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『アリスの献身生活100-ブラックレーベル-』 作者: sako
「じゃあ、躰、綺麗にするから」
「あ、ああ…。や、やめてくれ、アリス」
リクライニングベッドの背もたれにもたれ掛からせている魔理沙の拘束服のボタンを上から一つ一つ外していく。
もともと魔理沙が着ていた服を今の魔理沙に合うように仕立て直したものだ。
前より小さい躰になった魔理沙にこの少し懐かしい感じがする服はぴったりでなんだか昔の魔理沙を見ているような、そんな歯がゆい気分になってくる。
「頼むから、やめて…お願いだから」
涙目で懇願する魔理沙の言葉に思わず頬がゆるむ。
けれど、服を脱がさないで躰を綺麗にしろというのは無理な話。
私ははっきりといやよ、と睨み付けて拘束服を脱がせる。
黒い拘束服の下は濡羽色のボンテージ。
その下には何も身につけていない。
下着と言うよりアクセサリーで局部や胸はそのままさらけ出す形になっている。
これは私のお手製だ。
魔理沙はそんな変なものつけないでくれ、なんて言っていたけれど、魔理沙は私のものなんだから私が好きなようにした方がいいと思う。
「まだ、腕? 痛いの」
「あ、ああ…」
私の言葉に魔理沙は大粒の涙を流しながら頷く。そこに痛いと言った腕は見つけられない。
目を凝らして見なくても今の魔理沙には腕、というものが存在していなかった。
シーツの下には太ももより下の足も存在していない。
喪われたものに対する幻の痛み、魔理沙の顔にはそれが刻まれていた。
その理由、魔理沙が私の家のベッドの上でこうも芋虫然としていることの理由を話すには時間を数週間前まで遡らなくてはいけない。
あの日、私の前から逃げだそうとした魔理沙の手足を私は斬り落とした。
理由は些末なこと、せっかく楽しかった共同生活を魔理沙が終わらせようとして、私がそれを止めたからである。
私の操作に従って走り銀線を輝かせる鋼糸。
蝸牛みたいにしかゆっくりと歩けない魔理沙。
酷い光景。いつもの弾幕ごっこじゃなかった。
私が一線を越えて性的な部分にまで手を出してしまったこと、それを笑顔で許してくれたのに何故か私の前から逃げだそうとした魔理沙。
どちらか片方だけならまともな、まだ、まともな生活を続けられていたのかも知れない。
身体が治るまでずうっと自分の面倒を見てくれていた私に「ありがとう」とお礼を言ってくれるか、あの月の賢者が医者をやっている永遠亭ですっかりと身体を治して戻ってきて「ありがとう」というか、そのどちらかぐらいに落ち着くはずだった。
二つのことが同時に起きなければ。
「え?」
そんな魔理沙の言葉が聞こえた。
幻聴じゃない。
だって、その次に見た光景。
宙に走る鋼糸に引かれた赤い光は間違いなく血で案山子みたいな格好で片足だけで立っている魔理沙は紛れもなく現実だった。
私は立ち上がった。けれど近づくような真似はしなかった。
代わりに鋼糸を操って他の手足も斬り落として、更に止血してあげた。
赤い血だまりの中で魔理沙は魚のようにもがいていた。
一通り作業をし終えて近づいて見た魔理沙の、躰、はだるまさんみたいになっていた。
指先からなます斬りにした左腕。あえてアクセントになるように残した上腕骨が血肉にまみれて赤く光っている。右足は股の上からすっぱりと斬り落としたから骨の断面まで綺麗に見える。左足は斬り落とさないよう力加減をした鋼糸に縛られ焼き上げる前の肉料理みたいにぐちゃぐちゃに。一息に斬り落とした右腕は遠くの方まで飛んでいて私に差しのばした姿のまま焦がれるように天に向けられている。そうして首には手足を斬り落とした程度に比べれば緩く、それでも肉に食い込む程度には鋭い鋼糸が巻かれている。私が着せてあげた白いブラウスは真っ赤に染まり、これからもそうあるように涙を浮かべた蒼天の瞳は私だけを見つめていた。
