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『『やく』』 作者: 穀潰し
あるところに鍵山雛という少女がおりました。
雛は人々の厄を引き取る役目を担っていました。
厄とは、生き物ならば誰かしら少なからず持っているものです。それが僅かなら問題はありませんが、だんだんと蓄積されるそれは、貯めている本人に対して害悪しか与えません。
また、『厄』は総じて不幸を呼び寄せます。それは体調不良であったり、事業の失敗であったりと様々ですが、当の本人にとっては迷惑千万なものばかりです。
だから雛はそれを集めていました。
何故私がそんなことを? という問いは彼女にはありません。
なぜなら雛はそのために生まれた存在なのです。いわば本能ともいえるその行動に、雛自身疑問を持ったことはありませんでした。
彼女は山のふもとに住んでおり、時折そこを訪れる妖怪や人間から厄を引き受けていました。
ある日、いつものようにくるくると回っていた雛のもとへ、暗い顔をした霧雨魔理沙が訪れました。
「最近やることなすこと全部上手くいかないんだ。実験は失敗するし、アリスとは喧嘩しちまうし。もしかしたらお前さんの言う厄ってのが溜まってるんじゃないかと思ってな」
魔理沙はそんなことを言いました。
雛は魔理沙を見てみます。その結果、確かに魔理沙には随分と厄が溜まっていることが分かりました。
「あら、厄いわね」
雛はその厄を引き取りました。すると今まで陰鬱な表情していた魔理沙が、とたんに晴れ晴れとした顔つきになりました。
「あんな森の近くに住んでればやくの一つや二つは溜まるわよ。この期に引越でもしてみれば?」
雛は魔理沙に忠告します。
それに対して魔理沙は、魔法使いは森に住むものだろ、と平然と言い返しました。
自分の身より価値観が大事とは、人間とは不思議な生き物だと呆れる雛をしり目に、魔理沙は礼を一つ言うと帰って行きました。
それを見送りながら、雛は自分の頬が緩むのを隠しきれませんでした。
彼女の行動によって人間が救われる。救われた人間は彼女を頼るようになる。そうすれば彼女は力を増し、さらに多くの人間を助けることが出来る。
それは力をつけたいという打算的な考えではなく、純粋に多くの生き物を助けたいという雛の考えでした。
またある日、今度は憤った表情の博麗霊夢が雛のもとを訪れました。
彼女は言うのです。神社に賽銭が集まらないのは厄のせいではないのか、と。
その言葉を聞いて、雛は笑うべきか呆れるべきか迷いました。
それもそうでしょう。神職を務める霊夢に厄などあろう筈がありません。
だから雛は霊夢にいました。
「それは私の専門ではないわね。神様にだって出来ないことはあるわよ」
苦笑を浮かべた雛。
遠回しに、賽銭が入らないのただ単に貴方のせいよと言われた霊夢は、八つ当たりの弾幕を放つと肩をいからせ帰って行きました。
けほけほと咳き込みながらも、雛は苦笑を浮かべています。
八つ当たりは少々いただけませんが、霊夢が雛を頼ってくれたということには変わりがなかったからです。
そして頼ってきた人間を救えなかったことも、また事実でした。
ハヤアキツ様であれば、もしかしたら救えたかしら。
そんなことを一瞬考え、雛は首を振りました。
いくら神様とはいえ、存在しないモノを払うことなどできないのですから。
いつしか雛は、妖怪の山に住む厄払い兼相談役という立場になっていました。
訪れる中には、本当に厄を貯め込んでいる人間もいれば、ほとんど気にせいだといえる人間もいます。
また彼女のもとを訪れるのは人間だけではありません。河童や任務に疲れた天狗も訪れるようになりました。
体調不良を厄のせいにした河童に診療所を勧めたり、愚痴を言いに来た天狗につきあったり、取材と称して付きまとってきた天狗に厄をちょっと押し付けて事故にあわせたり。
