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『強制贖罪』 作者: 朔夜
暗い空間で私は駆ける。後ろから聞こえる数多の足音から逃れるために、ただ前へ、前へと脚を運ぶ。既に疲れきっている脚は何度ももつれそうになるものの、恐怖に支配された体は必死に前へと走り続ける。
これは夢だ、とてつもなく趣味の悪い夢なんだ!
だって、夢じゃないとおかしい。
理由は単純明快。今私を追いかけている者達は存在してはならないからだ。
意識しなくても気配でわかる。今、私を追いかけている足音の主達はかつて談笑した仲間であり、友人であった玉兎。あの時私が見捨てた玉兎。
きっと…いや、絶対にこの世に存在していないはずの死者なのだから。
「――きゃぁっ!」
ふと脚がもつれ、無機質な床に倒れこむ。転んだのだと理解する前に、真正面から強く打ち付けられた小鼻からぐきり、といやな音と生暖かい液体が溢れ出た。鼻血だ。
とっさに激痛の走る鼻を押さえようと右手を伸ばそうとしたが、それは追いついた玉兎によって阻まれた。がっしりと掴まれた右手首。掴んだ手は冷たく、持ち主がすでにこの世に存在しないことを物語っているかのようだった。
思わず小さく悲鳴を漏らすものの、あっという間に左手も同じように押さえ込まれる。
必死に逃れようともがくけれど、全く成果は見えず、私に馬乗りになるように両手首を床に押し付ける玉兎はびくともしない。
背後からは何人もの玉兎が感情のこもらない声で「つかまえた、つかまえた」と囁き合う。逃れられない、という事実に私の体はがくがくと震え、無意識に声も無く涙が溢れる。拭うことのできない鼻血と涙の混ざった液体がぽたぽたと床に落ちる。鼻をすする度に酷い痛みが私を襲う。
「レイセン」
ふと感情のこもらない無機質な声で名前を呼ばれびくりと体を大きく震わせる。
「レイセンレイセンレイセンレイセンレイセンレイセンレイセンレイセンレイセンレイセンレイセンレイセンレイセンレイセンレイセンレイセンレイセンレイセンレイセンレイセンレイセンレイセンレイセンレイセンレイセンレイセンレイセンレイセンレイセンレイセンレイセンレイセンレイセンレイセンレイセンレイセンレイセンレイセンレイセンレイセンレイセンレイセンレイセンレイセンレイセンレイセンレイセンレイセンレイセンレイセンレイセンレイセンレイセンレイセンレイセンレイセンレイセンレイセンレイセンレイセン…」
何度も繰り返し呼ばれる名前はどこまでも冷たく聞こえ、背筋に悪寒が走る。それと同時に私の思考を更に恐怖が支配する。
「あぐぅ!!」
突如長い耳に痛みが走る。視線だけ向けると私の耳を見慣れた革靴が踏み潰していた。私の耳を踏み潰しながらその革靴はぐりぐりと踏み躙る。
激しい痛みに悲鳴を上げるけれども脚の主は行動を止めることなく、私の耳が真っ赤に染まるまで爪先で、踵で、踏み潰す。
「どうして見捨てた、どうして逃げた、どうしてどうしてどうしてどうして…」
あくまで平坦に、無感情に発せられる言葉に、痛みにぼやける思考で私はあの時を思い出す。仲間を、友人を見捨て、独り逃げ出した日。
「いやぁぁごめんなさいごめんなさいぃぃぃいい!あ、謝るからぁぁあもう、やめてぇええええ!!」
鼻血を、涙を垂れ流して恥もプライドも無く懇願する。折れ曲がった鼻が、血の滲んだ耳が私の中からそれらを捨て去ったのだ。
それでも動き続ける足は変わらずぐりぐりと、時折体重を掛けながら更なる痛みを耳へ与え続ける。やがて無数の脚が、私の頭を、背中を、脚を、腕を踏みつける。
絶え間なく与えられる痛みに私を、意識を飛ばしてしまいたくなるが、不思議な力(恐らく腕を押さえつけている玉兎の能力)で飛ばせない。逃げ出すこともできないまま私は暴力を感受することしかできなかった。
「――――ッぁあああ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"!!!!」
突如襲った鋭い痛み。今までの痛みとは別格の痛みに目を見開き、悲鳴を上げる。
耳が焼けるように痛い。涙に濡れた左目(右目は血に濡れて既に開くことができなくなっていた)で見遣れば、無残にも打ち抜かれた耳。ぽっかりと開いた穴から勢い良く血が噴出す。
それに倣い他の玉兎達も弾を撃ち込む。まだ無事だった片方の耳、右手、左手、右腿、左腿。
その度に私は悲鳴を上げ、だらしなく涎を垂らす。口内を噛んだときに溢れ出た血のせいで涎も赤く、未だ止まらない鼻血と額から垂れてくる血に混じりこんでしまった。
「がぁっ!あやまるってばぁあああもうやめてぇえええ"え"え"!!」
幾ら懇願しても彼女たちは私の四肢を撃ち抜くことをやめない。それどころかひと通り撃ち抜いた後、両肩と腰を重点的に踏みつけ、蹴り飛ばす。