ああ、その後、激高したりもせずたんたんとすべき事を成してあげたことを私は私自身に感謝しなくてはいけないだろう。
その後、私は急いで魔理沙を部屋に連れ戻すと、また、魔理沙の怪我の治療を始めた。
今度は生き返らせるほど難しいものではなかったので簡単にすみそうだった。
切断面を魔導培養した皮膚で包んで癒着するまで治癒呪文をかけ続けて、同時に魔界製の回復薬を点滴して治療…いや、改造する。
そうして、その改造は成功した。
私の治療は完璧で、二度目と言うこともあり、悪魔と同じ生まれのこの身がなしえた手術は奇蹟と呼んでも十分通じるものだった。
四肢の消失した、霧雨魔理沙。
何処にも行けず、何処にも行かず、私の介護を必要としてくれる哀れな存在。
意識の有無を問わず、だから、いつまで経っても私の家のベッドの上で暮らすしかないのだ。
「じゃあ、綺麗にするからね」
イヤイヤ、と短くなった手足をばたつかせて暴れる魔理沙。
けれどその長さでは子犬がじゃれているぐらいにしかならず、たやすく私の手によって組み伏せられてしまう。
「暴れないの。子供じゃないんだから」
優しく諭してあげるとやっと暴れるのを止めてくれた。
けれどまだまだ魔理沙は気にくわない様子で、振り返り、涙が浮かんだ瞳で私を睨み付けてくる。
「お願いだから…綺麗にしてくれるなら身体を拭いてくれるだけでいいから…」
「ダメよ。こんな格好でも魔理沙は女の子なんだから、キチンとすみずみまで綺麗にしないと、ね」
言って私は魔理沙が落ち着くようにほほえみを浮かべて、用具箱から500mlサイズのシリンジとブランジャ…わかりやすく言うと注射器をそのまま大きくしたガラス製の器具を取り出す。
「イヤ…止めてくれ、アリス」
ガラス容器の反射を見て魔理沙は瞳孔を広げて脅える。
本当に、いつまで経っても魔理沙は躰を綺麗にするのが嫌いなんだから。
けれども、嫌だからと言って止めるわけにはいかない。
魔理沙の躰を綺麗に保つのも私の仕事なんだから。
「ダメよ。そうね、今日は二本ぶんぐらい入れればいいかしら」
別に用意していた桶に張ってある湯気の立つ温かい液体をシリンジに水鉄砲の要領で中に入れる。
シリンジの口を液体の中につけてブランジャを引っ張る。
ある程度入ったところで中の空気が抜けるように傾け、ついでに液量を調整する。これで、準備は万端だ。
「さ、入れるから」
「ううっ…」
もう、観念してくれたのか何も言わずにシーツに顔を埋めて躰を硬くする魔理沙。
始めからそうしてくれればいいのに。
けれど、そうじゃなくても私は一向に構わなかった。
会話のない、無味乾燥な作業じみた付き合いなんて嫌だもの。魔理沙の小言でもお話をしながら世話をしてあげたいから。
「じゃあ、いくわよ」
シリンジを一旦置いて、魔理沙の可愛らしいお尻に触れる。
出来たてのチーズのような滑らかな肌触り。
いつまでも触れていたいけれど今は躰を綺麗にしてあげることが先決。
尻たぶを押し、スリットを広げる。ピンク色のすぼみが露わになる。
「ううっ、もう、早くしてくれよ…」
「焦らないで」
片手でお尻を広げたまま、もう片方の手の薬指を私は自分の口に入れて唾液をまとわりつかせる。
十分に濡れたところでそっと魔理沙のお尻のすぼみに触れてあげる。
「ひんっ!」
シーツに顔を埋めたまま魔理沙が身もだえする。
くすぐったいのだろう。
けれど、我慢してもらうしかない。
私はくりくりと軟膏でも塗るようにお尻のすぼみの上で指で小さく円を描く。
だんだんとほぐれてきたのかすぼみは口を開き始め、私の指先が魔理沙の中へ入っていこうとする。
うん、これぐらい柔らかくなれば大丈夫でしょ。
「魔理沙、じっとしていてね」
シリンジを持ち替え、今では呆然と口を開けている魔理沙のお尻の穴に注入口を刺し当てる。
中身の薬液は水で薄めたグリセリンに薔薇の花びらやニッキで香り付けした私特製の浣腸液。
これで魔理沙の躰の中も綺麗にしてあげるのだ。
