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『古明地さとりはここにいます』 作者: マイルスマイル

古明地さとりはここにいます

作品集: 12 投稿日時: 2010/02/22 11:51:05 更新日時: 2010/02/22 21:09:44
さとり 「うぅ・・・頭が痛い」
お燐  「どうしたのですか?さとり様」

さとりは時々頭痛に悩まされる、彼女の能力ゆえに人の思いがフラッシュバックする。
相手の心にある、さとりへの恐れ、蔑み、忌避、負の感情が鮮明によみがえってくる。

さとり 「この前、人間がここに来たでしょう、そのときの意識がフラッシュバックしたのよ」
お燐  「そのときの意識ってなんでしょか?」
さとり 「気持ち悪いとか、げげっとか思われたのよ」
お燐  「さとり様は気にしすぎですよ〜、地霊殿には人間はいませんし大丈夫ですよ」
さとり 「あなたは分からないのでしょう、人の意識が思いが私に流れ込んでくる苦しみが
     こんな思いしたくないから地底なんかにいるのに、私の心を乱さないでほしい!
     私だって!地上で暮らしたかった!!なのに!なのに!
     なんで地底まで人間がくるんですか!!」
お燐  「え、えっと、さとり様(あうあう、さとり様が冷静じゃないなんて珍しいどうしたらいいのかな)」
さとり 「心配してくれるのね、大丈夫よ、なんとか自分で解決するから」
お燐  「さとり様早く元気になってくださいね」

頭痛はお燐の暖かい言葉が慰めてくれた、しかし地底で長く暮らす間にさとりはコミュニケーションにおける
ある種の免疫をなくしていたためなのだろうか、わだかまりとしていつまでも心に残ったままだった。




さとり 「ねえお燐、私ね地上に行ってみようと思うの」
お燐  「わぁ、さとり様も地上に行くんですか、地上は楽しいですよ〜♪」
さとり 「ええ、霊夢さんと魔理沙さんに謝ってもらおうと思って」
お燐  「(ぇ?この前の頭痛のときのことかな?さとり様まだ気にしてるんだ・・・)
     と、とにかく地上に行ってみるのは、さとり様も楽しいと思いますよ」

地霊殿から地上まではかなりの道のりがある、その間も、さとりには謝ってもらうという気持ちが
変わることはなかった。




さとり 「とにかく謝ってもらわないと私の気持ちがおさまらない、魔法の森に、魔理沙さんに
     会いに行こう」

魔法の森の魔法使い霧雨魔理沙は慌しく出かける準備をしていた。
今まさに出かけるというときに、さとりに会った。

さとり 「魔理沙さん、ちょっといいですか?」
魔理沙 「あ?だれだよ、私は急がしいんだぜ?」
さとり 「お忘れですか?地霊殿のさとりです」
魔理沙 「で、さとり?私に何の用だよ?(あ〜もう!急いでるのに変なやつに捕まっちゃったぜ)」
さとり 「謝って欲しいんです」
魔理沙 「謝るって何を?(おいおいおい〜面倒だなー)」
さとり 「地霊殿で私のことを気持ち悪いって思いましたよね?謝って欲しいんです」
魔理沙 「(はぁ?私が地霊殿に行ったのって結構前だぞ?それに思ったことを謝れだって?
     こういうところも気持ち悪いって思う一因だぜ)あ〜確かに思ったかもな、悪かったな、
     じゃ私は急いでるんで」
さとり 「ちょっと待ってください、ちゃんと謝ってください」
魔理沙 「私は今UFOを追うのに忙しいんだ、色とか揃えないといけないし大変なんだぜ?」
さとり 「そんなことどうでもいいです、謝ってください」
魔理沙 「私からしたらお前のことがどうでもいいよ、それに今だって心読んでたんだろ?
     だったらわかるよな?あと心が読めるとか以前にお前の行動とかいろいろ気持ち悪いぜ?
     じゃあな!」
さとり 「うぅ・・酷い・・・なんでよ、ちゃんと謝って・・・。
     謝らないであんな酷いこと言って、人間なんて、地上なんてやだ・・・」

