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『一輪「偶然落ちていたので勿体ないなと思って食した。後悔はしていない」』 作者: 瓦解坊主
ぐちっぐちっという肉を貪る音が聞こえてくる。
「……大丈夫?」
目を開けると心配そうにこちらを覗きこむ寅丸星の姿があった。
星の口もとは真っ赤に染まっていて、鋭い牙からはねっとりとした黒っぽい液体が滴っていた。
ナズーリンは返事をしようとして、体中を包む痛みに体を震わせた。
「えっげほっ、つぅっ」
星は口を袖で拭った。袖が赤く染まった。
「や、やっぱり大丈夫じゃないですよね」
「私は……どうしたんだ、ご主人様」
星はすまなそうに俯くと、横になっているナズーリンを上目づかいに見つめた。
大きめの目が潤んでいてとても可愛いが、そんな事を思っている場合ではない。墨で炙られているような痛みが全身に広がっている。
「反省と謝罪のポーズはいいから、何故こんなに体が痛いのか教えてください」
「あのですね、怒らないって誓ってくれますか?」
「あぁ誓う、誓うから。ごほっごほっ!」
ナズーリンは咳き込んで血と唾液の霧を吐いた。
星はナズーリンの頭を慎重に起こした。首から下に痛みが突き抜けて冷たい汗が流れた。
「……うっ」
ナズーリンが驚きの声を上げた。ナズーリンの体は血塗れになっていた。
見れば見るほどひどい。引き千切られた腹からは腸がぐねっと大量にはみ出て布団に巨大なミミズか何かを思わせる光沢を放っている。しかもその他の臓器も所々が喰い破られており、内容物を垂れ流しているものもある。
ナズーリンを中心として寺の一室――ナズーリンの私室だが、それが真っ赤に染まっている。気が付けば血の生臭い臭いが鼻をついた。
「大丈夫? って大丈夫なわけないだろう! げほっごほっ」
ナズーリンは今度は大量の血を吐きだした。
「あわわ……」
「げほっ……また君だな、ご主人様。あれほど言ったのに」
「ごめんなさい。怒らないで……」
星の潤んだ目を見て、ナズーリンは「うー」と呻く。こんなに可愛い人を怒れるわけがない。しかし言っとかないと次こそ死ぬかもしれない。いや今も大分やばい状態なのだが。
「取りあえず聖を呼んで来て。自己再生じゃ助からないかもしれないから」
「は……はいっ」
星は叫ぶとどたばたと走って行った。
ナズーリンは溜息を吐いて力を抜いた。肝臓がまるっと無くなっているところを見るとご主人さまも大分欲求不満だったんだなと思う。
少し放置しすぎたか。
「ほったらかすからこういう目に会うんだよ」
「そうだね……ってぬえ!? 君はいつから……げほっごほっ!」
ナズーリンが叫ぶと腹筋がきゅっと収縮して更にてろてろと腸がはみ出した。
「ずっと。見てたもん。星って蟲も殺せないような顔して乱暴なんだね」
「そう、だがそのギャップが堪らないんだ。というか見てたなら助け……っていだだだ!」
ぬえはナズーリンの腸をぷにぷにと触りだした。
「うわー凄いぬるぬる。布団の綿ゴミがくっついちゃってるよ? 拭こうか」
「痛い! 触らなくていいよ! いや冗談抜きで痛い! あがああああ!」
ぬえが露出した濃いピンク色をしたそれを持っていたハンカチで擦るとナズーリンはがくがくと震えた。
同時に開き切った口から大量の鮮血が溢れ出てびしゃびしゃと辺りを汚した。
「口が……げへっがはっ……鉄臭くなったじゃないか」
「ねぇ私も齧っていい?」
「齧ったら絶交だ」
「えー?」
「今でも気絶しそうなんだ。妖怪じゃなきゃとっくに死んでるよ」
ナズーリンが血に塗れた唇を尖らせる。
すると聖が入ってきた。
「あぁ、もう。星、後でお仕置きですよ」
「はうぅ」
聖に叱られると星はしゅんと項垂れた。聖はやれやれと言った様子でナズーリンの隣に座った。
そしてはみ出ている腸をがっしと掴んだ。
体に雷が落ちた様な衝撃が走り、ナズーリンの瞳孔がきゅうっと収縮した。
「む、にゅくにゅくして掴みにくいわね」
「あっぐうううううう! 聖っ! 止べえええええええ!」
漏れ出ている物を適当に腹に詰め込みなおす。ナズーリンは頭が割れるような激痛にバタバタと手足を跳ねまわして悶えた。
「ぐあああああ! げっ! げがあああああ! おおおおおああああああ!」
「もう少しの辛抱よ。むぅ、中々入らないわね」
やっとの思いで腸を詰め治すと、聖は一気に治癒術をかけて再生させた。
