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『アリスの惨劇』 作者: 暇人紳士
慧音「君には今後人里へは一切立ち入らないでもらいたい」
アリス「・・・え?」
アリス「え?ちょ・・・なんで?私なんかした?」
慧音「君は里の子供達に悪影響を与える存在だからだ」
アリス「なぜ?買い物と人形劇以外何もしてないんだけど」
慧音「確かに君の人里での素行について問題は何一つ無い」
アリス「だったらなんで・・・」
慧音「だが君が子供達に悪影響を与えているのは確かなんだ」
アリス「理由を聞かせてもらえないかしら?」
慧音「今子供達の間では『アリス』ブームが訪れている」
アリス「・・・・・私ブーム?なにそれ??」
慧音「私が最初にそれを知ったのは寺子屋で遠足の説明をしていたときだった」
「一通りの説明を終えて、『質問はあるか?』と聞いたときだ」
「そしたらある子が私に質問してきたんだ『アリスはおやつに入りますか?』とな」
アリス「ごめん、意味がわからない。」
慧音「私も耳を疑った・・・」
「だが何度聞き返してもその子はそう答えた」
「それどころか他の生徒も『私もそれ気になってた』『アリスはデザートでしょ?』などと聞き出す始末」
「それを疑問に思った私は町会に報告し調査にあたった」
「その結果、『アリス』ブームが訪れていることがわかった」
アリス「正気の沙汰ではないわね・・・・」
慧音「ただ単にアリスをおやつに持ってくる程度なら私達も問題視はしなかった」
アリス「・・・問題以外の何物でもないだろ」
慧音「昨日問題が起きた」
「子供達が『アリスゲーム』の最中、遂に一人の子が帰らぬ子となった」
アリス「帰らぬ・・・って死んだの?」
慧音「そうだ、死んだんだ。お前が殺したようなものだ・・・」
アリス「なぜそうなる・・・そもそも『アリスゲーム』って何よ?」
慧音「『アリスゲーム』とはじゃんけんなどで一人アリス役を決め、それ以外の子はアリスを追いかける。制限時間までアリス役の子が逃げ切れれば勝ちだ」
アリス「要は逆おにごっこね」
慧音「そして追い役がアリス役を追い詰めピチュらせればアリス役の子の負けだ」
アリス「ん?ピチュらせるってなによ?ピチュらせるって?」
慧音「え?もちろん方法はどうでもいいが手足を?いだりなどして動かなくなることだが?」
アリス「それ単なる殺人じゃない!?」
慧音「もちろん前々から遊びでピチュる時は残機があるか確認した上でやるように注意はしてた・・・」
アリス「そういう問題!?」
慧音「しかし昨日死んでしまった子は残機を家に置き忘れてしまっていたことに気がつかず・・・うぅ・・・・」
アリス「これ私悪くないわよね?」
慧音「というわけで今朝の集会で人里に『アリス禁止令』を発動することに決定した」
「そういうわけだから今後君が人里に足を踏み入れることを禁ずる。納得してもらえたかな?」
アリス「できるか!!私無関係じゃない!!そもそもなんでそんなゲームに私の名がつけられた!?」
慧音「貴様!人が死んだんだぞ!?」
「生命は、生命は力なんだ!それを、それを…!こうも簡単に失っていくのは、それは、それは、酷いことなんだー!」
「それが無関係とはなんだ!貴様のような奴はクズだ!生きていちゃいけない奴なんだー!!」
アリス「えっ!ちょっと待って!落ち着いて!!落ち着いて慧n・・・ぎゃあああぁあぁあっぁあぁああぁぁ!!!!!!」
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あれから13年が過ぎた
アリス禁止令が発令されてからの10年間は後に『アリスの惨劇』と呼ばれることとなる正にアリスをアリスで洗う荒廃した時代となった。
幻想郷各勢力からの治安維持部隊の派遣、異変と判断した博麗の巫女による武力介入。
これをもってしてもこの惨劇が鎮圧されるまでに10年にも渡る月日を要し
幻想郷の人妖あわせた死者の数は全人口の1/3にものぼるものだった。
惨劇から3年過ぎた今では各地で見られた惨劇の傷跡もその殆どが復旧され皆の顔に笑顔が戻っていた。
だが私はその笑顔を心から喜ぶことはできなかった。
私には皆の笑顔が惨劇によって刻まれた心の傷を隠すために、アリスを思い出さないために作っている笑顔にしか見えなかった。
あの時、私はああするしかなかったとはいえアリスを殺してしまった。
殺さなければ死者はさらに倍以上増えていたことはは想像に難くはない。
だがもっと犠牲者を減らす選択肢があったのではないだろうか?
