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『殺し屋9(キュウ)』 作者: 木質
紅魔館の地下室に小悪魔は頼まれた本を持ってきた
「この本でよろしかったですか妹様?」
「うん、ありがとう」
本を机の上に置いて去ろうとする小悪魔
「・・・・・ねえ」
「はい?」
小悪魔が運んできてくれた本をパラパラとめくりながら、帰ろうとする彼女を呼び止めた
机の上の、金魚が一匹だけ入った金魚鉢を指差す
「金魚は今、水槽の中を自由に泳ぎ回れるけど、この水槽から出たらどうなると思う?」
「うーーん、口をパクパクさせるだけじゃないですか?」
フランドールが金魚鉢を倒した。机の上が水浸しになり、そこに金魚が投げ出される
彼女が言った通り、口とエラを動かすだけで何も出来なかった
「なにも実際に試さなくて・・・・え?」
突然、金魚の横ヒレから人間と同じ形の足がそれぞれ生え、左右のエラから人間と同じ腕が突き出てきた
「PUUUUBYOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOO!!!」
奇声をあげた金魚はおぼつか無い動作で立ち上がると、フランドールの手の上に乗った
「この金魚は、生まれてから一度も他の金魚に会ったことが無いの。だから自分を金魚だと自覚していないの」
故に水槽の外も自由に動き回れると信じて疑わなかった
「たまにいるのよ“妄想”と“現実”の区別がつかなくて、こんな風に自身の領分を簡単に越えちゃう子が」
手に乗った異形の金魚を鉢の代わりに水差しへ移してやると、手足は引っ込み、ヒレを振って優雅に泳ぎ始めた
「起きて、起きてチルノちゃんっ!」
「・・・・・・んん?」
何者かに体を揺すられてチルノの意識は覚醒した
「チルノちゃん、ああ良かった!!」
「うおっ」
目を開けるなりいきなり抱きしめられた
「あんた誰なのさ?」
状況がよくわからず尋ねると、彼女はチルノの首に両手を回したまま耳元で囁いた
「私は大妖精」
髪をサイドでロールしている妖精はそう言った
「大・・・・・妖精? どっかで聞いたことあるような・・・・・・」
「当たり前だよ。毎日一緒に遊んでるんだから」
「思い出した! 大ちゃん、あんた大ちゃんだ!!」
「そうだよ。大ちゃんだよ」
チルノの肩に顎を乗せた妖精は口の両端を鋭利に尖らせた
大妖精と名乗った妖精はチルノに状況を説明をした
「チルノちゃんは“一回休み”したの、だから記憶が曖昧になってるの」
「一回休み?」
「殺されて、再生したの」
「最強のあたいが? 誰に?」
両肩に手を置き、前後に大きく揺さぶる
「わわ、落ち着いて! 落ち着いてチルノちゃん! ね?」
「あ、ごめん」
チルノが手を離すと、衣服の崩れを直しながら話しを再開させた
「紅魔館の人たちにチルノちゃんは一回休みさせられたの」
「紅魔館?」
チルノはただ目をパチクリさせるだけだった
「あの湖畔にある大きなお家のこと」
彼女が指した方向を見ると紅いお屋敷が見えた
「覚えてないの?」
「うん。ごめん」
自分は何者かに散々苦しめられて殺されたのはなんとなく覚えている。しかし記憶にモヤがかかっていて相手の顔が思い出せない
「本当にあそこに住んでるやつらにあたいが?」
「チルノちゃんだけじゃない、ルーミアちゃんに、ミスチーちゃん、リグルちゃんも」
「ルーミア? みすちー? リグル?」
初めて聞く名前だったが、その三人もきっと友達なのだと思った
「三人はチルノちゃんと違ってもう・・・・」
大妖精と名乗った髪色の薄い妖精は、顔にハンカチを当てて声を震わせた
「あたいたちアイツらに何されたの!!」
真っ直ぐな瞳で詰め寄ると、泣く彼女は首を横に振った
「嫌だよ、ひ、ひどすぎて・・・・い゛えない。言ったら、グスッ、チルノちゃん、ぜった、い、に立ち直れない」
「いいから教えて! あたいみんなの仇うちたい!」
「・・・・・うん。わかった」
ハンカチで顔を覆う妖精の嗚咽はピタリと止まった
そして、チルノ達がどんな風に仲間が殺されたのかをポツポツと話しだした
「うう・・・ヒッグ、ゆ゛る゛さ゛ない゛ぃぃ・・・・グスッ」
説明が終わり。チルノは堪えていた涙を流しだした
「あいづら゛、みなごろしにぃぃぃぃ。じで、や、る・・・グズ」
「チルノちゃんなら出来るよ。頑張って」
横隔膜が痙攣するせいでうまく喋れないのか、チルノは大きく一度だけ頷くと紅魔館の方向へ飛んで行った