しっかりと注入口が魔理沙のお尻に差し込まれているのを確認しながらゆっくりとブランジャを押し込んでいく。
中に満たされている液体がゆっくりと魔理沙の躰の中に移っていく。
「うっ、くぅぅぅぅぅ」
歯を食いしばってうなり声を上げ、腰を高く浮かせる魔理沙。
やっぱり、普通は出すべき器官から何かを入れられるのはちょっと苦しいみたい。
でも、我慢してくれないと躰を綺麗に出来ない。震える魔理沙に私はもうちょっとだから、と励ましの言葉をかける。
「ううっ、お、終わった…?」
シリンジの口を穴から抜いて、お尻から垂れてきた薬液を拭き取ってあげる。と、魔理沙が荒い息をつきながらそんなことを聞いてきた。
「ううん、まだよ魔理沙。もう一回、いれないと」
何度か試した結果、だいたい一リットルは入れないと魔理沙の躰を完全に洗浄できないことは分かっていた。
魔理沙に小さく頭をさげつつ、次の浣腸の準備をする。
「そ、そんな…」
「次、行くわよ」
同じように浣腸器を魔理沙に挿入。
もう、腸内にはある程度、薬液が溜まっているので時間短縮も考えて今度は一気にブランジャを押し込む。
うあ、と魔理沙が短く声を上げる。
「っっっ、ダメ…でる…がまん、できない」
「もう、いつもやってることでしょ」
薬液が効くまでもう十分ほどかかる。
その間に出てしまっては最初からやり直しになってしまうので栓をする。
用具箱の中から今度はピンク色の柔らかいゴム製のものを取り出す。
デフォルメした杉の木みたいな形をしていて滑らかな円錐の下に簡単に抜けないようにするためのくびれがついている。
それをまた魔理沙のお尻にあてがい一気に押し込む。
木の模型、の一番太い部分の大きさはタンブラーグラスほどもあるけれど、元が柔らかい素材のお陰かすんなりと魔理沙のお尻に飲み込まれてしまった。
これで、魔理沙がちょっと力んだぐらいじゃ中の薬液はあふれ出さない。
「うぁぁぁぁぁ、お、お腹の中でごろごろいってる…熱い、熱いよ…」
「がまんして、いま、お薬が魔理沙のウンチを溶かしている所なんだから」
「ひぃ、ダメッ、ダメ…お腹が、痛い…我慢できないっ…!!」
奥歯を打ち鳴らしてガタガタと震える魔理沙。
まぁ、この時間が嫌で躰を綺麗にするのを嫌うのも無理はないと思う。
「仕方ないわね」
私は大きくため息をつくと、気合いを入れるためによしと力強く頷いた。
「痛みを和らげてあげるから、もうちょっとだけ我慢して」
暴れる魔理沙を押さえつけて、耳元で囁いてあげる。
そうして、そのまま耳たぶを甘噛みする。
「ひっ…!」
続いて舌先を耳の穴の中へ入れてあげる。
聴覚と触覚の両方を刺激。
あ、魔理沙の耳の中ももちろん私が定期的に膝枕をして掃除してあげているのでとっても綺麗。
「クスリが効いてくるまでキモチいいことしてれば大丈夫でしょ、魔理沙」
ささやき、右手を魔理沙の秘所へ伸ばす。
ちゅくり、と指先に湿った感覚。
秘裂はもう花開き、すっかり、この快楽を魔理沙の躰は待ち望んでいたみたいだった。
「ひゃあっ♥」
じゅくりと指を三本、魔理沙の性器へ押し入れる。
熱くてぬめぬめしていてじっとりしている魔理沙の、体内。
そこを乱暴に、時に優しく、緩急をつけてかき混ぜる。
「ひ♥ あ♥ おお♥」
ヴァギナをまさぐっている間に私の舌先は魔理沙の耳を離れ頬へ。
涙の痕を舐めとり、まつげの端っこをちろりととつつく。
その間にも魔理沙の瞳からはつぎつぎ涙があふれ出してくる。私の愛おしさも。
「魔理沙…っ♥」
瞼に口づけ。涙を花の蜜でも吸うように口にする。
味なんて感じられる量じゃないはずなのに砂糖菓子のような甘さが口に広がる。
魔理沙の躰を持ち上げて、抱きかかえる。
赤ん坊をあやすように。
うん、今の魔理沙じゃあんまり赤ん坊と変わらないからその通りなのかも知れないけれど。
荒い息をついて端から涎を垂らしている魔理沙の口にむしゃぶりつくように自分のソレを重ねる。
舌で口内を蹂躙。丁寧に、お掃除でもするように歯の間や歯茎に舌を這わせる。
