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『東方落語【死神】』 作者: うらんふ

東方落語【死神】

作品集: 7 投稿日時: 2009/11/21 19:55:25 更新日時: 2009/11/22 05:05:59
「ちょっと・・・ちょっと、魔理沙。聞いてるの?」

「うるさいなぁ・・・聞いてるぜ、アリス」

「昼間っからごろごろしてお酒ばっかり飲んでないで、少しはお金稼いできてよ。上海のなりを見てよ。服もこんなにぼろぼろになって、まるで雑巾みたいになっちゃった」

「アリスはヒステリーなんだぜ。お金がない?そんなことは分かってるよ。お金がないからこうして残り物の酒を飲んでいるんじゃないか。お金があったらとっくの昔にいいお酒に変えてるぜ☆ひっく」

「もう。酒くさい息をかけないでよ!」

「アリスはガミガミガミガミうるさくっていけない。上海を見習ってほしいものだぜ。さっきからそうやって、黙って大人しくしているじゃないか」

「上海は人形じゃない!ロクな稼ぎもないくせに酒ばっかりくらって、魔理沙みたいなごくつぶしは豆腐の角に頭ぶつけてしんじゃえばいいのに!」

「・・・豆腐を買う金があったら苦労しないぜ」

「魔理沙のロクでなし!唐変木!もう知らない!出てって!」

 アリスに怒られた魔理沙。昔のジゴロもこれでは形無しということで、スタコラさっさと逃げ出すことになりました。

「はぁ・・・もう、生きてくのが嫌になっったなぁ・・・いっそアリスの言うとおり、本当に死んじゃおうかな・・・けど、どうやって死のうか?川にでも飛び込もうか?いや、昔、井戸に落ちて溺れかけたことがあったけど、あの時は水をがばがば飲んで死ぬほど辛かったなぁ・・・あんな思いをするくらいなら、生きてた方がマシだぜ☆そう考えると、いい死に方がないなぁ・・・あ、こんな所にちょうどいい木があるじゃないか。首でもつって死のうか?いやいや、前に首吊り死体を見たことがあったけど、首が伸びて鼻水やよだれが出て、あれは形がよくないから駄目だな。はてさて困った。一口に死ぬといっても、なかなか難しいものだぜ」

「教えてあげようか?」

「え!」

 ふいに後ろから声をかけられて、驚いたのなんの。振り向いてみると、そこには鎌を背負った長身の女が立っていました。

「なんだいなんだい。変な格好でそんなところに立っていて。誰だ、お前は?」

「あたいかい?あたいは・・・小野塚小町・・・死神だよ」

「死神!ははぁ・・・お前の仕業か!私は今までどんなに貧乏したって死にたいなんて思ったことは一回もなかったのに、それがここに来たら急に死にたくなるなんておかしいと思っていたんだ。私に妙な術をかけて取り殺そうというんだな。そうはいかないぜ」

「邪険にするもんじゃないよ。別に魔理沙を取り殺そうなんて思ってなんかいないんだから。第一、お前さんの寿命はまだ尽きちゃいないよ。寿命の残ったものを殺すなんてできやしないんだから安心しなよ」

「・・・なら、いったい何しに出てきたんだよ?」

「人助けだよ、人助け。お前さん、どうやらずいぶん金に困っている様子じゃないかい?図星だろう?あたいは魔理沙に金儲けを教えてあげようと思ってやってきたんだ」

「死神が人助けしようなんて信じられないな。私は逃げる」

「逃げても無駄だよ。いくら魔理沙が幻想郷随一の速さを誇っているといっても、あたいの能力は『距離を操る程度の能力』なのを知らないのかい?どんなに遠くに逃げたとしても、一瞬で捕まえてしまうからね」

「・・・まぁそうだな。なら仕方ない。いちいち細かいことを考えるのはめんどくさいからやめにしておくぜ。確かに金に困ってアリスに怒られて、猫の手でも死神にでも助けてもらいたいところだけどさ・・・どんな金もうけなんだ?どっかからお宝でも掘り出そうってのか?」