チルノが去ってすぐ、二匹の妖精が姿を現した。まるで初めからその場にいたように突然と
「うまくいったわねルナ」
「コロッと信じちゃって、やっぱりアレは馬鹿ね」
「私たちが一回休みさせたのにね〜〜♪」
無邪気な笑い声が湖の水面を揺らした
紅美鈴は門を背に腰掛けて、空を眺めて雲を数えていた。それくらい退屈だった
「うえ〜〜〜〜〜ん。ズズッ」
「ん?」
この周辺を根城にしている氷精が泣きながら門に向かってきている。この状況に美鈴は怪訝な顔をする
「どうして泣いてるの?」
美鈴の問いには答えず。チルノは門の前に立ち、鉄格子に手を掴む
「うわあああああああああん」
「ちょっと! あんたちょっと!!」
駆け寄って注意する
「この、グス、とびら、クシュッ、が、あ、開かないぃ」
「ここはアンタが入っても良い場所じゃないの。どんな理由があるか知らないけど帰りなさい」
出来るだけ優しく言ったつもりだった
この時はじめて、チルノは彼女の存在を認識しその方向を向いた
「あ、お前、ほんめーりんだな?」
ボソリと呟いた
泣き腫れたまぶたをこすり門番を凝視するチルノ
チルノはあの妖精とした会話を思い出す
***********
自称、大妖精は鴉天狗が発行する新聞の切り抜き写真をチルノに見せた
「これがみんなを虐めた人たちの顔だよ」
紅魔館のメンバーが写っている写真を指差して一人ずつ説明する
「この人が紅美鈴よ」
「ほんめーりん? でもなんか優しそうな顔してる」
「見た目に騙されちゃ駄目。優しいフリして人を騙し、不意打ちばかりする卑怯者。いつも誰かを殴ったり蹴ったりしてるの。ルーミアちゃんはこの人に生きたままバラバラにされたの。良く思い出して」
「そうなの?」
チルノの脳裏に悪夢の光景が思い浮かぶ
「ここに近づくなと何度言ったらわかる!!」
「い゛い゛っ!!?」
美鈴の拳がルーミアの柔らかい腹に突き刺さる
「ぐげぇ、あ゛ごぎ、げぇぇぇぇぇぇぇぇぇ」
ルーミアが嘔吐する姿を楽しそうに眺める
緑の液体と、白いすり身、ふやけた茶色い物体
「山菜、野菜クズ、パンの耳・・・・ゴミ箱でも漁って残飯食べてたワケ?」
両腕で腹を押さえていたルーミアはまだ口を空けていた
「オエ、ぐぅ・・・・かぁッ」
出てきたのはヌメッた涎と、酢酸臭い胃液だった
「たったこれだけ?」
拍子抜けする美鈴はルーミアの髪を掴んで門の壁に押し付けた
「あんたのせいで門の前が汚れたじゃない。これから大事なお客様がアポなしで来たらどうするつもり?」
「ブッ!!」
顔面を殴られた。頭を壁に押し付けられていたため、衝撃が直に頭に伝わる
「ご、めんさ、あい、ごめんなざぃ。めんんあさい。ごめ・・・」
鼻血を流し、鼻先がズキズキ痛みながらも懸命に謝罪する
「駄目、死をもって償ってもらう」
地面に押し倒して馬乗りになり、左側の袖を破ることで露になったルーミアの肩と二の腕を掴む
「な゛に? な゛に? 」
「最近、握力鍛えてるのよ」
「ふぇ?」
掴んだ手に命一杯の力を篭める
「いだい、いだいいだい!!」
「今から道具を使わずにお前を解体する」
美鈴の爪が腕に食い込んで、食い込む指の先から源泉のように血が湧き出した
「なんでもする! なんでもするから!! だからやめ・・・」
か細い腕の関節と軟骨を指でえぐり潰して破壊。筋繊維をブチブチと引き千切りルーミアの左腕が取れた
「血、血が・・・・」
ルーミアが呼吸するリズムに合わせて腕の断面から血が勢いよく飛び出た
「次は右手、その後はどっちの足からいこうかな?」
友達と楽しそうに空を飛び回ったときの思い出が脳裏を掠めた
「やだ・・・これじゃ、もう・・・・・もうみんなと遊べない・・・」
「よし。右腕いくか。今度はぐちゃぐちゃヤらずに一気に抜くわよ。せーーーのっ」
「いあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!」
***********
両手で顔をごしごしと擦り、涙と鼻水を拭き取る
「ルーミアの仇だ。ぶっ殺してやる!」
「誰それ?」
明確な殺意を向けられているのはわかっていたが、妖精程度で物怖じするヤワな門番ではなかった
「あーはいはい。なんか誤解してるみたいだから話を聞いたげるわ。だから門から離れなさい」
チルノが握り締める鉄格子を美鈴も掴んだ
「冷たっ、へ?」
格子を掴んだ手に違和感を感じた
「嘘、張り付いてる」
寒い場所で金属に触れるとこんな現象が起きることは知っているが、こんな場所で起こるなどありえない
