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『好き好き大好き霖之助さん』 作者: 潤
「あは……あはは……あははは!」
嬉しい、嬉しい、嬉しいな
こうして『彼』を見つめてるだけで、私は顔の形がだらしなく緩んで来るのが抑えられなくなってきてしまう
でもそれも仕方ない
だって目の前にいるのは、私の愛しい愛しい人……森近霖之助さんなんだから
両の手足を椅子に縛りつけられているのは痛々しくて可哀想だけど、こうでもしないと彼は私の話を聞く前に帰ってしまうだろう
だからこれは、仕方の無いことなのだ
……それに、縄が食い込んで赤くなってる霖之助さんの肌と言うの、もそれはそれでそそるものがあるし
「ん……うん…………」
なんて考えている内に、彼が起きたみたいだった
「此処は……いったい何処なんだ?」
「おはようございます、霖之助さん。霖之助さんがあまりにも素敵すぎたんで、ちょっと拉致ってしまいました♪」
「君か……寝起きに性質の悪い冗談はやめてくれよ、と言いたいが。こうして僕が縛られてる所を見ると、本気で人の事を拐ってきたと言うわけかい」
ちょっと怒ってはいるようだけど、拐われたと言うのに、霖之助さんには欠片の危機感も感じていないみたいだった
これは私が霖之助さんに危害を加える様な事はしない、と信頼されているからなのかな?
そうだったなら嬉しいけど、少しだけ寂しくもある
まあそんなのはさておいて
「はい、それは勿論。好きで好きで堪らない存在を手元に置いておきたくなる気持ち、霖之助さんならわかってくれますよね?」
「わからなくもないが、生憎僕には自分の意思と言うものがある。意思に反して拘束されるのには納得がいかないな」
「だって仕方ないじゃないですか。何度告白しても『うん』と言ってくれない霖之助さんがいけないんですよ」
そう、出会ってから今まで、霖之助さんへの熱い熱い想いをぶつけてきた事か
その度に断られ続けて、私の心は何度も傷つけられてきたと言うのに
「それについては、何度も言ってる通りだ。僕には男色の趣味はないし、そもそも男女を問わず相手が人間だろうと妖怪だろうとパートナーを作るつもりはないよ。何故なら――」
「何故なら置いていく悲しみを与えたくないし、置いてかれる悲しみを味わいたくもないから、でしたよね」
妖怪の血が混じっている故に人間より長く生き、人の血が混じっている故に妖怪のように永く生きられない
そんな霖之助さんだからこそ辿り着いた結論なんだろうけど、だからって諦められる訳がない
「…………わかってるなら、この拘束を解いてくれないかい」
「わかってますよ、所詮人間の私が霖之助さんより早死にする事なんて。私だって、霖之助さんが私の事を忘れないでいてくれるのは嬉しいですけど、そのせいで霖之助さんに悲しんでほしくはないですし」
私が妖怪だったら、今度は霖之助さんに置いて行かれる事になったけど、だからって私は置いていかれた後に悲しみを感じるつもりはないから、そっちの方が良かったかな
好きな人の事を思い出す時は、やっぱり楽しいかった事や嬉しかった事を思い出すべきだから
「人の話を聞かない子だね、君は」
「だから考えたんです。どうやったら霖之助さんが私の事をずっと忘れないでいてくれて、且つ私の事を思って悲しまないでいてくれるのかを。で、ようやく思いついたんです」
それは突然の閃きだった
霖之助さんの中で私の事を強烈に印象付けて一生忘れられなくして、かといって私が死んだ後に霖之助さんが私の事を思い返しても悲しみに沈むことなく、そして邪魔なライバルも始末できる、一石二鳥どころか三鳥の方法
「じゃ、ちょっと準備をしなきゃいけないので、少しだけ待っててくださいね。一人が寂しいからって泣いちゃ駄目ですよ?」
「おい、いい加減人の話を! …………行ってしまったか」
――潤がいない今の内に、状況を整理するとしよう
彼の言葉を信じるならば、僕が拉致されたのは僕の中に『彼』の存在を刻み付ける為と言うことになるのだろう
周囲を見渡せば一面が冷たい石造りになっている