もちろん、お口も私が毎日、歯磨きをしてあげているからとってもききれいだ。
口の次はもう固くなり始めている桜色のぽっち、魔理沙の控えめな胸に焦点をあてる。
私と魔理沙の唾液が混じったままの唇でそのまま魔理沙の胸に顔を近づける。
青い果実を口にするように魔理沙の胸をなぶる。
固く尖り始めた乳首はまるでキャンディ。丁寧にその輪郭を、中心を舌でなぞり、そうして、
「ひやぅ♥」
甘く噛む。急な刺激にびくりと魔理沙が躰をのけぞらせる。
「アリスアリスアリス、もう、ダメ…ダメ…ダメだからっ…♥」
「うん、そうみたいね。十分経ったし、もう、いけそうね」
魔理沙の愛液でべとべとになった手でお腹を撫でてあげる。
ひぅ、と悲鳴をあげる魔理沙。ごろごろと腸が脈動している様子が手に感じられる。
「そろそろ出させてあげるわ」
「っ、ちが…あっ!」
魔理沙を抱き上げたままベッドの下に置いてあったおまるを取り出す。
昔、まだ、私が小さかった時に使っていたもの。
身体が小さくなった魔理沙にこのおまるはぴったりでなんだか昔の自分を見ているようで、そんな歯がゆい気分になってくる。
「じゃ、いくから、しっかり気張ってね」
「イヤっ、イヤァァァァァァァア!!」
魔理沙のお尻に差し込まれている栓を一気に引き抜く。
うぁぁぁぁぁっぁ、という魔理沙の嗚咽と一緒に体内から汚物を含んだ薬液が流れ出てくる。
1リットル+うんちですぐにおまるはいっぱいになってしまう。
「今日もいっぱい出たわね」
呆然と荒い息をつく魔理沙の頭を撫でながら清潔なハンカチーフで汚れてしまったお尻周りを拭いてあげる。
これで魔理沙の躰を綺麗にする仕事は終わりだ。また、魔理沙をベッドの上に戻してブラウスを着せてあげようとする。と、
「あ、アリス…」
目を離した私に魔理沙が声をかけてきた。
今までの切実そうな切羽詰まった声色じゃなく、なんだか申し訳なさそうな、言いづらそうなそんな声色。
「どうしたの? まだ、残ってるみたいだったらもう一回…」
振り返って、すこしどきりとした。
ベッドの上でお人形さんみたいにじっとしている魔理沙は熱っぽい瞳に涙を浮かべてこちらに視線を投げかけていた。
同じようにここに来たときはまだ可愛らしかった秘裂も今では大きく花びらを開花させいやらしくもぬめりとソコを湿らせている。
「も、もうちょっとだけ、き、キモチいいことしてくれ…お願いだから」
「………」
返事はしなかった。
私もベッドに乗っかり、魔理沙に覆い被さるような形になる。
熱っぽい瞳の魔理沙と瞳を交わらせた後、何の合図もなしに口づけを交わす。
交わる舌先。唾液。吐息。
自分と魔理沙の境界が分からなくなる。それでも飢えた獣みたいに一心不乱に魔理沙を求め続ける。
「っ、魔理沙?」
「はぁはぁ♥ アリスにも…気持ちよくなって欲しいから」
とうとつに魔理沙はその短くなった足をつかってスカートの上から私のショーツの下を刺激し始めた。
ぎこちない動き。でも、愛が伝わってくる。
けれど、スカートの上からじゃ感じ取りきれない。
私はスカートを捲りあげ、ショーツをずらすと直に魔理沙が立てている足にひくつく花唇を押し当てた。
私も…私自身も魔理沙を慰めていたせいで催してしまっていたのだ。
「魔理沙♥ 魔理沙♥魔理沙♥」
「アリス♥ アリス♥ アリス♥」
ぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅ。
唾液と愛液と。色々と混じり合う。
私は魔理沙の秘所に指を伸ばしてそこをかき混ぜ、魔理沙はぎこちない動きでもって私の女陰を擦りあげてくれる。
そうして、お互い自身も更なる快楽を求めて身体を揺すり、もっと強い刺激を創り出そうとしていた。
でも、まだ足りない。もっと、もっと快楽を、もっと愛を。心が叫び続ける。
身体を揺すり、指先で魔理沙を愛しながらも、まだまだだと貪欲に、けれど誠実に求め続ける。