「レイセン、脚も腕も動かないでしょ?これでもう逃げ出すことも見捨てることもできないわよ。見捨てられることはできても。それに痛いと笑うこともできないわよね。私達を見捨ててからのあなた、幸せそうだったから十分でしょ?もう十分笑ったものね?もう罪悪感に苛まれることもないのよ?そんなこと考える余裕もないはずだもの。良かったじゃない、ねぇレイセン?」
淡々と語られる言葉は私の胸を抉る。そして同時に一人の玉兎の手によって既に瞑れた目が、今度は物理的に抉り取られた。
「あがぁ"ぁ"あ"あ"あ"あ"!!」
「目が見えないんでしょ?私のと交換してあげる」
在るべき物がなくなった窪みからは異常なほどの血液が溢れ出す。そして抉り取った本人の手でまた、私のものとは違う目が捩じ込まれる。その目は既に腐っていて、どろりとした感触が私の体内へと入り込む。
「う"お"ぇ"え"え"え"え"え"…」
思わず私は吐き出してしまうものの、気持ち悪さは消えることなく…むしろ悪化していった。周りの玉兎達は「私も、私も」とどんどん腐った目玉を私の眼孔へと捩じ込むのだ。
胃の内容物を吐き出しても吐き気は止まることなく胃液をも吐き出す。咽る度に傷だらけの体に激しい痛みが走る。
「どうする?これ以上入らないよ」
「口は?」
「だめだよ、そんなことしたらクソレイセンの醜い悲鳴が聞こえないじゃない」
「じゃあ下」
「うん、いいね、それ」
やはり無感情な声で頭上で聞こえた会話に悪寒が走る。とてつもなく嫌な予感が脳裏をよぎる。しかし身体はとてつもなく重く、動かすことができない。その間にも私の傷だらけの足が玉兎の手によって無理やり広げられ、スカートや下着を乱暴に破られる。
外気に触れた秘所を見て彼女達は群がるように飛びついた。そして男すら知らぬ穴に無理やり腐った目玉を捩じ込む。湿り気などない場所に捩じ込まれ、激痛が走るが休むことなく捩じ込まれる目玉にただ涙を流す。
「ねぇ、目玉でクソレイセン妊娠しちゃったりして」
「妊娠するはずないじゃない。でも処女喪失が私達の目玉だなんて素晴らしい話よね」
「それは言えるわね」
「きゃはははははははははははははははははははははは…」
狂ったように同じ調子で響き渡る笑い声を最期に私の意識は闇に堕ちた。
「うどんげ!目が覚めたのね?」
聞きなれた声に私は安堵の息を吐く。あぁ、やっぱりあれは夢だったのだ。とてつもなく趣味の悪い悪夢。だって今私の目の前には心配そうに私を覗き込む師匠。
「あなた、急に倒れこんだのよ?中々目が覚めないから姫様が心配してたのよ。てゐだってそわそわしてたんだから」
師匠の声が優しく私を、空気を撫でる。
「ご心配かけてすみません…」
皆に心配をかけてしまったことに申し訳なく思うも、どこか嬉しく思ってしまう。あぁ、私はここにいていいんだ。
「一応検査してみたけど悪いところはないみたいね。…ところでうどんげ、貴女…心当たりは?」
心当たりって、ただの疲労じゃないのだろうか。口には出せないものの永遠亭のほとんどの家事をこなしている身ではそれぐらいしか思いつかない。
疲れていたから倒れて、あんな悪夢を見た。そうとしか考えられない。
「あのね、どうやらあなた、妊娠してるみたいなの…。それで多分貧血を起こしたみたいなのよ」
はじめまして、朔夜(サクヤ)と申します。
初投稿且つ初グロ(?)でドキドキしてます。なんだかもう今更ですが恐れ多いことしてます、はい。
うどんげが可愛いのがいけないんだ。うどんげの耳と目玉いじめたくて仕方なかったんだ!
とりあえず私もうどんげ妊娠させてやりたい。性別的に無理だが。
サイトは携帯サイトなので自重しときます。そしてこれからは文章書くときペンタブどかします。(たまらなく邪魔だった)
それでは短文且つ乱文なお目汚し失礼しました。
朔夜
- 作品情報
- 作品集:
- 3
- 投稿日時:
- 2009/09/24 16:16:41
- 更新日時:
- 2009/09/25 10:01:10
- 分類
- うどんげ
- 鈴仙
やばい鈴仙の耳どっちも踏み千切りたいよ。
さあ、どんな子が産まれてくるのかベアトリチェ
そういうことだったのか・・・
夢の影響で想像妊娠してるだけって事も
鈴仙の耳踏み千切りたいナカーマwww
鈴仙の耳はいじめたくなってしまうのです。
>>2
その辺りは皆様のご妄想で!(笑)
>>3
そういうことだったんです、恐らく
ドキッとしてもらえてこちらは思わずニヤリですよ。
>>4
某兎マークのブランドに「この年中発情兎がぁああwww」と友人と言い合っていた数年前が懐かしいです。
>>5
むしろ是非アップしてください!
え、いじめられるのは鈴仙ですよね、鈴仙かわいいよ鈴仙
思ったより皆様に反応頂けて画面前でによによ。一度フリーズ起こして文章すべて消えた悪夢も忘れられそうです。
…え?何、妊娠してるって?そんなまさk(強制終了
さりげ無く仕込まれてる実は現実フラグ