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『魔理沙の宅急便』 作者: 八幡はちまん
ある日のことである、博麗神社を魔理沙が尋ねてやって来た。
魔理沙は霊夢の前に空から降り立つと、帽子を取って一礼した。
「忙しいところ、悪いな」
「なによ、今日は随分と控えめじゃないの」
霊夢は来客を理由に境内の掃除を中断すると、番茶を淹れて魔理沙をもてなした。
この時の魔理沙は、普段からの霊夢に対する馴れ馴れしさと無遠慮さが無かった。
霊夢がいつもと様子の違う魔理沙を端から端まで視姦していると、魔理沙が一枚の
チラシを霊夢によこして言った。
「私、外人の町で働くことにしたんだ。もう、魔法の研究は趣味程度にしてさ」
霊夢はチラシを読んでみる、それは届け物を受け付けますという内容だった。
《拳骨! 指突! 掌底! パン店、お届け者承ります。 迅速!》
霊夢はチラシを見て、「ふーん」とうなづく。
縁側に座る霊夢と魔理沙の背後から、居間で横になり酒を煽っていた萃香が
ニヤニヤと笑いながらひやかした。
「うんうん、それで預かった届けもんをポッケにゴニョゴニョってわけですね、わかります」
酒をグビリグビリと飲み下し、ウヒヒヒと声を上げて萃香は笑い声をあげる。
霊夢と魔理沙は萃香を無視して話し続けた。
「ねえ魔理沙、これってパン屋があんたを雇うことで兼業するんでしょ?」
「そうゆうことだな」
霊夢は魔理沙に寄り添い、しなだれかかるように密着する。
「売れ残って捨てちゃうパンとか、もらって来なさいよ〜、ねえ〜」
霊夢のわざとらしい媚態とわかっていても、魔理沙は霊夢に甘えられて悪い気はしない。
「わ、わかったよ。多分無いと思うけど、手に入ったら、な」
本当ね? 約束よ。そう言うと霊夢は魔理沙の二の腕に抱きついた。
それからしばらくの間、とりとめの無い世間話をして魔理沙は帰っていった。
霊夢と萃香の二人でささやかな夕餉を取っている中で、萃香が言い出す。
「魔理沙は外人の町で働くんでしょ、見に行こうよ」
霊夢は、萃香の頭から左右に長く伸びた角をちらりと見て言う。
「いいけど、外人の町は妖怪と妖精は入れてもらえないわよ」
それを聞いて、萃香はフフン、と鼻で笑った。
「こんなに可愛らしい萃香ちゃんでもかな?」
言うや、萃香は見る見るうちに小さく縮んで、懐に収まる人形ほどの大きさに
なってしまった。ちゃぶ台の下をくぐり、霊夢の膝元に腰掛けて霊夢の顔を
下から見上げれば霊夢と目が合う。霊夢は仕方無いと溜息をつく。
「しょうがないわね〜、絶対に見つからないようにしてよ」
霊夢に連れて行ってもらえると決まって、萃香は笑顔になった。
外人の町とは、文字通りに外来人たちが集まって成り立った町である。
幻想郷の中に幾つか点在していて、その多くは高い城壁に囲まれて外から遮られて
いる。空を飛んで城壁内に入ろうとする者には、警告の後に激しい弓矢と鉄砲の
射撃が行われるので、すぐ近くを低空で飛ぶのは危険であった。
ずっと昔から幻想郷に存在する人里とは違って、人間以外の立ち入りを原則的に
拒否している。妖精は主に盗みを働き、妖怪は暴れたり居座ったりする場合が
あるというのが理由だった。
「それでも外人の町の周りって、やたらと妖怪とかたくさんいるわよね」
なんでかしらね、と霊夢は不思議に思う。町の周りには、中に入れてもらえない
にも関わらず妖怪も妖精も、人間までもが集まって屋台やら、掘っ立て小屋の家な
どを建てて暮らしている者も居る。萃香が疑問に答えた。
「知らないの霊夢? 外人の町でしか作れない物とか、珍しい旨いものが一杯
あるんだよ」
珍しい産物があれば、それを求めて商人や買い物客、運送人が往来する。
往来する人が増えれば、沿道に市が立つ。道理であった。
妖怪にしても、わざわざ人間を襲って食べるよりは、手伝いでもして賃金を貰い
それで食材を買うなり外食をしたりするほうがずっと楽であった。
「魔理沙見物のついでに、町の人に妖怪退治の営業でもしてみようかしらね」
霊夢はお茶を飲み飲み、呟いた。
翌朝、霊夢と萃香はささやかな朝餉を済ませてから、魔理沙が働いているという
外人町へと出かけて行った。
八幡はちまん
- 作品情報
- 作品集:
- 8
- 投稿日時:
- 2009/12/09 16:28:31
- 更新日時:
- 2009/12/10 01:28:31
でしたら、後書きなどできちんと伝えた方が良いと思いますよ。
パン屋でネチネチイジメられる魔理沙や
売春の配達してる魔理沙を期待してたら
街に入る前に終わっちまった…
なんて俺
チラシの内容からどういう風にヲチに持って行くのか予測できなくて続きが気になりすぎる
ここまで?
たまには身体から分離して手入れしておきなさい
それなんてクライテン?