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『ワーハクタクの主張』 作者: ウナル
※この作品は東方Projectの二次創作作品です。
※この作品にはキャラ崩壊が含まれます。
※この作品にはスカトロ表現が含まれます。
※この作品にはオリジナルキャラクターが登場します
※以上の四つを「OK牧場」した方だけお進み下さい。
私は真面目な子だった。
恥を晒すのを何よりも嫌い、弱みを握られるのを何よりも恐れた。
勉強は子どもたちの中で一番できた。運動も男の子に負けなかった。先生には褒められ、両親は寺子屋の話をするたびに喜んだ。私も子ども心にそれを嬉しく思った。子どもは両親から褒められるのが何より好きなのだ。
だから、私は頑張った。ひたすらに勉強を重ねた。両親は良く私の将来について語った。学者か医者か政治家か。親のひいき目を抜いてもそれは掴み取れそうな場所にあった。
しかし、私には一つの悩みがあった。
排泄についてだ。
両親からは決められた時間に厠へ行き排泄をしろと言われた。基本的には食事をした後と就寝前だ。特に大の方は朝食の後以外には出してはいけないと厳しく言われた。それを拒むと両親は酷く怒った。彼らは潔癖症で完全主義者なところがあり、私のような子は排泄しないという幻想に取り付かれていた。無論そんな事があるはずもなく、人は平等に排泄を行う。それを誤魔化す為に彼らは徹底的な排泄の管理を私に強要した。私はその時間以外には排泄をする事は人を殺すのと同じくらい悪い事だと刷り込まれた。よほどの病気でもない限り、それを遵守した。
事件があったのは寺子屋が開かれた日の午後だった。
その日、私は朝の排便を行えなかった。ただ単純な便秘か何かだったのだろう。人の腹はときおり気まぐれを起こす。しかし、私には死活問題だ。朝の排便を逃せば次にそれができるのは明日の朝。それまで排便は一切できない。仕方が無いと覚悟を決めた。一日くらい出さずとも死にはしない。私は今日一日うんこを出さないと決めた。
だが、その日の午後。私のお腹は大きく鳴き声を上げた。
猛烈な痛み。腹の内側から針で刺されているかのような痛み。それは時間と共に強くなり、ここから出せと喚いているようだった。
それが何なのか知らない私では無い。だが、ここでそんな事をするのはいけない事なのだ。
決められた時間ではなく、しかも授業中に、みんなの前で厠に行きたいと宣言するのは世界中から見捨てられるくらいの恐怖だった。恥ではない恐怖なのだ。ある種の破滅であると私はこの事態を受け止めたのだ。
今思えばこの時点でさっさと厠へ行けば良かったのだ。そうすれば、両親は怒っただろうがそれは決められた事を破ったに過ぎない。きっと、もうしないと誓えば両親の怒りは収まったはずだ。
私はこの窮地を何とか押し込め、明日まで耐えると決意してしまった。筆を握り、黒板を凝視した。脂汗が流れようとも、体が震えようとも、焼け付く痛みが頭まで突き通ろうとも、私は紙に墨を走らせていた。がんがんと門が叩かれる。それを無理矢理押し込めた。
だが、そんなものは急場しのぎの悪あがきだ。人の宿命からは逃れはしない。
ぶりゅ……。
「っ!」
意識が刈り取られるような痛みの後、私はお尻に違和感を覚えた。生温かいそれはゆっくりと下着に広がっていくようだった。泥が広がっていくような感触に私は背筋を凍らせた。ここに来てようやくこれは手に負えないものだと認識した。だが、それは遅すぎた。遂に私は手を挙げる事を決意した。今から言ってももはや手遅れかもしれないが、それを考えるような余裕は無かった。だが、時を同じくして周りの子ども達が騒ぎだした。
「あれ? 何か臭くね?」「ほんとだ。うんこ臭え……」「うわ……。何、この匂い……」「誰か漏らしたんじゃね?」「誰だよ!」「さいあくー!!」
口々に言い始め、犯人探しを始める子どもたち。その事態に私の中の最後の理性が反旗を翻してしまった。みんなに知られたくないという思いが、むくりと頭をあげてしまったのだ。そして、それが最後の選択肢だった。私は破滅へのレールに乗ってしまったのだ。
「あ…あ……あぁ…………っ」
下腹部から力が抜けていく。お尻に込めていた力ももはや限界だ。圧倒的な質量を持ったそれは肛門をこじ開け、外へと開放されていく。
「上白沢さん? どうかしましたか?」
最悪のタイミングで先生が声をかけた。それにより子どもたちの目は一斉に私に向けられた。
「い、いやああああああああああああああああああああああああああああああああっ!!」
ぶりっ! ぶぶっ! ぶはっ! ぶりゅりゅりゅっ!!