首しか動かせない都合上、真後ろがどうなっているかは確かめられないが、おそらく出口は目の前にある彼が出ていった扉だけだろう
「チッ……やはり僕の力では切れそうにないか」
四肢を縛り付けている縄を外そうと力を込めてみるが、縄はびくともしない
これでも妖混じりだからなんとか切れるだろうと思ったが、僕の力はここまで貧弱だったのか
いやもしかしたらこの縄に耐魔の力が込められているからかもしれないが、兎に角戒めを解けない事に変わりはない
ガラス片か尖った石でもあれば縄を切れるだろうが、残念ながらそれも見当たらない
いやそもそもあったところで両手は椅子の背に、足は椅子の脚にそれぞれ縛り付けられているのだ、足元にそれらが落ちていても拾えないだろう
やれやれ、詰まる所独力での脱出は不可能と言うことか
「ふむ、となると情けない話になるが、誰かの救援を待つしかないか」
問題は誰が助けに来てくれるか、だ
香霖堂のお得意様である咲夜とレミリアは……
来店頻度を考えると、僕が拐われた事に気付くのが何時になることやら
そもそも第一に彼女達が僕なんかの為に積極的に動く理由がない
なら客ではないが取引相手である八雲紫は……
駄目だな、寧ろ彼女にとっては僕が身動きできず捕らえられている方が都合がいい可能性が高い
外の世界に憧憬を抱き、使い方さえわかれば幻想郷の人々の生活を劇的に変えかねない外の世界の道具を大量に保有、販売している僕の存在は、現在の幻想郷の在り方を愛する彼女にとって警戒すべきものだろう
更に言えば僕の所有物の中には、幻想郷どころか外の世界をも掌中に治めることができる程の霊力を持つ『草薙の剣』がある
そんな危険な存在である僕が動けないまま――最悪僕が彼に殺されたとしても、監視の必要もなくなると言う利が生まれる
彼女にとって幸いな事に、僕は純粋な妖怪でもなく純粋な人間でもない
半端者が一匹死んだところで、人と妖怪の数のバランスが崩れることはない
つまり彼女は僕を助けるどころか、逆に彼を支援する可能性があると見ていいだろう
ならば、草薙の剣が持ち主の僕の危機を感じ取って……
馬鹿な、それこそありえない
アレはただ香霖堂に“在る”だけで、僕の事を使い手と認めたわけじゃない
そんな草薙が僕を助けることなどあるわけがない
こうとなると期待できるのは、やはり霊夢か魔理沙と言うことか……?
いや、よく考えれば霊夢は動かない――いや動けないかもしれない
霊夢自身は人妖を等しく扱う中立の存在だが、博麗の巫女そのものは人間を守護する立場にある
その彼女が人間である彼を実力行使をもって退治……そこまでいかなくとも害するわけにもいかない
まあこれでも霊夢とはなんだかんだで付き合いも長いし、もしかしたら僕の事を捜しはしてくれるかもしれないが……
先程の紫への考察が正しいなら、彼女は霊夢に博麗の巫女の在り方を説きつつ、僕の捜索を妨害、或いは諦めるよう説得するだろう
となるとやはり魔理沙……
いや、それだけは駄目だ
今の潤は正常な精神状態にない
もし彼が逆上して魔理沙に襲い掛かったとしたら……
無論魔理沙だって魔法使いだ、自衛くらい出来るだろうしまず大丈夫だろうが、万が一と言うこともある
思春期の少女が成人男性に殴り飛ばされたなら、無傷ではすまないだろう
――――そこまで考えていたところで、漸くと言うべきだろうか
重たげな音を立て扉が開かれた
どうやら彼が戻ってきようだった
「お待たせしました、霖之助さん。ふふ、私が来るのが待ち遠しかったですか?」
「いいや。どうせなら、そのまま二度と帰ってこなくてもよかったんだがね」
「もう、すぐそうやって意地の悪い事ばかり言うんですから。霖之助さんて本当にサディストなんですね……」
ぷぅと音がしそうなくらい頬を膨らませながら、彼はガラガラと台車を部屋の中に引き入れた
台車の上に乗っているのは、バット、ビール瓶(中身はない)、赤い液体の入ったビーカー(能力で中の液体を視たら、どうやら『唐辛子と片栗粉を混ぜ水に溶かした物』らしい)、僕を縛っているのと同じものであろう縄、肉叩き棒等々、殆んどがこれ迄潤が買っていった物達だった
