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『有頂天抒情歌』 作者: 暇簗山脈
※このSSは『天界哀歌』の続きだっちゃ☆
前回のあらすじ
魔理沙の遺した日誌には一体どんな謎が秘められているのか!?
それを追求するために海賊王になる決心をした天子だったが、物語と全く関係ないので結局見なかったことにした。
『宇宙のパワーが私に味方するのだ!』と天子の父は叫んだが夜中だったので隣人から苦情がきた。
八つ当りしたかったという理由で天子パパの手によって陥れられた天子。かつての強敵、衣玖との決戦の日は迫る!
生物兵器NA☆GA☆Eと化した彼女は心と引き換えに力を手に入れたが、実は無口なだけで話そうと思えば話せるということが判明した。
その頃、霖之助は亡き魔理沙のために墓を作ってやったのだが『霧雨 魔理沙』と刻むつもりが『マリポーサ』と刻んでしまった。
彼がそのことに気づくまであと24時間―――!!
ここは比那名居邸の地下室。
ジャイアント馬場氏が30人ほど寝そべることのできる広さのスペースで、
灰色の石の壁が部屋を取り囲み、天井にぶら下がっているランプ一つで部屋全体が薄暗く照らされている。
更に部屋全体には見るも無残な生々しい血の跡が所々に見られた。
そう、ここは拷問部屋である。(当初は天子パパの音楽ルームだったのだが)
・・・実は、最初は天子の自室で拷問が行われていたのだが、この間天子が家の中で暴れまわった挙句、
NA☆GA☆Eにボコボコにされて家の中が凄くスプラッタになっただけならまだしも、訪ねてきた客がそれをみて猛烈に勘違いしまくったので
ここに移動されることになった。その時の天子パパの横顔はとても哀しそうだったことを我々は忘れてはならない。
「う・・・こ、ここは・・・?」
天子は目を覚ました。彼女は鉄条網で手と足を縛られており、かなり痛そうだ。血が滲んでいる・・・ん?
もう血止まってる・・・なんだこの天人・・・
「そうか、私・・・今GOUMONされているんだった・・・あッ!!衣玖!?」
天子の視線の先にはフィッシュウーマンNA☆GA☆Eが佇んでいた。
彼女の足元には様々なモノが置かれている。
全て拷問に使うのだろうが、全く拷問器具に見えないものばかりだ。
それが天界クオリティ。
「ヒッ・・・衣玖、もう止めて!ていうかこっち来るな!」
空気が読めないNA☆GA☆Eはズカズカと天子の方に歩み寄ってくる。
その手にはビール瓶が携えられていた。
「あっ、よく見たら・・・ラベル適当にはがしたでしょ!ちゃんとお湯につけないと綺麗にとれなムグゥッ!?」
中途半端にラベルが残っていた瓶について指摘する天子だが、勿論空気の読んでくれないNA☆GA☆Eはビール瓶を天子の口に突っ込む。
中のドロッとした液体が天子の喉に流れ込んでいった。エロいぜこの表現。
「ゲホーッ!不味い!ゲロ以下の味がするわ!!」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「何とか言いなさいよ、この動物界脊索動物門脊椎動物亜門条鰭綱アカマンボウ目リュウグウノツカイ科リュウグウノツカイ属ゲロ江衣玖!!」
長いと思っただろう?私もビビったからノープロブレム。
「・・・それはガソリンです」
「ガソりん!?」
※ガソりんとは・・・
現在人類が使う最も多い天然資源の一つである、石油から精製される燃料が所謂『萌え化』されたキャラクター。
燃料の正しい使用方法などを流暢な北陸弁で教えてくれる。決め台詞は「ペルシャ湾よ紅く染まれ」。
若年齢層、特に所謂サブカルチャーに傾倒している者をターゲットとしているためネットでの認知度は高い。
しかし、重要な燃料問題を『萌え』に頼るのはどうかと国際的な失笑を買っているのも事実ではある。
類義語に「ゆかりん」「えーりん」「ベーりんグ海」などがある。
『ワールドワイド燃料問題〜幻想編〜』より引用
ガソリンと聞いて慌てふためく天子。
なぜならNA☆GA☆Eは火のついたマッチを持っていたからだ。
「ひぃ〜そそそそれはヤバいって〜」
聞く耳などないわと言わんばかりに天子の腹を手刀で切裂くNA☆GA☆E。
鮮血が飛び散ったが、おかまいなしに傷口の中に火を近づける。
「腹の中のガソリンがぁ〜!!」
ドカーン
五日後。
あの爆発の後、NA☆GA☆Eは比那名居邸の一部が吹っ飛んだことで責任を取らされ、クビになった。
天子は体がバラバラになったが、天子ママが縫いつけたら蘇生したので放っておかれた。
ちなみに天子パパはまた長い間単身赴任に出向くことになる。
帰ってきたら今までのことは忘れているだろう。(都合の悪いことは忘れるのです)
