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『幻想郷ジョーク』 作者: マジックフレークス
・寿命
霊夢と咲夜と早苗の前に天使が現れた。天使は彼女達に告げる。
「人間の寿命というのは、その人の行動の良し悪しによって長さが決まります。私はあなた達の余命を計算して教えてあげましょう」
まずは天使は霊夢の前に立つ。天使は言った。
「20」
「そ、そんな、30代で死んじゃうって言うの? 妖怪退治は仕事なのにあんまりじゃない」
次に天使は咲夜の前に立ち、彼女に告げる。
「10」
「……長くお嬢様のお傍に居られない事は残念です。ですがお嬢様に仕えると決めてからは罪を犯してきましたし、時間を止めて生きてきましたから仕方ありません」
最後に早苗の前に天使は立った。
「60」
「やった! 天寿を全うですね♪ お2人には悪いですけど、こういうのが日ごろの行いって言うか〜↑(o^v^o)」
天使は続ける。
「58…57…56…55…」
・本人の証明
妖精の転生には妖精達の魂が集まるこの場所の出口で、本人であることを管理者に証明しなくてはならない。
ルナチャイルドの魂が出口にやってきた。
「私はルナチャイルド、ルナって呼ばれてる。私には周囲の音を消す力があるけど、いつもサニーやスターより逃げ遅れて私だけ酷い目に。今回だって……」
「あなたをルナチャイルドだと認めます。一回休みから復帰してよろしい」
大妖精の魂が出口にやってきた。
「私は大妖精。特に目立った能力も特技もありません。でもお友達のチルノちゃん達と遊んだり、皆が無茶しないようにフォローしてあげるの。皆と居させて下さい」
「あなたを大妖精だと認めます。復帰してよろしい」
リリーホワイトの魂が出口にやってきた。
「春ですよ〜」
「はいはい。春になったら通ってよろしい。それまでここに居なさい」
チルノの魂が出口にやってきた。
「あたいチルノ!」
「……それだけですか? ルナチャイルドや大妖精は自分の能力や交友関係を話して自分の存在を固めましたよ。2人はあなたの友達ではないですか?」
「ルナチャイルドって誰だっけ? こうゆうかんけいとかそんざいって何語?」
「あなたをチルノと認めます」
・救助を待つ2人
レミリアと咲夜の2人が庭の木陰の下で釘付けになっていた。地底から来た人口太陽が幻想郷の空を眩く照らした。逃げ遅れたレミリアは迂闊に動くこともできず、僅かな影に入って体を焼く光に耐えていた。咲夜はその体と服で主を覆っているので動けない。美鈴は傘を取りに行ったきり戻ってこない。
「お願いよぉ誰か助けてぇ。れいむぅ〜。しゃくや〜。助けてくれたらもう異変なんて起こさないし、わがままも言わないわ。フランを閉じ込めたりもしないし、パチュリーに無茶なこと頼まないからぁ。それにめーりんの待遇だって……」
すると横に居た咲夜は慌てた様子でいきなり叫んだ。
「ストップ! そこでストップですお嬢様! 美鈴が助けに来たようです」
・嘘つきのオリンピック
幻想郷初の嘘つき大会が開催された。幻想郷中の人妖が集まり、互いに自慢の嘘を披露して競い合うのである。
しかし、天狗の文だけがこの大会に参加しなかった。主催者はその訳を彼女に尋ねた。
「私はいつだって正直を愛し、真実を伝えることがモットーです。嘘は大嫌いなんです」
数日後、彼女の自宅に金メダルと表彰状が届いた。
・最強の勢力
ある時、幻想郷のどの勢力が最も優れているのかを決めるコンテストが行われた。競技内容は一匹の妖怪ウサギを竹林に隠れさせ、それを捕まえるのにかかった時間で勝負することにしたのだ。
ます妖怪の山の勢力が挑戦した。彼らは竹林の面積、土の種類、川などの水場について、そしてウサギの習性を綿密に分析し、一週間後に見事にウサギを捕獲した。
次に紅魔館の者達が挑戦した。彼らは竹林に火をつけて焼き払い。僅か3日で焼け野原からウサギの死体を発見した。
最後に白玉楼の亡霊の姫が挑戦した。彼女は森の中へと入っていったが、たったの2時間ほどで戻ってきた。手には首根っこを掴まれた一匹の夜雀がいた。夜雀は滅多打ちにされていて、大きな叫び声をあげていた。
協議の審査をしている永琳が疑問に思って聞いた。
「それはどう見てもウサギではないですけれど」
すると白玉楼の姫は夜雀の頬を優しくなでて微笑みかけた。夜雀は言った。
「いいえ、私はウサギです! 私はウサギです!」
・埋められた3人
問い:アリスとナズーリンと早苗の3人が、砂漠で首まで埋められて顔だけなんとか出していた。これは一体何を意味する?