激しい排泄音とお尻と足に広がる生温かさ。それは下着には収まり切らず、はみ出た排泄物は白いスカートを茶色に染めていった。子どもたちが慌てて飛びのいた。鼻を摘み、まさしく汚物を見る目で私を見ていた。先生も事態を把握し切れずにいるようで、その目を丸くして私の排泄を見ているだけだった。
「う……ぐすっ……うぅ……ぐぅ…………」
私は泣き出してしまった。両親以外の前で涙を見せるのはこれが初めてだった。汚物に塗れながら、私はずっと泣き続けた。
もうこの事も覚えている人はいないかもしれないが、私は今でもはっきりと思い出せる。消せない記憶としてしっかりと刻まれている。
歴史を改変しても事実を消す事はできないのだ。
◆◆◆
「遥かなる昔より糞尿は我々と共にありました」
男はそう切り出した。
ここは人間の里の一角にある寺子屋である。今日の授業は休みであり、人っ子一人いない教室はどこか寂しそうに無言でその身を横たえている。
この場にはあの鬼の少女の姿は無い。昨日発見した《永遠の排泄》について友人に話しに行くということで姿を消してしまった。もちろん、その両手には男が渡した酒瓶が握られており、どちらかというと酒盛り目的に行ってしまったのではないかと思われる。
そして、この部屋にいる人間は男の他にもう一人いる。
胸まで届く極薄い青の髪。家のような不思議な形の帽子。その鼻筋の通った顔は一流の彫刻品が渾身を込めて作った芸術品のようだ。だが、微動だにせず正座するその姿や引き締められたくちびると眉から非常に厳しい印象を受ける。萃香よりもやや高いくらいの小さな姿なのにそこから感じる気配は並みの男よりも遥かに大きい。
この少女は上白沢慧音。月を見ることで白沢へと変身する半獣である。しかし、満月を見なければ人間と変わらず、普段は里で寺子屋を開きながら生活している。幼い外見をしているが、膨大な知識を持つ彼女は子どもだけでなく、大人からも相談を受けることが多い。また、人に対して深い愛情を持っている為、里の警備も行っており、里の人間には馴染みの深い妖怪と言える。
とはいえ、この男が慧音のもとに訪れたのは確固たる目的を持っての事であり、その顔にある表情は固い。たった一言の失言によってこの気難しい半獣はヘソを曲げてしまうかもしれない。慧音は礼儀を欠く人物を嫌うのだ。ツバを飲み、姿勢を直す。
「何かを食べればうんこは出る。糞尿は人と切っても切れない関係なのです。そして、私は排泄によって最高の快楽を得る手段を見つけ出しました。これは驚天動地の事態です。これにより世界の常識は覆され、歴史が大きく動くでしょう。そこで」
「歴史を作る私にもその快感を知ってもらいたいとここまで来たわけか」
慧音が口を開く。その表情と同じひどく堅苦しい口調だった。
何が気に食わないのか、その目は男を睨みつけている。
「はい。萃香様の協力を得て、私は永遠の排泄を見出しました。この夢のような現実を広める事を私と萃香様は誓いました。そこで上白沢殿にもこの快感を知って欲しいと思い、門を叩いた次第です。ぜひ、上白沢殿もこの快感を……」
「必要ない。そんなものは認められん」
「え?」
その言葉に男は思わず口を開けてしまった。耳を疑い慧音の顔を見る。だが、そこにあるのは怒りに眉を寄せる慧音の顔だ。
男はなぜ慧音がそのような事を言うのか、まったく理解できないでいた。豊富な知識を持つ彼女が何の理由も無く差別的な意見を言うとは思えなかったのだ。
「う、上白沢殿……。い、一体なぜ?」
男の言葉に慧音は姿勢を直す。
大きく鼻から息を吐き、腕を組む。その姿勢は寺子屋で子どもを叱る時と同じものだ。
「お前の言う通り排泄は人の生活とって切り離すことのできない問題だ。うんこは人の身体を如実に語る健康のバロメーターだ。例えばうんこの悪臭は人糞自体の匂いではなく、それに含まれる細菌類が作り出す匂いだ。強烈な悪臭を発するうんこは腸内に悪質な細菌がいる証拠だ。他にも便秘をしているのは典型的な異常状態で重大な病気の先駆けの可能性もある。それを快楽の手段にするなど言語両断だ!」
「し、しかし!」