「魔理沙…あの、アレ、アレ使うけど…いい? その、やっぱり…一つになりたいから、魔理沙と」
用具箱に入っているいくつかの道具のうちの一つが浮かんでくる。
前に魔理沙と愛し合ったときに使ったもの。
あれ、けれど、前は魔理沙なら悦んでくれると思って了解は取らなかったに、どうして今回、私はいちいち魔理沙に許可を求めたんだろう。
その一瞬の疑問も魔理沙の頷きにかき消されてしまう。
「あ、ああ、いいぜ。一緒になろう、アリス…」
了解の合図に口づけを交わして私は腕を伸ばし用具箱の中身を探る。
勢い余って箱を倒してしまったけれどかまいはしない。
やっとの思いで取り出したソレは僅かに弓なりに湾曲した20センチ足らずの棒…両端を男性器に見立てて形成してある固めのシリコンゴム製の器具。
所謂、双頭ディルドと呼ばれるもの。女性同士が愛し合うために作られた擬似的な陰茎の模型である。
「アリス…私に先に…」
「うん…」
ディルドの先端をなめ回し潤滑油代わりの涎をまぶす。
けれど、あまりその必要はないみたいだ。
魔理沙の花園は雨上がりみたいに濡れそぼっていて、今にも欲しい欲しいとひくついている。
「いくわよ」
「うん」
目で合図してゆっくりと魔理沙の膣孔へディルドの先端を挿入していく。
その間、魔理沙は歯を食いしばって恥ずかしさと異物を挿入される感覚に耐えていた。ああ、可愛らしい。
「じゃあ、次は私ね」
ある程度、張り型が飲み込まれたところでそれ以上、挿入するのをやめた。
腰を浮かして私も、と自分のあそこに手をのばそうとすると、魔理沙がそれを制するように声をかけてきた。
「アリス…その、見せてくれないか。いれてる、ところ」
「え…?」
ぼっ、と火が灯ったように顔が熱くなる。ここまで色々してきたのに、急にそんなお願いをしてくるなんて。
「ダメか」
「う、ううん…ダメじゃ、ないわよ」
もう、仕方ないわね、と私はせいいっぱいの強がり。
スカートの留め金を外して脱ぎ捨て、ああ、上着ももういいわ。
下着も全部脱ぎ捨てて魔理沙と同じようにほとんど裸みたいな格好になる。
「ほら、いくから」
「ああ…」
魔理沙の身体に刺さったディルドを手で押さえ、逆の手で器用に自分のアソコを広げ、魔理沙によく見えるようゆっくりと亀頭の頭をあてがう。
「っ、あ…♥」
ぞくりと背中をよじ登ってくる嫌悪感。
異物を身体のもっとも敏感なところに入れたのだ。その反応は当然。だけれど、
「大丈夫か、アリス…」
「う、うん。大丈夫だから」
魔理沙への愛がその全てを上回る。口づけと同じ深さで交わされる視線。
もう、言葉はいらないみたいだった。
「はっはっ、魔理沙♥」
「アリス…ううっ♥」
身体を揺さぶり性器に刺激を与える。お互いの名前を呼びつつ、貪欲に、性急に、しかし優しく友愛に満ちて。
「はぁはぁ、魔理沙ぁ、魔理沙♥」
魔理沙に覆い被さりまた唇を奪う。
魔理沙の柔らかい金糸の髪の中に指を滑り込ませその躰を抱き上げる。
魔理沙の肌が直接私の肌に触れる。私の乳首と魔理沙のそれもキスを交わすように触れ合う。
くすぐったくてキモチいい。
「アリス♥ アリス♥ もっと、もっと…」
短い手足をつかって魔理沙が必死に動いている。
その必死さ、けれど諦めない強さがかつての魔理沙を思い出させる。
ああ、そうだ、私はあの姿に恋心を抱いて…
「アリスっ♥」
唐突に唇が塞がれる。
魔理沙の方から口づけしてきたのだった。そ
れがスイッチ。私は一際強く腰を落とし、魔理沙も大きく躰を跳ね上げさせる。
そうして、私たちは一緒に、達したのだった。
「ふふっ…ぐっすり寝てる」
その後、二度ほど愛を交わして私たちは休むことにした。
よほど疲れたのだろう。
魔理沙は躰を綺麗に拭いてあげているとこくりこくりと舟をこぎ始めた。
仕方ないわね、と私は魔理沙を抱えたまま一緒にベッドに入った。
私の腕の中ですやすや眠る魔理沙。そのかわいらしさ、愛おしさに頬がゆるむ。幸せでいっぱいになる。
「ふぁぁぁぁ、私も、眠い」
