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『カゴメカゴメ』 作者: 群雲
呪われたこの力が私の居場所を告げていた。寂しくなんか無い、いつでも哀しさと一緒だから。
咲夜 「お嬢様、夕飯をお持ちしました」
哀しくなんか無い、今はもう感情なんて無いから。
咲夜 「今日のメインは鳥です。名称はわかりません。でも多分片仮名のオシャレなヤツです」
咲夜 「……鳥って不思議ですね。こんなちっぽけな翼で空を飛ぶなんて」
私のほうがよっぽど立派な翼を持っている。
咲夜 「まあ、無駄な争いを続ける人間のほうが不思議ですかね?」
それにも関わらず私は空を飛ぶ事は出来ない。この狭い地下室では、広い世界を生きる鳥と違い羽ばたく事など出来ないだろう。
咲夜 「食べ終えたらいつも通り皿は扉の前に置いといて下さい。後で取りに参りますので。それでは、私はまだ仕事が残ってるので」
狭く暗い地下室の中で、いつ出られるのだろうとただ自由を求めるフリをした。
空を飛び立てる翼を持ちながら
全てを眺め回せる目玉を持ちながら
全てを掴める両手を持ちながら
どこへでも行ける足を持ちながら
臆病な心が、それを阻んだ。
そろそろ夜明けも近い晩、静かに手を握りしめた。
私の翼は、どこへ飛立って行ったのだろう?
私の目玉は、なぜ後ろを見ているのだろう?
私の両手は、なにを掴もうとして行ったのだろう?
私の足は、どこへ歩いて行ったのだろう?
私の心は、何を想っているのだろう?
かごめかごめ 籠の中の鳥は いついつ出やる 夜明けの晩に 鶴と亀が滑った 後ろの正面だあれ?
さようならさようなら、こんなに遠い異国の果てでお別れするなんて、本当に辛い。
数々の音楽パロディ、ssですら無いただのネタの投稿大変失礼しました。
そして今まで読んで下さって本当に有難うございました!
生も死も、全てペテン!
群雲
- 作品情報
- 作品集:
- 13
- 投稿日時:
- 2010/04/01 14:00:08
- 更新日時:
- 2010/04/01 23:00:08
- 分類
- 短編