男は思わず椅子から立ち上がってしまった。机に手を置き、慧音に身を乗り出すように顔を寄せた。
「排泄が性的快感になる事は明らかです! かの有名な心理学者の腐露異吐先生が述べたように幼児期には排泄の快感を覚える時期があると述べていますし、排泄訓練が自己形成に深く関係していると主張しています! それに肛門が性感帯であることは明らかです! アナルセックスが世界的に存在していることからもそれは揺るがない事実でしょう!」
「落ち着け。まずは腰を降ろし、私の話を聞け」
金属音のような慧音の声に男は荒げた息を一度落ち着けた。幼い外見をしていても慧音は賢人だ。その言葉には幾年の重みがある。彼女が言う事も理解できる。まずはあらゆる意見に耳を貸し、見聞を広げることが排泄主義を広める第一歩だ。そう自分に言い聞かせ、男は椅子へと腰を降ろした。
「私は問題をすり替えるなと言っているのだ。私が問題視しているのは排泄についてだ。快感についてではない。確かに排泄は快感を得る一手段になり得るかもしれない。だが、お前の言うような事を一般的にしてしまえば幻想郷内の排泄管理はどうなる? 今は厠を使っての統制の取れた排泄が行われているが、これが乱れてみろ。幻想郷はどうなる? これは外の世界の情報故にお前は知らないかもしれないが、排泄管理の行われなかった場合、国が滅びる危険性すらあるのだぞ」
「な! 真ですか!?」
「有名なのはパリという都市だな。12〜19世紀。世紀とは外の世界の暦だ。性器とは関係ないぞ。この頃、パリではトイレの文化が発展していなかった。一部の権力者は個室トイレを持っていたが、大半の庶民はトイレを持てずチェンバー・ポットというおまるに頼っていた。そして、その排泄物は窓から公道にぶちまけられた。『ガルディ・ルー』、日本語で言うなら『水に気をつけて』だな。この言葉と共にそれらは窓から投げ捨てられたので、この言葉が聞こえたとき人々は建物から離れたという。サンルーフが設置された理由や男性が建物側を歩くというマナーはここに起源を持つ。それほどまでに排泄のマナーが悪かったそうだ」
「そんな都市が存在するのですか? 私にはとても信じられません」
「現在では事態は改善されたそうだがな。その国はこの幻想郷のある日本に比べ、はるかに非衛生的だったのだ。これはパリだけでなくその周辺の街や国でも同様だったらしい。掛け声無しに糞尿を捨てたものには罰金を課せられたという。だが、逆に言えば糞尿を捨てる事自体は法律でも止められなかった。馬車の馬が出すものも合わせて10センチにも及ぶ排泄物が積み重なっていた。これによりハイヒール、天狗の履いている高下駄のようなものが普及した。さらに、排泄と言う行為そのものもじょじょに変化していった。とある宮殿では、花壇が用足しの場になっていたそうだ。また、おまるが排泄の場所になっているため、女性はそれを見られないために大きく広がったスカートを着たようだ。紅魔館の悪魔やスキマ妖怪などがこれに近いスカートを履いているな」
その言葉に男が食いついた。男の脳裏に幻想郷縁起で見た吸血鬼の姿が蘇る。幼い体躯、あどけなさの中に妖艶さを兼ね備えたその姿。彼女が静かに席を立つ。『お嬢様どこへ?』『ちょっとお花を摘みに行くだけよ』。彼女は花壇まで歩いていき、そこに腰を降ろす。咲き誇る花に包まれ、彼女は頬を染める。軽く声を上げた後、黄金の水が花にかけられた。そして、小さなすぼまりが動き出し、茶色の固まりが顔を出し……。
「だが、当時の女性は下着をはいてなかったらしい。出すのが大変だからな。彼女がはいているドロワーズは19世紀頃から広まったらしいから矛盾が生じるな」
「そ、そんな……」
せっかくの妄想が途中で中断された。ガラスのような男のハートは慧音の心無い言葉により木っ端微塵に打ち砕かれたのだ。胸にポッカリと穴が開いたような空虚感。スキマに吹き通る冷たい風に身を震わせた。自然と涙が溢れてくる。
だが、そんな事では慧音は揺るがない。きつく結んだくちびるは辛辣な言葉を吐き、その目は男の無残な姿を冷静に映している。
