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『カゴメカゴメ』 作者: 群雲

カゴメカゴメ

作品集: 13 投稿日時: 2010/04/01 14:00:08 更新日時: 2010/04/01 23:00:08
呪われたこの力が私の居場所を告げていた。寂しくなんか無い、いつでも哀しさと一緒だから。

咲夜 「お嬢様、夕飯をお持ちしました」

哀しくなんか無い、今はもう感情なんて無いから。

咲夜 「今日のメインは鳥です。名称はわかりません。でも多分片仮名のオシャレなヤツです」

咲夜 「……鳥って不思議ですね。こんなちっぽけな翼で空を飛ぶなんて」

私のほうがよっぽど立派な翼を持っている。

咲夜 「まあ、無駄な争いを続ける人間のほうが不思議ですかね?」

それにも関わらず私は空を飛ぶ事は出来ない。この狭い地下室では、広い世界を生きる鳥と違い羽ばたく事など出来ないだろう。

咲夜 「食べ終えたらいつも通り皿は扉の前に置いといて下さい。後で取りに参りますので。それでは、私はまだ仕事が残ってるので」

狭く暗い地下室の中で、いつ出られるのだろうとただ自由を求めるフリをした。

空を飛び立てる翼を持ちながら

全てを眺め回せる目玉を持ちながら

全てを掴める両手を持ちながら

どこへでも行ける足を持ちながら

臆病な心が、それを阻んだ。

そろそろ夜明けも近い晩、静かに手を握りしめた。

私の翼は、どこへ飛立って行ったのだろう?

私の目玉は、なぜ後ろを見ているのだろう?

私の両手は、なにを掴もうとして行ったのだろう?

私の足は、どこへ歩いて行ったのだろう?

私の心は、何を想っているのだろう?





かごめかごめ 籠の中の鳥は いついつ出やる 夜明けの晩に 鶴と亀が滑った 後ろの正面だあれ?
さようならさようなら、こんなに遠い異国の果てでお別れするなんて、本当に辛い。

数々の音楽パロディ、ssですら無いただのネタの投稿大変失礼しました。

そして今まで読んで下さって本当に有難うございました!

生も死も、全てペテン!
群雲
作品情報
作品集:
13
投稿日時:
2010/04/01 14:00:08
更新日時:
2010/04/01 23:00:08
分類
短編
1. 名無し ■2010/04/02 13:26:55
?・・・??・・・ああ、そういうことか。
2. 名無し ■2011/01/13 13:46:52
地下室のお嬢様にカタカナのオシャレな鳥を料理して出したんですね
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