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『はるかなる故郷 第T部』 作者: 暇簗山脈
――第T部――
これは早苗が幻想郷に来る前の物語である・・・
ここはとある高校。この高校で軽音同好会を作ると半年以内に必ず潰れるということで有名な高校である。
その高校のとある教室に、緑髪の少女が凄い勢いで入って来た。
「私の靴に画鋲を入れたのは誰だぁっ!」
そう、彼女こそ皆大好き東風谷早苗である。
早苗の謎の絶叫に喧騒で沸いていた教室が静まり返った。
「いや・・・ウチらだけど・・・」
「お前らかぁっ!同害報復※してくれるわ!!」
馬鹿正直に名乗り出た茶髪の三人組が怒り狂った早苗にボコボコにされる。
この茶髪の三人組は、「これは地毛です」などと言って教師に逆らうものだから『ユートピアズ・ブラウナー(理想郷の茶色者)』
と教師達に呼ばれている。
※同害報復とは・・・「目には目を、歯には歯を」で有名なハンムラビ法典のアレである。
世界史重要語句の一つなので受験生の皆さんに必須の知識である(という訳でもない)。
仮に受験生の方がこのSSを見ているというのなら、そろそろ勉強しなさいね。
――現在の守矢神社――
(これは幻想郷に来る前の早苗の物語だって最初に行ったけどそいつは嘘だ。皆さんも人を疑う心を持ってください。)
「あぁ・・・」
「あのころに・・・」
「あのころに・・・戻りたくない・・・」
「うっ・・・」
「アーマーズブレイク!!」
「ベギュンベギュン」
「ガガガガガガガガガガガ」
「見よ!東洋の平和は守られた!」
ここまで全部早苗の一人語りである。
その様子を障子の隙間から覗いていた盗撮ヤローとは、我らが神奈子様と諏訪子様のことである。
「神奈子」
「何よ」
「アレ頭おかしいよね」
「この前の宝船騒動が終わった後、自分の出番が暫くないということを悟ったんだろう・・・」
「・・・」
「そっとしておいてあげなさい」
――アリス邸前――
久しぶりにアリス邸に魔理沙が遊びに行くと家の前にはアリスさんがいましたとさ。
「ようアリス、FUCK YOU!」
パァン
「痛ぇ・・・」
「気安くFUCK YOUだなんて言わないことね」
※英語圏の人に「FUCK YOU」と言うとスゲー怒られるらしいです。だからなんじゃいって感じである。
殴られて逆上した魔理沙は持っていた箒でアリスの頭を殴りつけた。
「テメー、調子のりやがって・・・」
「魔理沙・・・やめて・・・」
「驕り高ぶるコーカソイドが!知ってっか?テメーの母ちゃんモンゴロイドなんだぜ?」
「・・・・・・・・・・」
「この妾の子が!!モンゴロイドからコーカソイドが生まれるか!!!」
倒れたアリスの腹を執拗に蹴る魔理沙。
アリスはただ呻くばかりだ。
「ぐふっ!ごふっ!・・・もっと・・・」
「もっと!?」
――幻想郷に来る前の早苗――
夕暮れの帰り道を男女二人寄り添うようにして歩いている。
(そんな青春なシチュエーション、少なくとも作者の周りにはなかった・・・と思いたい)
「〇〇君・・・あの時助けてくれてありがとう・・・」
「ああ・・・仕返しにボコボコにし過ぎて校長室に連れて行かれたお前を放っておけなくてな・・・」
「・・・///」
「照れるなよ・・・ヘヘ」
「でも・・・何で私みたいな嫌われ者を助けてくれたの?」
「緑色の髪が新緑の季節みたいで目に良いから・・・かな」
「・・・///」
「いや、別に褒めてないけど」
――現在の守矢神社――
「あの頃からかな・・・早苗が『幻想郷に行く心の準備ができたっちゃ!』とか言い出したのは・・・」
「ブフォ」
「ここ笑うとこじゃねーし」
「ブフォ」
「おどりゃクソガエル・・・」
その頃、早苗は自室で悶死していた。
※悶死とは・・・悶え苦しんで死ぬこと。怒り狂って死ぬこと。憤死とも言う。
世界史などで偶に悶死する人が出てくるが、昔の人は高血圧だったのであろうか。
そうならない為にも、一つは自分の趣味を持てるようにしたい。
――ゆうかりんの畑――
「やべーやべー、調子に乗ってアリスボコボコにし過ぎた・・・絶対怒ってるだろうなぁ・・・」
アリスの返り血で自身を染め上げた後、逃げるようにして走っていたら、いつの間にかこんな所にいた魔理沙。
途中出くわした里の人に本気でビビられたりもしたが、彼女は元気です。
「ちょっと貴方」
「なんだ?ゆうかりんか?」
「なんでこんな所にいるの?」
「ヤバいぜ・・・『盗んだ箒で走り出して夜の帳の中に行こうとしていたら向日葵畑に突っ込んじゃったぜ☆』って所か・・・」
「何をごちゃごちゃと・・・良いわ、喧嘩を売っているなら買ってあげましょう」
「かかってこいよオラアアアアアアアアアアアアアアアア」
BAGON!
「ぐぁぁ・・・馬鹿な・・・私の頭の中には装甲が埋め込まれているのに・・・」
ゆうかりんが魔理沙の頭を殴るとその部分が陥没した。
皆さん、想像してみてください。この生物の神秘を!