「本題はここからだ。排泄物は非衛生的だ。それを撒き散らしたらどうなるか。結果は明らかだ。ペストやコレラという病気が流行し、何万人という人間が死んだ。ロンドンという街ではペストが大流行し、14世紀に1日に7000人以上の人々が死に至ったという記録が残っている。これにより人口の三割の人間が死んだ。国が滅びるという比喩はあながち間違っていないと私は考えているがな」
「……………」
男は押し黙った。排泄物が持つ危険性も重々承知していたからだ。確かに慧音が言う通り、幻想郷の排泄モラルが低下すれば伝染病が蔓延し、妖怪はともかく人々はそれに倒れる可能性もある。人を愛する慧音が男の意見に反対するのも理解できるのだ。うつむいている男を一瞥し、慧音は席を立った。
「そういうことだ。この事は私の胸にしまっておく。全てを忘れてもとに生活に戻れ。何ならばお前の歴史を私が食べても良い。排泄主義は所詮認められぬ道なのだ。異端、差別、弾圧そして排斥。まさしく日の目を見れぬ糞尿の如き扱いしかされない。まっとうに生きたいならば、せめてアナルセックス主義程度に抑えておくことだ」
慧音はそれだけ言って、教室の扉を開けた。
男は声を殺しながら、しかし両目から零れ出る涙を止める事はできなかった。熱い物が頬を流れ、机へと落ちていく。顔をくしゃくしゃに歪め、手の平に爪跡が残るくらい拳を握った。己の全てを否定された男の哀れな姿だった。男は泣き続けた。いずれ疲れ果て、涙さえも枯れてしまうまで。
◆◆◆
「成程。そういう事があったのね。あの半獣がそんなことを」
「……はい。上白沢殿の話を聞き、今まで自分が積み重ねてきたものが全て無駄だったのではないかと考えるようになってしまいました……」
「で、アナルセックスと。いきなり求めてきたから何かと思ったわよ」
男の部屋に敷かれた布団。そこでは萃香が四つん這いになり、男の挿入を受け入れていた。
膝を立てて尻を高く上げた格好。腕はアゴ下に組まれ、マッサージでも受けているような格好だった。その顔も涼しげで男に深く突き入れられているというのに、余裕で溢れている。ときおり、傍に置いた瓢箪から萃香は酒を飲む。
男は萃香の肛門へと己の分身を突き入れていた。毛一つない萃香の肛門は軽い愛撫をしてやるだけでしっとりと濡れ、男のモノをすっぽりと咥え込んだ。入り口は激しく締め付けて来るが、中はぽっかりと広がっている。入り口の締め付けにしても萃香が調節しているのか、時にはきつく時には緩めて刺激に緩急をつけてくる。何よりもあの萃香の肛門に自分のモノを入れているという達成感、征服感が男の性を激しく揺さぶってくる。
「萃香様って、随分と慣れているみたいですね……」
萃香の細い腰を掴みながら男は言った。肛門を掘られているというのに萃香の顔には笑みさえ浮かんでいるのだ。その上、男はおろか自慰さえしらない乙女のような性器であるにも関わらず萃香の技術は高い。後背位だというのに腰を使い、男のイチモツに愛撫をしてくる。性行為と言う情事でさえ、彼女の酔いは覚ますことができないのか。
「まあ、年期の違いね。こちとら何百年と前から鬼相手にしてきたんだから、こなれてて当然でしょ。鬼の家宝は大きいしねぇ。まあ、安心してよ。ちゃんと気持ち良くなっているわよ」
「ありがたいお言葉です」
「さて話を戻すけど、半獣は衛生面での問題があるから排泄主義は認められないと言ったのね?」
「はい。外の世界での事例も聞き、確かにそうかもしれないと考えを改めました。牢獄など排泄物がきちんと処理されていない場所では病気が発生し易いのは確かですし」
「ふぅん。まあ、筋の通った建前ではあるわよね」
「建前?」
その言葉に男は首をかしげた。逆に萃香の方はしたり顔で瓢箪の酒を煽っている。男は萃香の臀部に腰を打ち据えながら疑問を口にした。
「建前とはどういうことですか? 萃香様」
「簡単な話でしょ。排泄物の処理が問題なら、それを解決する手段を模索すればいいのよ。幻想郷の妖怪まで視野に入れればいくらでも方法があるはずよね。紫のスキマに捨てても良いし、昔みたいに肥料にしても良い。なんなら私が萃めてあげてもいいわよ」
「あ、そうか」
