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『チルノと牛肉』 作者: 蓋の鍋
チルノと牛肉。
氷室にしまっておいたはずの牛肉が腐ってから、もう10日が過ぎた。
依然として大ちゃん、レティは帰ってこない。
「ねえ、おじさん。あんた、ホントにみんながどこにいったのか知らないの?」
おじさんが力なく笑う。
おじさんの黒目がちな瞳が語りかけてくる。
くすんだクマの色は日を重ねるごとに濃く、深くなっていた。
――みんなどこいっちゃったのかな。
「……お腹すいた」
「同感だ。これ以上胃が収縮するのは耐えられそうにもない」
おじさんがチルノの肩に手を伸ばす。
ちょっと力を入れたら折れてしまうような華奢な肩がそこにあるだけだ。
ポキッ。
――あ、折れた。
「ちょっと、痛いいじゃない。何するのよ、いきなり」
「すまん、ただの妄言だ」
いや、妄想だ。
ホントにチルノの肩が真っ二つに折れるような錯覚に襲われたのだ。
これはいよいよ不味いな、とおじさんが一人ごちる。
「おいチルノ。いや、チルノお嬢様」
「はぁ? 何よ、オジョーサマって。それにしてもお腹すいた」
気の無いチルノの問いかけに頷く。
チルノは充血した目を悲しげに伏せると、「そう」と一言だけ呟いた。
呟いた。
呟き。
呟。
呟。
口玄。
玄。
玄米。
玄米パン。
「玄米パンって、うまいよな」
「……」
幻聴だろうか、
「ただいま」
という声がチルノの方から聞こえたような気がした。
FIN
そういえば、こまっちゃんとえーき様がセックスする話だった。
蓋の鍋
- 作品情報
- 作品集:
- 10
- 投稿日時:
- 2010/01/14 20:22:17
- 更新日時:
- 2010/01/15 05:22:17
- 分類
- チルノ
- レティ
- こまっちゃん