『１００万回死んだ妹紅』を実現してみたぜ！ ヒャッハー！！

丑三つ時の深夜――――迷いの竹林の上空で、二人の少女が殺しあっていた。
一人は、蓬莱山 輝夜。
そして、もう一人は藤原 妹紅。　　

　
――――ドガァッ！！


輝夜の弾幕が妹紅の顔面を抉った。
やや色素の薄い頬がひしゃげ、妹紅の表情が歪む。


「ぐが……ぁ、ぁぅぅ……」


血を吐きながら、妹紅は呻き声を上げた。
今の一撃で、妹紅と輝夜の殺し合いには決着がついたのは、誰が見ても文句のつけようは無い。


「あなたは、もう何処へも向かうことは無いわ……特に、“生”や“安楽”という真実に到達することは、決して！！」


憎悪の視線で輝夜を睨みつけながら、大地に向かって堕ちてゆく妹紅――――
そんな彼女を輝夜は見下しながら、永遠と須臾を操る程度の能力を発動させる。
妹紅が持つ“あるモノ”を限りなく零の長さに近づけるために。


「この……ぉッ！！ クソがァァァァッ！！」


最後に、輝夜の手から放たれた弾幕が妹紅を直撃し――――
その衝撃の余波で吹き飛ばされた彼女は 迷いの竹林の中へと消えた。



・


・


・



―――― 年明けの睦月……草木寝静まる深夜の迷いの竹林。


「かろう、じて……まだ、いきて……く、うぐぅぅ……」


輝夜に撃墜された妹紅は、鬱葱とした竹林の中で呻きながら立ち上がろうとしていた。
けれど、その動きは緩慢そのものであり、細い足はガクガクと震えている。
そんな、殆ど身動きの取れない妹紅の背後に、一人の人影が近づいていった。


ザシュッ――――！！


「か、はぁ……っ！」


背後から衝撃を喰らい、もんどりうって妹紅はその場に転倒した。


「……っ、うう……け、けー……ね……？」


尻餅をつきながら背後を見遣った妹紅は、目を見開いた。
彼女の目の前にいたのは妹紅の友人でもある上白沢 慧音だった。
その手には、一本の槍が握られており、その槍の穂先からは、ぽたぽたと赤い雫が滴っている。


「え”……？」


呆然とした瞳で槍の穂先を眺めていた妹紅は、自らの胸に視線を移す。
彼女の心臓は慧音の槍によって貫かれていた。
溢れ出る血が止まらずに、妹紅の視界が次第に黒く染まってゆく。


―――― 妹紅は、慧音によって、槍で心臓を貫かれて


「な、なん……で？ なんで！？」


―――― 絶望の表情を浮かべながら死んだ。


「う、うぁぁ……いしき、が……ぁぁぁぁっ！！」



・


・


・


「――――ッ！」


意識を完全に失った直後、妹紅は人里の真っ只中で目を覚ました。
周囲を見回すが、何処から見ても平和な人間の里――――


「ゆ、夢……？」


周囲を見回した妹紅は、奇妙なことに気付く。
季節は１月を少し過ぎた頃のはずなのに、全員が薄着をしているのだ。
心なしか、妹紅が感じる気温も少し熱い。
冬の日の白昼夢でも見たのか……と、妹紅は考えたが、彼女は すぐに その考えを打ち消した。


「あの苦痛は、夢にしては……」


―――― 稲穂膨らむ文月……ぽかぽかと暖かい昼の人里。


ズドォッ――――！！


「――――ッ！！」


妹紅は、急に背後から強い衝撃を感じた。
その衝撃をこらえきることは出来ず、吹っ飛ばされる。
そんな最中、阿求が 巨大な銃器――――レーザー砲を手に携えているのを妹紅は目にした。


「ま、まさか……これは、あの女の――――」


―――― 妹紅は、阿求によってレーザー砲で胴体を貫かれて、ろくな身動きすらとれずに死んだ。



・


・


・




――――そうして、妹紅は幾度となく死を味わった。

あるときは、霊夢に火炎放射器で焼かれ。
あるときは、魔理沙にハンマーで骨を砕かれ。
あるときは、早苗にボコボコに殴られ……



「わ、私は……何回死ぬんだ……？」



そして、その最後は 必ず“死”で締めくくられた。



カタッ……！



「ひぃぃっ！！」



気丈であった彼女は、完全に絶望し、怯えきってしまっていた。
それこそ、小さな物音にすら恐ろしいと言わんばかりに――――



「うっ、うぁぁぁぁぁっ！！ もう、イヤだぁぁぁっ！！
　次は、いつ！？ 何処から襲ってくるんだ！？
　私は……わたしは――――」



絶望に呻き、泣きじゃくる妹紅の前に、“そいつ”が姿を現した。
次に妹紅を死に至らしめるのは、“そいつ”に違いないだろう。



「う、うああァァァッ！！ 私のそばに近寄るなァァァァ――――ッ！！！」








































―――― や ぁ 、 み ん な … … ゲ ー ム を し よ う ――――



これから、“あなた”は妹紅の死に様を１００万回見続けることになります。



―――― ５Ｗゲーム形式で執行される死と絶望の確率変動…… ――――


どうやっても、彼女を救う道はありません。
そして、妹紅には生き延びるチャンスも有りません。



―――― 此処からは、延々と続く妹紅の死を眺め続けるがいい ―――



これから妹紅は、なんの手助けも受けず……ミジメに、ブザマに、ただひたすら死ぬだけです。
どこまで もがき苦しむか……見せてあげましょう。



―――― さ　ぁ　、　死　ぬ　が　よ　い　……　ゲ　ー　ム　・　ス　タ　ー　ト　だ ――――



これは完全なる恐怖――――妹紅は死に続けるだろう、永遠に！！



下のアドレスからゲーム本体をダウンロードし、プレイしてください。

http://thewaterducts.sakura.ne.jp/cgi-bin/up/src/fuku7362.zip
































●ゲーム説明
・『１００万回死んだ妹紅』を実現してみたぜ！ ヒャッハー！！は、妹紅が１００万回死ぬ話です。

・５Ｗゲーム形式で、妹紅のさまざまな死因が楽しめます。
　なお、死亡状況の総組み合わせ数は１０億以上です。

・妹紅を救いたいと考えられるかもしれませんが、諦めてください。彼女を救う手段は有りません。