今更ながらに気づき、男は腰を深く萃香に突き入れた。んっ、と小さく萃香が声を上げる。一瞬だけ片目を瞑り眉を寄せたが、すぐにもとの全てを悟ったかのような顔に戻ってしまう。
「そういう訳で、衛生面だとかいう薄っぺらい正義心はあの半獣の本音じゃないのさ。そもそも……」
「そもそも……? そもそもなんですか?」
「いや、これは内緒にしとこうかな。明日のお楽しみにしておくわ。さてと」
そう言うと、萃香は腰を動かし男の肉棒を抜いた。そして、そのまま男を押し倒す。鬼の力の前に成す術なく布団に身を横たえ、四肢を固定された男。その上に萃香は乗りかかった。
「す、萃香様?」
「今度は私にやらせてもらうわよ。最低一回は私を逝かせなさいよ。ちなみに鬼との勝負に負けた人間は攫われるから頑張ってね」
瓢箪の酒をぐいっと一飲みし、腹上で微笑む萃香。それを見て、男の背筋に冷たい汗が流れた。
結論から言えば男は勝負に勝利した。ただし、萃と疎を操る能力によって精液の再充填を何度もされたため、萃香が嬌声を上げた時には生き絶え絶えの状態だった。
◆◆◆
次の日、男と萃香は寺子屋の窓際に身を隠していた。
今日は寺子屋が開かれ、子どもたちが慧音の授業に耳を傾け、せっせと筆を走らせていた。慧音も黒板に歴史や数学、漢字の書き方について授業をしていた。慧音は普段どおりきっちりとした格好で黒板にチョークを走らせている。その表情はやはり固いものだが、子どもから質問などを受けると、少しだけ顔をほころばせた。
「萃香様……。一体何があると言うんですか? どう見ても普通の授業風景にしか……」
男は傍らで美味しそうに酒を飲む萃香に思わず問いかけてしまった。萃香は寺子屋の壁に背を預けながら横に寝そべっている。やはりその顔は余裕を含んだ薄い笑みだ。
「まあ、もうしばらく待ちなよ。すぐに面白いものが見られるよ」
「本当ですか?」
「鬼は嘘を吐かないよ。まあ、少しは吐くかもしれないけど。……ほらきた。結構早かったね」
「え?」
見れば慧音はもじもじと身体を動かし、お腹を押さえている。その顔は紅潮し、脂汗が滲み出している。即座に男は理解した。排泄主義者としてその様子が意味するものが何かを知らぬはずが無い。それは紛れも無く排便を我慢する者の顔だ。しかも、八の字に曲がったその眉はそこに快感を見出している事を示している。
しかも、そのおぼつかない足取りで慧音は授業を続けている。便意を催したのならばすぐに厠へ行けばいいのにも関わらず、慧音はそれをあえて隠すようにしながら黒板にチョークを走らせている。
「あ、あの顔は……。でも……」
「驚くのはまだ早いよ」
萃香がそう言った時、慧音の様子が変わる。黒板に顔を向け、眉を潜める。そして、目を強く瞑り、ぶるりと身を震わせた。口からは熱い吐息が吐かれ、そしてその顔が急に弛緩した。その変化が現している結論は一つだ。
ほんのわずかだが、慧音の履いているスカートがゆっくりと膨らんでいく。その中に何が詰まっているかは明白だ。生徒たちとの間に教壇が無ければ子どもたちに気づかれたかもしれない。そんなギリギリの状況で慧音は排便を試みたのだ。
「……では、ここの問題がわかる人」
「はーい」「はい!」「はーい!」「はいはーい!」
慧音は何も無かったかのように授業を進めている。生徒たちに質問を投げかけ、手をあげる子どもたちを見ている。しかし、その仮面の下に潜む欲情した女教師の姿を男ははっきりと目撃していた。
「す、萃香様……!」
「澄ました顔してなかなかの玉でしょう。あの半獣。白沢というよりもタヌキだね」
「では、やはり!」
「下におむつを付けているのさ。用意の良いことにね。さてと。少しばかりイジワルをしてこようかな」
萃香は自分の手に向かい吐いた。すると、手の平に乗るほどの萃香が5人ほど現れたではないか。男は度肝を抜かれ、思わず叫びかけてしまった。何とか両手を当ててその声を殺したが、激しく脈打つ心臓を止める事はできない。
小さな萃香は教室の窓から次々と中へ入っていく。彼女らは生徒の目を盗みながら慧音の傍へと走っていった。そして、慧音の足に掴まり、そのまま体に登って行く。
(なっ!)
