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『咲夜「だめだこいつら、早く何とかしないと」』 作者: 七七
レミリアは言った。
「人間ってバカね」と。
「どういう事です?」と咲夜が聞くと、
「人里に行けば分かると思うわ」とレミリア。
「分かりました。ちょっと行って来ます」
そう言って、咲夜は来客していた早苗と一緒に人里に行った。
紅魔館を出る時、レミリアは言った。
「寺子屋に行って見る事をオススメするわ」
それが何故なのか、実際に行って見るまで咲夜はわからなかった。
寺子屋に行って見ると、
何故レミリアが寺子屋に行くように言ったのかよくわかってしまった。
寺子屋のハクタクが教室から出て行くと、
子供達の一人を除いた全員が動き出して、
突然一人の女の子を殴った。
その後も、汚い声が飛ぶ。
「ギャハハwwwwwブスがwwww」
「カスがwwwwww」
「これはひどい」
「そーですね(笑)」
「どうしてこんなことになってるのかしら?」
「わかりませんよそんなこと(笑)」
そしてハクタクが戻ってきそうになると、
偵察係らしき生徒が教室に入ってきて、
皆が席に戻った。
「うまいことやってるわねぇ」
「そーですね(笑)」
ちなみに何故見つからないかというと、
二人は天井裏に居たからである。
天井裏からは、先ほどの女の子の落書きされているノートがよく見えた。
見かねた咲夜はいじめをしていた子供達(一人除いて全員)にナイフを投げてから、
ハクタクに知らせようとしたが、早苗が
「そんなことなくてもいいんですよ」と言って止めた。
「何で?」と咲夜は聞いた。すると早苗は
「いいんですよ。いじめられる方が悪いんです」と言った。
「えっ」
人里から帰ってきた咲夜は、レミリアにさっきの事を話した。
「それで、かくかくしかじか」
「ふぅん。・・・早苗か・・・何なのかしらね」
「気になりますね・・・」
〜その頃守矢神社では〜
「それで、咲夜さんがかくかくしかじか」
「へぇぇ。馬鹿だねぇ、あそこのメイドは」
「いじめられる方が悪いのにね(笑)」
「そうそう。いじめられないようにすればいいのに(笑)」
「例えば椅子になるとかねwwww」
親の方も腐ってました。
その次に咲夜が人里に行った時、
優しい咲夜はこっそりとこの前の女の子を咲夜はお持ち帰りしました。
咲夜が人事を任されているからこそ出来る事でした。
そして発覚した衝撃の事実。
咲夜は天井裏に居た時、女の子が嫌そうな顔をしていなかったのが気になって、
本人に聞いてみた。もう薄々感づいていたのだが、違うと思いたかった。
女の子は答えた。
「私、ドMなんです」
咲夜はショックで叫びながら紅魔館に飛び込んだ。
レミリアにその事を言うと
「あらそう。ちょっと貸してくれないかしら?
ドMなんでしょ?その子」
断れそうになかったので、仕方が無く貸した。
そして外で待っていると、中から嬌声が聞こえてきた・・・。
「お嬢様・・・それは・・・」
「ああ、ごめん。湖にでも沈めといて」
レミリアは女の子の血を吸って殺したのでした。
契約?そんなの知らねーよとばかりに。
それから数日後、
人里に行くと、ハクタクが声をかけてきました。
「うちの寺子屋の生徒を知らないか?」
「いや、あの・・・うちのお嬢様が殺してしまいまして」
「ああ、そうなのか。・・・ま、別にいいか」
「え、いいんですか」
「あんなクズ、うちの寺子屋には必要ないからな」
「えっ」
「だって、いじめられる方が悪いんじゃないか?
いじめられたくないならいじめられる方が直せばいいんだよ」
「えっ」
「どう思います、お嬢様?」
「いや、私もハクタクと同意見だわ」
そこまで聞いて、咲夜は絶叫して人里に飛んでいきました。
「ノォォォォォォォォゥ!!!
いくら幻想郷でもこんなの無茶苦茶だぁぁぁぁぁぁ!!!」
そう叫ぶ咲夜に、にやにやとした笑いを顔に浮かべた男達が後ろから寄ってきた。
咲夜は気付かない。男達は巨大な鉈やハンマーを持っていた。
咲夜の頭に、一人の男が鉈を振り下ろした。
咲夜は正常だった。
幻想郷の住人は、ほとんどが異常だった。
しかし、悲しいかな、ほとんどが異常であれば、正常が「異常」ということになり、異常が「正常」になる。
咲夜は、もう、幻想郷の中で、「異常」だった。
いじめられていた女の子も元々は正常だった。
「異常」だと言われ、いじめられるうち、異常になっていった。
咲夜は意識が遠のく中、レミリアの言った言葉を思い出した。
「人間ってバカね」
人間は、生まれた時から頭がおかしいのかも知れない、と、咲夜は思った。
何が異常で、何が正常なのか、それは「人間」が決める事だ。
終わり。
うーん、たまに想像するんです。
「人間って皆ロボットなんじゃね?」とか。
次に頭を振ってそれを否定します。
人間って、不思議。
おまけ
『「カスが」という罵声を一発ギャグに変える』
「何?「カスが」を一発ギャグに変えろって?」
「はい」
「カスが、カスが、かすが、かすが、かすーが、かーすーが、かすが・・・ハッ!
春日(カースがッ)!」
「文体だけじゃないですか」
「いやまあそうなんだけどね」
終わり。
七七
作品情報
作品集:
10
投稿日時:
2010/01/21 13:58:14
更新日時:
2010/01/21 22:58:14
分類
咲夜
何が「異常」で何が「正常」なのか
しかしこれは、いい感じの一人ぼっち感ですな
咲夜さんは、どっかの平行世界に迷い込んだのかも・・・
道理 が 引っ込む