チルノの冷気のせいだとすぐにわかった
「よくもルーミアをっ!!」
鉄格子に触れていない方の美鈴の手をチルノは握った
「ひっぃ」
ドライアイスなんてチャチなものではない強烈な冷気。まるで液体窒素を直接掛けられたかのような低温の暴力
握られた手から一気に熱が逃げ去り血液の温度が急激に下がった
「このぉ!!」
格子を掴んでいた手を強引に引き剥がしてチルノに殴りかかる。格子にはべったりと美鈴の手の皮の跡が残った
しかし拳はチルノのこめかみを掠めただけで、決定打には至らなかった
「ぐぅぅぅぅぅ」
胸を押さえて美鈴は蹲る
冷水の流れ込んだ心臓が驚き大きく跳ね上がり、耐え難い苦痛を美鈴に与えた。このせいで拳がまともに振れなかった
立っていることもままならず、うつ伏せになる。吐く息が冷たい
「おんなじ目にあわせてやるんだから!」
美鈴の背中に座るとチルノは美鈴の右肩に両手を置いた
「いっけーー!」
「ヒャッ!?」
肩から先の右腕の感覚が無くなった
実際に腕が無くなったわけではなく、冷たさで感覚が騙されていると理解する
美鈴の右手を掴んで。そのまま背中方向に引っ張った
「ちょ、ちょっと待ちなさ・・・」
ペキンとツララが折れるような音がした
「そんな」
今度は本当に腕がなくなっていた
腕の断面は冷気で凍りつきイチゴのシャーベットのように赤々と輝いていた
「うわあああああああああああああああ!!」
「ルーミアの痛み、これでちょっとはわかったか!」
「さっきから何を言ってるんだ!?」
「とぼけたって騙されないぞ!」
今度は左の肩にチルノは両手を重ねた
「やめなさいっ!!」
「ルーミアもそう言った。でもお前は駄目だと言った!!」
「だから知らないってば!!」
「お前なんかこうだっ!!」
美鈴の静止の声はチルノには聞き入れられなかった。左肩が凍結を始めた
四肢を失った美鈴が動かなくなったのを確認して、チルノは門のほうを向く
「あ、そっか。わざわざ門なんて開けなくても、飛び越えればいいんだ。さすがあたい!」
門を飛び越えてチルノは屋敷の中に入って行った
「はーー、はーー、はーー。油断した」
美鈴はまだ生きていた。顎を動かして体の向きを変えようともがく
「なんなのアレ、妖精の力をとうに超えてる」
館に知らせなければと館の方を向く
「誰かーー!! ゴホッゴホッ、誰かーー!!」
肺に苦さを感じたが構ってはいられない。門番としての自分の仕事を少しでも果たさなければならない
「今、門番さんの声がしたよね?」
「このあたりからだよね」
「今、外の子が門からコッチに入っていかなかった?」
美鈴の声が聞こえたのか、メイドの妖精たちがぞろぞろと集まってくる
「あなたたち良く聞いて。危険な氷精が中に・・・」
「あれ? 誰もいないよ?」
「ホントだ、空耳かな?」
「もしかしたらアッチからじゃない?」
集まったメイドたちは踵を返した。不思議なことに目の前にいる美鈴が視界に入っていないようだった
「待って! みんなどこに行くの!? 私の声が聞こえないの!?」
「ええ、聞こえないわ。私たちがそうさせているもの」
三月精が美鈴を見下ろしていた。長い黒髪のスターサファイヤが代表して話す
「メイドがあなたを見つける前に視界、音、気配を操らせてもらったわ」
「でもこんなのになっても生きてるなんて頑丈だねーー」
光を操る金髪の妖精。サニーミルクが靴のつま先で凍った腕の断面を小突く
「チルノをけしかけたのはあんた達ね!」
「ええそうよ」
悪びれる様子もなくスターは答えた
「何が目的!?」
「用が済んだヤツに話す必要はないわ。ルナ」
「はいはい」
「おぐっ」
ルナチャイルドは美鈴の背中目掛けて石を落とした
石の大きさは、大人の手で包み込もうとすると若干指の長さが足りないくらいのサイズだった
「背中じゃ駄目ね。頭がいいわ」
背中の石を再び持ちあげて美鈴の頭に振り落とす
「ごっ! ・・・貴様ら」
「うるさいわね」
「ッ!!」
耳に激痛が走った。サニーが尖った石を手にして口元をにやけさせていた
「先にコレで目を潰してから、頭を潰そうよ」
「うん、そうね」
「私も何か使えるものとってくるわ」
廊下を歩いていた咲夜を一匹のメイド妖精が呼び止めた
「メイド長。さっき知らない妖精が館をうろついていました」
「どんな?」
メイドにその妖精の容姿を尋ねた
「いつぞやの氷精ね。しかし簡単に侵入を許すなんて門番にはきつく言っておかないと」
この時まだ、咲夜たちは美鈴が行方不明になったのを知らなかった