答え:砂が足りなかった。
・医者との約束
永琳と阿求が話していた。
永琳:ずいぶん顔色が悪いですね。一日にお酒は一杯、煙草は3本にしておきなさいと言ったというのに、さては守っていませんね。
阿求:そんなことはありませんよ。しっかり守っています。慣れるまでは大変でしたけど。
・いい説教の定義
小町が嬉しそうに上司の映姫に話しかける。
「四季様、四季様、私本で外の世界のいいお説教の仕方というものを学んだんです。四季様もお聞きになりますか?」
「……まあ、いいでしょう。あなたが勉強したと言うのなら、その知識を人に伝えたい気持ちも分からないではないですから」
「それがいい説教というのは、始まりと終わりが感動的でなければならないそうです。そして、その2つの距離はなるべく近い方がいいそうですよ」
・地獄の一週間
魔理沙は死んで地獄へと送られた。彼女は絶望にうちひしがれていたが、そこに地獄の悪鬼がやってきて言った。
「どうした新入り? そんなに暗い顔をして」
「当然だろ、これから地獄で生活しなきゃいけないんだ」
「しかし地獄もそんなに悪いところじゃないぞ。お前は煙草を吸うか?」
「ああ、香霖のところで少し吸ってたし、嫌いじゃないぜ」
「なら月曜日は楽しめるだろう。月曜は一日中煙草を吸う日だ。死んでるから健康に気を使う必要も無いしな。で、お前酒の方はどうだ?」
「もちろん大好きだぜっ!」
「なら火曜日も楽しめるだろう。火曜は一日中酒を飲む日だ。健康に気を使うことも無いし、いろんな種類の酒が好きなだけ飲めるぞ。で、お前ギャンブルはやるか?」
「たまにレミリアの所でゲームとか言われてやったり、まあ楽しい娯楽ってとこかな」
「なら水曜日も楽しめるだろう。水曜は一日中ギャンブルをやる日だ。一文無しになったって気にすることは無い。なんたってもう死んでるんだからな。で、お前スペカ戦は好きか?」
「ああ、大好きだね。生きがいって言ってもいいよ。もう死んでるけど」
「なら木曜日も楽しめるだろう。木曜は一日中スペカ戦をやる日だ。やられたって気にならない。もう死んでるんだからな」
「なんだ、こんなに地獄がいい場所だなんて知らなかったぜ! 最高じゃないか!」
「で、お前レズビアンか?」
「い、いや、違うけど……。私は香霖一筋だぜ」
「じゃあ金曜日は気にいらんだろうな……」
・銃弾の用途
問い:密室でライオンと虎とアリスと一緒になった。あなたは拳銃を持っているが、弾は2つしかない。どうする?
