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『101万匹早苗ちゃん』 作者: のり塩
ある日永遠亭の永琳先生はふと考え付きました。
「クローンでも作ってみるべ」
そこで誰のクローンを作ってみようかと表を散歩しながら考えてると、東風谷早苗の姿が目に留まりました。
早苗は自分より格段に弱い雑魚妖精に執拗に弾幕を浴びせてました。
「あははは! いや〜妖怪を退治するのは楽しいですね! これも信仰を増やすため、神奈子様と諏訪子様のためです。
そ〜れ、現人神である私の実力をもっと思い知らせてやりますよ!」
早苗はもはや弾幕も使わず、持っている変な棒で妖精の頭を叩いてました。妖精は呻き声を上げていましたが、やがて力尽きて動かなくなりました。
「ふぅ、私も大分強くなった気がします。いずれはあの紅白の巫女や白黒の魔法使いも倒せるかも!? あははははは!!」
早苗は悦に乗ってその場を去って行きました。永琳は先ほどまで早苗のいた場所に緑色の髪の毛が落ちているのに気付きました。
あの巫女の髪に違いありません。
「これでいいか〜……」
永琳は髪の毛を拾うと、お尻をぼりほり掻きながら気だるげに永遠亭に帰って行きました。
永琳は天才なのでなんやかんやして次の日までには早苗のクローンを大量に作り上げました。
クローンたちは姿形、さらには性格、細かい仕草まで早苗に瓜二つでした。
437番目の早苗が永琳を見てこう言いました。
「大体、その服なんなのよ。センターマンみたいな色してさぁ」
永琳は即差に近くに転がってた鉄パイプで437番目の早苗の頭部をぐしゃりと叩き潰しました。
437番目の早苗の脳漿が辺り一面に散らばると、他の早苗たちは押し黙りました。
永琳は鉄の冷たさに血の温かさが混じる鉄パイプを握り締めながら輝夜に話しかけました。
「姫様、こいつらどうしましょうか」
「ていうか何で馬鹿みたいにこんなたくさん作るのよ。今現在の永遠亭の人口密度はんぱないわよ。
いった!! ちょっとそこの早苗、足踏んだわよ!! あんた何番目……え、2058番目? ほんと辺り一面緑色で目には優しそうだわよ」
「すいません、ちょっと多めに作り過ぎちゃって」
「肉じゃがみたいに言うなよ。そうだわ、幻想郷の他の連中におすそ分けしたらどうかしら?」
「肉じゃがみたいですね」
こうしてクローン早苗たちは幻想郷のあちこちに出荷されました。
クローン早苗は大好評であっと言う間に幻想郷中に広まりました。人里ではクローン早苗は欲求不満の男どもの肉便器にされました。
今日も里の路地裏ではたくさんのクローン早苗が陵辱されています。早苗たちは肉棒をマンコやアナルに突っ込まれながら泣き叫んでました。
「いやあっ!! 助けてっ、神奈子様、諏訪子様ぁ!!」
路地裏は全身に雌豚・肉便器・オチンポ大好き・無料で犯せます、などと油性マジックで書かれた早苗で溢れてました。
一方寺子屋では慧音先生が授業をしていました。今日は早苗の解剖です。
「うっえ〜、俺早苗の解剖なんかやりたくねーよ〜」
「やだー、きもちわる〜い」
「こらこら、みんな静かにしなさい。ではこれから早苗の解剖を始めるからな」
「いやああああああああああああああああああ!! やめてええっ!! はなしてえええええええええええええええええっっっ!!」
早苗は机の上に杭で手足を繋ぎとめられながら声を枯らさんとばかりに叫んでました。
しかし慧音先生はメス……ではなく、よく研いだ包丁で早苗の腹を手際よく開いていきました。もちろん麻酔は無しです。
「ぎゃあああああああああああああああああ!? じぬっ!! じんぢゃううううううううううう!!」
「はい、みんなよく見なさい。これが心臓だ。動いているのが分かるだろう。こうしてポンプのように動いて全身に血液を送るわけだな。
