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『彼は俺の友達』 作者: 群雲
彼女の名は、パチュリーといった。
ちょっと無愛想で物静かで影が薄いけど、私のただ一人の大切な友達で、パチェと呼んでいる。
今日はパチェと一緒に絵を描いて遊んだ。でもパチェは絵が嫌いらしく、ペンすら持たなかった。
次の日、私とパチェは鬼ごっこをして遊んだ。パチェが鬼になったけど、一生懸命逃げたので一度も掴まらなかった。わざと捕まってあげるべきだったかな……。その日の晩、ちょっと変わったことがあった。
咲夜「お嬢様、夕飯の支度が出来ましたよ」
レミリア「はーい。……あれ?パチェの席に何もないわよ?」
咲夜「……すみません。すぐお持ちします」
レミリア「……」
いつもだった。パチェのことを話すと、みんな悲しそうな顔をする。私はたった一人の友達を馬鹿にされているようで、とても不快だった。
その次の日は、パチェと隠れんぼをして遊んだ。
私が鬼になって一生懸命パチェを探した。でも、何時間探してもパチェは見つからなかった。
レミリア「パチェ〜。私の負けでいいから早く出て来てよ〜」
いくら呼んでも返事はない。流石に心配になったので、咲夜と一緒に探すことにした。
レミリア「咲夜、パチェが隠れたまま出て来ないんだけど……」
咲夜「……そうですか」
包丁の手を止めることなく答える。そしてまたいつもの、悲しい顔。
レミリア「そうですかって、貴方パチェのことが心配じゃないの!?」
不意に手を止めてこちらを向く。その顔には、涙すら浮かんでいるように見えた。
咲夜「お嬢様、いい加減にしてください」
本当は、わかっていたさ。
レミリア「な……!いい加減にしろとはどういうことよ!」
友達なんて、最初から……
咲夜「パチュリーなんて人、最初から……」
いないってこと。
レミリア「っていう夢をみたのよ、パチェ」
レミリア「いくら影が薄いからってそんな夢をみるなんてね」
レミリア「フフフッ」
レミリア「……」
レミリア「さあ、隠れんぼでもしましょうか」
俺の敗因は、展開を急ぎ過ぎたことです。
ちなみに、最後の解釈は任せますよ。
それじゃあ、また会う日まで。
群雲
- 作品情報
- 作品集:
- 8
- 投稿日時:
- 2009/12/04 19:38:17
- 更新日時:
- 2009/12/05 04:38:17
- 分類
- トレイのウコン