感謝する、しないはそれぞれでしたが、それでも頼られた立場である雛は悪い気はしませんでした。
だから最近では、山の外にまで出るようになっていました。
困っている人間や妖怪を見かけると、とりあえず声をかけるようになりました。
厄を払い、そうでなければ助言を与える。
いつしか彼女は、自分を頼りになる存在だと思うようになりました。人の困っていることを率先して引き受けることこそが、自分の仕事だと思うようになりました。
だから忘れていた。
自分が何のために存在しているのかを。
ある日雛は訪れていた里人にこう言われました。
「里に居る幼子を助けてはもらえないか」
聞けば寝込んでいる幼子が居るとのこと。幼子の体力を鑑みるととても雛のところまではつれては来られない。だから逆に、雛自身に見に来てもらえはしないか。
里人の話はおおむねこのような内容でした。もちろん雛は二つ返事で了承しました。
万が一厄が原因なら自分の出番、そうでないならば竹林の医者ぐらいを紹介すべきと考えたのです。
里を訪れた雛は奇妙なことに気付きました。
何人か顔を合わせたことのある人々が、彼女の顔を見ると複雑そうな表情をするのです。
それは哀れみとも喜悦ともとれるなんとも歪んだ表情でした。
「どうかなされましたか」
雛を連れてきた里人に、雛は先ほど目にしたことを告げました。
すると里人は若干黙考したあと答えました。
「おそらく、雛様にお越しいただいた喜びと、わざわざお手数をお掛けしてしまった不徳を恥じているのでしょうね」
こう持ち上げられては、雛としても引き返すわけにはいきません。
人々に一心に頼られていると考えた雛は気を良くして、寝込んでいるという幼子のもとへ急ごう、と言いました。
それに里人は笑顔で答えます。
「もちろんですとも。皆、雛様の到着を心待ちにしていますよ」
そうして雛が案内されたのは里外れの古い御堂でした。何故こんなところにと尋ねる雛に、原因が分からない以上、皆から離しておくべきだと考えたのです、と里人は答えました。
雛はその言葉に引っかかるものを感じたものに、御堂の扉へと手をかけました。
そこで彼女は動きをとめました。
なぜなら御堂の扉は開かれていたからです。
隔離するつもりがあるのなら密室を作るはず。
奇妙に思った雛が足をとめた瞬間。
「前にお進みください」
ひどく平坦な言葉とともに雛の背中に衝撃が走ります。背中を蹴られたと気付いた時には、雛は御堂の中へ転がり込んでいました。
「何をす……」
思わず里人へ食ってかかりそうになった雛。ですが異変が彼女を襲います。
たちまち立っていられないほどの脱力感が彼女を襲ったのです。
床へと倒れ込む彼女は、今更ながら御堂の四隅に札が貼りつけてあること、そして何人もの男たちが犇めいていることに気付きました。
「特別製です。妖怪はおろか、神にすら効果は抜群ですよ」
雛を蹴り込んだ里人が札を指さしながら言いました。
「私をどうする気……」
震える声でそう雛が問います。、
「雛様には、我々の厄を引き取っていただきたいのです」
雛の言葉に男たちから一切の温度を感じない声が返ってきます。
厄の回収ならば今まで散々行ってきたではないか、そう雛は言おうとして。
「ひっ!?」
代わりに口から漏れたのは短い悲鳴でした。
なぜなら彼女を囲っている人間たちは全員服を脱ぎ去り、その股間の物を固く屹立させていたからです。
ここまで見せつけられて、ようやく雛は気付きました。
「やめ……やめなさぃ……」
弱弱しく雛が拒絶します。しかしその言葉が聴き入れられることはありません。
男たちは雛のドレスを丁寧に脱がせると、その体へと手を伸ばしました。
小ぶりながら形のいい胸、くびれた腰、桃のようなみずみずしい臀部、そして股間の茂み。それらを無数の手が優しく愛撫していきます。
「んっ……ぁっ…やぁ……」
決して乱暴ではなく、しかし的確に秘所を攻め立てられ、雛の声に色が混じり始めました。