成る程、あの道具達をもって僕を拷問し、『命が惜しければ自分の物になれ』と言うつもりなのだろう
そんな思惑に屈するつもりはないが、自分を痛め付ける為の道具を売っていたのかと思うと、過去の自分の行動を笑うしなかった
「はは……」
「? 霖之助さん、どうかしましたか?」
「なに、自分の売った道具で拷問を受ける。こんな形の自業自得もあるんだなと思っただけさ」
「なに言ってるんですか。私が霖之助さんを傷つけるわけないじゃないでしょう。これは――」
そう言って、彼は扉の向こうに手を伸ばし、再び『何か』を部屋に引きずり込んだ
その『何か』が何なのかと言えば……
「――こいつに対して使うものですよ?」
「んー! んんー!!」
「――魔理沙!?」
……一瞬でも彼女に助けを求めよう等と考えた僕の行いが悪かったのだろうか
魔理沙が既に彼に捕まってしまっていたなんて
――事態は予想外の、そして最悪の展開になってしまっていた
霖之助さんの口は、ぽかんと空いたまま塞がる気配がない
全く予想外だったんだろう、茫然自失といった表情は少し間抜けで、けど彼のそういう所がまた可愛らしいんだよなぁ
「んんー!!」
……五月蝿いなぁ
せっかく人が霖之助さんの可愛い一面を見ていい気分に浸ってるって言うのに
そんな五月蝿い奴にはお仕置きしなくちゃ
――ゴズッ
「う゛ぇっ」
――ブチブチッ
あは、『う゛ぇっ』だって
腹をバットで叩いただけだって言うのに
オマケに髪の毛を掴んで連れてきてたから、叩いた拍子に抜けて指に絡み付くし……
「魔理沙っ!! やめろ! 君の目的は僕だろう! 魔理沙は関係――」
「ありますよ」
「――なんだって……?」
「言ったじゃないですか。霖之助さんが私の事を忘れられなくするって。コイツはその為の小道具……と言うより、生け贄ですね」
「な…………ふざけるな! いいから魔理沙を解放するんだ!」
「ふざけてなんかいませんよ。ああそれにしても、霖之助さんのその反応。私が期待した通りのものです。それだけコイツの事が大事なんですね。期待した通りなんですけど、腹立たしいからちょっとだけ憂さ晴ら……し!」
――ゴガッ ガッ ゴッ
「え゛っ! を゛っ! あ゛……」
「やめろ! やめろと言ってるのが聞こえないのか!」
振りほどけないなんてわかってる筈なのに、それでも霖之助さんは椅子をガタガタと揺らしながら暴れてる
これだけ霖之助さんに大切に思われてる魔理沙が羨ましい……
妬ましい……
忌々しい……!
――ゴッ
「う゛ぅ……」
「痛い? 苦しい? ……まだだよ。これから与える苦痛はこんなものじゃないんだよ。だから、そう簡単に壊れないでね」
「魔理沙! く、いい加減にしっぐ……!」
「ごめんなさい霖之助さん……でも、これ以上貴方がアイツの心配をし続けるようなら、妬ましすぎてうっかり殺してしまいそうだから」
暴れる霖之助さんの口に、魔理沙のように猿轡を咬ませる
それでもまだ霖之助さんは、言葉になれない抗議の声をあげ続けてる
ああ、貴方はどこまで魔理沙の事を………………
いけないいけない、まだ魔理沙を殺すには『足りない』
霖之助さんにはもっともっと、私を『殺す』事だけで頭を満たしてもらわないと
「さ、魔理沙。続きをしなきゃね。バットはだいぶ使ったし、今度は……これにしてみようかな」
言いながら、私は肉叩きを手に取る
サイズはダウンしたけど、金属製だけあって重量は木製のバットと同じくらいあるし、何より先端部の細かな棘のような突起が威力を高めている
まあ、本来はこういう事に使うものじゃないんだけど……
ま、そこは気にしない方針で
さて、それじゃあ……
「こ〜ん〜ど〜は〜……」
お腹はさっき散々やったし、そもそもせっかくの刺々も、服の上からじゃぁたいして痛く感じないだろうし――
「ど〜こ〜に〜……」
となると腕?
それとも顔?
「し〜よ〜う〜か〜……」
あーでも、このあと暴れられたり、逃げられたりすると厄介だから――
「なっ!!」
脚を潰しとこう♪
――ゴギッ!!