「甘いわ・・・」
「ククク・・・装甲の上に更に装甲だァ〜」
魔理沙はスカートの中から棘がビッシリ付いた装甲を取り出して頭に装着し、その上からトレードマークの帽子を被り直した。
そいうところが律儀なんです。
DOGUN!
「ぼげぶげ ぺぷちゃべ はぶらばら びィえ かぴぷ あぶた びぎょへ!!」
「無駄だと言っているのに・・・」
装甲ごと魔理沙の頭をグチャグチャに叩き潰す。
魔理沙の頭頂部は明らかに歪んでいた。
「うえーん!霊夢に言いつけてやるー!」
魔理沙は去っていった。
――幻想郷に来る前の早苗――
「死ねえええええええええええええええ!!!」
「わが名は二ヶ領用水!!川崎市民に安らぎを与える者である!!」
「でも私川崎市民じゃねーしいいいいいいいいいいいいいい^^」
――現在の守矢神社――
「早苗dj」
「ブフォ」
「早苗死んj」
「$ブフォ$」
――博麗神社――
「やってしまったわ・・・」
彼女の名は博麗霊夢。
博麗さんちのお孫さんで大体通るが、誰の孫かは不明。
天和を成立させているにも関わらず、気付かずに局を進めてしまうのがほとんど。
ちなみに本人は天和でアガることは不吉なことだと思っている。
「フフッ、見てたわ・・・」
「アリス!」
彼女の名はアリス・マーガトロイド。
魔界人であるらしいが、元人間だとする説もあり、謎に満ちた人物。
他人が安上がりする度に舌打ちするので嫌われている。
『十三不塔は役満ですか?』と毎回聞いてくるが、本人は成功させたことがない。そのくせ『入りません』と言われると怒る。
「馬鹿な奴ね・・・」
「ゆ、ゆうかりん!!」
彼女の名はゆうかりん。
ゆうかりんと呼ばれるのは、あまり好きではないらしい。(別にそう呼んでも怒らない)
実はカモられるタイプなのだが、ドンジャラでは今の所無敗。
夢幻館では『ドンジャラ禁止令』が出された程。
「それにしてもどうしようかしら・・・」
そう言って霊夢は足元を見る。
境内の冷たい石畳の上で、かつて魔理沙だったモノの首が正しい首の向きから270°曲がっている。
「何をどうしたらこうなるのよ」
アリスが苦言を呈する。
「いや、いきなりやって来て『ゆうかりんが虐めるんだよー』とか言って泣きついてきたから、
とりあえず凹凸が激しい頭頂部を矯正しようとしてこんなことに・・・」
「えー、何か私が悪いみたいじゃない」
「じゃあ皆悪いってことで」
「アリステメー・・・ところでこれからどうする?」
「死姦したいわ」
「却下」
「行こう!」
「どこへだ?」
「私達の世界へ!」
〜ED〜
ぼーくーバカーく、ぼーくーバカーく、ぼーくーバカーくー
ア゛イ!知恵遅れ!ハイ!知恵遅れ!ハイ!ボクはーボクはーばーかーくー
「ん〜何だ?いてて・・・首が主に痛い・・・」
「「「ゲッ、魔理沙!?」」」
彼女の名は霧雨・F・魔理沙。
ペンネームっぽいが実名である。
彼女の父はツミコミの達人で、オーラスで3倍満出して逆転なんてザラ。
ちなみにその父は右手の小指の第一関節から先はない。ドジったのだろうか。
そういう経緯からか、彼女は麻雀をやりたがらない。
「い、いや・・・魔理沙、お願いだから成仏して・・・ね?」
「いや、私は死んでないぜ?」
「こ、来ないで!」
首が270°回転した状態で霊夢に近づく魔理沙。
後ずさった霊夢は境内の階段を踏み外して転げ落ちて死んだ。
「なんだってんだ・・・おいアリス」
「ひぃっ!」
「さっきはごめんな」
「わかったから!わかったから!」
魔理沙がアリスの方に近づいていくとアリスは恐怖の余り、自分のこめかみをピストルで打ち抜いて死んだ。
「皆、命を大事にするべきだな、なぁゆうかりん」
「魔理沙、やめなさい・・・グゥゥッ!」
ゆうかりんは余りのショックに心臓マヒを起こしたようだ。
「ち・・・ちくしょう・・・」
「れれ〜、皆喋んなくなった・・・あ〜私も何か眠くなって・・・」
奇跡的に生命活動を続けていた魔理沙であったが、観念してやっとくたばった。
次回予告
宇宙とはなんだろう。どこまで続いているのだろう。
畜生!キャプテンとしての血が疼くじゃねぇか!
唸れ私のシナプス!宇宙へのフロンティア!
銀河を駆ける鉄道が貴方を待っている!
(次回、ムラサは出ません。ご了承ください。)
――続く――
作品情報
作品集:
11
投稿日時:
2010/01/24 13:01:27
更新日時:
2010/01/24 22:01:27
分類
感動
過去話
早苗
面白かったよ しかし早苗をアグイレシッパで悶えさせブチ殺すのは俺の役目 ナハス
面白かったよ と言うのは少し上から目線なので
面白かったです!! と言っておきます
好きです川崎愛の町
等を使用してまでしてその痕跡を抹消された非業の用水、品川用水のことも忘れな
いでください…玉川上水との差は何なんだ