本当に我々とアリスは相容れないものだったのであろうか?
その疑問に答えを出すべく私は今日も教鞭を振るっていた
今日は村人を庇い、流れアリスによって倒れた神綺の三回忌の式典となる。
彼女はアリスの母親ゆえに異変の収拾に来た当初は偏見の目で見られ、返って暴動が起きるほどであった。
しかし彼女は娘の罪滅ぼしのためか誰よりも多くの人々を救い、最後の戦場で村人を庇い、最後の最後で数分後の異変の完全鎮圧の喜びを分かち合うことなく彼女は死んだ。
アリスは幻想郷の人々を混乱の渦に巻き込み、さらには実の母にまで手をかけた。
何がアリスをここまで狂わせたのだろうか・・・・
それは誰にもわからないままだった
〜寺子屋〜
慧音「以上で遠足の説明は終わりだ。質問がなければこれで解散だ。式典は1時からだから遅れるなよ。」
生徒「せんせー!しつも〜ん!」
慧音「なんだ?」
生徒「『早苗』はおやつに入りますか?」
産廃の偉大なる先人の方々始めまして、暇人紳士です。初投稿です。
今までずっとROM専で「作品集1からずっと追っていって最新までいったら何か投稿してみよう。」と思いを馳せること幾月・・・
作品集7までたどり着いた私ですが昨日美鈴と愛し合う夢を見てしまい、
「こりゃこの俺と美鈴の惚気話を投稿せにゃ」と、思い作品投稿しようと思い編集ページを開き気がつきました。
私エログロ書けません。仕方ないね。
その結果むしゃくしゃして出来上がったのがこちらです。
初投稿ですのでとりあえず王道でアリスを殺す話にしてみました。
これを投稿後、また作品を追っていく作業に入ります。
でもなんか思いついたらまた書きたいな・・・・・
ちょっと書きたいSSを書けない悲しみをルナサに慰めてもらいに行ってきます。
暇人紳士
- 作品情報
- 作品集:
- 10
- 投稿日時:
- 2010/01/21 15:57:28
- 更新日時:
- 2010/01/22 00:57:28
- 分類
- 初投稿
- アリスとは一体なんなのか考えるRPG
- 読み返してみて何がなんだか分からなくなるRPG
産廃で考えればこの後『文』も入りそうだな
どうしたら、こんな風にしっかり書けるですかね…
次回は早苗か……楽しみです。
別に悪い事じゃないさ
ねぇ あんた少しヘンだよ
文が入ってもおかしくはないけど
アリス、早苗に匹敵するほどの災悪は起きなさそうです
>>soobiyaさん
とてもありきたりですが
『頭に作品が舞い降りてきた』
そうとしかいいようがありません
>>穀潰しさん
この作品はこれで終了となっております
このまま続けてもまた慧音が早苗を殺し、二柱が殺され
多くの罪の無い人妖が死んでいき
誰かが異変を解決し、傷痕を修復し、生き残りが子を育む
これまでもこれからもそうして世界は廻ってきた
これが世界の縮図
>>4さん
読みやすいですか
それが一番の心配でした、安心しました
>>5さん
まさしく彼女はこの異変における英雄でした
しかし彼女は英雄と呼ばれることを拒んでいました
今では彼女は聖母と称えられています
どんな状況でも私達の心を支えてくれた彼女にふさわしい名だと思います
里の青年談
>>群雲さん
虹川姉妹のとこに行ったら
メルランがリムジンに火をつけたので
みんなで踊りながらパーティーを楽しみましたとさ
なんだか好評っぽくてうれしい限りです
評価ありがとうございます
なんだか次書くことがあったら酷いプレッシャーになりそうだ・・・