「! ンゴオオオォォ!!!!」
「あっははははははははははは♪」
魔理沙ってば、まるで豚みたいな悲鳴あげてのたうってる♪
でも仕方ないかなぁ
打たれた右足の脛、皮膚が裂けて血も吹き出してるんだし
あれ、それでもまだ骨は折れてないんだ……
じゃ、もう一発♪
――ガギンッ
「お゛お゛お゛ぉぉぉぉ……」
んー、私の力が足りないのかな?
それとも魔理沙の骨が固いのかな?
まだ折れないなんて
それでも痛いのは痛いみたいだけど
さてそれじゃあもう一回!
――ベギッ
「お゛あ゛あ゛あ゛ぁぁぁぁっっっ!!!」
ふぅ、やぁっと折れた
まったく、余計な手間をかけさせないで欲しいのに
悲鳴をあげるのはいいけど、流石に五月蝿くてイライラするから
ちょっと黙ってて
――ミヂャ
「ッッッ!」
「うんうん、それでいいよ。まだ騒ぐようなら、またこれで顔をぶっ叩くからね」
これ以上痛い思いはしたくないのか、魔理沙はコクコクと頷いた
まったく、普段もこれくらい素直だったら可愛げがあるのに
ま、可愛げがあろうと素直だろうと、やめる気なんて全然ないんだけど
さあ今度は……
――ガタン
……おやぁ?
「フー……! フー……!」
「ああ、霖之助さん……駄目じゃないですか、じっとしてなきゃ。ああもう、顔が傷だらけに……」
「アアアアアアアッッッ!!!!!」
音のした方に振り替えると、椅子に座っていた筈の霖之助さんが倒れていた
多分私の傍に来ようと、無理矢理椅子の後ろ脚を上げて、前のめりになりながらも一歩ずつ歩いてたんだろうけど、不安定な体勢だったから、バランスを崩して倒れてしまったんだろう
両手を縛られてるから、当然受け身なんて取れなくて……
顔面から床に突っ込んだせいで、眼鏡は割れてしまうし、顔にもあちこち傷が出来てしまってる……
血に濡れた霖之助さんと言うのも、それはそれで倒錯的だけど……
「霖之助さん、もうちょっと待っててね。これが終われば、もう貴方は私の事だけしか見えなくなるだろうから……」
本当なら直ぐにでも霖之助さんを解放して、その手にかけてもらいたい
だけど、まだ足りない
霖之助さんの中を私だけで満たすには、もう少しだけ足りないから
「さあ魔理沙。続けるよ? 大丈夫、きっと次で『全部』終わるだろうから」
「ん゛……ん゛おおお!!!」
「さ、準備できたよ。どう? 霖之助さんに言いたいことはあるかな?」
今の魔理沙は全裸にされたうえ、上下逆さまの状態で大股を広げて女性器を見せつけるように曝す……所謂マングリ返しの体勢にされている
勿論太ももには脚を閉じられなくするようつっかい棒を当て、縄で固定してある
――自分の女性器を、慕っている男の前に曝されてる
こんな状況でも、まだそんな事に羞恥心を感じる余裕があるんだろう
なにせ魔理沙の顔には、明らかに出血によるものとは違う赤みがさしているんだから
ともかく、魔理沙の口を塞いでた猿轡を外してやる
また五月蝿く騒ぐんだろうけど、こいつの命乞いと断末魔を聞かせて、霖之助さんの私への敵意憤怒憎悪殺意と言った負の感情を爆発させなきゃいけないんだから、少しくらい我慢しよう
「ほら魔理沙、今はどんな気分?」
「最悪……だよ。この、糞野郎が……!」
「なんだ、まだまだ元気なんじゃない」
だったら遠慮なんてしなくていいよね
と言うことで、折れた右足の爪先を持ってプランプラン揺らして遊んでやる
「いっ……あ、や゛……ぎっ!」
「はーい、今ので自分の立場がわかったかな? わかったんなら下らない事は言わないように」
頷くでも拒否するでもなく、魔理沙は下唇をギュッと噛んだまま押し黙る