「まあいいわ。どこに居たの?」
メイドがチルノを目撃した場所に向かうことにした
目撃地点からそう離れていない場所で、咲夜は壁にもたれ蹲るチルノを見つけた
「寒いからその冷気をしまいなさい」
「え?」
チルノは美鈴に殴られて痛むこめかみに手を当てたまま顔を上げた
「・・・・・・」
「怪我してるの?」
「あんたもしかしてココのめーどちょー?」
「確かに私はメイド長だけど」
「見つけた」
***********
「この人が十六夜咲夜よ。通称メイド長」
写真の人物の一人を指差した
「めーどちょー? さっきのやつと違ってなんか表情が固い」
「人間だから腕力は弱いけど、ナイフを沢山投げたり切りつけてきたりするの。ミスチーちゃんはこの人に何回も刺されて死んじゃったの」
ミスチーの最期を思い出そうと、チルノは記憶から必死にソレを探した
「いがあああああああああ!!」
磔刑にされた罪人にように両手を広げた姿で拘束され、猿轡を噛まされたミスチー
悲痛の声が薄暗い部屋の中に木霊する
「静かにしてくれないかしら。お昼寝中のお嬢様が起きちゃうわ」
脇腹に刺したナイフを咲夜はゆっくりと引き抜いた
「フーーーフーーーーーフーーーーー」
血走った目で咲夜を見る。その目には抵抗の意思が感じられた
「その意気よ」
「ブッ!!」
ヘソの上の部分に咲夜はナイフを深く差し込んだ
そのまま刃を奥に突き入れる
「ぐぐぐぐ」
「思ったより頑丈ね」
乱暴な手つきでナイフを抜くと、その傷口に咲夜は採血のためのチューブを差し込む
「あなたの血、お嬢様は気に入ってくれるかしら」
咲夜は部屋の隅の椅子に腰掛けてテーブルの上にあった料理の本を手に取った
「ムググ、ムグッ!!」
「なによ?」
轡を外してやった
「ぷは、この馬鹿吸血鬼に飼われてる馬鹿メイド! あんたの主人なんて昼間はその辺のザコ妖怪よ! ザコ!!」
「私のことはいいとして、お嬢様に対する暴言。見過ごせないわね」
ナイフを逆手に持ち替えて肩に思い切り突き立てた。肩の骨に刃が食い込む
「がぐぅ」
「思い知ったかしら」
「動けない私を殺すのにこんなにも手間取ってるようじゃあ、あんたの主人もたかが知れてるわね!!」
苦痛に顔を歪めながらも、その表情は生気に満ちていた
「黙れ!! お嬢様に手も足も出なかったクセに!!」
瀟洒な姿は消え去り、ヒステリックな声をあげてナイフを両手で握り締める
「確かに私はね、でもチルノがいるわ!」
「あんな妖精風情になにが出来る!!」
何度もナイフをミスティアの腹や胸に突き刺した。一切の手加減をしなかった
「お嬢様への侮辱を取り消せ!!」
「お断りよ・・・・・・だれが、あ、んなザ・・・・・・コ」」
ミスティアの声が徐々に弱々しくなっていく
「なら死ね!! 死ね死ね死ね死ね!!」
刺す動作から切る動作に切り替える。目を、鼻を、唇を、胸を。冷たい刃が通り抜ける
「あやまれ!! あやまれ!! あやまれ!! あやまれ!! あやまれ!! あやまれ!!」
薄い乳房を真一文字に切り裂かれ。美しかった少女の顔は熟れたミカンの皮のようにパックリと開き。それらの切り口の肉が見えないほどに血にまみれていた
「チ・・・・・ルノ、あと。たのんだわよ。みんなの仇、とってね・・・・・・」
そこでミスティアは事切れた
それから5分ほどたって咲夜はようやくミスティアが死んだことに気付いた
「せっかくお嬢様が人間以外の肉も食べたいと仰って捕まえたのに! 生け作りにして御だしする予定だったのに! こんな傷じゃあ混ぜ物の挽き肉にしか出来ないじゃない!!」
ミスティアの死体を蹴飛ばし、絶叫して髪を掻き毟った
***********
「殺してやる」
周囲の温度が一気に下がった。咲夜は後に素早く飛んで冷気から逃れる
「ちょっと、一体どうしたの!?」
応戦しようとナイフを取り出して握った瞬間
「痛ッ!」
手の甲から指先にかけて複数箇所から痛みを感じた
咲夜の手は幾つもの小さな切傷が刻まれ、皮膚がパックリと割れていた
「皸(あかぎれ)?」
感覚を失うほど咲夜の手は凍えきっていた
「みすちーが受けた痛みはそんなもんじゃないんだぞ!!」
「あなた何を言って・・・」
「死ねっ!!」
チルノが腕を大きく振るった
咲夜はその直後、自分の真横を何がが通り過ぎたような気がした。気がしたというのは、姿が見えなかったためである
「あら?」
また手に違和感を感じて、ナイフを握る手を見る。だがそこに自分の手首は無く、綺麗な肉と骨が見えた