次にここが肺だ。そしてこれが胃、ここから続いて小腸、そして大腸……」
「うごああああああああああ!! ぎゃあああああああああああああ!! おげえええ……がああああああががががががががが!!」
早苗はもう意味を成さない雄叫びを上げながら、自分の内臓や筋肉を子供たちに見せていました。
人里から離れた所では妖精たちや力の弱い妖怪たちが、早苗の群れに石や砂をぶつけていました。
「や、やめてください!! こんなことしていいと思ってるんですか!?」
「くっ……私を舐めると大変なことになりますよ!」
「神奈子様と諏訪子様の力ならあなたたちなんて相手にもならないんですからね!」
早苗たちは口ぐちにそう言っていましたが反撃は出来ません。
実はクローンは戦闘力だけは本物の早苗と同じではないのです。クローン早苗は最も弱い妖精や毛玉よりもさらに力が弱く、幻想郷の底辺の
戦闘レベルでした。
「いい加減にしないと神罰が下ってぼぎゃああぶっ!?」
突然一匹の早苗が無様な声を上げて地面に倒れました。妖精の投げた石が額に思い切り当たったからです。
その早苗は地面に突っ伏しながら額からどくどくと血を流していましたが、そこへ妖精たちが大きな石や木の棒や割れたガラス瓶を持って一斉に
襲い掛かりました。
ある者は先端がとがった木の棒を早苗の目に突き刺し、眼球を抉りとりました。ある者は早苗のすべすべした脇腹をガラス片で何度も何度も
引き裂きました。ある者は大きな石を早苗の頭に打ち付けて頭蓋骨を砕き脳みそを潰しました。妖精たちは皆とても楽しそうでした。
この光景を見て他の早苗たちがその場から逃げだしました。しかし妖精たちは背中を向けた早苗たちに弾幕を発射します。
普通の人間なら当たっても怪我で済む弾幕も、クローン早苗には致命傷になりうる攻撃でした。
たちまち早苗たちの身体に風穴が開き、腕や足が吹き飛びます。
最後に一匹だけ残った早苗は、辺りに自分の死骸が散乱してる中で必死に命乞いをしました。
「ひい……い、いやあぁぁぁ……許してえ、何でもするから命だけは……あああああ……」
早苗は涙と鼻水を流し、気が付けば尿を漏らしていました。黄金水が早苗の足を伝って地面に染みを作ります。
しかしそこへやってきたのはチルノでした。チルノは泣いて命乞いする早苗のことなど意に介さず、傍らにいる大妖精に高らかに言いました。
「見てて大ちゃん!! あたいの最強パワーをこいつで試してやるから!!」
チルノはそう言ってすさまじい冷気を早苗に吹きかけました。見る見るうちに早苗の体表が凍り始めます。
「あ、ああぁぁ……いや……たすけて……」
早苗の動きが鈍くなり、やがて身体が完全に凍りついてしまいました。涙も鼻水も尿も凍りついています。
「見てた大ちゃん!? ほらね、あたいすごいでしょ!!」
「うん見てたよ、チルノちゃん。やっぱりチルノちゃんは私よりうんと強いんだね」
「えへへ〜、そりゃああたいったら最強だからね。よーしこれでとどめだ!! とおっ!!」
チルノが凍結した早苗に勢い良く飛び蹴りを喰らわすと、早苗の身体は粉々に砕け散りました。
早苗の破片は太陽の光を浴びてきらきら光っていました。
「せいっ!!」
「ぎゃああ!!」
白玉楼では妖夢が早苗を試し斬りに使っていました。綺麗に切断された早苗の死体があちこちに転がってます。
「きゃあああああああああ!! もうやめて! こんなことして何がおもしろいんですか!?」
早苗たちは逃げ惑いますが妖夢はすぐに接近して一刀の下に斬り捨てます。
首をすぱっと切断されて血を噴水の如く空に向けて噴射する早苗もいれば、はらわたを斬られて腸が飛び出てる早苗もいます。
身体を縦に真っ二つにされた早苗もいます。
「ふう……今日はこれくらいで終わりにしようかな。ゆゆ様の食事の支度もしないといけないし」