さすがに慧音もこれには気づき、身をよじるが胸元までやってきた萃香は口に人差し指を立て喋るなと合図する。小さなヒソヒソ声で慧音と萃香は話を始めた。
(別に叫んでもいいけど。でも、そうすると困るのはどっちかな?)
(っ!? お、お前!)
(幻想郷全土に広がれる私にプライバシーなんて言葉は通用しないよ。博麗の巫女のパンツの柄から動かない大図書館のスリーサイズまで何でもお見通しという訳。染みパンを生徒に晒してみる?)
(くっ!)
萃香の言葉にくちびるを噛みつつ、慧音は授業を続けた。黒板に漢字を書き写し、生徒に読みを当てさせる。
その間に、分身した萃香は慧音の両乳首、クリトリスに張り付き激しく刺激を与えてくる。小さな萃香の口には慧音の乳首がすっぽり収まり、幼児がするように吸い上げる。クリトリスをおむつ越しに握り、慧音は細かな刺激に身を震わせた。
「……さ、さて。この言葉の反対の意味の言葉が何かわかるかな?」
「はーい!」「はいはい!」「はーいはーい!」
(そうそう。しっかり先生をやってね。さてと。そろそろ始めようか)
(は、始める? これ以上何をしようと言うのだ!?)
(もちろん、あんたが馬鹿にした《永遠の排泄》をだよ。子どもたちに気づかれないように頑張って隠してね)
言うが早いか、萃香は能力を発動させた。慧音のはいたおむつの中に溜まっていた軟便が茶色の霧となり、慧音の中に戻っていく。ゆっくりと膨らんだ下腹部は再び慧音の肛門を激しく叩き始める。
(つぅ! こ、これは……)
(あんたの出したものをまた中に入れたのよ。私の能力を使えば何度でも排便の快楽を味わえる。あいつがそう言わなかった?)
(う、嘘だろ……。な、何度でもって……。ぐっぅ! だ、駄目だ!)
ぷじゅっ! ぶっりゅ! にゅるにゅる!
一度排泄し、緩んだ慧音の肛門の決壊は早かった。ものの一分も経たないうちに音を上げ、肛門からおむつに汚物をぶちまけた。すでに一度慧音の便を受け止めたそれは同じ質量を受け止め切れず、わずかに慧音の臀部を糞汁で汚した。
だが、そのわずかな糞汁を残して、再び汚物が慧音の中に戻り始める。
(あれー? ちょっと漏れ始めたみたいだねぇ。後何回漏らしたらスカートまで染みちゃうかな? 匂いもしてきたし、子どもたちに気づかれるのも時間の問題ね)
その萃香の言葉に慧音の顔から血の気が引いていく。先ほどとは違った汗が流れ出し、ぷるぷるとチョークと教科書を持つ指先が震えだす。目は見開かれ、焦点の合わない視線を黒板に泳がせている。
その間にも分身した萃香は慧音の性感帯を刺激し、官能を高めていく。性的刺激と排泄快楽を同時に与えられ、尚且つ授業を進めるという異常事態に慧音の脳が悲鳴を上げ始める。
ぶっ! ぶりりりりりぃぃぃ!
(う、うわあああっ!! や、やめろ! やめてくれ!)
(だーめ。授業が終わるまで続けるよ)
3回目の排泄。これにより、慧音の尻から太ももに向かって茶色の雫がこぼれた。
ぶるぅ! ぷすぷす! ぶばぁ!
