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『超高齢者戦隊ババレンジャー外伝【その4】』 作者: どっかのメンヘラ
「この野郎!この前のお返しだぜ!」
鬼が倒れている勇儀の腹に蹴りを入れる。
「この糞鬼!いつも俺らの商売パーにしやがって。」
もう一人の勇儀の頭を踏みつける。
「がはっ!!畜生ぉ・・・酔ってる所を襲うらんて卑怯ら・・・。」
ほかの鬼が勇儀の頭をつかみ、地面に打ち付けた。
「うっせーな!酔っ払って倒れてるオメーが悪ぃんだよ!!」
久しぶりに地底に帰ってきた萃香と飲み屋に行っていた勇儀。久々の再会でつい調子に乗りすぎてビール瓶を20本と一升瓶5本ウイスキー2本を開けてしまったのがまずかった。二人は家に帰るつもりがよりによってスラム街に迷い込んでしまった上に何の因果か数日前ババレンジャーたちを襲っていたゴロツキ達と鉢合わせしてしまったのだ。
「くそぅ・・・萃香ぁ・・・どこいったんらぁ・・・。」
萃香に助けを求めようとしたが一緒にいたはずの萃香がいない。泥酔していたのでおそらくよろけてどこかの側溝に嵌ってしまったのだろう。よくあることである。
(くう・・・鬼が酒で失敗するなんて・・・。)
そのときだ。
「スパイダーストリーム!!!」
突如女の声がしたかと思うと、どこからとも無く白い網が飛んできた。
「うわっ!」
鬼達が網にかかる。
「はっはっはっはっは!はーっはっはっはっは!」
粗末な掘っ立て小屋の屋根に一人の女が立っていた。金髪のポニーテールとスカートがぽっこりしたデザインの茶色のワンピースと蜘蛛の巣模様の赤い覆面の女が。
「誰だお前は?!」
女は腰を落としポーズを決め、叫んだ。
「ゴロツキ退治の専門家!スパイダーッマ!」
「超高齢者戦隊ババレンジャー外伝その4・不死身の女スパイダーッマ!」
(OPは大人の都合により割愛させていただきます。ご了承ください)
「はっはっはっはっは!はーっはっはっはっは!安心したまえ勇儀君!私が来たからにはもう大丈夫だ!とう!」
しゅぴーんと空中で一回転して地面におりたったスパイダーッマ。
(あちゃー・・・またなんか訳解んないのが来たよ・・・。)
スパイダーッマの登場にあきれる勇儀。
「きっさまー!!」
何とか網から這い出した鬼達はスパイダーッマに襲い掛かった。
「マアアアアアベラアアアアア!!!!」
スパイダーッマは周囲に黒い霧を展開させた。
「げっほ!げほっ!何だこれ?!」
鬼達が霧でむせている。
「ごほっ!!ごぼぼ!!げえええぇ!」
鬼の一人がいきなりどす黒い血を吐いた。
「うぐぅ・・・腹が!!腹が弾けるうぅ!!う、わあああ!!」
ぶびびびびいいぃぃ!!!