まったく、この状況であんな軽口が叩けるなんて、頭が悪すぎて逆に感心できる
「そんな事より、何か霖之助さんに言わなくていいの?」
「……言うもんかよ。なに言ったって、お前を喜ばせるようなもんだろうからな」
「ふぅん。ま、いいけど? ないならそのまま痛い事するだけだし」
どうせ死にそうになったなら嫌でも騒ぎ出すんだろうから、寧ろ言うことがない方が面倒がなくてよかったかもしれない
となればまた騒ぎ出す前に終わらせてしまおう
「霧雨魔理沙さん、これはなんだかわかりますかぁ?」
私は魔理沙の目の前に、今まであったけど触れることもなかったビール瓶を突き出す
「何って……酒瓶、だろ。確か、外の世界のビールとか言う酒の」
「はい正解。じゃあ、これをどうやって使うでしょうか?」
「……どうせまた、それで私の事をぶん殴るとかそんなんだろ」
「はい不正解。そんなワンパターンなわけないでしょ。これはこうやって――」
肉叩きを使って、瓶の首の根本を叩き割る
うん、綺麗にギザギザに割れたみたいだ
「これをこうして――」
女性器のヒダを押し広げながら、ギザギザのある方を宛がう
「!? お、おい、まさか……やめろよ…………やめてくれ!」
頭の悪い魔理沙でも、流石に気付いたみたいだ
必死に抵抗しようとしてるけど、手も脚も固定されて動かせないし、体をよじろうとしたから折れた脚を叩いてやれば、ビクンビクン痙攣して静かになるし、全くもって無駄な努力と言うやつだった
さて、霖之助さんの方はどうなってるかな
もしかしたら、放っておかれっぱなしで拗ねちゃったかもしれない
「ふふ……霖之助さん、どうですか? 大切な妹分の処女が、私みたいな下衆の手で――しかも生身とか張り型どころじゃない凶器を使って、肉体ごと壊されそうになるのを眺めることしかできない気分は」
「アアアアァッッ!! オ゛ア゛ア゛ア゛ア゛ッ!!!!!!」
拗ねるだなんてとんでもないみたいだった
今の霖之助さんは、私の予想よりもずっと良い状態みたいだった
眼は血走り、獣のような唸り声をあげ、体の自由が効けば今にも飛び掛かって喉笛を噛み千切ってやる……そんな『私を殺す』事だけを考えているのが一目でわかる姿だったのだから
「嗚呼、それです……その眼です……そうやって私の事を憎んで下さい、恨んで下さい、そして殺して下さい。私が死んでも殺して下さい。死体が壊れても、それでも殺して下さい!」
「ア゛ア゛ア゛ッ!! カ゛ア゛ア゛ア゛ア゛!!!」
「こ……香霖……?」
あはは、残念だったね魔理沙
霖之助さんのあの狂暴な感情は、アンタなんかにじゃなく私に向けられてるんだ
アンタはあんな霖之助さんの顔、欠片も見た事もないんだろう
ふふん、私の知らない霖之助さんの過去を知ってるアンタを妬んだ事もあったけど、もうそんな事どうでもいい
だってもう過去なんて関係ない
霖之助さんは『今』、『私だけ』を見てくれているから!
私の事だけで心を一杯にしてくれているんだから!
「ンオ゛オ゛オ゛ッ!」
「はぅん! 霖之助さん、ダメ! そんな熱く見つめられると、おちんちん勃起しちゃうっ!」
ダメ……ダメっ
霖之助さんに見られてるのに……
見られてるから、おちんちんおっきくなっちゃう!
――チクッ
「ヒッ!? やめろ……やめて……やだ……やだやだ……」
「安心しなよ魔理沙……私のおちんちん、ビクビクしてもうすぐ出ちゃいそうなのわかるでしょ? 私がイクのと同時に、この太くて固いのねじ込んであげるから」
「ゃ…………いや! そんなのいやぁ!!」
霖之助さん!
見て!
見ててぇ!
見られて興奮して、おちんちん汁ぶちまけようとする私を見てぇ!