頭では拒絶していても、体はしっかりと感じていたのです。
「ぃひぃっ…! いっ、くぁああ……っ!!」
雛の体が震えました。
それを確認した男たちは、動かしていた手を一斉に強めます。
乳房を握りつぶし、乳首を抓み、臀部を揉みしだき、秘所を掻きまわし、秘豆を潰します。
一息に与えられた刺激に、雛は簡単に絶頂を迎えました。
「ぁっ、あっ、あっ、あぁぁああああああっ!!」
ガクガクと体を震わせ、雛は男たちによって絶頂へと導かれました。
荒い息をつき、ぐったりと脱力した雛をしり目に、男たちは自分の腰を雛の秘書へと導きます。
そう。今までのは只の下準備。
厄を注ぎ込むのはこれからなのですから。
「っ!? んぁぁあ゛あ゛あああっ!!」
脱力し、上の空だった雛を男が貫きました。破瓜の痛みと快感によって声を上げる雛とは正反対に、男は黙々と腰を動かします。
「ぁうぁああっ!! ふぁあっ!! あ、くぁあああああ!!」
聞こえるのはぬちゃぬちゃと粘液の絡み合う音と、パンパンと秘所をぶつけあう音、そして雛の嬌声のみでした。
すると黙々と腰を動かしていた男の動きがとたんに早まりだしました。今まで沈黙していた男も息が若干荒くなっています。
嬌声をあげながらも、雛はそれが何の前兆かわかりました。
「ぃひっ!? ぃやぁ!! それだけはやめ、てぇっ!!」
声をあげながらも拒絶の言葉を紡ぎます。
しか雛の言葉を聞き流し、男は一つ大きく腰を打ちつけると、ぶるぶると震えました。
「ひっ!? ……ぁああ…いやぁ……」
腹部に広がる生温かい感覚に、雛は涙を零しました。
余韻を味わった男が逸物を引き抜くと、雛の秘書から白い粘液が零れます。その感覚に、雛はまた小さく泣き声をあげました。
しかしそれも、別の男が彼女の股に割って入るまででした。
言葉を紡ぐ力すらなくした雛は、ただ首を振るだけです。しかし男たちが行為をやめることはありませんでした。
一人が終わると次の男が、その男が終わると次の男が。ただ黙々と、雛へ欲望を注ぎ込んでいきます。まだあどけない少年から、たくましい青年、肥えた中年、腰の曲がった老人まで、まるで里全ての男が雛に集っているかのような光景。
しかしその誰もが、決して先を争わず、順番までおとなしく待っているのは、ある意味異様な光景でした。
最初のころは否定の言葉や嬌声をあげていた雛も、しばらくすると力なく揺さぶられるだけとなりました。そして、やがて気を失ってしまったのです。
「……ん…ぅん……」
雛が目を覚ました時、彼女は最初自分の置かれた状況が理解できませんでした。
リボンに彩られた、赤と緑が特徴的な服を着て、体は清潔に拭かれています。一瞬先ほどまでの行為は全て夢だったのかとも思いましたが、股間に残る異物感がそれを否定していました。
しかしそれより重要なこと。
それは。
「どうなっているの……?」
彼女は今、一本の柱へと縛りつけられていました。縄を千切ろうにも、特殊な縄なのかビクともしません。
そして彼女の足元には無数の何かが積み上げられていました。暗闇に慣れてきた目でその正体を探る雛。
「人形……?」
それは無数の人形たちでした。紙を折って作った簡素なものから、どこかの魔法使いが作ったような精巧なものまで、多種多様なそれらが雛の足元へうず高く積み上げられていたのです。
まるで人形の山に雛が立っているような光景でした。
「御目覚めになりましたでしょうか」
いつの間にか雛の目の前には何人もの里人が立っていました。彼らの手には赤々と燃える松明が握られており、それが彼らを照らし出しています。
ゆらゆらと揺れる火によって、不安定な影を顔に落とした里人たちは、その無表情さも相まって、まるで幽鬼の群れのようでした。
「これはいったいどういう……」
先ほどはたらかれた狼藉を問い詰めることも忘れ、雛は言葉少なに尋ねました。
しかし、里人は雛の言葉には答えず、静かに、こう言いました。