「そんなんじゃないよ。魔理沙・・・お前さん、医者になりな」

「医者?医者っていっても、私はキノコに毒があるかないかくらいしか分からないぜ」

「そんなもの分からなくったっていいんだ。とにかく、病人を治すことさえできたら、立派な医者じゃないか。今からお前さんに、病人を治すおまじないを教えてやる」

「おまじない?いったいどんなまじないなんだ?」

「いいかい。寝ている病人を前にしたら、病人の足元か枕元を見るんだ。必ずどっちかに死神が座っているから。もし枕元に死神が座っていたら、これはもう駄目だ。助からない。けれど死神が座っているのが足元なら、これを治す方法があるんだ」

「どうすればいいんだ?」

「そうせっつくなって。今から教えてあげるから。一度で覚えるんだよ?『マピロマハマディロマト』と唱えて、パンパンっと手を二つたたくんだ。これをやられると、死神は何があっても離れなけりゃならないって決まりになっているんだよ。死神がいなくなれば病人はすぐに治る。そうすれば礼金もたっぷりもらえるってものじゃないか」

「でも、私、死神なんて見えないぜ」

「今、あたいの顔を見ているじゃないか。心配いらないよ。私が術をかけて、魔理沙にも死神が見えるようにしてあげたから」

「本当か?なんか怪しいなぁ。まず、呪文からして怪しい。マピロマハマディロマト、で、手をパンパンね・・・あれ?小町?小町?いなくなちゃった・・・そうか、私がまじないをしたからいられなくなって消えてしまったんだな。面白いことを聞いたぜ。駄目でもともとだし、ひとつ医者ってものをやってみようじゃないか!」

 魔理沙、急に元気になりまして、すぐに家に帰るとアリスにガミガミ言われながらも、樫の板・・・なんて上等なものはないので食べ終わったカマボコの板に「医者はじめたぜ」と書いて家の戸口に打ち付けました。

 こんな適当な看板にもかかわらずこれが死神の術の力か魔理沙の悪運なのか、翌日にはお客が来ました。九つの尾を持った大妖怪で、名を八雲藍といいます。

「うちの橙が病気になって、どうしようもないので何とか助けてくれ」

 という。
 魔理沙、喜び勇んでマヨヒガに乗り込んでみると、いい按配に死神は足元に座っていました。

「こりゃしめた」

「・・・今、なにか言われました?」

「いや。ね。こう、扉をしめた、っていっただけだぜ」

「そうですか」

「まぁ気にしたら負けだぜ。それより、こちらの病人さん、何人もの医者に見てもらったんだって?で、治らなかったということだけど・・・大丈夫。私にまかせたらこんな病人、テケレッツノパーって感じですぐに治るぜ」

「本当ですか?」

「私にまかせておきなさい。ちょっと人払いをしてもらえるかな?私が呼ぶまで誰も来ないように・・・病人と二人っきりにしてほしいんだぜ・・・へへ・・・いっちゃったいっちゃった・・・さぁ、死神、覚悟しやがれ」

 そういうと魔理沙は、手を合わせて教えてもらった呪文を唱えました。

「マピロマハマディロマト・・・パンパン!」

 すると、死神のやつ、うらめしような顔をしたかと思うと、スーッと空気に溶けるように消えていきました。とたんに、今まで蒼い顔をしてうんうんうなっていた病人が突然身体を起こしまして。

「らんしゃまー!お腹すきましたー!」

 と叫んだものですから、もう大変です。

「ちぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇん!!!!!!!!」

 奥から藍が飛び出してきて、さっきまで病人だった橙に飛びつきます。

「せ、先生、有難うございます!」

「いやいや。これも人助けだぜ」

 もうマヨヒガは大騒ぎになりました。礼金をたくさんもらって帰った魔理沙を見て、アリスはとろんと目をとろけさすと・・・

「やっぱり魔理沙はたいしたものね!好き好き大好き超愛してる!」

「調子がいいぜ」

 さて。

 マヨヒガでの一件はすぐに幻想郷に広がり、またたく間に魔理沙は「名医」だとして有名になりました。また、調子がいいときには調子がいいことが続くもので、魔理沙が出かける先ははかったかのように死神が足元に座っておりました。もちろん、病人は全快。「この先生は名医だ」ということで礼金もたっぷり。