手首から先が切断されていた。遅れて血が噴出す
「ちょっと!? そんな待って!!」
手を失い気が動転した瞬間をチルノは見逃さず、また腕を振るう
「くっ!」
慌てて咲夜は時間を止めた
そして今度こそ見えた、自分の手を切断したのはどこまでも透明で薄い鋭利な氷だった
(もっと早くに止めていれば・・・・)
恨めしそうに氷弾を見る。咲夜の残った手の指にそれが食い込んでいた
親指を残して、白魚のような艶やかな咲夜の美しい指は全て床に落ちた。落ちた指の断面から血がトポトポと申し訳程度に零れる
しかし、咲夜は冷静を保った
(大丈夫、指も手も、パチュリー様やどこかの能力者に頼ればきっと治療できる)
なんの根拠もなかったが、そう自分に言い聞かせることで瀟洒な姿勢を持ち直す
時の止まった世界で咲夜だけが思考する
「私がすべきことは・・・・・」
逃げられるほど時間は止められそうにない
「お嬢様にとっての驚異を排除すること」
もとより、逃げる気など毛頭なかった
落としたナイフの柄を口で咥えて、静止したチルノに向かってゆっくりと歩き出す。視線をまっすぐにして自分の手や血で濡れた床は見ないようにした
チルノに近づくたび寒さが増して。体が思うように動かなくなる。細胞の一つ一つが悲鳴をあげ、徐々に死んでいくのがわかる
それでも歩みを止めて、咥えたナイフを離さない自信だけはあった
(あと4歩、3歩、2歩、1・・・・・歩)
チルノを目前にして体力は尽きようとしていた。しかしそれで良かった
(あとは倒れこむようにしてチルノの首を少し切れば終わる)
咲夜はチルノ目掛けて倒れこむ瞬間、猛烈な睡魔が彼女を襲った
「いってーーーー!!」
頬を裂かれたチルノは痛みで転げまわる
咲夜は倒れこんですぐ寒さで意識を失い、時間停止が解除された。そのためチルノは僅かに動くことが出来て、首にせまる凶刃を凌いだ
「やったなコイツ!!」
ナイフを奪い取り、横向きに倒れている彼女の腹に突き刺した
「〜〜〜〜ッ!!」
刺された咲夜は目を大きく見開いたのち全身から力が抜けた
決着はついた
「みすちー。仇はとったよ」
頬の傷口を凍らせて止血してから次の復讐相手を探し始めた
チルノがいなくなったのを確認してサニー、ルナ、スターは窓から顔を出した
「時間を止められたら負けると思ってたけど、勝っちゃったね」
サニーが咲夜の頬に触れる
「うっわ。冷た〜〜」
「確かにこれじゃあ、仮に近づけても殺せないわね」
「まだ辛うじて息あるみたいだし、どこかに隠しておかないと」
今死なれると咲夜の能力で広げている館の空間に影響が出てしまう。それを避けたかった
「とりあえずサニーは足持って、私とルナで頭を支えるから」
三人はすぐ近くにあった部屋のクローゼットに咲夜を押し込んだ
チルノは石造りの階段を駆け下りる
「なんかココ悪いヤツが出てきそうな場所だ!」
階段を降りた先、目の前には地下室の扉
「たのもーー!!」
勢い良く扉を蹴り開いた
「?」「?」
テーブルに掛けてお茶を飲んでいたフランドールと小悪魔は、見知らぬ来訪者にキョトンとする
その二人にチルノはずかずか歩み寄って、フランドールの方をジっと見つめた
「お前がここのボスだな!? 写真で見たぞ!!」
金魚鉢の水で濡れた机の表面が光沢を持ち始める
「似てるけど違うよ」
刺すような冷気を気にも留めずフランドールは返した
「レミリアお嬢様なら、多分ご自分のお部屋ではないでしょうか?」
小悪魔が腕をさすりながら答えた
「そこドコ?」
「えーーと、まず階段を上って、廊下の突き当たりを左に・・・」
「わかんない!! 地図書いてよ、地図!」
濡れていない紙を拾い、震える手で小悪魔はレミリアの部屋への地図を書いた
「ありがとう。あんたたち良いヤツだね!!」
地図を受け取り、走り去りながらお礼を言った
「小悪魔、あれ誰?」
「さあ?」
紅魔館の図書館。その部屋の片隅でパチュリーは椅子に縛り付けられ、拘束されていた
図書館で本を読んでいると、突然背後に気配を感じ、振り向いて目の前にあったのが振り下ろされたランプを吊り上げる台
気付けばこの有様である
正面にルナが、背後にはサニー。やや離れた位置でスターがコチラを眺めている
「口開けて」
ルナチャイルドは椅子に縛りつけられたパチュリーの顔に、図書館の隅で見つけた蛾の死体を近づける
「チルノには、リグルの口に虫を押し込み続けて窒息死させた残忍な魔女って話してあるの」
「どういう意味・・・・・・うっ」
摘んでいる虫の死体を揺すられ、埃に混じって燐粉が舞った
