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『霊夢死す』 作者: 暇簗山脈
霊夢が賽銭箱に挟まって死んだ。
―――葬式は厳かに行われた。
どんな様子だったかというと、『余は信じぬ、信じたくない。オオオ』的な様子を想像して頂くと有難い。
「葬式なのに酒呑まねぇのかクズ共」と発言したSuica氏の発言に対し、「大変KYである」との見解が今後の見通しである。
葬式も無事終了したところで、八雲紫が周りの人妖達を招集した。
「お、なんだなんだ?」
普通のゴミクズ、霧雨氏は大分酒も入っていたが、周囲の異様な状況により嫌な予感を察知した。
結局酒を飲んで騒いでいたことに対し、Suica氏は「誠に遺憾である」との表明を致す予定である。
「魔理沙は知らないわね・・・博麗の巫女が死んだ時、遺体の見張り番を決める為に籤引き大会が行われるということを」
(何言ってるんだろうこの年増は・・・)
「今、『何言ってるんだろうこのおねいさんは』って思ったでしょう」
「老衰しろ」
「何で私が・・・」
籤引きの結果は見事、魔理沙が当選したようだ。
ぶっちゃけた事を言うと紫が汚いやり方で籤操作をしたからなのだが、どこの世界でも似たようなことは行われるという良い教訓である。
結局魔理沙は霊夢をブチ込んだ棺桶(キスメの桶をバカでかくしたような和風の棺桶)をスキマで自宅に転送されることとなった。
紫の話によると、代々博麗の巫女というものは往生際が非常に悪く、死んでも蘇ることがあるので遺体の番をしなければいけないらしい。
その歴史は、初代巫女が死後蘇った挙句、「いかでか然様に御年取らむ(どうしてそんなにババアなの)」という暴言を
紫に吐いたので、キレた若き頃の紫がボコボコにした頃まで遡る・・・らしい。
「滅茶苦茶不気味だろ・・・なんだよこの桶のお化け・・・ファブ○ーズしようか・・・」
ファ○リーズは幻想入りしつつある。次は貴方かもしれません。
「それにしても賽銭箱に挟まって死ぬって・・・なぁ、うん・・・クッ」
※現在、ゴミクズが大爆笑している為、皆さんはハート様の豊満なボディを想像しながら20秒程お待ちください
その時だった。棺桶から鈍い物音がしたのは。
「ギャァ!?」
大爆笑していた魔理沙はこの異常事態に笑うのを止め、徐々に青冷めていった。
その間にも棺桶はゴトゴトと音を出して揺れている。
「ひぃ、まさか本当に蘇ってくるとは・・・」
とうとう適当に結んであった棺桶を縛る紐が千切れ、中から青ざめた顔の霊夢が現れた。
「う、うわああああああ出たあああああああああああああ」
魔理沙は全力で回れ右をして全力で走り去ろうとしたが後ろから追いかけてきた霊夢にがっちりとホールドされて
そのままバックドロップの要領で棺桶に二人諸共頭から突っ込んだ。
「いでぇ!私が何をしたって言うんだ!」
「これが重力からの解放よ」
「黙れよ!ただ単に一点倒立してるだけじゃないか!首痛ェ!」
「じゃあとりあえずベッドに」
「ここは私の家だ」
とりあえずベッドに二人で腰かける。
魔理沙は気分が収まるのを待つと霊夢に尋ねた。
「お前は幽霊か?」
「違うわ」
「そうか」
「賽銭箱に挟まって死ぬ程ヤワじゃないわよ!」
「いやありえるだろ」
「何でよ!」
「ここは・・・」
”幻 想 郷 だ か ら さ ・ ・ ・ ・ ・ ・”
翌朝。
霊夢が博麗神社で昼飯を作っていた。
「魔理沙、できたわよ」
「悪いな」
「昨日ベッド貸してくれた礼よ」
「ああ・・・」
別に卑猥な意味じゃないが、狭いベッドに二人で寝たのは事実である。
別に卑猥な意味ではない、断じて。
「霊夢・・・霊夢なの?」
「ゆ・・・紫・・・」
今から水入らずの食事タイムだというのに紫がスキマでやって来た。
邪魔臭い。
「フッ・・・やはり蘇ったのね」
「私に不可能はない!」
「もう一度輪廻の輪に戻してくれるわ、紅白の巫女!」 「どうしてそんなにババアなの、紫色の年増!」
そして戦いが始まった。
※どうでもいいけど作者は、紅〜妖のラスボスの時の厨二臭い掛け合いが大好きである。
こちらは食卓の魔理沙。
神社の屋外からは「どおじで初代と同じごど言うの゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛!?」
という紫の叫び声が聞こえたが気にしない。
今日の昼食は里芋の煮っ転がしとご飯と味噌汁、そして白菜の漬物である。
「さて、いただきますだ・・・まずは、煮っ転がしからいってみるか」
「うん、うまい。醤油の味が染みている。舌にも良いが胃にも優しい感じだな」
「必然的に、醤油の味が染みているものは米に合うというからな」
「うん、ご飯の上に里芋を乗せてかっこむ・・・実にウマい」
「この味噌汁も食欲をそそる香りでいっぱいだ。なんてことないワカメだが・・・実に鮮烈な味わいを持っている」
「白菜の漬物も・・・辛いだけじゃ駄目だってことを霊夢はわかっているようだな」
「どれも白米を引き立たせる為に存在しているようなもんだ、和食ってのは」
境内では紫が霊夢を圧倒的パゥワーで押していた。
「ギギギー!死ねやこの腋野郎!!」
「死んでたまるか!!おどれが死ねや!!」
紫の突進を霊夢はまともに受けてしまう。
そのまま二人とも慣性の法則に従って賽銭箱に挟まってしまった。
「なんだなんだ、何の騒ぎだ・・・ゆ、紫様!?」
そこへ騒ぎを聞きつけた藍がやって来た。
彼女は賽銭箱の隙間から紫と霊夢の足が飛び出ているのを目撃したのだ。
「面倒くさい・・・これどうやって処理しようか・・・おい、そこの魔理沙」
「何だ」
「呑気に飯食ってるんじゃないよ!このダホ!」
「あ?嬲るぞ?」
「ところでこれはどうなっているんだ」
「犯人は私じゃない!この中にいる!」
その時、神社に衝撃走る―――!
そこへアリスがやって来た。
賽銭箱から8本の足が生えているかのように見えたが、よく見ると紫、霊夢、魔理沙、藍のもののようだ。
この光景に貴方は何円出せる?私は出しても・・・まあ、30円ぐらいなら・・・
「こんなに簡単に生き物が死ぬ世界なんて間違ってる!」
アリスはそう叫んで賽銭箱に挟まった。
後日、『怪奇!歩く賽銭箱は存在した!?』という特集が組まれることになるのだが
その特集を組んだ射命丸文氏は後に暴行を受けた姿で発見されることになる。
この事件に関し、八雲紫氏はノーコメントを貫き通している。
――完――
- 作品情報
- 作品集:
- 9
- 投稿日時:
- 2009/12/24 16:51:21
- 更新日時:
- 2009/12/25 01:51:21
- 分類
- シースー
めっちゃテンポ良かったですw
とにかく面白かったです。
…自分もあの掛け合い好きです。
貴方が最初に想像しちゃった方の意味です
じゃなく
「どぼじで」
でじょぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ?
GJ!