・・・が、一匹狼ならぬ一匹魚となったNA☆GA☆Eが幻想郷のあちこちで胸鎖関節を主に狙うといった事件が多発したので、
天子は全てのケリをつけるために今、地上に赴く!!(ちなみに霊夢とか紫とかは日本シリーズに夢中だった)
――魔法の森
「衣玖・・・こんな所にいたの」
「・・・・・・・・・・・・・」
NA☆GA☆Eは全身を返り血で真っ赤に染めて、魔法の森の大きな石の上にもの寂しく腰かけていた。
「衣玖、アンタと初めて会ったのがここだったわね」
「えっ」
「ごめん、嘘」
これが雰囲気作りというやつである。
「・・・フフ、でも馬鹿みたいですよね。生物兵器が責任問題でクビになるなんて」
「あ、それは私も思う」
「・・・今日ここに来たのは私を倒すためですよね?」
「うん、ていうかアンタがこんなに喋るのにびっくり」
天子のしょーもない言葉によって戦いの火蓋は切って落とされた。
NA☆GA☆Eは目にも止まらぬスピードで天子に接近し、自慢のドリルで天子の尻穴を突き刺す。
「ぎゃあああああああまた尻をやられたあああああああああ」
悪夢のような衝撃により、目からは血の涙を流し、口や鼻からはガソリンを噴き出す天子。
たまらず凄い形相で逃げ出す。何も知らない人が見たら怖くて泣き出すかもしれない。
天子が逃げていると、森の中で何やら墓の前に佇む霖之助が見えた。
「むぅ・・・どうも『霧雨魔理沙』と彫るのは面倒だ・・・大体『魔』って字が難しいんだよな・・・」
「あ・・・アンタは・・・」
「て、天子!?なぜここにいる!!」
「いや、なんかヤバいのに追いかけられてるのよ」
天子は霖之助に裏切られたことはもう忘れているらしい。(面倒なことはすぐに忘れるのです)
「君の真後ろにいるナイスバディなお姉さんがそうなのか?」
「ぎゃあああああああああ気配消せるとか聞いてないし!」
天子の後ろには鬼のような形相をしたNA☆GA☆Eが立っていた。
B級ホラー並の展開である。
「仕方ない、これを使おう」
霖之助は何故か無駄に落ち着いていたが、おもむろに魔理沙の墓石を押し込むようにスライドさせた。
するとガチャンという音と共に、
≪バッテリー接続 レールキャノン起動≫
というアナウンスが聞こえてきた。
「な、何これ!?」
「この前僕の店が燃えたんで霧雨道具店に再就職することになったんだが、
霧雨の親父さんが『就職する前に人里の新兵器をテストしてくれ』って言ってな・・・」
「ど、どれよその新兵器って・・・」
「君の眼の前にあるじゃないか」
天子の目の前には数え切れないほどのコードが繋がっている鉄の塊の化け物みたいなのが映っていた。
そのコードの一本は魔理沙の墓に繋がっている。この墓石がバッテリー供給のスイッチみたいなもののようだ。
ちなみに今この瞬間も、天子はNA☆GA☆Eに胸鎖関節を執拗に殴られていた。
「痛いし!痛いし!で、その鉄の化け物が兵器だってェ!?」
「何だと思ったんだい?」
「アンタの新しい住居」
「天に還るといい」
「ごめん」
「許す」
「で、なんでこんな森の真ん中に作るのよ」
「ここなら何やってもバレないだろ?被害が及ぶのは森に住む妖怪だけだし」
「エゴだよ、それは・・・痛い!ちょっと衣玖!空気読みなさいよ!」
「エコ?」
三人がバカやっている間にレールキャノンが放電を初めて何か色々とヤバそうな状況になっていた。
≪3、2、1・・・≫
「なんかカウントダウンしてるんだけど!?」
「ヤバい!僕は逃げるよ」
「オイちょっと待て畜生!衣玖!アンタもどきなさいよ!!」
「・・・はい?」
「『はい?』じゃねぇのよ『はい?』じゃ!!あああああもう」
≪ファイヤー≫
どっかーん☆
霖之助はレールキャノンの放たれた軌道上が荒野と化した様を見つめていた。
「ふむ、実験は成功したか・・・ただ・・・彼女には墓標はいらなかったということか・・・」
彼は、レールキャノンの軌道上にあったために跡形もなく吹っ飛んだ魔理沙の墓標跡を見ながら人知れず呟いていた。
I KILL THE FIGHT 悲しみばら撒き
I KILL THE FIGHT 孤独を育てる
I KILL THE FIGHT この闘いを
俺は今倒す ――完――
ロケットランチャーだとハッピーエンドフラグなので
レールキャノンで皆様の期待を裏切ってやりました
レールキャノン可愛いよレールキャノン
暇簗山脈
- 作品情報
- 作品集:
- 6
- 投稿日時:
- 2009/11/07 16:18:06
- 更新日時:
- 2009/11/08 01:18:06
- 分類
- ジョジョ歌じゃなくて抒情歌
出だしのマリポーサであんたの勝ちだよもうwwwwwwww
書いてくれてありがとうマジありがとう
マリポーサとかジャイアント馬場とかもう腹抱えて笑った