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『エリア888』 作者: 木質
人物紹介
【八雲紫】
恋愛したいお年頃の少女(ババア)。年のせいか『グリーングリーン』の曲が何番まであったかすぐに思い出せなくなった。
【八意永琳】
数億年前に婚期を逃した乙女(ババア)。うそ臭い円周率を延々と言うことが出来る。仕事柄、薬品臭い。
【八坂神奈子】
昔に神様間でゴタゴタがあったせいで、まともに恋愛したことがない女の子(ババア)。『完熟マンゴー』という言葉を聞くとほのかに顔を赤らめる。
【八雲藍】
紫の忠実な式だったが、理不尽な理由で何度も傘で頭を殴られたため、性格がひん曲がった。過去に南天竺の国を物理的に傾けたことがある。
紫「はー。恋愛したいわ」
藍「・・・・・・」
紫「恋愛したいわ」
藍「・・・・・・」
紫「恋愛したい」
藍「・・・・・・」
紫「恋愛」
藍「・・・・・・」
紫「聞けよ」
藍「あ、起きてたんですか紫様?」
紫「寝言じゃないからねコレ」
藍「なんでまた?」
紫「ほら。私もいい歳じゃない? 幻想郷の維持も大分楽になったから、もう身を固めてもいいかな〜〜〜・・・なんて?」
藍「体中の関節がすでにガチガチに固まっているのに、これ以上身を固めてどうするんですか? 立ち上がるたびに膝がパキパキ鳴るの知ってるんですよ」
紫「もうっ! 主人が素敵な相手を見つけて第二の人生を歩もうと考えているのに。応援しなさいよ」
藍「言っときますけど、こっちは紫様の式になった瞬間からとっく第二の人生ですからね。生きながらにしてコンピューターの人生ですからね」
紫「・・・・・・・」
紫「とりあえず、出会いが欲しいから合コンをセッティングして頂戴。霖之助さんに連絡を」
藍「以前、香霖堂の店主に頼んで失敗したのにですか? また同じ目に遭いますよ」
紫「だってそこそこ親しい男の知り合いなんていったら・・・・・霖之助さんでしょ? 魂魄妖忌でしょ? あと・・・・えーと・・・・」
藍「もうお一人いるじゃないですか?」
紫「誰?」
藍「西行妖」
紫「哺乳類ですらない。そもそも男?」
藍「お似合いだと思います」
紫「黙れよ」
紫「この手紙を届けてきて」
藍「どなたにでしょうか?」
紫「八意永琳と八坂神奈子。合コンの誘いよ」
藍「わかりました。それでは行ってまいります」
紫「行ってらっしゃい」
藍「ときに紫様」
紫「なにかしら?」
藍「道中、お腹を空かしたヤギが居たらこの紙をあげても・・・」
紫「よくないから」
■永遠亭■
鈴「しっしょー」
永「どうしたのうどんげ?」
鈴「八雲さんからお手紙が」
永「今、ゾナハ病の特効薬作ってるから手が離せないの、読んでちょうだい」
鈴「えーと、これは合コンのお誘いみたいですね」
永「数は?」
鈴「3対3のようです。あと一人は守矢神社の神様が同席なさるそうです」
永「男は?」
鈴「これから集めるようです」
■香霖堂■
藍「というわけで、合コンを企画してください」
霖「断る」
藍「でしょうね」
霖「・・・・・・知り合いに声かけても露骨に嫌な顔するから誘い辛いんだよ」
藍「だからって前回、大なまずと大ガマ連れて来るとか頭イカれてるんじゃないですか?」
霖「もう雄なら何でもいいと思って」
藍「究極ですね」
霖「頼むから他をあたってくれないか」
■人間の里、某居酒屋■
紫「ごめんなさいね。せっかく来てくれたのに」
永「いいのよ。どうせ今夜は暇だったし」
神「女だけで飲むのもオツなもんさね」
藍「ここの席だけ浮きすぎだろ。変なオーラでこの三人よりも向うの景色が蜃気楼のように歪んでる・・・・まさにエリア888(ババア)」
紫「結婚したいわ〜〜」
永「したいわねぇ」
神「焦るね・・・・・そろそろお肌の曲がり角だし」
藍「曲がり角ではなく、最終コーナーを曲がったラストの直線100mです」
紫「あ、そうそう。こないだ知り合いが若い男と結婚したって連絡が来たのよ。ソイツ結構な年齢だったんだけど」
永「それは興味深いわね」
神「詳しく聞こうか」
紫「なんでも職業妖怪退治の男に負けて、そのまま嫁に娶られたって・・・・・」
永「は?」
神「なんだいそれは?」
紫「調べたら。妖怪退治屋が退治した妖怪を娶る記録って意外とあるのよ」
永「確かに神話でもそんな話が結構あるわね。マイナーな昔話なんかでも良く聞くエピソード」
神「ここの里にも妖怪退治を生業にする一族の末裔が沢山いるらしいね。こないだ布教から帰った早苗が言ってたよ」
紫「というわけで、退治されてきます」
永「いやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいや」
神「待て待て待て待て待て待て待て待て待て待て待て待て待て待て待て待て待て待て」
紫「ごめんね。私だけ妖怪で」
永「じゃあ私も妖怪になる。この年まで生きてたらもう妖怪みたいなモンよ」
神「神様だって言い方を変えれば妖怪みたいなモンさね」
藍「どちらかというとモンスターかクリーチャーです」
紫「早く私たちを襲ってくれるナイスGUYが現れてくれないかしら?」