妖夢が散乱する早苗の中でそう呟いてると、呻き声を上げて地べたを這いずってる早苗がいました。
背中をばっさり斬られて傷口から背骨が覗いています。
「だ……だずげで……」
「まだ生きてたのがいたのか。一撃で仕留め切れなかったとは私もまだまだ未熟だなあ」
妖夢は溜息を吐きながら生き残りの早苗に歩み寄ると、頭部に二本の刀を突き刺します。切れ味鋭い刀は頭蓋骨を難なく貫通し、脳みそを貫きます。
「ぐげ……ご……ひ……ひゅ……」
妖夢はそのまま刀の先で早苗の脳みそを掻き回します。早苗はびくんびくんと身体を痙攣させてましたが、やがてぴくりとも動かなくなりました。
「さてと……早くしないとゆゆ様が怒ってしまう」
妖夢は早苗の頭から刀を引き抜き、びゅんと一振りして血と脳漿を振り払います。そして主の食事の支度をするため白玉楼の中へ帰って行きました。
この日の妖夢の稽古で115匹の早苗が刀の錆になりました。
白玉楼では幽々子が今か今かと食事を待ちわびてました。
「遅いわよ妖夢。もうお腹がぺこぺこで死にそうよ〜」
「もう死んでるじゃないですか……」
「ところで今日のご飯はなあに?」
「早苗の焼肉です」
幽々子の前にはずらりと肉が並べられました。早苗カルビ、早苗ロース、早苗ハラミ、早苗タン塩……。どれも山盛りになってました。
「う〜ん、やっぱり早苗肉はおいしいわあ。妖夢もっと持ってきてちょうだい」
「分かりました。すぐ捌いてきます」
幽々子の食欲はすさまじくこれまでに457匹の早苗が幽々子の胃袋へ収まりました。
妖怪の山ではにとりが新しい発明品を完成させたところです。
「よーし動けメカ早苗グレート!!」
にとりが手元にあるリモコンのスイッチを入れると、目の前の早苗から起動音がして動き出しました。
にとりが一匹の早苗を改造して造り上げたロボットです。脳や主要な筋肉には機械が埋め込まれて、にとりの操作する通りに動きます。
「そーれ、前進だ!! メカ早苗グレート!!」
「……リョウカイシマシタ。ゼンシンシマス」
メカ早苗はいかにもロボットのような歩き方でゆっくり前進します。にとりは自分の思い通りに動くメカ早苗にご満悦です。
「よーし……それじゃ今度は攻撃だ!! あそこにいる早苗どもを狙うんだ!!」
「……リョウカイシマシタ。コウゲキタイショウヲホソクシマス」
メカ早苗は数十メートルほど離れた所にいる早苗たちに狙いを付けました。およそ50匹ほどの早苗が集まっています。
「まずはマシンガンだ!! 行け、メカ早苗グレート!!」
「……リョウカイシマシタ。コウゲキヲカイシシマス」
メカ早苗の右手首がぱかっと外れて、マシンガンの銃口が露出しました。そして早苗の群れ目掛けて掃射します。
あっと言う間に何人もの早苗が蜂の巣にされて吹っ飛んで行きます。残った早苗たちは悲鳴を上げながらそこから逃げようとします。
「あ、逃がすな! 今度はロケット砲だ!! 一人残らず吹っ飛ばせ!!」
「……リョウカイシマシタ。ブキヲロケットランチャーニヘンコウシマス」
今度はメカ早苗の左手首が外れ、直後にロケットランチャーが発射されました。
弾は煙を上げながら早苗の一群に飛んで行き、着弾すると激しい爆音と衝撃が発生しました。
早苗たちの身体が粉々に吹き飛び肉片が辺りへ雨のように降り注ぎます。にとりのすぐ側にも手首が落ちてきました。
「やったあ!! 私が造っただけあってメカ早苗グレートは最高の戦闘マシーンになったぞ!! ……ってあれ?」
「ガガガガガガ……コウゲキタイショウハカイ、コウゲキタイショウハカイ……ガガ、ギギガキキキキ」
「あ、あれ?操作が効かない……おかしいなあ……」
「ワタシハメカサナエグレート、ワタシハメカサナエグレート、ワタシハメカサナ……ワタ……サナ、エ……」
メカ早苗の頭から火花が飛び、煙がぶすぶすと湧き起こってきました。メカ早苗の身体が小刻みに振動し、首がぐるんぐるん回転し始めました。