「ゴホッゴホッゴホ、ゴホン、、ゴホン、ゴホゴホゴボ…ッ うぅ…ゴホン―…!」
それによって咳き込むパチュリー
「それっ」
「ぷぎっ!!」
顔の側面を後ろにいたサニーミルクが棒で思い切り引っ叩いた。真横に椅子ごと倒れる
「ちょっとサニー! 駄目じゃない! 殺すのはまだ先よ」
「ごめんルナ。てっきり咳にまぎれて呪文詠唱しようとしたんじゃないかと思って」
「まあそれぐらい用心深いほうがこの人にはちょうど良いわ」
イガラの喉に悶えるパチュリーを見下しつつ、ルナは話しを再開させた
「突然だけど、あなたは氷の妖精チルノをどう思う?」
「あの、ゼイゼイ、氷、精を?」
パチュリーとチルノは過去に面識があった
呼吸を整えてからパチュリーは口を開く
「詠唱や術式、周到な用意、錬金のリスクも無しに一瞬で氷の塊を作れる。それはかなり高度なコトよ」
「その通り。事実、閻魔が直々に妖精離れした存在だと認定してるわ」
「でも、あの子は弱いわ」
未だかつて驚異を感じたことはなかった
「それはカエルを凍らせる遊びや、弾幕ごっこ。いわばお子様のお遊びレベルでしか力を使っていなかったからよ」
「だから私たちが引き出してあげたの。友達の復讐という大義名分を与えてね」
ちなみにその友達というのも、チルノに見せた新聞の切り抜きの裏側に書かれていた名前をそのまま使っただけで実際は赤の他人だった
「話しが見えてこないわ」
「つまり、チルノには紅魔館の住人が仲間を殺したと嘘をついたの」
「そう。返り討ちにあってなければいいわね」
お返しとばかりに、パチュリーは小さく鼻で笑った
「すでに門番は死んだわ。あのメイドも虫の息よ」
「面白い冗談ね」
「これでもその余裕の表情を保てるかしら?」
スターが見せる門番の帽子と咲夜の時計を掲げて見せた。パチュリーの表情が崩れた
「遊びのレベルの遥かに超え、明確な殺意を持ってその力を使えば簡単に人一人、妖怪一匹殺せるわ」
「何が目的なの? レミィがあなたたちに恨みを買う様なことをした?」
首を回して三人を睨みつける
「目的? あなたは玩具で遊ぶ子供を見つけたら『どうしてそれで遊ぶの?』っていちいち尋ねるの?」
ただソレが目に付いたからソレで遊ぶ。答えは極めて単純だった
「チルノが玩具、あなた達はそれで遊ぶ子供ってわけね」
「正確にはチルノと紅魔館よ。私達がチルノと紅魔館で遊ぶの、理解して?」
「ああそう」
血の混じった唾を床に吐いた
廊下でレミリアはチルノと鉢合わせした
「あたいたちはただ近くを通っただけなのにっ! この悪魔っ!!」
すべての元凶であると信じて疑わない吸血鬼に相手にチルノは恐れることなく飛び掛る
「邪魔よ」
カウンターが決まり、チルノの頬に拳がめり込む
「ごほっ!」
チルノは後ろの壁ごと、外に放りだされた
「まったく、なんなんだコイツは? ん・・・?」
レミリアの肘から先が無くなっていた。チルノを殴り飛ばした方の手である
(こんなものすぐに元通りに)
だが、少し待ったが失った部分は再生しない
肘には薄い氷が張ってあった。この氷にどのような作用かはわからないが、それが再生を阻害しているようだった
「クソっ!」
凍った箇所を根こそぎ爪で抉り取り、体から出した蝙蝠をそこに集結させ強引に腕を再構築した
「いたいぃぃぃぃ・・・・歯が取れたぁぁぁぁぁ・・・・」
頬を真っ赤に腫らしたチルノが泣きながら壊れた壁から姿を見せた
「ヒック、なんでお前は・・・フゥフィ、いつもいつもあたいばっかりイジメるのさぁぁぁぁ・・・!?」
「なんだんだこの馬鹿は? おい誰かっ! この妖精をさっさと摘み出しなさい!!」
「馬鹿って言うなああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」
この時レミリアは、目の前の妖精を危険な外敵だと認識出来なかった
三月精はパチュリーを縛った椅子ごと運んでいた
「チルノが最強になるためには妄想が必要なの」
「妄想?」
理解不明な言動に眉を寄せる
「妄想はね、他人の目を気にしないで構築した究極の世界。他人の意思を全て排除したエゴイズムの塊なの。チルノは現実にいながら妄想に浸っているの」
「私たちは彼女の友達の死因を適当にでっち上げただけ。それを聞いたあの子はどう友達が殺されたのかを勝手に妄想してストーリーを作り勝手に怒り狂った」
「一方的な被害妄想とその妄想を毛ほども疑わない幼稚さ。それが普段から無意識でしている力のセーブを簡単に外し、本来の力が姿を見せた」