お気に入りのくまさん人形を抱くように、魔理沙と一緒に眠ることにしよう。
ああ、この刻が永遠になればいいのに…そう、神様に願ってしまう。
だっていうのに
「え?」
私の、シアワセを、壊す、そんな、音が、げ、げげげ、玄関から聞こえてき、た。
「ノックの…音?」
コンコン、コンコン、と少し強めの音が聞こえてくる。
そんな、と私は息を呑む。その日常的な音で私の眠気は全て消え失せてしまった。
この音は以前にも聞いたことがある。
それも二回。
一度目は無視した。窓からのぞき見た後ろ姿は大きなリュックを背負った雨合羽を着た少女だった。
二度目はしつこかった。耐えきれなくなって扉を開けたその先に立っていたのは紅魔館の魔女だった。
彼女は何かを疑うような目つきで私にアレコレ聞いてきた。
要約するとその内容は『魔理沙を知らない』ということだった。
私は首を振るった。知らない、と。
ついでに私はこう付け加えてやった。
『魔理沙ならこの前、香霖堂で外から来た変わった機械で遊んでいたわよ。なんでも、遠くに行くための機械、だったそうよ』
それで魔理沙は遠くに行ってしまったのかも、そう魔女がミスリードしてくれるのを願った。
その嘘は効果があったのかしばらくは誰も、あの噂好きの新聞記者さえも現れなかった。
けれど…
「…………ごめんなさい、魔理沙」
眠っている魔理沙を起こさないようにそっとベッドから抜け出して部屋を出る。
もう、服は着ていた。人形の準備も、鋼糸の準備も、スペルカードの用意さえもばっちり。
来客を迎えるのにどうしてそんな準備が必要なのかは心に尋ねなくても分かっていた。
意を結して扉を開ける。
果たしてソコには、
「魔理沙をだしなさい」
鬼気迫る表情の巫女、博霊霊夢が立っていた。
「魔理沙? 家には来ていな―」
「全部知っているから。アンタが魔理沙を監禁してるって事も、非道いことをしているって事も」
私の言葉の途中でわきをすり抜け無断で土足で私の家に入り込んでくる霊夢。
振り返り、怒りの形相で霊夢を睨み付ける。
けれど怖じ気づいた真似さえも身構える様子さえなく霊夢は玄関の真ん中辺りで立ち止まっただけだった。
「何よ、監禁してるって、酷いことしてるって! 魔理沙は怪我しているから私が看病してあげているだけじゃない! 別に私はなぁんにも酷いこと何てしていないわよ! 心外だわ! 第一、魔理沙もそれを―」
「五月蠅いわよ。悪さをする妖怪の言うことなんてこれっぽっちも聞く耳なんて持っていないから」
「―――ッう!!」
駄目だ駄目だダメだ。行かせるな。喋らせるな。生かしておくな。この巫女は私の幸せを、私たちの幸せをぶち壊そうとする敵だ。話なんて聞かない。説得なんて通じない。脅しなんてもってのほか。武力に頼ることすら生ぬるい。殺すことでしかこの巫女は止められない。
「うぁぁぁぁぁぁ!!」
気がつくと私は叫んでいた。
手に結びつけてある鋼糸を操作し、部屋中に配置してあったドールズを一斉に攻撃させる。
360°全天攻撃。
弾幕ごっこでは禁じられている不可避の攻撃だ。
まったくもって優雅じゃない。まったくもって優美じゃない。
けれど、私には余裕がなかった。
全力中の全力。いつもは完全に敗北してしまうのがいやで出し切っていなかった全力を出してでも霊夢を止めなくてはいけなかった。
そうしなくちゃならないと私自身が決めた。
だっていうのに、
「夢想―――」
霊夢の手の中の符が七色に光る。その輝きを目にしたのがアリスの最後だった。
「―――封印」
霊夢の一撃にアリスの頭部が爆ぜる。ビチャリ、と血肉がまき散らされその一部が霊夢の顔にもかかる。
それで、勝負は付いた。
弾幕ごっこではない本当の殺し合い。
命を喪ったアリスの身体はがくりと膝をおり、ついでそのまま何の支えもなく無残に玄関の床の上へ倒れ込んだ。
寸前まで霊夢に襲いかかろうとしていた人形たちもまた制御を失って床へ落ちていく。