「アアア゛ァア゛ァア゛!!」
「霖之助しゃん! 出ましゅ! 出ちゃいましゅ! いっぱい出して、霖之助さんのお顔にドピュドピュかけちゃいましゅぅぅ!!!」
「やだ! やだやだやだやだやだやだいやだっ! 香霖助けて! 香り――」
「ぁ……! イ……クっ!!」
――ビュクッ
「ッッッ……ァ……!」
――ブヂュリ
――ミヂミヂィ
――グ……ブジュッ
「―――ぁ…………ぃ……ぎ……ギャアアアァアァアア嗚呼ぁああ!!!! イギィィャアアア ア゛ ア゛ ア゛ ! ! ! !」
「オ゛オ゛オ゛ォォォ!! マ゛リ゛サ゛ァ゛ア゛!!!」
っ……
ふぅ……
凄……かった……
「痛……い゛た゛い゛ぃ! 抜い゛て゛! そ゛れ゛、早く゛、抜い゛て゛く゛れ゛よ゛ぉ!」
「ぁん……もう、人がせっかく余韻に浸ってるって言うのに。そんなに痛いのが嫌なら、さっさと終わらせてあげるよ」
――パリン
「――ぁ? なんで、そんなとこ、割っ……いぎっ!?」
なんでって、注ぎ口側はアンタの腐れマンコに突っ込んでるんだから、こっちを開けなきゃ何も入れられないからじゃない
「魔理沙。アンタ、辛いものって好きだったっけ?」
「な、何言って……カ゛キ゛ャア゛ァ!?」
「質問してるのはこっちでしょう? アンタは黙って私の質問に答えてればいい。で、どうなの? 好きなの? 嫌いなの?」
「す゛き゛! す゛き゛て゛す゛!」
「ああ、それは良かったぁ。じゃあ辛いもの好きの魔理沙には、これをプレゼントしよう」
「――も゛う゛、も゛う゛い゛や゛ぁ! こ゛ろ゛す゛な゛ら゛、は゛や゛く゛こ゛ろ゛し゛て゛よ゛ぉ!!」
『唐辛子液』のビーカーを見せてあげたら、魔理沙は泣いて喜んでくれた
それじゃ早速ご馳走してあげるね♪
「イ゛ヤ゛ア゛ア゛ア゛ア゛――――――ッぁ」
片栗粉でたっぷりとろみをつけたソレは、ゆっくりじっくりと魔理沙の腐れマンコに吸い込まれていく
ビール瓶のせいで傷だらけの膣内に、こんな刺激物を直に入れられたらどれだけの激痛になるんだろう?
そんな興味から魔理沙を観察してみると、まず真っ先にグリンと眼を向いて白眼になった
さっきよりも五月蝿くなるかと思ったら、口をパクパクさせるだけで騒ぐ様子はないみたい
相当苦しいのか、暴れもせずに死にかけのゴキブリみたいにヒクヒクと僅かに痙攣するだけ
そしてとうとう……
――プシャアアァァァ
――ムリムリ……ビチビチ……ブリュリュラブブブププピュウ
「うわ、汚な!?」
尿と糞便を、まるで噴水のように盛大にぶちまけた
もう少し下がるのが遅れてたら、モロに浴びちゃってただろうなぁ……
たしかこういう排泄って、肛門括約筋も制御出来ないくらいに意識を失った……
つまり魔理沙は気絶したか、でなければ…………死んだってこと
「えぇと、呼吸は……なし。脈拍……もない。瞳孔は白眼向いてるからわかんない。ま、死んだって事でいいか。もし生きてても、放っておけばその内死ぬだろうし」
バイバイ魔理沙
アンタが霖之助さんの傍にいなきゃ、きっと良い友達のままでいられたのにね
けどまあ、呆気ない最期だったなぁ
もっと騒いだり暴れたりなんだりするのかと思ったら、ガクガク震えてパッタリ、だもんなぁ
でもまぁ、案外人間なんてこうやってあっさり死ぬものかも
嗚呼それよりも霖之助さんだ
きっともう、霖之助さんの私を殺したい欲求メーターがマックスを振り切って凄い事にな
―――ゴッ
「シネ! シネッ! シネェッ!! シンデシマエェッ!!!」
――ガッ ゴッ ゴギン
―――あ、霖之助さん
凄い……あの縄、簡単に解けないように、しっかりしっかり結んだのに
それを筋力で、無理矢理押し広げてひき千切ってきたんだ
普段の霖之助さんだったらそんなの、絶対考えられないような事なのに……
そうしてまで、私を殺そうとしてくれるんですね!
「ヨクモ! ヨクモマリサヲコロシタナ! ソンナニシニタイナラ、ノゾミドオリコロシテヤル!!」
――メゴッ
ッ……は…………ァ……
喉……だ、なんて…………霖之助さん、積極的……すぎます!
