霧雨魔理沙は退屈な毎日を少しでも変えるために絵を書き始めた。
最初は画材集めや描きたい背景を探す日々がとても楽しく、絵の作業も順調に進んでいた。
毎日少しずつ。少しずつ。徹夜する日もあった。雨で風景を見にいけなくなる日もあった、毎日毎日頑張った。たとえ大きな評価は貰えなくてもいい。ただ見てくれるだけでいい。そう思い続けた。
そして絵は完成した。
霧雨魔理沙は思った以上の完成度と達成感が嬉しくて人里にまで絵を持っていった。
しかし人里での霧雨魔理沙の絵に対する評価は酷いものだった。
どうせ魔法で書いたんだと言われ卑怯者だと石を投げられる。
どうせ誰かの作品を真似して書いたんだろと罵声を浴びせられる。
どうせいつものこそ泥で盗んだものを自分の作品だと言って売りさばこうとしているんだと言われ質屋にも追い出される。
霧雨魔理沙の初めての創作は失敗に終わった。
霧雨魔理沙は泣いた。自分の努力の塊が世界に認められるなんて夢を見てなかったが今日の様に侮辱されるとは思わなかった。魔理沙は自分のやりたい物が全く認められないのなら苦しめてやろう、あの私の作品を認めてくれないのならもう認められるわけない作品を描いてやろうと心に決めた。作業は簡単に進んだ。
憎しみが作業効率に繋がっているのか何かに取り憑かれたかのように少女は作業を続けた。
一人、夜笑いながら恨み呪いながら筆を、画材を操っていく。
そして二作目の絵は完成した。霧雨魔理沙は絵を完成させた疲れで眠った。
朝になり彼女は急いで人里に絵を担いで飛んだ。作品をその小さな右腕に抱えながら。
その作品は完成度が高かった。しかし人里での反応は前作よりも酷かった。その絵に描かれていたのは一人の美しい女性がその手に握ったナイフで自分の腹を切り開き薄紅色の内臓を引きずり出している姿が描かれていた。
その作品を見た里の住民達は顔を真っ青にしながらも引きずり込まれるかのようにその絵を見ていた。
この魔女は普通じゃない。
きっと私たちが昨日あんな作品を認めなかったから復讐にきたんだ。
と一人の男が言い放った。そして作品の創造主に人差し指を向けこのイカレ野郎。と
その男に続くかのようにあちこちから罵声が飛び交う
やっぱり霧雨のお嬢はバカでクズだ。
またどうせ魔法で書いたんだろうな。昨日の作品もそうなんだろ?
こんな絵誰も買わないぞ。
気持ち悪いから何処か行ってしまえ。
もう物も何も作るな、
あちこちからの罵声の後、彼女は一つ大きな叫び声を上げて右手を民に向かって突き出した。その手には彼女の相棒。八卦炉が握られていた。
男が彼女を殴ろうとし、
走りだすと大きな光に包まれて消えた。
彼女は笑いながら民を焼き消していく。自分の作品を認めないものを只ひたすらに消していく。
最後には、彼女の作品を見る人は居なくなった。
彼女は自宅へ戻り血まみれの服を脱ぎ捨て、
彼女は自分の作品を今日も夜遅くまで笑いながら作っていた…
翌日、
霧雨魔理沙が自室で死んでいるのが見つかった。手には筆と画材、そして最後に描かれたであろう絵はただ赤いだけで何が書いてあるのかわからなかったが彼女の表情は険しかった。
近くには小さな手紙がクシャクシャの状態で置いてあり彼女の死を知った天狗がその内容を見た。
『私の作品はそこら辺のへっぽこ野郎にはわかるはずなかったんだ。だから最後は私の命を賭けてこの絵を完成させてやる。こうすることで私は最高の創作者になるんだ、わかるか?わかるわけないだろうな。私はたった三つの作品しか作れていない。でもこの作品達は私の人生で一番充実な時間をくれた最高の家族だったぜ、その家族をあいつらは認めなかった、砂をぶっかけたんだ、許せるか?許せる訳ないよな?私は許せない、絶対に許せない。だからあいつらを殺してやった。気持ちよかったぜ、私の道具によって。あのバカ達は私の作品をあんなにコケにしたんだ。当然のことだ。あぁ目が霞んできた、少し眠るよ。お休み。』
天狗が手紙を読み終わると肩に手が置かれていた、天狗は驚いて、振り返ると右手から血を流しながら先程まで死体だった霧雨魔理沙がペンを天狗に向けていた、そして天狗は…
「ワタシノサクヒンヲヌスマセナンテスナイ、ワタシノコドモ。アハハッ」
芸術・創作には人を動かす何かがある…
その何かは時に何万の人を死に至らしめ時に何万の人を救う…
こんなのを美術の先生が言ってた気が…
そしてもう年末!
早苗見学6来る来るー!
なんて期待してたのをこんな形で裏切られるとは一杯くわされましたw
たぶん地獄行きだろうな
写真は秋に紅葉狩りに参加してきたときに撮ってきました。
だから創作は辞められない。
>>2
見学は一月…中には…出来るかな…他に書きたいのありますし
>>3
暴挙である。
>>4
地獄ですかねぇ、
ココに流れついても良いかもしれませんね
でも、なかなか批評ちゃ やめられない、ついやってしまう…これが現状で
作者が死ねば 作品の評価 が 上がると ききます。
きっと 「子供」は 真っ当な評価が下されるでしょう…
嗚呼…