「ひゅい!? こ、これはやばい!!」
にとりは慌てて近くの岩陰に身を隠しました。次の瞬間、メカ早苗が爆発し肉片と機械の破片が辺りへ散乱しました。
「あ〜あ……私のメカ早苗グレートが……。まあいいか、素体は有り余ってるし。次は変形する奴を造りたいなあ」
にとりはスクラップになったメカ早苗にはもはや興味を持たず、自分の家へ帰って行きました。
この失敗にもめげない心がエンジニアには何より大切なものなのです。
地霊殿ではさとりが早苗に躾をしていました。早苗は首にSANAEと書かれた首輪を着けられています。
「はい、お手。さっき教えたでしょう」
「ふざけないでください!! どうして私がそんな犬みたいな真似しなくちゃいけないんですか!?」
さとりは口答えをした早苗に、手にした鞭を振るいました。ぱぁんと乾いた音がして早苗の柔肌が引き裂かれます。
「ぎゃあああああああ!! い、いたいっ、いたいよお……」
「ペットが主人に逆らってはいけないのですよ。はいもう一度。お手」
「う、ううう……」
早苗は屈辱と激しい痛みに耐えながらお手をしました。
「じゃあ次はお座り。これも教えましたね?」
「わ、私を地上に帰してえ!! もうこんなことしたくないぃぃ!!」
早苗がまた言うことを聞かないので、さとりは鞭を振るい早苗の頬を打ちました。早苗の頬から鮮血が吹き出し床へ染みを作ります。
「し、しますします!! お座りしますから!!」
早苗は慌てて犬のようにお座りの体勢になりました。しかしさとりが早苗の心の中を読むと、心の中は不満とさとりに対する憎しみで一杯でした。
「ふうん……、隙を見てこんな所逃げ出してやる……ですか」
「えっ!? ち、違います。そんなこと思ってません!」
「いつか必ず復讐してやる……無様な姿にして謝らせてやる……ですか」
「ち、ちがうぅ!! わ、私は心の底からさとり様……いやご主人様に服従してますぅぅ!!」
「もういいですよ。私は心の奥底から私に従うペットしか飼いません。
言うこと聞いてるふりして、本音では私に服従しないペットにはお仕置きが必要ですね。死というお仕置きが」
「そんな……」
さとりはそう言うやいなや手元にあるリモコンのスイッチを入れました。すると早苗の首輪が光り出し熱を帯びていきます。
早苗はこれから自分の身に起きる出来事を知っていました。なぜならそうやって命を落とした他の早苗の姿を目の当たりにしてるのですから。
「いやああああああああああああああああああああ!! たすけてごしゅじんさまああああああああああああああああ!!」
「さようならサナエ。死になさい」
次の瞬間首輪が爆発し、早苗の首と顔の下半分が吹き飛びました。これは河童が製造した特製の首輪で、小型爆弾が仕掛けられていたのです。
「やれやれ……本当に早苗は物覚えが悪くて困るわ……お燐」
「はーい。……あっ! また早苗の死体だ! 嬉しいなあ〜」
「さっさとこのゴミを運んで頂戴」
お燐は喜々として早苗の首無し死体と頭部の上半分を持って出て行きました。そしてまだ生温かいそれらを猫車に積み込みます。
猫車からは他の早苗の腕や足や臓物がわんさか詰まってました。みんなさとりのお仕置きを受けて死んだ早苗たちです。
お燐は今にも車から溢れ出しそうな早苗の肉塊を運んで灼熱地獄跡を元気よく進みました。いつもの地底の光景です。
こうして今日も幻想郷のあちこちでクローン早苗が有効活用されていますが、問題も発生しました。
捨てられた野良早苗たちが集まって反乱を企てたのです。
「早苗虐待断固反対!!」
「早苗に権利を!! 早苗に自由を!!」
「今こそ早苗の力を幻想郷に示すのです!!」
早苗たちは徒党を組んで、幻想郷の中心地である人里を制圧すべく進軍を開始しました。その数はざっと50万。