サニー、ルナ、スターは順々に語った
「下らない。単なる自己暗示でしょうが。そんなの虚構と現実の区別がつかなくなった精神異常者よ」
「ええ、そうね」
廊下を進んでいると、スターがある部屋の前で足を止めた。他の二人も彼女にならう
「そして。これがその妄想の成果」
部屋のドアが開けられる
「レ、レミィ?」
氷像になったレミリアと、その横で大の字になって寝転ぶ満身創痍のチルノ
「あ、大ちゃん。来てくれたんだ」
「凄いねチルノちゃん」
大ちゃんと呼ばれたルナチャイルドは話に乗った。他の二人は扉の向こうに隠れた
「吸血鬼の親玉を一人でやっつけたんだね」
「あたい一人じゃないよ。みんなが天国から力を貸してくれたんだよ」
チルノは壊れた壁を見た
「あたいが負けそうになった時、死んだはずのみんなの声が聞こえて。そしたら壁が崩れて、吸血鬼にお日様の光があたって。それで」
偶然をチルノはそう思い込んでいた
「ここに最後の仇。魔女さんがいるよ」
扉に隠れている二人はチルノの前に動けないパチュリーを放り込んだ
「ヒィッ」
寒さと恐怖の二つでパチュリーは震え上がった
どんな風に殺すのは三人は期待して見ていた
「アメンボをこいつの口に入れてやりたい」
「どうして?」
「リグルから教わったんだ。アメンボにはその群れを治める王様みたいなのがいて、それが移動するとみんな一緒に移動するんだって。
だからそいつの口にその王様が入り込めば、群れのみんなもそいつの口に入り込んで、そしたらソイツも窒息死するでしょ?」
アメンボがそんな生態だったかと3人は首をかしげた
「でもココにはアメンボさんいないよ?」
「そっか。じゃあ」
パチュリーの顔を指差した
「ッ!!」
指をさされると上唇と下唇が接着した。鼻の奥の粘膜が凍りつき炎症を起こす
「それで窒息しちゃえ」
「カ゛・・・コ゛、ア゛・・・ッ!」
目が血走り、段々と顔の色は青ざめ、喉からは詰まった排水口のような音を出しながらパチュリーは息は止まった
「大ちゃん」
仰向けのままチルノは話しだした
「なあに?」
「あたいもう駄目みたい」
「そうなの?」
「うん。さっきから目がね。見えない」
色の無い目でチルノは手を天井に伸ばす
「みんながね。空からこっち見て。手を振ってる」
死ぬ間際まで妄想の世界にいた
「ねえチルノちゃん。ルーミア、みすちー、リグルはどんな格好をしてるの?」
「えーとね、それはね・・・・? あれ?おかしいな、わかんない。なんで? みんなの顔が思い出せない? え、ちょっと待ってあれ?」
伸ばしていたチルノの手が床に落ちた
「見えるわけないじゃない。あんたはそのルーミア、みすちー、リグルって奴等と一回も会ったことないんだから」
チルノの姿が消えていくのを黙って三人は見送った
「あと、アレどうする?」
サニーが氷像を見る
「復活されても面倒だし、壊しちゃおうか。太陽出てるし、この高さから外に落とせば粉々になるよね」
「うん急ごう。他のメイドがくる前に」
「あ、今隠してあるメイドと魔女と門番の死体も処分しないと」
「ちょっと、なにそれ!? メチャクチャ忙しいじゃない!?」
「起きて、起きてチルノちゃんっ!」
「・・・・・・んん?」
何者かに体を揺すられてチルノの意識は覚醒した
「急にいなくなって、すごく心配したんだよ」
目の前には緑髪の妖精が座っていた
「あんた誰なのさ?」
「もしかしてチルノちゃんは“一回休み”したの? だから記憶が曖昧になってるの?」
「一回休み?」
「一回死んじゃったってこと。私のことわかる?」
「ちょっと待って・・・」
腕を組み、眉間に皺を集めて『考えてます』のポーズを取る
緑の髪。第一印象が綺麗だと感じる羽。心から安心できる雰囲気
「えーと、大・・・ちゃん?」
その瞬間チルノは抱きしめられた
「覚えてくれててありがとうチルノちゃん!」
「うおっ」
「少し前から、あのお屋敷で大勢の人たちが失踪したって事件になってて。巻き込まれたんじゃないかと思ったけど、また会えてよかった」
現在、紅魔館には幻想郷に力を及ぼす勢力の重鎮が多く集まり、紅魔館の生存者を交えながら今後のことについての会合を行なっていた
ポロポロと大妖精は泣き出した。泣く彼女を見てチルノは思いを巡らせる
「・・・・・ねえ大ちゃん」
「なに?」
「ルーミア、みすちー、リグルって名前のヤツ知ってる?」
「ううん。そんな名前の子知らないよ」
「そっか・・・」
チルノの手を取り、大妖精が立ち上がる