 ごくたまに死神が枕元に座っていたりしますと

「駄目だな。いくら私でも、寿命のつきた病人は治せない」

 そういって魔理沙が敷居をまたぐとすぐに病人がガクっと息を引き取るものですから、「あぁ、この先生は本当に名医だ」と、いい方へいい方へと物事が進んでまいります。

 そうこうしているうちに魔理沙もすっかりお金持ちになりました。

 金を懐に、酒、女、博打とほうぼうに遊びまわります。アリスも負けずに新しい洋服を買ったり芝居をみたり、美味いものをたらふく食べたりと贅沢三昧ですな。

 ただ、もともとが魔理沙はジゴロです。こういう者が金を握りますと、今も昔も考えることはひとつでして、どうもアリス一人じゃものたりない、私はもっと遊びたい、というわけであっちで浮気、こっちで浮気、そのうちアリスにガミガミ言われて「うるさい!ならもうどっかいっちまえ!」というわけでお金を使わせて上海もろどもたたき出してしまいました。

 それからはもう放蕩三昧。遊びに遊んで、遊び倒しました。
 ところが、金というものは稼がないで使う一方だと、意外に減り方が早いものです。気がついたらスカンピンに戻ってしまっていました。

「ま、いいか。また医者をはじめるぜ☆」

 しかし、いったん離れたツキというのはなかなか戻ってこないもので、出かける先でかける先、みーんな枕元に死神が座っておりました。

「これではとても治らないぜ」

 といって帰るだけですから、礼金どころか足代も出ません。物事の歯車が狂い始めるとこんなものですな。これには魔理沙もほとほと困ってしまいました。

 そんなある日。

 幻想郷でも一・二を争う大金持ちの紅魔館のメイド長が飛び込んできたのです。

「先生!お願いいたします!」

 しめた。紅魔館ならお礼もたっぷりもらえるだろうと、ほくそえんで紅魔館の図書館に行き、病人であるパチュリーを見てみたのですが・・・やっぱり、死神は枕元に座っている。

「咲夜、すまないけどこちらの病人・・・パチュリーは・・・手遅れだぜ」

「そこをなんとか」

「私も何とかしたいぜ。したいけれど・・・ほら・・・なぁ・・・枕元にさぁ・・・これじゃどうしようもないぜ」

「今、パチュリー様になくなられますと、お嬢様がどれだけ悲しまれることか・・・先日いきなり倒れて依頼目も覚まさず、名医と評判の八意永琳先生に診てもらったのですが、やはり『手遅れね』というお見立てで・・・お嬢様もすっかりやつれ果ててしまわれて・・・先生になら助けていただけるものと・・・お礼はいくらでもいたします」

「お金は欲しいのは山々なんだけど・・・」

「館の魔法のアイテムもつけますわ」

「それは・・・」

「図書室の魔道書。これも全て差し上げます」

「うーん・・・そうだなぁ・・・」

 と、突然。
 ある考えが魔理沙にひらめきました。

「ときにメイド長」

「はい」

「この館に、力自慢のものはいないか?」

「ちゅうご・・・美鈴という、剛の者がおります」

「では、その美鈴を呼んできてくれ」

 しばらくして、咲夜が門番である美鈴を連れてまいりました。

「いいかい?一度しか言わないぜ。美鈴はパチュリーのベッドの側に座るんだ。それで私が合図をするから、そしたら、いいか?美鈴はベッドをぐるっと反対向きに回して欲しい。いいかい?反対向きになるようにだぜ。頭が足、足が頭になるようにするんだぜ?これはやり直しがきかないから、しっかりやってくれよ」

 分かりました。と、一同が図書館へと向かいます。魔理沙が見ると、やはり死神はパチュリーの枕元に座っています。「この病人、もう一息だ」と思うからか、死神は枕元でますます目を光らせて病人をにらみつけています。パチュリーもだんだんとぐったりしてきました。

 ところが、この死神。どうやらサボリ癖があるらしく、そのうちコックリコックリと居眠りを始めました。

「どうも他人に思えません・・・」

 そう美鈴がつぶやいた時。

「いまだぜ!」

 と、魔理沙が合図をしました。

「Jaooooooooooooooooooo!!!」

 さすが力自慢の美鈴です。一瞬でパチュリーのベッドをぐるっと回転させました。驚いて目を覚ました死神に向かって魔理沙がすかさず、

「マピロマハマディロマト!」

 パンパン!