4度目。この時点になるとすでに教室の中には腐ったタマネギのような匂いが漂い始め、生徒たちがきょろきょろと顔を見合わせるようになった。
「慧音せんせー。田中君がおならしましたー」
「違うよ! 俺じゃねーよ!」
「じゃあ、誰だよ!」
「うわぁ……。くっさい……」
「お前じゃねえの。こんな臭い屁。他にしねえよ」
「違うわ馬鹿!」
「うっ、ゲホゲホ!」
生徒たちが口々に騒ぎ出す。その様子を見ながら、慧音の中にあの日の記憶が蘇る。寺子屋の中央で排便してしまった子どもの自分。あれ以来、慧音は両親からおむつをつけるように言われた。だが、それは慧音の中で歪んだ性癖を発育させるだけだった。慧音の中で次第に他人の前で排泄する、という欲求が高まったのはこの頃だ。ワーハクタクになってからも妹紅と出会ってからもこの性癖は消えなかった。そして、今では生徒の前で誰にも気づかれず排便するのが日課にすらなっていた。
(そろそろ授業も終わる時間だね。じゃあ、とっておきだ)
萃香がそういうと、慧音の腹部が今までとは比べ物にならないくらいに膨らんだ。巨大な質量が腹部に出現し、吐き気すら覚えた。
(な、何を!?)
(生徒たちの中にあった物もあんたの中に移動させたのさ。大好きな生徒の物を受け入れて嬉しい?)
(そ、そんな……っ!!)
ぐりゅぐりゅ! ぐぎぃ! ぎゅるぎゅる〜〜〜〜〜!
今まで以上の圧倒的排泄感。慧音は教壇に上半身を投げ出し、ぎりぎりと爪を立てる。
「け、慧音先生?」
「どうしたんですか?」
「具合悪いのかな? 誰か呼んできた方が」
生徒たちの声が遠い。脳裏には電撃が走り、下腹部には剣山を刺されたような痛みが広がっている。肛門が焼け付くほど熱い。生温かい物が太ももを伝い、ふくらはぎへと向かっているのがわかる。
「だ、駄目だ! 見るな! 見るにゃああああああああああああああああんっ!!」
ぶばっ! ぶぴぃぃぃぃ! ミチミチミチ……っ!
◆◆◆
「よっと」
教壇に身を預け、尻を晒している慧音。そのスカートを萃香が捲りあげると、そこは凄まじい惨状だった。白いおむつは茶色に染まり、吸いきれなかった糞汁が滲み出している。それはふとももを流れ、ふくらはぎを越えて靴まで到達している。匂いはきつく目から涙が出るほどだ。慧音は両目から涙を流し、びくびくと身を震わせている。だが、目に映るのは後悔や恥じらいの色だけではない。その奥には最高中の快楽に身を委ねる慧音の姿があった。
「まあ、私の力でみんなの意識を違うものに萃めたから大丈夫だとは思うけどね。それで駄目ならあんたが歴史を食べればいいだけだし」
「ぅぐう……。か、簡単に言ってくれる」
「上白沢殿……」
散々な恥辱を舐めさせられた慧音に男はおずおずと言葉をかけた。だが、そのから先に何を言えばいいのか思いつかない。適当な励ましの言葉をかける訳にもいかないし、慧音の姿を笑う事などもってのほかだ。
だが、意外な事に慧音の方から男へ言葉をかけてきた。
「昨日は悪かった……。このような性癖を私が持っている事を知られたくなかったのだ……」
「上白沢殿……。こんな目に合わせてしまって申し訳なく思っています」
「いいのいいの。こいつ滅茶苦茶感じてたんだから」
「萃香様。あまりそういう風に言うのは……」
「いや、それは事実だ。今更何を言うつもりは無い。だが……」
そう言って慧音は男へと向き直った。背筋を伸ばし、いつもの厳しい教師の顔に戻る。
「これだけは覚えていてくれ。排泄とは隠されているから素晴らしいのだと」
「上白沢殿……」
「もしも、かつてのパリのように排泄に恥じらいを無くし、公衆の眼前で堂々と行われればその価値は地に落ちる。排泄とは忌避され、恥じらい、隠されるからこそその価値があるのだ。お前の言う排泄主義が広まり、排泄の恥じらいが無くなれば排泄の楽しみはそれこそ性的快感だけになる。この世界には恥じらいを楽しむ者もいることを覚えていて欲しい。これが私からの願いだ」