もう一人は派手に下痢便を噴出した。もう一人の鬼は激しい体のだるさと関節の痛みで倒れた。
「地獄からの使者!!スパイダーッマ!!」
「くそうおぼえてろろげええええぇ!」
ゲロを吐きながら下痢をしている鬼と一緒に倒れている男を引きずって退散してゆく鬼達。
「はっはっはっはっは!はーっはっはっはっは!悪は倒されたぞ勇儀君!」
高らかに笑い声を上げ、勇儀のほうを振り返るスパイダーッマ。
「はぁ・・・はぁ・・・、や、ヤマメ・・・この野郎・・・。」
勇儀がぐったりしている。スパイダーッマは勇儀の額に手を当てた。恐ろしく熱くなっている。
「げほっ!ごほっ!」
勇儀がどす黒い血を吐いた。目はうつろになり焦点が定まっていない。顔面は段々と蒼白になり始めていた。
スパイダーッマはマスクの下で青ざめ冷や汗をかきながらつぶやいた。
「しまった・・・。」
とある公園の公衆便所の女子トイレの一室に、メタボに瓶底めがねの妖怪の男がいた。手には河童特製の最新式の小型カメラを持っている。男はそれを便器に取り付けているようだ。
「でゅふふふふ・・・公園で遊んでる萌え萌えなロリっ娘のおまんまんやうんぽこ穴がひくひくしながら臭くてイヤラシイもの出しちゃう所いっぱい取っちゃうよぅ♪でゅふふふ・・・想像しただけで僕のライトセーバーがグングニルになっちゃったよ♪」
男は体中から汗をだらだら流しながら自分のウィニー君を弄繰り回していた。
「でゅふふふ・・・行け!おにゃのこ達のハズカチィ所を激写しまくるんだ!」
そしてスイッチを入れたが、その瞬間、カメラは爆発した。
「うひいいいいぃぃぃ!!」
個室のドアとともに吹き飛ばされる男。
「いたたた・・・な!何だぁ!」
男は腰をさすりながら驚愕した。天井に女が張り付いている。変なマスクを被った女だ。
「はっはっはっはっは!はーっはっはっはっは!」
女はしゅぴーんと地面に降り立ち、そして男を指差して、叫んだ。
「すり替えて置いたのさ!」
「うわああ!!だ!誰だお前は!」
女は腰を落としポーズを決め、叫んだ。
「悪のからくりを粉砕する女!スパイダーッマ!」
「こいつぁ!」
男はスパイダーッマを押し倒した。
「やめろ!」
大柄でメタボな妖怪男の汗臭く重いからだがスパイダーッマを攻め立てる。
「でゅふふふふ・・・僕からしてみれば熟女ババァだけどおにゃのこにはまちがいないよね!よーし!僕も魔法使い卒業だー!!」
そういって男はスパイダーッマのマスクを剥ぎ取ろうとした。
「マアアベラアアアア!!」
ヤマメはそう叫ぶと男のウィニー君に強烈な一撃を食らわした。
「ぎゃああああああ!!!!ママあああああ!!!!!」
「キノコ狩りの女!スパイダーッマ!」
哀れなウィニー君をつぶされもんどりうっている男を後にして。スパイダーッマはしゅぴーんと去っていった。
「うわああん!風船取れないよおお!」
公園の木の下で鬼の少女が泣いている。木の高いところに風船が引っかかっている。風船の紐を放してしまったらしい。
「とう!」
しゅぴぴーんと飛び上がり華麗に風船をとったのは金髪のポニーテールとスカートがぽっこりしたデザインの茶色のワンピースと蜘蛛の巣模様の赤い覆面の女だ。
ぽかんとしている少女に向かって女は言った。
「鬼の少女に味方をする女!スパイダーッマ!」
そういってポーズを決めたスパイダーッマ。
少女に風船を差し出したが、一向に受け取らない。
「・・・やだ・・・このお姉ちゃん変・・・怖い・・・うわああああん!!!」
女の子は泣き出してしまった。予期せぬ事態に少しあせるスパイダーッマ。
「どうしたの!!!・・・ってあなたいったい何者なんですか!!」
女の子の親の鬼が現れた。
スパイダーッマは腰を落としポーズを決め、叫んだ。
「少女の友達!スパイダーッマ!」
「いやあ!!このお姉ちゃん怖い!!」
「うちの子に何をするつもりなんですか?!早く去ってください!警察を呼びますよ!!」
そして子供を慰める母親。
「おお怖かったね・・・よしよし・・・はやく去ってください!この子に指一本でも触れたら承知しませんよ!おおよしよし・・・。」
スパイダーッマは自分に嫌悪の視線を向けながら去ってゆく二人を見ながら、腰を落としポーズを決め叫んだ。
「母と子の愛の絆を守る女!スパイダーッマ!」
公園の一角、噴水の近くは旧都では有名なデートスポットだ。
ここでは今日も恋人達が幸せのうちに愛を語り合い、ばら色の人生を謳歌している。
しかし、ここに恐ろしいほどの殺気と負のオーラを撒き散らす女が一人いた。
忍者かアイヌ人のような服に身を包む、白に炎の模様のマスクに緑の目を秘めた嫉妬の怪物、「Shitマスク」である。
「妬ましい・・・妬ましい妬ましい妬ましい妬ましい妬ましい・・・妬まShiiiiiiiiit!」
女は一組のカップルに近づいた。カップルはShitマスクに気づきもせずに熱い口付けを交わしている。
唐突にShitマスクは二人の後頭部をわしづかみにした。Shitマスクは二人の顔を何度も打ち付けた。
「はが!ほご!もご!ぐふ!」
二人の歯と鼻の骨が折れる。顔面が血だらけになりペアルック状態で地面に倒れたカップルに、女はこう言い放った。
「Shitの心は母心!押せば命の泉沸く!Shitマスクただいま参上!!」
(デェーーン!スパイダーッマ!!)