 死神の驚いたのなんの。

 さっきまで枕元にいたはずがいつの間にか足元にいて、まじないを聞かされてしまいました。「ギャー!」っと天井まで飛び上がるとそのまま消えてしまいました。するとパチュリーがいきなり立ち上がって、

「むきゅー」

 元気になりました。

「先生!これは!」

「おめでとうございます。全快だぜ☆」

「あ、あ、あ、有難うございます!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 紅魔館は蜂の巣をつついたかのような大騒ぎになりました。もちろん、魔理沙もたっぷりの礼金をもらいます。

 魔理沙、その足でさっそく馴染みの店に乗り込み、「お客さん、いいことあったみたいですね?」と八目鰻を食べながら主人に言われて「へへへ。分かるかい?」と上機嫌で店を出ました。

「それにしても、今日は我ながらうまいことやったもんだぜ。知恵ってのは、絞れば出てくるもんだな。ベッドをぐるっと回してマピロマハマディロマト!とやったときのあの死神のあわてようといったらなかったぜ」

「・・・おい」

「わ!」

 突然声をかけられて、魔理沙はびっくりして飛び上がりました。振り向いてみると、そこには憮然とした表情の死神が立っています。他でもない、小野塚小町でした。

「まったく、恩を仇で返してくれたね」

「え!?ということは、紅魔館の死神はお前さんだったのか?」

「おかげで、映姫さまにこってりと叱られたよ。『貴女には落ち着きが足りない』と、長時間の説教コースだ・・・」

「悪かったな。でも、そういうつもりじゃなかったんだぜ?死神ってのは誰も彼も同じような不景気な・・・おっとっと、似た雰囲気じゃないか?同じような着物だからまったく気がつかなくってさ。いやいや。もしも紅魔館での死神があんただって分かっていたら、さすがの私でもあんなことはしなかったぜ、ホント」

「まぁ、過ぎたことは仕方ない。あたいも居眠りしたのが悪かったしね。それより魔理沙、あんた、取り返しのつかないことをしたね」

「取り返しのつかないこと?」

「まぁ、とりあえず一緒に来てくれよ」

「どこへ?・・・あ、あ、どこへ連れていくんだよ!止めてくれ、離してくれ!」

 小町に手を引かれて、魔理沙はふらふらと連れて行かれました。さすがは「距離を操る程度の能力」を持つ小町です。しばらくすると、みたこともない場所についていました。

「ここは?」

「・・・」

「なんか変なところだぜ。ロウソクがたくさん置いてあるし・・・このロウソク、いったい何本あるんだぜ?見渡す限りロウソクばかりじゃないか」

「これが、寿命というやつさ」

「寿命!?人の寿命はロウソクの火のようだ、っていうけど、それは本当だったのか?」

「本当さ。たとえばこの・・・半分くらいの長さで、勢いよく燃えているロウソク」

「え?これ?確かに勢いがあるぜ」

「これがお前が別れたアリスのロウソクだ」

「なるほど・・・アリスらしいや。音がガミガミいっているように聞こえてくるぜ。この横の長くて威勢のいいのは?」

「これは早苗の寿命だ。こいつは長生きするぜ」

「フルーツ(笑)」

「この三本・・・普通のロウソクじゃなく、プラスチックで出来ていて電気で光っているのが、例の不死の三人、輝夜と永琳と妹紅のロウソクだ。死神なかせだねぇ」

「いろいろあるんだな。こっちの横のは誰のロウソクかな?暗くて短くて、今にも消えそうなロウソクだけど」

「それがお前の寿命だよ」

「え!?」

「魔理沙の寿命だよ。よく見ておきな。もうすぐ消える。消えたら死ぬよ?」

「死ぬって!?私はこんなに元気なんだぜ?病気ひとつ持っていないし、死ぬなんて、そんな馬鹿な?なんで私の寿命がこんなに短いんだよ?」

「知りたい?なら教えてあげるよ。魔理沙のもともとの寿命は、こっちのロウソクだったんだよ」

 そういうと、小町は長さは半分くらいだけど、勢いよく燃えているロウソクを指差しました。

「そうでなくっちゃ!だから、これは何かの間違いだろう?」

「それが間違いじゃないんだよ。いいかい、魔理沙。あんたは紅魔館であたいを出し抜いてパチュリーを助けたな?そのパチュリーの伸びた寿命。あれはどこから来たと思う?まさか何もない所から寿命がにょきにょき伸びてきたなんて甘いことを考えているんじゃないよね?もう分かったろう。魔理沙、あんたは目先の金ほしさに、パチュリーの寿命と自分の寿命をとりかえっこしちまったんだ」

