが無意味だ。
契約モンスターに喰われた蟹刑事。
ありとあらゆる死体が相棒の火車、お燐の手からぽいぽいぽぽいのぽい! と勢い良く焦熱地獄へ投げ込まれる。
そして、それらの死体は空の手によって、焦熱地獄の炎の中へ、適切なタイミングで放り込まれて行くのだ。
燃料が必要な場所へ、必要なタイミングで、適度な量の燃料が投げ込まれる。
そうして今日も焦熱地獄の炎はその勢いを保ち続けているのだ。
「あいよーっと! 本日の燃料、ここまで!
あたいはとっととご飯にしてるから、おくうも終わったらおいでー!」
「うにゅぅー♪ 了解ー!」
焦熱地獄は今日も平和である。
多分。
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「うにゅー! 今日のお仕事はこんな感じなのだぁー!
さーてと…………えっと、この後は何をするんだっけ……?
…………うにゅ……?」
仕事を終えたおくうは、この後するべき事を思い出そうと頭を動かす。
鳥頭のおくうは三歩歩けば脳味噌をスッキリフォーマットしてしまうアホ娘なのだ。
何かをする前には、まず記憶の復旧作業を行わなければならない。
「うにゅー……確か、えっと……焦熱地獄の火力調整で……うにゅ……」
額に指を当てながら、おくうは必死に自分の記憶を掘り起こす。
焦熱地獄の火力管理は終了した。
その次に、何をするのかが問題なのだ。
「うにゅにゅ…………うにゅにゅにゅ……ッ!
……ウツホライドゥ!! ウウウウツホォ!!
…………ダメだぁー! 思い出せないー!」
知恵熱で脳味噌がオーバーヒートのショートサーキット、耳の穴からプスプスと煙を噴出しながら、おくうは必死に記憶を辿る。
だが、どうしても思い出せない。ついつい苛立って、自分の顔を引っかいてしまった。
顔に刻まれた縦の爪跡は、まるで通りすがりの仮面ライダーだ。
お燐が何かを言っていたのは、覚えている。
『あい……と! 本……の燃…………で!
あたいは…………にしてるから、おくうも終わ…………でー!』
だが、その細部が思い出せない。
「えっと、お燐は確か『本……の燃…………』って言ってた……
本を燃やす…………? ……焚書……?」
おのれディケイドォォォォ!!!!
貴様のせいで、下手をすると紅魔館の図書館が破壊されてしまうぞぉぉぉぉぉ!!!!
「にゅぅぅ……それは多分違うー!
って事は…………うにゅぅぅ…………」
どうやら、紅魔館の危機は去ったらしい。
そしておくうの脳を煮え滾らせるのは、十数回目となる知恵熱である。
そして、耳からは煙の噴出。
それでも、記憶は戻らない。
既に、おくうの脳には限界を突破する程の負荷が掛けられている。
それなのに、記憶が取り戻せないのだ。
まるで通りすがりのナマコ嫌いな仮面ライダーである。
※おくうの記憶が戻らないのも、乾巧って奴の仕業なんだ。
「にゅぅぅぅ……!
……そもそも私、今日は何をしてたんだっけ?
えっと…………うにゅにゅ?」
そして、おくうの頭を満たすのは不安。
「……あれ……
今日、お仕事したっけ……?」
冷や汗をタラタラと垂らしながら、おくうは言葉を続ける。
「…………や、やばい!