「おつとめ、ご苦労様でした」
里人全員が深々と頭を下げます。中には手を合わせている者もいました。そして松明を手に、ゆっくりと雛へと近づきます。
里人の言葉と行動の意味を一瞬遅れて理解した雛。
彼女の顔に極大の恐怖が塗りつけられました。
「嘘でしょ……? ねぇ…冗談よね?」
弱弱しく言葉を紡ぐ雛に、里人たちは反応を返しません。それがかえって彼らの行動に真実味を持たせます。
何を言っても無駄だと気付いた雛は、どうにか縄を外そうとしました。
しかし縄は雛の肌を傷つけるだけで、一向に解ける様子は見せません。
そして雛がもがいている間にも、里人たちはだんだんと近づいてきます。
「やめてぇ……来ないでぇっ…! 来ないでぇっ!!」
泣き叫ぶ雛に対して、里人は一切温度を感じない声で返答しました。
「できぬ相談です」
やがて雛に近づいた里人たちは一斉にその手に持っていた松明を。
「やめっ……!!」
雛へと投げつけました。
しかしそれは雛自身を狙ったものではなく、雛の足元に積まれた人形たちを狙ったものでした。
予め油でも捲いてあったのでしょう。人形たちは一息に燃え上がり、そして。
「っぎゃあ”あ”あ”あ”あ!!! ぐぎぃぃぃあああぁあ゛あ゛あ゛っ!!!!!」
その上に縛り付けられていた雛をも、巻き込みました。
特徴的な衣装には一瞬で火が回り、それ自体が炎となって雛の体を蝕みます。
「あがぁぁあ゛あ゛!! あっ、いぎぃあぁあああ゛あ゛あ゛!!!!」
全身を炙られる痛みに雛は獣のような声をあげます。しかし里人たちはただ、その姿を見続けるだけでした。
その視線には何の温度も籠っていませんでした。
やがて熱によって気管を焼かれ、声すら出せなくなった雛。足元で灰になっていく人形たちを目にして、雛はようやく気付きました。
彼女も足元の人形も、『厄を引き受ける役』を終えた存在だったということに。
雛様にエロいことしたい。
此処までお読みいただきありがとうございます。筆者の穀潰しです。
桃の節句ということで慌てて書き上げたこの作品。書いている途中に『厄』と『雛』がゲシュタルト崩壊を起こしました。
ちょっと文字のあてはめに無理があった感がありますが、少しでも楽しんでもらえれば幸いです。
返信
>1
それを含めての引き受け役ですね。
>2
ねちょねちょに吸われて衰弱死したいです。
>3
おお、厄い厄い
>4
表現力不足のため、分かりづらかったことをお詫び申し上げます。
簡単に言えば古くなった人形の処分と言うことです。ようは使い捨てですね。
>5
その通りですね。
一度狼藉を働いた以上、同じことはできない→じゃあ処分してしまおう、ということです。
まあ雛を襲って厄が消せるのか、と言われると首をかしげますが。
>6
そのあたりは御想像に。
今回は語りがないですけどね。
>7
神にとっても人間は慰み物。
はて。人間と神の違いはなんでしょうか。
>8
どうぞお持ち帰りください。
>ぷぷ氏
ひなひなくるくる
>泥田んぼ氏
エロく感じていただけたのなら喜ばしいです。
もう神様全柱にエロいことしたい。
穀潰し
- 作品情報
- 作品集:
- 12
- 投稿日時:
- 2010/03/02 15:36:22
- 更新日時:
- 2011/09/26 10:03:51
- 分類
- 鍵山雛
- 自業自得シリーズ
でも使い捨ては勿体無さ過ぎなんやな
厄を山に返すことは無い。
溜まった厄が爆発する前に燃やしたでFA?
誰かがそそのかしたのかもな、紫あたりが
厄ごと引き受けてやるよ
でもスカトロだけは勘弁な
雛ってこんなにエロかったっけ……?
@ 「あんな森の近くに住んでればやくの一つや二つは溜まるわよ。この期に引越でもしてみれば?」
↑
厄?
A 弱弱しく雛が拒絶します。しかしその言葉が聴き入れられることはありません。
弱弱しく言葉を紡ぐ雛に、里人たちは反応を返しません。
↑
弱々しく にしてみては?