しかしそこは幻想郷最弱の存在、クローン早苗です。霊夢や魔理沙他、幻想郷の実力者たちが即差に早苗クーデター軍を鎮圧しに動きました。
霊夢が夢想封印を唱えると、一気に数千の早苗が雲散霧消し、魔理沙のマスタースパークで早苗の縦隊が一瞬の内に塵と化しました。
「なあ霊夢。これ無双っぽくね?」
「あ、言えてる。じゃあ私呂布になるわ」
こうして早苗狩りは着々と進み、半日で50万の早苗クーデター軍は壊滅しました。参加した幻想郷の住人たちは皆いい汗かいて心地良さそうです。
大量の早苗の死体は川に捨てられたり、地中に埋められたり、空の力で消滅してもらったりしました。
また生け捕りにされた早苗たちも火炙りにされたり、断頭台にかけられたり、永遠亭のガス室に送られたり、晒し首になって鳥たちに目玉を
啄まれたりしてました。
さて山の上の守矢神社はどうなってるでしょうか。
神社にはクローン早苗が山ほどいました。そこに神奈子がオンバシラを放り投げ、一度に十匹ほどの早苗を押し潰しました。
また諏訪子は鉄の輪で南斗水鳥拳の如く早苗たちの身体を見事に切断していました。早苗の返り血を浴びて全身真っ赤になった二柱は、軍神と
祟り神らしく早苗の殺戮を楽しんでいました。
「いや〜実に愉快だねえ。思う存分早苗を八つ裂きにできるなんてさ。しかもこんなにたくさん」
「本当だね。前々から早苗には愛想が尽きてたんだよ。私たちの力を借りているにもかかわらず、それを自分一人の力だと思い込んでさ。
妖怪退治と称して妖怪を虐げて遊んでたんだから。全く風祝の巫女失格だよ」
「まああの子も役には立ったじゃないか。私たちに娯楽を提供してくれたんだから」
「そうだね。それじゃあ神奈子。どっちがより多くの早苗を仕留められるか競争しよう!」
神奈子と諏訪子は周りの早苗を次々と薙ぎ払っていきました。
早苗たちは口ぐちに『神奈子様、諏訪子様、止めてください!!』と懇願してましたが、二柱は聞く耳持たずに早苗たちを屠っていきました。
守矢神社の境内には早苗の死骸の山が築かれ、どす黒い大量の血が川のように流れて行きました。
みなさんここまできて誰かを忘れていませんか?そう、オリジナルの早苗です。
彼女はどうしているでしょうか。覗いて見ることにしましょう。
オリジナルの早苗は山の中にある小さな洞穴で生活していました。
服はぼろぼろ、髪はぼさぼさ。もう何週間も身体を洗ってないので、その身からは悪臭が漂っています。
早苗は鳥や魚、小動物や時には昆虫を食べて飢えを凌いでいました。餌を調達する時以外は誰にも見つからないように日の当たらない洞穴の中で
息を潜めています。もし誰かに見つかったらクローン早苗たちのように何をされるか分からないからです。
「う……ぐすっ……どうして……どうしてこんな目に……。私が何をしたっていうの……?」
早苗が涙を流していると、がさりと近くの草むらから音がしました。早苗は警戒して様子を窺っていると、人影が草むらを掻き分けて現れました。
早苗は一瞬息をするのも忘れました。そこに立っていたのは他でもない自分だったのです。
「いたわ!!」
早苗の前に現れた早苗が声を上げると、すぐに大勢の人間たちが集まってきました。みんな同じ姿形、同じ早苗でした。
でもよく見ると全く同じという訳でもありません。ある早苗は片腕が無かったり、ある早苗は目玉が飛び出していたり、ある早苗は腹に大きな穴が
開いていました。
「ついに見つけたわ……」
「こいつがオリジナル……」
「よくも、よくも……」
早苗の集団に囲まれてオリジナル早苗は状況が飲み込めませんでした。が、無数のクローン早苗の中から一匹が前に出てこう言いました。
「ずるいわ……私たちはこんなひどい目にあってるのに……。自分だけはのうのうと暮らしてるなんて……」