今日私、全然お仕事してないよぉ! さとり様に怒られちゃう!!!」
青ざめた顔のままで、おくうは焦熱地獄の炎を見る。
その炎は、普段よりも火力が弱い気がした。
理由は分からない。
理由なんてどうだって良い。
おくうの、決して記憶容量が多いとは言えない脳を満たすのはたった一つの命令。
「早く! 早く火力を上げなきゃ――――――っ!!!!!!!」
瞬間、おくうは右手の制御棒を地獄の業火へ向ける。
霊烏路空。その能力は、核融合を操る程度の能力。
「行けぇぇぇぇ!!!!!」
刹那、おくうの叫び声と同時に一千万度度を超える熱量が焦熱地獄の炎へ向けて放たれる。
灼熱の炎はさらなる熱を獲得し、その勢いは増すばかり。
燃え上がる火柱。
轟々と輝き続ける、人工太陽。
膨大な熱量は焦熱地獄を満たし、上層の地霊殿へと大気を媒介にして伝道する。
その結果、地霊殿は一瞬にして灰と化した。
おくう以外の地霊殿の住人とペット達もまた、等しく灰に還ってしまった。
大好きな主とその妹も、相棒の猫も、大勢のペット達も等しく死に、灰と化した。
彼女達は幸せだ。
自分が、死んだ事にすら気付かない一瞬の間に死ぬ事が出来たのだから。
瓦礫すら残らない。
莫大な熱量は、地霊殿の瓦礫なんて残してはくれない。
皆、等しく灰へ還るのだ。オルフェノクみたいに。
めでたしめでたし。
「う、うにゅぅぅぅ…………
…………ふぇぇぇぇん!!!! ごめんなさぁぁぁいい!!!!!」
平成ライダー10周年おめでとうございます。久しぶりにこちらへSSを投稿しました、かるはと申します
うにゅうにゅ言ってるおくうちゃんとライダーネタを書きたかったので、とりあえず書いちゃいました
おくうちゃん、可愛いですよね!
笑顔は勿論、泣いてる姿も怒ってる姿も四肢を切断されてダルマになってる姿も可愛い!
ムダ毛の処理をしてるおくうちゃん可愛い! でもおくうちゃんに腋毛は生えてないと思う! 生えてるムダ毛は陰毛だけ!
ご飯を食べるおくうちゃん。酔っ払うおくうちゃん。ゲロを吐くおくうちゃん。そのゲロを再び食べるおくうちゃん。皆可愛い!
おくうちゃんがウチに来てくれたら、毎晩性的なフュージョンをするのに!
精子と卵子で受精卵をフュージョン!
そして即堕胎! 分娩台のおくうちゃん可愛い!
堕胎のショックも三歩歩けば忘れる!
おくうちゃんマジ都合良い!
あと、このSSの戦犯はお燐ですよね
お燐がしっかり最後まで付き添いをしていれば、おくうちゃんが余計な不安を感じる事は無かったのに……お燐、酷いよ
未だに地霊殿のノーマルは5面で死ぬし、お燐はマジ酷いです
では、ご精読ありがとうございました!
かるは
- 作品情報
- 作品集:
- 2
- 投稿日時:
- 2009/08/31 18:18:27
- 更新日時:
- 2009/09/01 03:20:50
- 分類
- ディケイド最終回見ましたよ!
- おくう
- 地霊殿
なんか非をやると割とほんとにこの話みたいなことが起こりそうに思えてきて困るわ
ほんとに鳥頭だったもんなあ…>非
天則ではマジでこんな感じだったでござる
このssから醸し出される説得力は異常
なんて事はあり得ない。
ナズーリンなら何やっても許す、でもあの子頭良いからなぁ
おくうとチルノの会話では、チルノの方が知性を感じられる気がします
チルノが子供故の無邪気さなら、おくうは痴呆症とでも言うべきか……
>>2
そろそろディエンド関連の玩具がワゴン送りだと思うので、といざらすを襲撃かな
>>3
マジで鳥頭ですよね。三歩必忘
>>4
こんな悲劇が起こらない事を祈るばかり
>>5
でもおくうちゃんは可愛い
両手両足切断して置物にしたいくらい可愛いと思うのです
>>6
ナズは1ボスと思えないくらい頭が良いですよね
鼠のくせにナマイキだ
>>7
ちょっとくすぐったいぞ、と言いながらおくうちゃんの肛門に指を突っ込んでメリメリメリと……
>>8
実際、忘れるでしょうねぇ……
バカ可愛いから