それらを興味なさげにに、一瞥することなく霊夢はもうアリスが動かないことを確認すると魔理沙を探すために家の奥へと入っていった。
「魔理沙。ああ、ここだったのね」
「………」
三つ目の扉を開けたところで霊夢は魔理沙を見つけた。
どうやら先ほどの争いで眼を覚ましていたようで、ベッドの上で身体を起こしてじっとしている。
「久しぶりね。元気…そうとは言い難いかしら」
「………」
ベッドの上の魔理沙に視線を向ける霊夢。
うすいブラウスを着せられた魔理沙の姿はとても痛々しかった。
手足は中程でなくなっており、まるで枕か人形のよう。
物扱い、ね、と霊夢は内心で毒づいた。
「まぁ、身体は永琳にでも治して貰えばいいわ。もう、終わったから」
「…終わったってなんだよ」
そこでやっと黙りこくっていた魔理沙は口を開いた。憎しみと怒りを込めた声で。
「終わったのよ魔理沙。貴女は今から外に出られるし明日からは自由を感じることもできる。明後日には空を飛ぶことだってできるかもね」
「違うよ。私が聞きたいのはそう言うことじゃなくって…アリスの、アリスのことだよ」
「………」
「どうしたんだよ。終わったって何がだよ。アリスは、アリスはどうしたんだって聞いてるんだよ!」
言葉に嗚咽が混じり始める。
もう、分かっているのだろうにソレが理解できなくて理解したくなくて心を軋ませているのだ、魔理沙は。
その魔理沙にかけるべき言葉を持っていなかった霊夢はまっすぐに、事実だけを口にした。
「死んだわ。私が殺したの」
「うぁぁぁっぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」
獣のような、咆吼。窓ガラスをビリビリと震えさせるほど魔理沙が叫ぶ。
「何でだよ! 何で殺したんだよ! このッ、クソ…ッ!!」
「貴女を助ける為よ。怪我の治療だなんて言って貴女をそんな格好にして閉じ込めておいたアリスはもう退治されるべき妖怪―――心の壊れた異常者だったわ。ああやって幕を引くしか―」
「黙れよ、霊夢!」
一括。鋭い怒声は霊夢を射貫くほど。ベッドに近づいていた霊夢の足が止まる。
「ああ、確かに…アリスは壊れていたさ。多分、私が怪我をしたからだろうな。けれど、だからって殺すことはなかったじゃないか。そんなことをする必要は絶対になかった。だって、最近は優しかったんだぜ、アリス。前みたくものすごく酷いことはしなくなった。そりゃ、ちょっとは今日もしてきたけれど。けれど、だんだんと、だんだんとまともになってきていたんだ!
だから、もうちょっとで、もうちょっとでアリスを治せると思ったのに…」
ひぐっ、うぐっ。魔理沙は嗚咽を漏らし肩を震わせ歯を食いしばり大粒の涙を流す。それでも感情を、考えを吐露せずにはいられなかった。
「魔理沙、貴女…」
霊夢は魔理沙に向かって手を伸ばしかけて…止めた。
理解したのだ魔理沙のキモチを、魔理沙の考えを。
アリスは大怪我を負った魔理沙を看病していた。
ソレが終わるのが嫌で看病ごっこを続けようとした。
児戯のような倒錯じみた歪んだ介護生活。
けれど、そこから本当に介護をしていたのはアリスではなく介護される側の、手足のない魔理沙だったのだ。
善悪の判断もなく自分の思うがままに行動しようとしていたアリスを従順な振りをしながらゆっくりと普通の人としての尊厳を取り戻すように、考えながら、耐えながら、魔理沙は自分の躰が傷つくこともいとわずに少しずつまっとうになるように接していたのだった。
この狂った共同生活を終わらせるために。
昔みたいに普通の仲に戻るために、魔理沙は一人、アリスに献身していたのだった。
「うぁぁぁぁぁぁぁ、アリス! アリス!」
アリスと魔理沙。
その二人の関係は片方が歪んでいるからこそもう片方も歪み、そして、もう片方が真っ直ぐだからこそもう片方が歪になってしまった。
そんなぎこちないけれど、いつかはねじれた紐のように自然と絡まり合う、そんな関係だったのかも知れない。
もう、終わってしまったことだけれど。