「この湖は危険だから、みんな別のところにいるの。人里近くの池なんだけど」
「わかった。あたいも行く」
「こっちだよ」
大妖精の後を追う途中、一度だけ振り向いて館を見る
このとき奇妙な既視感を感じた
「チルノちゃーーん。早くーー」
「あ、うん」
もう少しで引き上げられるはずの記憶は、そのやり取りで二度と触れることの出来ない暗闇の中に沈んでいった
東方三月精であった紅魔館パーティで、フランちゃんは住人にも関わらずお呼ばされていなかったので彼女らと面識が無く
幸運にも殺害のターゲットに選ばれずにすみました。本当に良かった。
<どうでもいいはなし>
マゾやくざと気の弱い殺し屋が出てくる某マンガにハマる
↓
モチーフにして書いてみる。なんとか完成
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当時のいぢめスレに投降しようとして「さすがにコレはいぢめスレでもNGだろ。内容もイミフだし」と判断してお蔵入り
(この頃、『てゐの悪戯でストレスを抱えた鈴仙が薬でオカシクなる話』や『橙が八雲家を追い出される話』を書いてたような気がする)
↓
〜フォルダの奥に仕舞ったまま時が流れる〜
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久しぶりに過去のSSフォルダを開いて中を整理中、『無題』って表記されてたこのSSを発見
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記憶が復活。それを加筆・修正して投降
かつて見限った作品に手を加えという初の試み
貴重な時間を使ってまでしたこの行動が正しかったかどうかは、第三者である読み手に委ねてみようと思う
木質
- 作品情報
- 作品集:
- 7
- 投稿日時:
- 2009/11/18 14:42:06
- 更新日時:
- 2009/11/19 00:22:00
- 分類
- チルノ
- 三月精
- 悲劇の舞台に定評のある紅魔館
- バカルテッドって二次設定だよね?
何が現実で何が嘘なのかワユンワユンしてくるNE☆
紅魔館の下に迷路ができる話とか明らかにこっち向きの内容もあったけど
迷った挙句こっちに出したのは懸命な判断だと思う
なんかもうチルノ=弱者の式が成立しなくなっている気がする
やっぱ妖精は残忍なのが一番、手も足も出ないパチュリーとか可愛すぎる
普通なら陸に上がった時点で容赦なく自分の存在を実感させられる
まぁフィクションだけど
ふと妹様は実は取り替えられたというオーソドックスな妖精の悪戯ネタを思いついた件
チルノは思い込み次第で割と強くなりそうだし逆に紅魔館連中が弱すぎる気もする
まあ解釈次第で強くも弱くもなるのが東方キャラだしこの話もアリだね
おお、わが王国にも念願の四天王が作れるモコ
懐かしいな
フランちゃんが暴力は美しいって言いながら三月精とチルノぶっ殺すのを期待してたんだけどなあ
メメントとかもそうですけど捏造された過去や妄想、そして現実がオーバーラップしていく様を描くのは
薬やってたり病気だったり、あるいは失礼な話足りてない人を主人公においているからこその表現かも。
三月星の能力について逆に考えれば、咲夜・鈴仙の様な上位に対して何の説明も無く通用しないのも
(原作を貶める気はないけど)都合が良すぎる気はしていました。
6の方が仰っているように解釈しだいで楽しみ方がいくらでも増えるのが東方の魅力だと思います。
ある動画の製作者の言葉を借りれば、人の数だけ幻想郷があるということでしょう。
感動しました。まだ埋もれている作品があるのではと思ってしまいます。読みたいです
木質さんの作品はいろいろと激しすぎるw
殺し屋1はないですわ
産廃には相応しいですがぶっ飛んでるとしか言い様がないですw
>モコモコの雰囲気は何処へ行った…!
コメントの8かな
最初と最後のリフレインも美しいし、能力を精一杯使うチルノも可愛かった
なによりただ三月精の楽しみだけのために、非生産的にみんなが壊されていくのが実に酷くていい
>>12
鈴仙・・・波を操る能力はサニー・ルナの能力の上位互換(光も音も波動の一種)
咲夜・・・空間を直接認識できるので光・音などを介さなくても対象を確認できる
って東方Wikiかどこかで見た気がします。これひょっとして公式じゃなくてファンの考察かな・・・?
三月精自体は持ってないので正直なんとも言えないですが。