答え:アリスを2度撃つ。
・動かぬ証拠
ある妖怪が凄惨に殺された事件の裁判が行われていた。遺体はズタズタに引き裂かれていて、被告である早苗の有罪は確定するかと思われた。だが、困った弁護士は形勢逆転を狙って賭けに出ることにした。弁護士の文は最終弁論で陪審員に向かってこう言った。
「実は皆様を驚かせることがあります。今から一分以内に、この事件の真犯人がやってきます。そこの扉から入ってきますのでご注目下さい」
陪審員達は驚きの表情を浮かべながら扉の方を向いた。しかし、一分経ったが誰も入っては来なかった。文がニヤリとしながら口を開いた。
「皆様を騙して申し訳ありません。先ほどの発言はデタラメです。しかしですね、重要なことは皆様が扉の方を向いたということです。全員が期待しながら一分待った。それは真犯人が他にいることを皆様が僅かにでも疑っておられるという証拠ではないですか。だとすれば疑わしきは罰せずの原則に則って、早苗嬢には無罪の評決を出すべきです」
陪審員達は評決のために退席し、しばらくして戻ってきた。そして彼らは有罪の判決を言い渡した。文は聞いた。
「なぜです? 皆さんは何かしらの疑問をお持ちだったはずでしょう。だから扉の方を向いたのでしょう?」
「たしかにそうです。だから私達は扉の方を見ました」
「だったらどうして?」
「だって、早苗被告は扉を見ていませんでしたから」
・電球ジョーク
問い:切れてしまった電球を新しいものに取り替えるのに、何人の幻想郷住人が必要だろうか?
答え:5人。お空が机の上に乗って電球をもち、バカルテットが机をまわす。
・望み
異変を起こした紅魔館のレミリアとパチュリーが逮捕された。2人には20年の禁固刑が言い渡され、地下牢に閉じ込められることとなった。酷く落胆した2人に紫が言った。
「特別に10年ごとに1つだけ何でも願いを叶えましょう。自由以外でよ。最初の10年のために何が欲しいかしら?」
パチュリーは1000冊の本を頼んだ。レミリアは1000本のワインを頼んだ。
それから10年が経ち、再び紫がやってきた。紫は次の10年のために何が欲しいのかを尋ねた。
パチュリーはまた1000冊の本を頼んだ。
レミリアは栓抜きを頼んだ。
・無人島にて
ある時霖之助と2人の女性が陸の孤島に置き去りになり、そこで暮らしていかなければならなくなった。誰と一緒になるとどのようなことが起こるだろうか?
霊夢と魔理沙……2人は霖之助をめぐって争いを始めた。
神奈子と早苗……早苗は子孫を残すために霖之助と結ばれ、神奈子は結婚式の神事を執り行った。
藍と橙……主から解放された2人は愛し合い。霖之助は無視された。
・白蓮を怒らせる方法
色々な人妖が集まって“どうしたら命蓮寺の白蓮を怒らせることができるか”について話し合った。
小傘が言った。
「私はこの間白蓮が道で通りがかったところを驚かせた。それでも白蓮はやさしく微笑んで許してくれた」
ぬえが言った。
「私は白蓮が復活するのに必要な破片の正体を隠して邪魔をしてしまった。それでも白蓮はやさしく私を迎え入れてくれた」
星が言った。
「私は聖が復活するのに必要な宝物をなくしてしまった。それだけじゃなく、いつもドジをして聖を困らせてしまう。だけど聖は私のことを怒ったりはしなかった」
それらの話を黙って聞いていたさとりは笑いながら言った。
「そんなこと簡単ですよ。白蓮さんの大切な部下やペットの方々をボコボコに痛めつけられれば、さすがの彼女も怒るでしょう」
すると早苗が言った。
「無駄ですよ。それ、もうやりましたもの」
・ある館の主の幸福な一日
起床。香霖堂で仕入れた豪奢なベッドの上で目が覚める。
朝食。里の者が作った小麦で焼いたパンを食べ、里で一番の葉を使った紅茶を飲む。
午前。パチュリーが収集した本を読み、高貴なものにふさわしい知識を蓄える。知性と教養の無いものに臣下はついてこないだろう。
昼食。食事をしながら天狗が見聞きした情報を新聞を読んで入手する。