「………後で迎えに来るから」
ベッドの上で稚児のように、いや、あるいは老人のように泣き続ける魔理沙に霊夢はそんな言葉しか、かけることが出来なかった。
踵を返して後ろ手にドアを閉め、その場にへたり込んでしまう。膝をかかえ、霊夢もぐずりと鼻を鳴らした。
それから暫くしてバリンというガラス製品が砕け散る音が部屋の中から聞こえてきた。
「魔理沙?」
急いで立ち上がりドアノブを回して扉を開けようとする霊夢。
けれど、どうしてもそれが出来なかった。
ドアノブはしっかりとつかんでいるのに震える手はまるで神経を切り取ったみたいに霊夢の意志には反応してくれなかった。
「な、何したのよ魔理沙。返事しなさいよ。ねぇ、手足が無くったって返事ぐらいは…」
「無駄よ霊夢」
と、唐突に廊下の向こうの闇の中からそんな声が聞こえてきた。
霊夢が視線を向けるとぬっと闇の中から生まれてきたかのように、八雲紫がそこから現れた。
「無駄って何よ」
怒りを込めた声で聞き返す。
「何、リプレイ? 面白くないわね。まぁ、乗ってあげるけれど」
「巫山戯ないでよ。何よ、無駄って。何が、魔理沙の何が無駄だって言うのよ!」
つかみかからん勢いで怒鳴り散らす霊夢。その光景は何処かで見たものだった。
「死んだのよ。自殺したの」
だから紫は言葉の通りそれに乗ってあげた。
淡々と、事情を説明するように。先ほどの霊夢の真似をするみたいに。
「部屋の中にガラス器具が置いてあったから、それで自分の首を刺したみたいね。即死でしょうね。痛みも感じないほどに」
「そんな…、クソ! 畜生! なんで、なんで、そんなことを…ッ!!」
歯を食いしばり、握り拳を作る霊夢。
強く締めすぎた拳は真っ赤に染まり、そして、指の間から血が流れ出始めた。
「言葉にするとえらく陳腐になってしまうけれど―――これが愛、というものなのかも知れないわね」
「何よソレ! まだ巫山戯ているの、紫!」
怒りの余り霊夢は紫の胸ぐらをつかみあげる。
けれど紫は何の表情も浮かべず、小さくため息をついただけだった。
「そうね。誰も彼もが巫山戯てロミオ&ジュリエットの真似事をしたみたいね。つまらない、つまらなくて嫌になる終わりだわ」
「………」
霊夢は言葉を失いゆっくりと紫から手を放した。
けれど、行き場をなくした感情は早々に晴れるものなどではなく、
「畜生!!」
強かに魔理沙とアリスの寝室の扉を蹴りつける事しかできなかった。
これでこのお話は終わり。
帰り際、霊夢は火が灯っていたカンテラを一つ、床に投げ捨てておいた。
今では魔法の森のその位置には何もなくただ青々と茂る雑草の間に黒く焦げた柱―――
長いものと短いものが一本ずつ、残っているだけである。
END
三作目〜
二作目の続き的な何か
サケフレークを昼飯に食べた後、電卓を叩いていると続きを思いつき、
更に神主リスペクトで空きっ腹にLABEL5(スコッチ)を流し込みつつ書き上げました。
むしろ、コレが書きたいが為の前編。
10.03.29追記>>
沢山のコメントありがとうございます。
コレで新入りとして認められてきた…かな。
5さま>>それはストックホルム症候群だよ
今、そんな心理状態があることを思い出しました。いや、魔理沙は純愛ですよ。
sako
作品情報
作品集:
13
投稿日時:
2010/03/27 16:27:40
更新日時:
2010/03/29 22:55:38
分類
ヤンデレアリス
アリ魔理
四肢切断
浣腸プレイ
ブチギレイム
愛って怖いな。
あとアルコールも。
それはストックホルム症候群だよ
少し前までの殺され役も好きだけどこういうのも大好き
愛故に…
後、何と無く、霊夢には愛を理解出来ない印象がある。
献身的だったのは魔理沙だったんだな
これは魔理沙がアリスに対して一片の愛も持っていなかった場合、彼女はいつでも自殺ができた
アリスとのこの児戯を自ら幕を引くことができた、ということでもあるのでしょうから