――ドサッ
――グッ
あ、しかも馬乗りされちゃった……
「アアアァアァアッッッッ!!!」
「がふっ! はぁ、はぁ……り、りんの……ひぐ! すけ……はう! さぁ……ん!」
嗚呼、霖之助さんの愛(拳)が、眼に、頬に、喉に、胸に、腹に当たってます!
響いてます!
直撃してますぅ!
あ…………
ダメぇ!
さっき出たばっかりなのに、またおちんちん勃起する!
勃起チンポ、霖之助さんのお尻に当たって擦れるぅ!
擦れて気持ち良くて、腰が勝手に動くぅ!
「キタナラシイモノヲ、コスリツケルナッ!」
――ブヂュ!!
ッッッ〜〜〜〜〜〜〜!?
き、きんひゃま……
きんひゃま、ちゅぶれひゃああぁぁ〜〜〜!!
アガァアァアァァア゛ッ!
らめ!
しゅごしゅぎる!
わらし、じぶんのけちゅえきとちんぽじるがちゅいたりんのすけしゃんのてでなぐりゃれてりゅのほおおぉ!!!
「嗚呼アァアァaaaa!!!」
「ガッ! ゲェ! ヲォ……ウギッ! アガッ! ふぐぅ!!」
顔も、胸も、お腹も、おちんちんも!
すっごく痛いのに、すっごく気持ち良いの!
「りんのすけひゃん、わらひ、とってもひもひおぶっ」
霖之助さん凄いっ
さっきから何発も何発も私を殴ってるのに、全然止まらない!
霖之助さんの愛が止まらないよぉ!
「しゅきぃげっ、りんのすけひゃがぁ、 らいひゅをぼふぅ」
「シネッテ! イッテル! ダロウ!!」
あぁぁっ!
言葉だけで……罵倒されるだけで、またイッちゃうぅ!
………………………………………………
………………………………………
………………………………
―――霖之助さん、なかなか死ななくてごめんなさい
―――でも、必ず死にますから
―――貴方に殺されますから
―――だから、だからもう少しだけ、こうして貴方の傍にいさせてください
―――貴方を独り占めさせてください……
思えば、霖之助さんに会ってから……
いや、霖之助さんの事を知ってから、嫉妬ばかりしてきたなぁ
紫、妖夢、咲夜、レミリア、霊夢……
そして魔理沙
皆みんな霖之助さんの近くにいて、霖之助さんとそれなりに親しかっ
そして何より、皆は女の子だった……
……私は、男なのに
――霖之助さんを好きな私は、男だから絶対に結ばれなくて
――霖之助さん結ばれようとする気のない彼女達は女で
どうしようもない性別の違いを妬んで、恨んだりもした
そんな末に産み出した結論が、霖之助さんの大切なもの〈魔理沙〉を壊して、霖之助さんから憎まれ怨まれ、彼の手で殺されることだった
自分でも中々に馬鹿げた、狂った考えだと思う
けど、後悔は微塵もない
だって今、霖之助さんの瞳には私しか写っていない
彼は私の事しか考えていない
そして彼の傍には私しかいないのだから……
「りん……わだ…………あ゛か」
あぁでも、そろそろ本当にダメかも……
痛いのも気持ち良いのも…………
少しずつ感覚が………………
「り……がっ…………す……ぼっ……をっ……あ……」
もう、声を出すのも、辛いや…………
霖之助、さん……
好きです………
好きです……
好き……
「っ…………っ…………」
「―――!!――――!!!」
りんのすけ…………さ…………
………………
…………
……
リ ン ノ ス ケ サ ン ア イ シ テ ル
―――
皆様はじめまして
最初は霖之助さんをいぢめるつもりだったのが、気がついたら霖之助さんにいぢめられてるってか殺されて喜ぶ子になっちゃってました
初作品からして色々アレですが、婿様共々これからよろしくお願いします
潤
- 作品情報
- 作品集:
- 5
- 投稿日時:
- 2009/10/16 15:07:51
- 更新日時:
- 2009/10/17 00:08:18
- 分類
- 森近霖之助
- 霧雨魔理沙
- 霖之助さんは私の婿
- 霖之助さんに殺されるなら本望
そこが問題だ
こんなに買い物してたなんて羨まし過ぎる……
今度行く時は俺も連れて行け!!
また書いてくれよ!
読むまいかとも考えてたが読んでよかった
こーりんカッコ良かったです
彼がふたなりだったら救いがあったのでしょうか