さとりは最初、霊夢のところにも行こうと思っていたがそんな気力はなくなりフラフラと
地霊殿に帰って行った。




さとり 「もう人間には会いたくない、地上の妖怪もやだ、どうせ私のこと気持ち悪いとか言うもん・・・
     地上で楽しく暮らすなんて無理、届かない夢だったの、でもいいんだ地上なんて地上なんて
     うぅ、本当はみんなと仲良くしたい、嫌われたくない、気持ち悪いって思われたくない・・・」
お燐  「さ〜と〜り様♪地上はどうでした?たのしかったですか?」
さとり 「楽しくなんかなかった、魔理沙さんにも謝ってもらえなかったし」
お燐  「(ほ、本当に謝らせに行ったんだ・・・)そ、そうですか、でも地上は楽しいですよ?
     今度は遊びに行ってみてはどうでしょか?」
さとり 「お燐、地上は楽しい楽しいってそんなに地上がいいなら地霊殿から出て行ってよ、もう何もかもやだ・・・
     誰にも会いたくない、地上が好きとか言うお燐も嫌い、どっかに行っちゃってよ・・・」
お燐  「さとり様・・・さとり様!変ですよ?かなり前の人間が思ったことに拘ったり、謝らせに地上までいってみたり
     それは気持ち悪がられますよ、気にしすぎだって言ったじゃないですか」
さとり 「うるさい!うるさい!お燐も出て行ってよ、もういらない、お燐はもういらない!」
お燐  「・・・わかりました、私も気持ち悪いさとり様より地上がいいです」




お燐は出て行った、お燐が誘ったのかおくうもいなくなった、しばらくして、最初は心配していたこいしも出て行った。

さとり 「誰もいなくなっちゃった、心をよめる能力、この能力のせいで私は一人になっちゃったんだ・・・
     この能力も私から居なくなっちゃえばいいのに・・・誰も何も私に関わらなくなればいいのに」




そんなことを思う日々が続いたあと、寂しさと反省からお燐たちに会いたくなった

さとり 「お燐に会いたい、みんなに会いたいやっぱり寂しいのはつらい、お燐に八つ当たりしたのは
     私が悪かった、謝りたい、みんなとまた一緒に地霊殿で暮らしたい、私の性格を直せば
     もしかしたら地上の人たちとも仲良くできるかもしれない、気持ち悪いって思われなくなるかもしれない。
     地上に行ってお燐に謝ろう」




さとりは再び地上に向かった今度は自分が謝るために、みんなと仲良くするために。

神社の境内にお燐はいた、霊夢の世話にでもなっているのだろうか。

境内にはお燐だけでなく、おくうやこいし、魔理沙もいた。

さとり 「お燐!みんな〜私が悪かったわ、八つ当たりしてごめんなさい」

     ・・・・・
さとり 「あれ?お燐達に反応がない、・・・・どうして?心も読めない・・・」

    ・・・・・
さとり 「私よ、さとりよ、お燐、返事してよ、私も会話に混ぜて」

     ・・・・・
さとり 「なんで誰も返事をしないの?私を無視するの?」

さとりは心を読む能力を失っていた、地底に一人きりで長く居すぎたせいなのか、能力が変化したのか
誰もさとりを認識できなくなっていた。

さとり 「私の存在が完全に消えてる・・・私は確かに何も関わらなくなればいいと思ったけど
     そんなの本心じゃない、みんなと仲良くしたいそれが私の本心なのに・・・」
さとり 「気持ち悪くていいです・・・だから、もとに戻してください、なんでもします、
     誰かお願いします、助けてください。もう寂しいのは嫌です、お燐にもちゃんと謝ります、
     一人やだぁ、うぅ・・・ま、魔理沙さんにも謝ります変なこと言ってごめんなさい
     誰か返事して・・・してください。」

博霊神社の境内、みんなの笑い声や楽しそうな会話の声が響くなか、さとりは本当の孤独を味わった。
さとりに何ともいえない気持ち悪さ(そこが好きなんですけどね)を感じるのは私だけでしょうか?
マイルスマイル
作品情報
作品集:
12
投稿日時:
2010/02/22 11:51:05
更新日時:
2010/02/22 21:09:44
分類
さとり
お燐
魔理沙
1. 名無し ■2010/02/22 20:59:53
発想がいい。

大事なものを無くすまで、さとりは自分の本当の心が読めなかったんだな。
2. 名無し ■2010/02/22 21:52:49
素晴らしい。もっと悲嘆にくれるがいい。
3. 名無し ■2010/02/22 23:19:23
自分の本心は読めずか。自業自得だな。
4. 名無し ■2010/02/23 00:22:21
実力で魔理沙を謝らせればよかったのに
5. 名無し ■2010/02/23 08:31:55
クレーマーなさとりん可愛いよ
6. 名無し ■2010/04/30 21:17:48
こいしと同じになったのかな?
ちょっと違うような気がするが
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