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『ツェペシュの幼すぎた末裔』 作者: 穀潰し
むかしむかしある湖の近くに大きな紅い館がありました。
その館の中はとてもりっぱで、家具は高級な木材をつかい、シャンデリアやしょくだいは銀や金でできていました。
そうさせたのはれみりあという館に住む女の子でした。。
でも、れみりあの背中からはこうもりのような羽がはえていたのです。
そう、れみりあは、とてもとても怖いきゅうけつきだったのです。
きゅうけつきであるれみりあは人間とは違い、とても強く、とても自信家でした。
館にわざわざ銀を使ってまで装飾をほどこしているのも、弱点など無いと言い張りたいからでした。
でも、それと同じぐらい、いえ、それ以上に自分勝手で、なんでも自分の思いどおりになると思っていました。
れみりあは何不自由なく暮らしていて、好きなものは何でも手にいれてきました。
ある日れみりあは言いました。
「咲夜。血を飲みながら暇をつぶしたい」
その日の晩、ちかくのむらから一人の男がきえました。
次の日の朝、ボロぞうきんみたいに引き裂かれた男が湖に浮いていました。
ようせいたちがそれを突っついたり、沈めたりして遊んでいました。
またある日、れみりあは言いました。
「咲夜。綺麗な肌を保つには血を擦りつけるといいらしい」
その日の晩、ちかくのさとから十人の女がきえました。
次の日の朝、とても沢山のにくへんが湖に浮いていました。
ようせいたちがそれを投げ合ったり、ぶつけ合ったりして遊んでいました。
またある日、れみりあは言いました。
「咲夜。館の庭が寂しいじゃないか」
その日の晩、ちかくのまちから百人の子供がきえました。
次の日の朝、館の庭にはあたまからおしりまで槍で串刺しにされた子供たちが地面に突き立っていました。
ようせいたちがそれを見ようとと敷地に入ろうとして、門番に殺されていました。
れみりあはそれをとても楽しそうに眺めていました。
こんなふうにれみりあは、とても自由に生きていました。
しかし、やりすぎてしまったのです。
ある昼中、れみりあはこげ臭いにおいでめをさましました。
そこでいつもそばに控えているじじゅうちょうがいないことに気がついたれみりあは、少々不機嫌になりながら声を張り上げます。
「咲夜はどこだ」
しかし、じじゅうちょうはおろか、ようせいメイドの一体として姿をあらわしませんでした。
もっと不機嫌になったれみりあは、何回もじじゅうちょうの名前を呼びましたが、やっぱり誰もあらわれませんでした。
さいあくな機嫌になったれみりあは、ねぐりじぇのまま部屋を飛び出しました。
そこでようやく自分の館がもえていることにきがつきました。
人間だったら大騒ぎをするのでしょうが、れみりあは全然こわくありませんでした。
なにせこの館はかのじょの友達がけっかいという便利なものでまもっているのです。
「どこの馬鹿がこんな真似をしたんだ」
館が燃えていることより、じじゅうちょうがこないことより、自分の睡眠をじゃまされたことに、れみりあはいちばんはらをたてました。
「パチェ、この臭いを何とかしろ」
そう言って友達のところへ訪れたれみりあが見たものは、首にロープを巻き、天井からぶら下がっている友達の姿でした。
その友達はすでに事切れているのか、真っ青になった顔と口元から舌が飛び出していて、首には引っ掻いたような傷が沢山あり、つま先からは黄色い汁が滴って、足元にはきたない水たまりができていました。
それを見てれみりあは言いました。
「臭いが消せないじゃないか」
仕方がないのでれみりあはじじゅうちょうを探して大ホールへと足を運びました。
そこに行く途中、窓かられみりあが見たものは、服をはぎ取られ裸で地面に転がる門番の姿でした。
よくみると彼女の全身には白い液体が付着していて、手足が全部変な方向へと向いていました。
そればかりでなく、門番の頭は何かに潰されていました。
そして門番の股からは白い液体がこぼれていて、天井からぶら下がっていた友達と同じように、地面に汚い水たまりを作っていました。
それを見てれみりあは言いました。
「仕事も満足にこなせないのか」
仕方がないのでれみりあはじじゅうちょうを探して大ホールへと足を運びました。
そこでは数人の男が輪になって何かをしていました。