午後。山の河童が作った車という便利な乗り物に乗って霊夢のところまでいく。これならば日に焼ける心配も無くとても優雅だ。
夕食。館に帰り、夕食をとる。紫が差し入れる外の人間を咲夜が捌き、その血を里で最高級のワインにいれて飲む。
私は今日も一日紅魔館の主として威厳に満ちた生活をした。充実した一日であり、とても生産的だったように思う。私は紅魔館の者達を養うために今後も今日のように忙しく働くだろう。私は紅魔館が守る文化に誇りを持ち、愛している。
登場人物は産廃風に纏めてみたつもりですが、違和感のある方は別の名前に置き換えてください。
元ネタは“世界反米ジョーク集”と“世界の日本人ジョーク集”です。構想してから本の内容を書き写しただけなので2時間ぐらいで仕上がりました。
デッド・リミットBで言ったプロットが出来てる次の話はもちろんこれじゃないです。鋭意製作中です。
ジャスティスカップリングをお持ちの東方スキーの方や、心から愛する一人を声高に叫ぶことの出来る産廃作家さん達が羨ましいです。自分は鈴仙にホイホイされて東方に来ましたけど、今や誰でもOK過ぎてしまって一人に決められません。星の子達は神主絵からして皆可愛すぎて生きているのが辛いです。
こちらに書く事ではないかもしれませんが、デッド・リミットCでコメしてくれた方、有難うございました。っていうか、10人(本作投稿時)なのにボリュームあるよ! 詳しく感想書いてくれるのはすっごい嬉しいです。Aも投稿からいくら時間が経ってもコメ増えたら読んでしまいます。
それとA−3で小説借りてきたと仰った方、あなたとはバーボンとウォッカで一杯やりたいですね。ハンターは極大射程以外の知名度が低いので嬉しいです。真夜中のデッド・リミットは日本のこのミステリーがすごいで2位だったんですが…… (同年の1位は羊たちの沈黙)
ではまた後ほど。
マジックフレークス
作品情報
作品集:
7
投稿日時:
2009/11/23 10:35:13
更新日時:
2009/11/23 19:35:13
分類
幻想郷ジョーク
え?アリスとか早苗とかレミリアとかナズーリンって被害者加害者の代名詞じゃないの?
見たことがあるジョークもあったけど、うまく幻想郷風にアレンジされてて違和感がなかったわ
地獄がそんなフリーダムな所だったら地獄に行きたいぜ
もっとこういうの書いてくれ。
>レミリアは栓抜きを頼んだ
吸血鬼なんだから手でスパーンと上手に切れないのかよwww
アリス…
ってか、アリスを2度撃つで糞ワロタ
あ、カリスマないから無理か
絶対許早苗
埋められた3人のお話、
そこは砂漠で、日中は50度まで気温が上がるのかと思った。
「医者との約束」「寿命」の2つが、自分の頭の中の答えと合ってるか自信無い…
とてもうまいですね^^
でも車とか、河童すげーww
これが一番笑った
産廃的だし
選択のセンスが光りますw
ただ救助を待つ二人がよく解らなかった。
美鈴の待遇を改善するとどうなるか、紅魔館の財政面から考える。
本人に言質取られると面倒だよねって話。
霖之助が何気に愛されてて俺は幸せだ
もう終始笑わせてもらいました
レミィは適当に言ってるのに、本気にしそうな奴が着たら困るよね。
>埋められた3人
泥棒魔女は飛ぶのが早くて逃げられたんだな。
何事かと訪ねる小町、
映姫:「今、面白い産廃ジョークを聞いたのよ。
それが面白くて、面白くて…」
小町:「へぇーどんな産廃ジョークなんです?
アタイに聴かせてくださいよ。」
映姫:「駄目よ…今そいつに『地獄行き』の判決を下したから」
俺頭悪いな
ゆっゆこ
「私は、誰か一人に幸福をあげましょう」
そう言って幽々子は一万円札を落とした。
キャノ子
「なら私は、5人に幸福を授けよう」
そういって神奈子は一万円札を五枚落とした。
れみりゃ
「なら私は、全ての人間に幸福を授けよう」
そういってレミリアはてんこを投げ落とした。