魔理沙の日記

○月×日

アリスの家に遊びに行ったら留守だった。
この寒い中、外に出るとは恐れ入る。
まぁ私もそうなんだが。

博麗神社に行ったら、雪に神社が押しつぶされていた。
霊夢が潰されていないか、確認したが見当たらない。
どうやら外に出ているらしい。
一日中、こたつで丸まっている癖に、珍しい事もあるもんだ。

守矢神社に行ったが、早苗は見当たらない。
二柱の神もいない。
何処にいったのやら。
こっちの神社は潰されていない。
年季の違いだな。

おかしい。
人里にも人っ子一人いない。
犬と子供は外を駆け回るもんだろうに。
見る限り、雪だるまが作られた形跡も無い。
しかし人の気配も感じない。
どうなってるんだ。

ともあれ、この寒さはかなり堪える。
一度、家に戻ろう。



家に戻ってくると、いつもどおりの光景だ。
いい加減片付けたいとは思っているのだが、
流石にやる気は起きない。

外は相変わらず雪が降っている。
いつぞやの冥界のお嬢様の仕業かもしれない。
明日は冥界に行くとしよう。





●月□日

今日は雪は降っていないが、気温は著しく下がっている。
特に部屋の中と外の気温差が激しく、それだけで身体を壊しそうになる。

ともあれ冥界に行かねばならない。
まさかとは思うが、霊夢が異変解決に出てしくじったのかもしれない。
そうでなくても、この寒さはとても耐えられたものじゃない。

完全防備で外に出る。
吐く息が常に白い。
そういえば、このところ太陽を見ていない。
ずっと雲が掛かっている。

とりあえず箒を出してくる。
スペルカードを沢山用意した。
ついでに茸と保存食も用意した。
どうも、今回の異変はきな臭い。

そして私は、飛び上がった。
幻想郷のあちこちは、白銀の世界といったところだろうか。
問題なのはあちこち白銀の世界で、とても見飽きるという事実だが。

あの黒幕やチルノも見かけない。
一番暴れていそうな連中だったので、鉢合わせになるかと思っていたんだが。
邪魔が無いのはいいことだが。

しばらく空を飛び、雲を抜けると、いよいよ桜花結界が見えてくる。
結界の上方は相変わらずザルで、侵入は容易である。
桜花結界を超え、階段を進んでいくと、白玉楼が見えてくる。

ここもやはり気配が無い。
そういえば、この庭にあった一際大きな桜がなくなっている。
何処に行ったのか。
まさか、自分で動いたなんて事はあるまいに。

結局、幽々子も妖夢も見当たらなかった。
おまけに冬には御免したい、幽霊もまったく見当たらない。

どうやら、幽々子達の仕業ではないらしい。
誰が異変を起こしているんだ。





●月△日

異変の原因がつかめない。

今、私は紅魔館の図書館でこの日記を書いている。
やはりレミリアも咲夜もパチュリーもいない。
地下室にはまだ行ってないが、この様子だとフランもいない。
本当にどうなっているんだ。

図書館の本はそのまま残っているので、資料を漁っている。
しかし有力な情報は何一つ存在しない。

まるで皆がいなくなっ












●月□日

わたしがこのにっきをかくのはこれでさいごだろう。
すべてのことがりかいできたからだ。
れいむがいないりゆうもたぶん、それがげんいんだ。
らくにしねたらいいな、っておもったこともあったけど。
れいむはもういない。
ただたんに、すべてがておくれだっただけなんだ。
りゆうなんて、もうどうでもいい。
それをりかいするいみが、もうないんだ。
うでがふるえてくる。からだのじゆうがきかない。
きりが、めのまえをおおっていく。
ようかいもにんげんもみんな。
うごかなくなっちゃった。