(ここからCM)
「私のおじいさんがくれた初めての刀。それは、楼観剣と白楼剣で、私は4歳でした。どちらの刀も大層すばらしく切れ味抜群で、こんなすばらしい刀を伝授してもらえる私はきっと特別な存在なのだと感じました。\デエエエエエン/ 今では私がおじいさん。孫に伝授するのはもちろんこの楼観剣と白楼剣。なぜなら、彼女もまた、特別な存在だからです。」
(ここまでCM)
「僕達は永遠に一緒だよ。」
ちゅっちゅっちゅ。
「私も・・・私もあなたと一緒にいたい。」
ちゅっちゅっちゅ。
幸福の絶頂にいるカップルがここにも一組。
そして二人に不吉な影が忍び寄る・・・。
「恨符!丑の刻参りいいぃぃぃ!!!!!!!!!」
「ぐああああああ!!??」
「いやあああああ!!???」
容赦ない弾幕にぼろきれのように吹き飛ばされた二人。
「ははははは!!いい気味だわ!」
カップルの女がぼろぼろになりながらも虫の息の男に近寄る。
「いや・・・起きて・・・起きてよぉ・・。」
「Shiiiit!この糞女!死ね!」
「いぎゃあああ!!!」
女のぼろぼろに裂けた血だらけの腕を踏みつけるShitマスク。
「すぐ男に股開きやがって糞Bitchが!あんたは私の靴の裏でもなめてればいいのよ!」
そう言うと女の顔を容赦なく踏みつけた。
「ごふっ!ごふっ!」
「はーっはっはっはっは!いい気味だわ!これに懲りたら恋愛ごっこなんてあの世でも二度としないことね!」
そうして二人に止めを食らわそうとするShitマスク。しかしその行為も何者かの叫び声で中断された。
「待てえええ!!!」
「誰っだぁ!」
そこにいたのは金髪のポニーテー(ryの女だった。女はおなじみのポーズを繰り出し、叫んだ。
「冷血動物Shitマスク殺し!スパイダーッマ!」
「きっさまー!」
スパイダーッマはShitマスクの発した弾幕をしゅぴーんとよけると、叫んだ。
「よくも哀れなバカップルを殺したな!許せん!スパイダーストリーム!」
男はうめきながらつぶやいた。
「ううぅ・・・まだ死んでない・・・。」
蜘蛛の巣を何とかよけたShitマスク。
「スパイダーッマ、よくも邪魔してくれたわね!お前の血で墓場を染めてやる!!」
弾幕を打ち込んで応戦するShitマスク。
「はっはっはっはっは!はーっはっはっはっは!」
スパイダーッマはそれをよけながらShitマスクに飛び膝蹴りを食らわす。
「ごふっ!」
そのまま反動をつけて顔にキックを食らわした。
「もが!!」
体が宙を舞い、地面にたたきつけられたShitマスク。
「ぐふっ!くそっ!」
「格闘技世界チャンピオン!スパイダーッマ!」
スパイダーッマはまたしてもポーズを決めた。
「くそぅスパイダーッマ!覚えていろ!」
Shitマスクは捨て台詞を吐いて去っていった。
「はっはっはっはっは!はーっはっはっはっは!悪はいつも滅びる運命にあるのだ!」
そしてスパイダーッマは走り出した。
「さらばだ少年少女たち!君たちも胸に正義の心を秘めて戦うのだ!」
走り去ってゆくスパイダーッマの後ろで、虫の息だったまま放置されたカップルは仲良く息を引き取った。
「はっはっはっはっは!はーっはっはっはっは!」
笑い声を上げながら町の大通りの真ん中を颯爽と駆けてゆくスパイダーッマ。
しかし大通りの真ん中でいきなり立ち止まり、あたりを見回し始めた。
そしてあからさまに怪しい挙動で、こそこそと近くの公衆電話ボックスに入っていった。