「そんな・・・」

「もうじき、死ぬよ?」

「いくら金があったって、死んでしまったら意味がないじゃないか?そうとしっていたら紅魔館であんなことしなかったのに!」

「もう遅い」

「お願いだ。金は全て返すから、もう二度とあんな真似はしないから、頼む、助けてくれ!」

「駄目だ。これは自業自得って奴だ。なんだってそう生きていたいんだ?生きてたって仕様がないじゃないか・・・もう、そんなにギャァギャァ騒ぐもんじゃないよ、みっともない・・・分かった分かった。なら、最後にもう一回だけ、チャンスをあげよう」

「恩にきるぜ」

「ここに半分もえさしのロウソクがある。これをあんたにあげる」

「この・・・もえがら・・・」

「その燃えつきかけているロウソクの火をこの燃えさしに移してみろ。もし火を移すことが出来たら、あんたの寿命はその分だけ延びる。もし失敗したら、そのまま死ぬよ」

「わ、わかった・・・やってみるぜ・・・」

「震えているじゃないか」

「当たり前だぜ・・・火を・・・ロウソクの火を・・・」

「震えると消えるよ。消えると死ぬよ」

「止めてくれ!黙っててくれ!」

「ほーら、消えるよ」

「はぁ・・・はぁ・・・余計に手が震えるじゃないか」

「へへ・・・大丈夫かい?汗がだらだら垂れているよ?汗で火が消えるよ?」

「黙っててくれ・・・」

「息をはぁはぁしてると、消えるよ?」

「黙ってみててくれ・・・」

「消えるよ」

「汗が目に入って・・・」

「消えるよ」

「・・・きえ・・」

「消えるよ・・・」

「出来た!」

 最後の最後、もう少しという所で、なんとかロウソクに火をともすことができました。

「これで、助かったんだな!」

「なかなかやるじゃないか」

「よかった・・・よかった・・・これからは心を入れ替えて、真面目に頑張るよ」

 魔理沙は泣きじゃくりました。

「ここは死者の世界だ。ずっとここにいるわけにもいかないね」

「はやくこんな所からはおさらばしたいぜ」

「じゃぁ、あたいの『距離を操る程度の力』で、外に連れて行ってあげるよ」

 小町がそういうが早いか、気がつくと魔理沙と小町の二人は、外にいました。

「再び生きて日の光がおがめるとは思わなかったぜ」

「魔理沙」

「なんだ?」

「こんな明るいところでロウソクを灯していたらもったいないじゃないか」

「そうだな。早く減っちゃうもんな」

 ふっ

 魔理沙は、ロウソクに息をふきかけ・・・








おわり
うらんふの成分は、25%がスカトロ、25%がパタリロ、25%がジョジョ、そして残りの25%が落語で出来ております。

パタリロには落語ネタが満載ですから、だいたい50%くらいは落語で出来ている計算になりますね(笑)。
そんなわけで、「大好きな落語の話を、東方キャラに置き換えてみよう!」と思って書いてみました。
お話が面白かったら、それは昔から延々つながる落語の力です。
面白くなかったら、それは私の文章力がないせいです。

・・・思えば、産廃でスカトロネタ・・・それも食糞ネタをかかなかったのは初めてですねー

まぁ、スカトロネタを書くときでも、絶対に「最後のオチ」を考えてから投稿するように気をつけております〜

これからも、食わず嫌いをせずに色々な作品を投稿できればと思います。

いつも、私は人を食った発言ばかりしているのですが♪

おあとが宜しいようでー
うらんふ
http://shirayuki.saiin.net/~akaihitomi/
作品情報
作品集:
7
投稿日時:
2009/11/21 19:55:25
更新日時:
2009/11/22 05:05:59
分類
落語
魔理沙
アリス
小町
今回スカトロはありません(笑)
1. ぐう ■2009/11/22 08:35:09
そしてそこには、口をすぼめた顔をした魔理沙が倒れていた、と。
この作品のオチとかけて、↑の魔理沙の顔を見た人と説く
2. 名無し ■2009/11/22 08:45:59
落語面白いかも…
3. 名無し ■2009/11/22 12:23:37
↑↑その心は
4. 名無し ■2009/11/22 15:42:57
普通に面白かった
5. 名無し ■2009/11/22 18:42:04
おいおい・・・
最近のスタンド使いは落語もできるのかよ
6. ぐう ■2009/11/23 06:52:36
>>3
吹いてはいけない

・・・こりゃまた失礼しました
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