まばゆい光が辺りを照らしてナズーリンの腹の傷は跡かたもなく消えた。
「これで大丈夫でしょう。あとは血になる物を食べさせなさい」
聖はハンカチで手を拭きながら言った。
「肝臓とかないまま戻しちゃったの?」
「傷と一緒に再生しているはずです。ナズーリン?」
ナズーリンは白目でピクピクと震えていた。顔が血まみれの上、白目まで赤い筋が浮き張っているから余計生々しい。
全開になった口にはいつもは輝く白を反射する歯が赤く染まって鈍く光っているのが見えた。
「聖が手荒に押し込むからですよ」
「星が言えたことじゃないと思うよ?」
「うぐ」
星はぬえに言われて言葉を詰まらせた。
「あっ! 血になる物くらいなら提供できますよ!」
星は懐に大事に入れていたナズーリンの食べかけの肝臓を取り出した。
まだ新鮮な肝臓は光沢を放っており、ぐじゅぐじゅと食い千切られた断面から何かを分泌して震えていた。
「本当は御法度なのよ? 星」
「許して下さい、聖。唯でさえ人肉を食べられないのは辛いのに、ナズーリンまで構ってくれなかったからストレスが溜まってたんです」
「物を食べなきゃ辛いってのはわからないなぁ」
「あなたやムラサは恐怖心を食べる妖怪だからでしょう。まったく羨ましい」
「村紗は幽霊だけどね」
ぬえがそう呟きながらナズーリンの頬をぺちぺちと叩いた。
「ナズー、早く起きないと星にレイプされちゃうよ?」
「うわあああ!」
ナズーリンはその言葉が合図であるかのように跳ね起きるとバク転を三回きめて部屋の隅まで移動した。
「はぁ……はぁ……は、私は助かったのか。ありがとう聖」
「どういたしまして」
「そんなに私に犯されるのが嫌ですか……ぐすん」
「いやいやご主人様、私も痛いのが嫌だってだけで、君の事が嫌いというわけでは」
「それじゃあ私は布教活動に行ってきますよ。星、我慢しなきゃだめよ?」
「はい」
「行ってらっしゃい、聖」
ぬえが手を振る。聖は部屋から出て行った。そう言えばまだ朝だったか。
「うわっクラクラする」
「はい、どうぞ。血になりますよ」
星は笑顔でじゅくじゅくしているそれをナズーリンに渡した。
ナズーリンはそれを受け取って、「あは」と笑顔になった。
「わぁ美味しそうだ。頂きます……って朝から肉が食えるか! 重いだろう!」
「突っ込みどころが違う! それ一応ナズーリンのだよ!?」
ナズーリンはぬえの声に「えっ」と固まった。
そしてぬるついてぐにゅぐにゅしているそれを呆然と揉んだ。
「これ、私のか」
「食べないのなら私の朝食にします。本当は夜のお楽しみに取っておく予定だったのに」
「食べかけじゃないか」
ナズーリンは赤黒い部分が歯型に削られて、黄色くて粒々した物が断面から覗いているそれをじぃっと見つめて少し迷ったが、もったいない気がしたので結局それを口に押し込んだ。
生臭くて苦く、その上なかなか噛み切れない。ぐっちゃぐっちゃと咀嚼していると星が「うぅ……一口で……」と物欲しげな顔でナズーリンを見つめていた。
何か凄い罪悪感がのしかかる。元々ナズーリンの物なのに。
ナズーリンは「仕方ないなぁ」と心で溜息をついて、星に歩み寄った。
クエスチョンマークを浮かべる星の頬に手を添える。
ナズーリンは半分だけレバーのミンチを飲みこんで星の僅かに開いた唇に舌を差し込んだ。
星の目が見開かれるのを確認して「やっぱり可愛いなぁ」と心に浮かべる。
入口を器用に広げて、口の中の物を舌を使って星の口に押し込んでいく。
時には舌を絡め、上顎を丁寧に擦りあげ、熱い口づけを繰り返しながら。
部屋には「ちゅっ……くちっ……ちっ……」という粘膜同士が擦り合わされる音が静かに反響した。
「うわぁお」
傍で見ていたぬえは真っ赤になった顔を手で覆い、指の隙間からその光景を見詰めた。
やがてナズーリンは舌を引き抜き、「ふんっ」と鼻を鳴らした。
「今日は特別だからね。私はお風呂入ってくる。顔とか体とかベタベタだし」
血に塗れて艶やかに黒光りをしている体を見渡してナズーリンは言った。
寝巻きも肌蹴てほとんど裸である。小さなお尻も細い足も外気に晒されている。
星は顔を微かに染めてナズーリンを凝視していた。呆然と言った方がわかりやすい状態だ。
「なっなんだよ。見ないでくれ」
ナズーリンは小さいながらもピンと勃っている胸を両手で隠した。
星は夢遊病者の様な足取りでナズーリンに近づくと、間髪入れずに抱き上げた。