よく見ると男たちの中心にはじじゅうちょうがいて、仰向けに押し倒されていました。
侍従長の両手は切断され、乱暴に包帯で止血されているだけでした。
そしてじじゅうちょうの口と股に男たちがくっついて腰を振っていました。
口をふさがれたじじゅうちょうは、前後から突かれ、くぐもった声をあげながら、ただひたすら泣いていました。
しばらく眺めていると、男たちの動きが急に速くなり、それと同時にじじゅうちょうがあげる声も拒絶の色が強くなっていきました。
しかし、いやいやと顔を振るじじゅうちょうに構わず、男たちは一斉に動きを止めると腰をふるわせました。
やがてにやけ声とともに男たちが離れると、門番と同じようにじじゅうちょうの股や口から白い液体がこぼれました。
かつて瀟洒といわれたじじゅうちょうは、いまや小さな子のように泣き声をあげています。
その声が癇にさわったので、れみりあは男たちごと、じじゅうちょうを吹き飛ばしました。
うるさかった声が消えて、れみりあはすこしすっきりしました。
と、同時に背後からこえがしました。
「化け物」
振り返るとどうじに、れみりあは頭から水をかぶせられました。
とたんに全身に焼けるような激痛が襲ってきました。
しかも眼を開けていたため、何も見えなくなりました。
「お前らが死体を捨てた湖の水だよ」
恥も外聞もなく泣き叫ぶれみりあに構わず、人間はその皮膚を引きちぎります。
流水によって脆くなった皮膚はいとも簡単にちぎれ、いっそうれみりあの叫び声は大きくなりました。
「肉片にされるのはどんな気分だ?」
ぶちぶちと、まるで草でもむしるようにれみりあの皮膚を引きちぎる人間。
激痛でとびそうになる意識をかき集め、れみりあは必至ではんげきしました。
あたりに構わず、むちゃくちゃに弾幕をはなったのです。
人間はもちろん、火事でもろくなっていた館にもちめいてきな被害でした。
何かが盛大に壊れる音が頭上でして、
見えない眼で思わず見上げたれみりあは
落下してきた銀シャンデリアの欠片によって
あたまからおしりまで一気に串剤にされてしまいました。
もはや声も出せないほどの激痛を一瞬味わった後、
れみりあは灰になって崩れてしまいました。
強くて、自信家で、我儘で、なんでも欲しいものは手に入れてきた女の子は
自分のせいで、もっとも大切な自分の命すら、失ってしまいましたとさ。
はじめまして、穀潰しと申します。
皆様方のSSに感化され、思わず筆をとってしまいました。
処女作である今作品は、童話風を目指してみたのですが……いかがだったでしょうか。
漢字をわざとひらがな表記しておりますので、読みづらくありますがご容赦ください。
またなにぶん素人仕事ですので、未熟な点が多々あると思います。
よろしければ助言や批判など頂ければ、と考えております。
では。
穀潰し
作品情報
作品集:
10
投稿日時:
2010/01/16 04:32:14
更新日時:
2011/09/26 09:56:08
分類
レミリア
紅魔館組
自業自得シリーズ
シンプルだけどおいしかったです
このお話しの中でのれみりあにとっては「世界は自分の物」ですので、自身に都合の悪い条約など有って無いような物なのでしょうね。
>2
有り難うございます。そのお言葉だけで執筆意欲が湧いて参ります。
>3
お粗末様でした。童話風に執筆すると「無邪気な恐怖」を感じ取れる為気に入っております。
>4
調子に乗っている奴を叩き潰すのって気持ちいいですよね。
>5
プレッシャー掛けないで………でも、言われたからには書き上げます。
>6
誰が上手いこと言えと(ry
ところで悪魔の契約は「破る行動をとることができない」んだぜ。
ただしソースはAQN
侍従長のれいぽぅシーンは個人的に力を入れたかったのですが、童話風味が崩れるので泣く泣く削りました。
そしてフランちゃんは・・・素で忘れてましたね。スミマセン。
>悪魔の契約
なん……だと……? だがAQNなら………
>侍従長のれいぽぅシーンは個人的に力を入れたかったのですが、童話風味が崩れるので泣く泣く削りました。
むしろ童話風味のまま力を入れてしまえば
そ の 発 想 は な か っ た。
書いてきます。
これが自業自得シリーズの始まりだったのか
ほんとあんま見ないスタイルなんでいつも楽しませてもらってます