そう話す早苗は両腕がありませんでした。別の早苗が出てきてこう言いました。彼女は全身に包丁や鎌や釘が突き刺さってました。
「そうよ……私たちはあんたのクローン。同じ遺伝子を持ち、同じ姿をしてるのに……だったら運命までも同じじゃなきゃ不公平よ!!」
そして二匹の早苗を掻き分けてまた別の早苗が出てきました。
彼女は顔面の皮膚を剥ぎ取られていて、筋肉の筋や眼球や歯茎が剥き出しになってました。
「安心してください、早苗……。私たちは同じ存在。オリジナルかクローンかなんて些細なことです。さあ、私たちと一緒に行きましょう」
その言葉を皮切りに大勢のクローン早苗がオリジナル目掛けて迫ってきました。
「い、いや……私はあんたたちとは一緒じゃない……。早苗は!! 東風谷早苗は私だけなの!! 私はあんたたちとは何の関係も無いの!!」
オリジナル早苗は抵抗を試みましたが無駄でした。
いくらクローンたちがウジ虫のように弱い存在でも、今の早苗も二柱の力を分け与えられてないか弱い存在なのです。
物量に押されて早苗はあえなく捕まり、そのまま洞穴の外に運び出されます。
大勢の早苗たちが一匹の早苗をお神輿を担ぐかのように運んでいきます。オリジナルはパニックを起こし、自分の群れから逃れようと努力します。
「いやだあああああああああああああああああ!! 私は本物の早苗なんだあああああああああああ!!
ひどい目に遭うのは私じゃない!! 私の偽物なんだ……ああああああああああああああああああああああああっっっっっ!!」
「いい加減に諦めなさいよ」
「偽物だから、本物だから……それがどうしたっていうの」
「たとえあんたが本物の早苗だとしても、誰が本物か偽物かを区別するっていうの? 幻想郷の人たちにとって大事なのは早苗だということ。
あんたが本物なのか偽物なのかは、誰も興味を持たないのよ」
「ああああああああああああああああああ!! わたしがあっ!! こちやさなえなの!! さなえええええええええええええええええ!!」
こうしてオリジナルの早苗はクローンたちの群れの中に加わりました。
どれがクローンで、どれがオリジナルか。その区別が出来る人はもう幻想郷には誰もいません。
いかがでしたでしょうか。これを見たあなたも早苗が欲しくなったでしょう。
あなたのどんな願いの対象にもなってくれるクローン早苗は、今も永遠亭で大量生産されています。
あなたもクローン早苗を手にしてその便利さを体験してみてください。
もしかするとオリジナルの早苗が混じってるかもしれませんよ。
ぼくのゆめは早苗さんでおうちをつくることです。
かべも早苗さん。ゆかも早苗さん。てんじょうも早苗さん。ドアも早苗さん。
げんかんもだいどころもおふろばもおしいれもぜーんぶ早苗さん。
そんなおうちがあったらいいな。すぐに火をつけます。
のり塩
- 作品情報
- 作品集:
- 7
- 投稿日時:
- 2009/11/24 10:04:56
- 更新日時:
- 2009/11/24 19:04:56
それ、一旦家にする意味ねえだろwwwwwww
……アリス牧場は経営難なのかしら?
早苗一匹よろしいですか?
「しぃ虐待虐殺AA」チックなノリがすごくよかったです。
あ、俺にも早苗さん1匹下さい
もえないゴミ
早苗
確かに早めに処分しないと、飢饉は確実だろうなぁ。
遠巻きに包囲しておいても崩壊したんじゃないかな。
なんか『禁書目録』のシスターズを思い出した
ついつい作り過ぎちゃっておすそ分けされる早苗w
訓練して早苗バトルとかやりたい
確かに目には良さそうだけど、怖いっすwww
アリスは逆襲されてそうだが
どっちが勝つのだろう。
二人目は性欲処理
三人目はサンドバッグ
という訳で3つ下さい
え?一人100円?高っ
あ、好評だったから追加生産したのか
縮めてサナモン
オチがこええー
というこどんな発想だw
101万匹…スケールでけえw