「ちょっと待ってくれ! どこに行く気なんだい!?」
「お風呂ですよね。これは私の責任でもありますので、お背中ぐらいは……」
「いい! いいって! ぬえ! ぬえー!」
ぬえは笑顔で言った。
「お風呂でもお楽しみだね。ちょっとおかずにしていい?」
「流石に不謹慎だ! 頼むから助けむがむが」
星はそのふくよかな谷間にナズーリンを押し付けると足取り軽く歩き出した。
「思えばナズーリンは私の物なのですから、別にお風呂場でいちゃいちゃしてても文句言われる筋合いはありませんよね」
星の楽しそうな鼻唄が聞こえる。ナズーリンは甘ったるい匂いに心を揺らされながらどうやって逃げようかと考えた。
そうだ。
「ご主人様! あなたから真面目を取ったら何が残るんですか! 自粛してください!」
「業務はこなしていますし、真面目を取られても私にはナズーリンが残りますからね。大丈夫です」
無邪気な笑顔でそう言われて、ナズーリンはキュンとした物を胸に感じて口を開けたまま黙った。
しかしこのまま襲われては困る。いろいろと。
「ご主人さまは激しくてヒリヒリするんだよぉ! 止めてー!」
「今日は優しくしますから」
「そう言っていつも……! お願い! 今日は店主との交渉があるんだよぉ!」
「まぁまぁ」
「半日は足腰立たないし気持ちいいのが治まらないから交渉にならないんだってばー! 夜まで我慢してよー!」
「無理です。無理」
手足をバタつかせて暴れるナズーリンを器用に押さえて、星は舌をナズーリンの口に押し込んだ。
「あっやっやだっ……!」
ナズーリンは顔を逸らして逃げようともがく。
星は髪を乱暴に引っ掴んでナズーリンの顔を固定した。「痛っ」という呟きが小さな口から漏れた。
そしてもう一度口を付けて舌を挿入した。続いて荒々しく舌を動かしてナズーリンの口内を掻きまわした。
ぐちゃぐちっぐちゅぐちゅちゅっぐちゅぐちゅと継続的に水っぽい音が口から漏れだす。大量のねっとりとした唾液がナズーリンの血だらけの頬を伝って木造りの廊下に滴っていく。
ナズーリンは初めこそ抵抗したものの、口内を蹂躙される息苦しさと延髄を痺れさせる快楽で意識に霞がかかって行き、動きを鈍くしていった。
「あむっ……はぁっ……ダメ……ごしゅっ……んむぁ……」
ナズーリンの小さな体が震え始めた。
「んむ……ん、んあっぅぁ……あうっぅぅぅっ……!」
やがて、軽い絶頂感を覚えた。
少し体を強張らせて手足を震えさせ、ナズーリンはぐたりと弛緩した。強い女の匂いがその小さな体から発せられる。
星の袖と胸元を握りしめて震えていた手がくたっとそこを離れて宙に投げ出される。星の舌から逃げようと奥に身を顰めていたナズーリンの舌は、自分から星に絡まる様にゆるゆると蠢いた。
「……ぷは、これで静かになりましたね」
星は舌を引き抜くと、目に光を失い、指先を微かに震わせているナズーリンを満足気に見下ろし風呂場の暖簾をくぐった。
脱衣所で服を脱ぎ捨てて、力なく星にその身を寄せているナズーリンの服を脱がせた。
抵抗はなかった。
棒の様に細い足は艶やかに光り、小さな男の子の様なお尻からはネバついた粘液が垂れて来ている。ナズーリンは量が多いのだ。
胸は殆どないけれど乳首は痛そうなほどに勃っている。
星はごくりと唾を飲み込んだ。少しナズーリンの味がした。
「今からナズーリンのことを虐めちゃいますけど、いいですよね?」
星が聞くと、ナズーリンは「こくっ」と小さく頷いた。
「痛く、しないで……」
「わかりました」
星はにっこり笑顔でナズーリンを抱え上げると風呂場に入った。
そこには――
「あっ」
「何々? どうしたの?」
後を付いて来たのか、顔を火照らせたぬえも顔を出す。
その視線の先には五体をバラバラにされた死体の真ん中で血塗れになりながら、一輪が新鮮そうな血色をした腑を、口をいっぱいに開けて啜っていた。
一輪は星と目が合うと「むぐっ」と呻き、ずるっとそれを落とした。
硬いタイルの床に柔らかな肉がぶつかる音が、風呂場に反響した。
初めまして。
まだ馴染みも何もないヘタレの新人ですが、どうぞ叱咤してあげてください。早く皆さまの様に立派になりたいです。
瓦解坊主
作品情報
作品集:
5
投稿日時:
2009/10/13 14:51:54
更新日時:
2009/10/13 23:51:54
分類
ナズーリン
星
とにかく、何かもうあなた最高です
ナズの肝臓咀嚼しながら、かー
今度頼んでみよっと
なにこれあまい