Deprecated: Function get_magic_quotes_gpc() is deprecated in /home/thewaterducts/www/php/waterducts/neet/req/util.php on line 270
『食べられる魔理沙』 作者: ダネ
○月☆日
森で奇妙なきのこを見つけた。
なかなかうまそうなやつだ。早速食べてみる。
うん、普通だ。
やっぱ、きのこは見た目じゃないよな。今度見つけたらじっくり観察してやろう。
○月△日
変なきのこを食べてから何日か経ったが、これといって異常は見られない。
激痛が走るわけでも。幻覚が見えるわけでも、体が腐っていくわけでもない。
魔力の一つでも上がればよかったんだがな。
ただ、なんとなく肌のつやが増したような気がする。
自分で言うのもなんだが、吸いつけられるような感じかな?
そのことを霊夢に言っても「はあ?何言ってんの。」って言われたが。
○月×○日
自分の手がずいぶん綺麗だな、と思った。
きめ細やかな肌にはしっとりと水気を含み、柔らかいが張りがある。
アリスの手は、ガラス細工のような美しさだったが、私のもなかなか負けてないぜ。
そんなことを考えながら、自分の指をしゃぶってた。
赤ちゃんに戻った気分だ。癖になるな、これ。
○月×△日
また、指をしゃぶっちゃった。
ほんとに癖になるとはな。
しかし、指を咥えたときの、あのまったりとして、口いっぱいにじわぁっと広がる味が忘れられない。
口の中で指が溶けていくみたいだ。この感覚も気持ちいい。
太ももに目がいった。ここからはどんな味がするんだろうな?
おっと、馬鹿なことは考えるもんじゃないぜ。
大体どうすりゃいいんだよ?切り取るのか?馬鹿馬鹿しい。
○月□▲日
準備なんて簡単だったな。必要なのは、滅菌した切れ味のいいナイフだ。
止血は、まあ、魔法で何とかなるだろう。でも、痛いだろうな。
結局、私は欲望に負けた。どうしても自分の肉を口に運びたくなった。
大体、あんな美味しそうなものが四六時中自分の目の前にあるんだぜ?味見しようと思わないほうがどうかしてるぜ。
しかし、褒め称えても自分の体だ。どうやら私はナルシストだったらしい。
○月■★日
一度味をしめると自制がきかない。
ギチギチギチ
今日も、体にナイフを走らす。
煮たり、焼いたり、いろいろ試したが、やっぱり生が一番美味しい。
そろそろ左足がなくなりそうだ。
まあ、いいか。私は飛べるし。
▲月■日
ついに両足が無くなった。
ナイフが腹にやってくる。
さすがにここはやばいかな?そういやまだ耳が残ってるな。
量は少ないが、軟骨とか、耳たぶとか、珍味だと思う。
きっと美味しいだろう。
▲月≒Й日
耳がなくなったが、別に不自由なかったな。
右目もプルプルとした舌触りが最高だった。
今はずっと左指をかじってる。
美味しい美味しい美味しい……
ああ、こんなにも自分が欲しいなんて。私は自分に恋してる。
こんなこと言ったら、霊夢のやつ、また笑うだろうなぁ。
∴Д§Ы∃
いいんだろうか?いいよな?
だって、我慢できないんだよ。
内蔵はどんな味がするんだろう?やっぱレバーやホルモンみたいな感じかな?
私は和食派だが、普段から肉だって食べるんだぜ?
こんな美味しいものにはありつけなかったがな。
さて、一個目、腎臓。二個あるから一個ぐらいいいだろう。後、肺もな。
ほかにも、小腸とか大腸とか肝臓とかすい臓とか胃とか子宮とか……
胃とか小腸とか食べたもの消化できなくなるな。でも、関係ない。
舌だけあれば、何だって味わえるんだ。
これほどすばらしいものを人間に用意してくれた誰かさんには、感謝します、ぜ。
魔法使いは食べなくても生きていけるとか言うが、こんなご馳走くらいは堪能していけよ。
¨бヾюГ
左目も食べてしまった。頬肉もかじった。
もう右手にも手を出したからナイフも持てない。
しまったな、先に心臓から食べとけばよかったぜ。
…ああ、もう息してる気がしない。肺も両方無くなったからな。
だけど、まだ食べ足りない。私の体にはまだ肉が残ってるじゃないか。
もう、何も口には入ってこない。
だから、しっかり味わおう、私の舌、おいしい、おいしい…
ありがとう、私の舌。お前もとっても美味しかったぜ……
スティーブン・キングの短編に、自分で自分を食っていく話がありましてね……
それっぽく書きたかったのに、狂気とかぜんぜん表現できませんでしたね。
それに趣旨も舞台もぜんぜん違うんですけどね。
とりあえず、導入部分がもうちょっと何とかならなかったのか?とか、日記形式の必要ないな、とか。
もうこれ以上反省しない。
ダネ
- 作品情報
- 作品集:
- 7
- 投稿日時:
- 2009/11/25 09:44:31
- 更新日時:
- 2009/11/25 18:44:31
- 分類
- 魔理沙
- カニバリズム
うま
はりのある肌っていわれるとやっぱりそう思うよな。
な