1分もしないうちに出てきたのは、金髪のポニーテールとスカートがぽっこりしたデザインの茶色のワンピースの旧都の人気者、黒谷ヤマメだった。
そう、この電話ボックスは、一人の少女が正義のヒーロースパイダーッマに変身するための隠れ家だったのである。
「早く帰ろう・・・正体がばれないうちに。」
ヤマメは通行人の目線にも気づかず走って家に帰っていった。
家の玄関の前に立ち、ドアを開けるヤマメ。
「ただいまー。」
「あ!おねえちゃんおかえりー。」
迎えてくれたのは、割烹着姿で料理を作るキスメだ。
「いいにおいがするね。今日はカレーかな?」
机の上にカレーの載ったお皿を並べるキスメ。
「さ、たべよっか。」
「うん、いただきまーす。」
二人で仲良くカレーを食べながらしゃべる二人。
「キスメ!今日の私は一段とすごかったんだよ!もう悪人達をぼっこんぼっこん倒したんだから!」
「わあ!すごいねお姉ちゃん!」
キスメは目を輝かせながらヤマメの誇張交じりの武勇伝を聞く。引っ込み思案で人付き合いも苦手な彼女のため、旧都の困っている人間達を救うため、そして悪を粉砕するため、ヤマメは今日も戦い続ける。自分の正体を知るものは誰もいない。知っているのは自分と妹のキスメだけだ。少なくともヤマメはそう思っている。
「はー美味しかった。ご馳走様。」
そういってカレーの皿を片付けていたヤマメだが。ふとぴたりと止まった。
「む!!誰かが助けを呼んでいる!早く行かないと!」
そういって覆面を片手に家をまた飛び出していったヤマメ。
正義の味方に心休まる時間など無い。旧都に悪が存在する限り、彼女の戦いは終わることは無いのである。
ヤマメの影は旧都の闇の中へと消えていった。そしてまた、どこかであの女の声が聞こえるのである。
「はっはっはっはっは!はーっはっはっはっは!不死身の女スパイダーッマ!」
(EDは大人の都合により割愛させていただきます。ご了承ください。)
超高齢者戦隊ババレンジャー外伝
その4 完
作風が変わったって言われたんでリハビリついでに初期を意識して書こうとした。なんかダメだ。いろんな意味でダメダメだ。
どっかのメンヘラ
作品情報
作品集:
6
投稿日時:
2009/10/29 03:59:15
更新日時:
2009/10/30 00:00:54
分類
外伝
またしてもやってしまった男
夢の国のエージェントからの逃亡を図る男
学習能力が無い男
ふとした瞬間に自分はパクリしか書けなくなっているんじゃなかろうかと不安になる男
ダメだ、誰をもってしてもこのヤマメを倒せる気がしない
このシリーズ好きだwwwww
ちっともそれを感じさせないテンポがいいなw
それでいて防御困難な致死性高い攻撃だから性質が悪いww
バオーの育郎が後半着てた服にも似てるな
>>7
パルパルパルパルか
途中のCMが脳内再生されて結構来たのは内緒だ。
割と不幸な目に遭っている登場人物の中で数少ない幸せ物だな、ヤマメ。
>7
これまた懐かしいものを。
たしかマー〇ルと東映がお互いのキャラクターを交換しようぜって言う企画なんだよ。
で東映がスパ〇ダーマッで
マー〇ルが東映のスーパーロボット軍団で、
それが安全ミサイルで有名なショウグンウォーリアーなんだよ…。
(河城にとり著、民明書房刊「ドロッセルお嬢様はミネルバXの夢を見るのか?」より)
ここでヤマメに惚れた