慧音の言葉を男は一つ一つ頷きながら聞いていた。同じく排泄を好むもの。だが、そこにはやはり多種多様の様式が存在するのだ。排泄主義者となるからにはそれらを受け入れ、語り合えなければ意味が無い。たった一つのやり方を強要するなど、反排泄主義者と変わらないのだ。男は慧音の言葉を深く胸に刻んだ。
「わかりました上白沢殿。肝に銘じて置きます」
「しかし、排泄主義は茨の道だぞ。排泄主義が広まれば、その身を喰らってしまう。排泄主義は潜まれてこそ価値があるからだ。永遠にそれが世界に広まり、受け入れられることはない。それでもお前はこの道を進むのか?」
慧音の問いに男は力強く頷いた。
「はい。私は今まで己の道の正しさを信じられずにいました。しかし、萃香様と出会い《永遠の排泄》を見出し、こうして上白沢殿と分かり合えた。もはや迷いはありません」
「そうか……。なら、私が言うべき事はもうないな」
そう言って、慧音は自分がはいていたおむつを脱ぎ始めた。たっぷりと慧音の排泄物が染み込んだそれを両手に持ち、男へと差し出した。
「そら。餞別だ」
「上白沢殿……」
「今の私にはこれくらいしか渡してやれるものはないが、受け取ってもらいたい」
そっと、それを受け取る。ずっしりと慧音の重みが男の両手に伝わる。それは慧音の人生の重みだった。真面目で完璧を強要され、排泄と言う救いの道を見出した女の長い旅路の重みだった。
「大切にします」
「ああ。それと、私を呼ぶ時は慧音でいい。苗字で呼ぶのは堅苦しい」
「わかりました。慧音殿」
「……次にお前たちは何処に行くつもりだ?」
「さあ。まだ決めてません」
「なら、地下にでもいかない? 勇儀が《永遠の排泄》について興味を持ったみたいだし。今度やってあげるって約束したからね」
「もしよければ迷いの竹林に住む妹紅にも話かけてくれないか? あいつは私の性癖の唯一の理解者だった」
「わかりました。検討をします」
男は慧音のおむつを持ち、萃香と共に寺子屋を後にした。
次に向かう先は迷いの森か妖怪の山か。
排泄主義者の一日はこうして過ぎていった。
おわり
とある人が言っていた。
「愛を貫いた奴が結局ヒーローなのさ。勝ち目がない相手と戦う時でも最後まで姿勢を崩さない事が一番重要なんだ」
という事で、ウナルは今日もスカトロに走る。例え、時代が猟奇であろうと!
今回は以下4つの事を考えつつ書きました。
・慧音ロリキャラ説の普及
・慧音変態説の普及
・萃香は超絶テクニシャン
・排泄主義の功と罪について
立ち絵や幻想郷縁起のイラストを見る限り、慧音は結構ろりーではないかと思う訳です。幼い外見で強気でロリー。素晴らしい事ではないでしょうか?
そして萃香は可愛い。超絶可愛い。
※ぐうさんの『生真面目は辛いよ』と内容が被ってしまいましたが、意図的ではありません。ぐうさん応援しています!
ウナル
http://blackmanta200.x.fc2.com/
- 作品情報
- 作品集:
- 4
- 投稿日時:
- 2009/10/02 09:25:11
- 更新日時:
- 2009/10/02 18:25:11
- 分類
- 上白沢慧音
- 伊吹萃香
- オリキャラ
- スカトロ
- おむつ
おもらしプレイは最高だと思うが他のプレイを否定はしない
一排泄主義者としてこれを心構えとさせてもらいます
不覚にもワロタwww
相変わらずこのシリーズは「まじめにふまじめ」だなあ・・・。
ちゃっかりとんでもない物渡すなやw
しかも妹紅が理解者とな
ナンテコッタイ
いやいやウナルさん、おそれいりました
学校の授業で習ったな、それも、このSSに書いてあるのと全く同じことをwww
授業中の腹痛我慢ほどつらいことはない
歴史上でもあんなにむちゃくちゃな都市はめったにない
今回も最高でした♪
ウナルさん最高だこのやろう!
萃香とのアナルセックスシーンは心底変わってほしいと思った
羞恥心云々にはテラ同意だがw