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『文映ばんじゃい。』 作者: 白米
「え・・・と。つまりこの状況は、どういうことなんでしょうか。」
目の前の彼女は、にこっと笑った。
「もがせてください。いえ、もぎます。はぎます。」
「・・・・いやいや。なぜに。なにを。」
「目障りだから。その翼が。」
ぞっとした。血の気が引いた。
その目が、本気だったから。
「いやいやいやいや!!!!ちょ、どういうことッ?!」
彼女が背後に回る。
「あなたに翼はありません。」
黒い布で視界がふさがれる。
「ひっ!」
翼に、触れる感触。
「思ってたんですよ。」
ぎゅっと、強く握られる翼。
「常々ね。白黒つけないと、って。」
背中に、靴の感触。
「貴女に、翼があるのかないのか。」
そして、
ぐっと力がこめられた。
「――間違いなく、貴女に翼はない。」
「――痛ッ。」
強く引く手。肩甲骨を覆う肉が盛り上がる。
「い、痛い痛い、痛いですッ!!冗談止めて・・・ッ!!!?????」
「ああ。意外ともろいですね。」
ぶちっと、音を立てて、付け根の辺縁部がもげた。
「痛ッ!??・・・・あ・・ああああああああああああぁぁぁあアアアア!!!!!!」
痛みは激痛に変わり、そのまま単なる熱さに変わる。
「あ、あが・・あがあぁああぁああアアアアアアアッ!!!!!」
背中一面に生暖かい感触。どろっとした。
そして、こそばゆい感覚が背中や腕を一瞬なでて、そのまま床へと落ちていった。
私の、羽が。
あってはいけないなくさなければならないほんらいないものがあってはいけないのだそこはしろくろつけなければいけないもしこれがあったらそれはあやではないのだそれはくろだしろにするためにはこれはあってはいけないなくさなければならないあやにつばさはいらないのだわたしのあやにつばさはいらないいらないいらないいらないいらないいらないいらない イラナイ―――
単純作業だ。
ぶちぶちと、ちぎっていけばいい。
単純作業だ。
赤い液体が私の服を、顔を、腕を、脚を、汚していくがそれを気にすることはない。
単純作業だ。
文が今まで聞いたことのない、破瓜の時にさえあげなかったほどの叫びを上げる。だがそれを気にすることはない。
単純作業・・・
なかなかとれない。最後の芯が、なかなかとれない。
足裏で背中を強く踏んづけ、更に強く翼を握り締め、引っ張る。
ぼきりと、骨が折れる音がして
文の背中は、私の満足の行く姿になった。
みっちゃんみちみちうんこして、紙がないから手で拭いた
っていうの昔はやったよね。
船上でうんこしたくなったら海に向かってケツ出すんだよ。
ぶりぶりしたあとにはお魚さんが寄ってくるよ。
わーい、大漁!
こうして僕達は循環しているんだね。
何で僕はみっちゃんの話をしているんだろうね。
デスパンダさんは本当にいい絵を描いた。
白米
みっちゃんかわいい。
- 作品情報
- 作品集:
- 5
- 投稿日時:
- 2009/10/25 22:11:23
- 更新日時:
- 2009/10/26 07:11:23
- 分類
- 短編
- あや
- 映姫さま。
- みっちゃんはかわいいけど。
- デスパンダリスペクト
この話で言いたいのはつまるところ、ここなのでは無いでしょうか?