藍「それはもうキチGUYです」
永「あ゛?」
神「あ゛?」
紫「さっきから黙って聞いてれば。やんのかコラ」
藍「まさに老GUY」
紫「処分してもいいかしら?」
藍「先に処分されるのはアナタたちです。賞味期限的な意味で」
神「紫の式だからって容赦しないよ」
永「表でろや」
■人間の里、某路地裏■
紫「ぎゃん」
永「ぐほっ」
神「がはぁ」
藍「九尾をあまり馬鹿にしない方が良い」
永「永夜のときはこれほど・・・」
神「いつからこんなにも強く」
紫「そんな、私が打ち込んだ式にない動きをするなんて」
藍「ある人の手によって私はパワーアップしたのです。そのお方に掛かれば、私のプログラムをより高性能にすることなど朝飯前なのです」
神「何者だそいつは?」
藍「あなたの良く知る人物ですよ神奈子殿。早苗さんもこの方は良くご存知のはず・・・・・・ではヒントです」
神「ヒント?」
藍「その方は結婚経験があります。あなた達と違ってね」
藍「そして“ある人物”と共に大勢の民衆を導いた過去があります」
藍「ファーストネームは『ス』から始まります」
神「私と早苗が良く知っていて、かつて誰かと民衆を治めた? しかも結婚も経験してて名前に『ス』だって?」
永「しかもアナタの高度な式に干渉できる力を持つ者」
紫「そんなの一人しかいないわ」
神「ああそうだ」
神「諏訪・・・」
紫「スティーブン・ジョブズよ」
永「スティーブン・ジョブズね」
藍「その通りです」
神(ええ〜〜〜)
■八雲邸■
藍「最近、里で開かれる結婚式で。花嫁が投げたブーケが神隠しに遭うという事件が頻発しています」
紫「日本で西洋かぶれなことするから、きっと罰があたったのね」
藍「あなたがスキマでギッたんでしょ?」
紫「・・・・・・」
藍「顔を背けるな。いい年こいて恥ずかしくないんですか?」
紫「いい年だからよ・・・」
藍「?」
紫「いい年だから!! ブーケがッ!! 欲しいのよ!! 藁にでもッ!! 縋る!! 思いなのよッ!!!」
藍「・・・・・」
紫「ぅぅ・・・・・・・・グスッ、グスッ・・・・・・・・カップルとか・・・・・マジしね・・・・」
藍「紫様」
紫「ズズッ・・・・ぁによぉ、もう、グスッ・・・・ほっといて、ちょう。だい・・・ンン゛」
藍「行きましょう。ブーケを手に入れに」
紫「え?」
■人間の里、某施設■
藍「いまこの建物で結婚式が開かれています」
紫「でも私たち部外者よ」
藍「今回は人間の男と妖怪の娘のカップルなんです。異種族の結婚式は久しぶりです。幻想郷を管理する身として、それを祝福しに来たというのを口実にしましょう」
紫「さすが藍ね。インテル入ってるだけあるわ」
永「待ちなさい」
紫「!?」
藍「!?」
永「そのブーケトスに私も参加するわ。つまり敵同士よ」
紫「あんたが参加する口実なんて・・・」
永「今回。できちゃった結婚なのよ。産婦人科医は私なの」
藍「なんと、永琳殿が産婆を」
永「産婆じゃないから。産婦人科医だから。そこ間違えると殺すぞ」
神「おやおや。知ってるやつらがいるじゃないか」
紫「神奈子まで!?」
永「どうして!?」
神「娘の方が妖怪の山出身でね。そのツテさ」
藍「奇しくもまたこの三人が揃った・・・・・・・つまりエリア888(ババア)。売れ残りのバミューダトライアングル」
紫「スキマは使わない。この身一つで手に入れる」
永「それでこそ張り合いがあるわ」
神「上等さね」
藍「なんというにらみ合い。まるでバスケットゴール下の攻防。始まる前から激しいリバウンド合戦」
紫「ディーフェンス、ディーフェンス」
永「ディーフェンス、ディーフェンス」
神「ディーフェンス、ディーフェンス」
藍「まあ。今回は和装だからブーケ投げとか無いんですけどね」
紫「・・・・・」
永「・・・・・」
神「・・・・・」
■人間の里■
紫「あら。こんなところに映画館が建ってるわ」
藍「最近できたみたいですね」
紫「恋愛ものを今日は上映してるみたいね・・・『東方純恋慕』か」
藍「同時上映で『東方任侠伝』がありますね。ヤクザものです」
紫「恋愛ものを見て帰りましょう」
藍「了解しました」
■映画館内■
永「ポップコーン旨すぎ。塩とかもう麻薬の領域。合法ドラッグに認定するわ・・・・あっ、歯の裏に薄皮が張り付いた、まずい取れない」
神「え? 『盛り上がった頭のせいで後ろの人が見えない』?」
紫「ちょっとあなた。そこ私の肘掛けですわよ」
藍「図らずしも幻想郷三大お蔵入り女優が揃った・・・それ即ちエリア888(ババァ)。映画が始まるより先に年増園が開演してしまった」
■上映開始■
藍「なるほど“同時上映”と」
紫「スクリーンを縦に区切って『東方純恋慕』と『東方任侠伝』を同時に流すとか・・・花映塚かよ」
永「右の画面では若いカップルが波打ち際、水しぶきで二人は濡れて」
神「左の画面では若頭と舎弟が命の瀬戸際、血しぶきで二人は濡れて」
藍「館長でてこいや」
■ 湖 ■
橙「たくさん釣れましたね藍さま」
藍「これだけあったらマヨヒガの猫たちも大喜びだ」
橙「それにしてもこの辺りには妖精さんが沢山いますね」
藍「ここの何割かは、人間に捕まってうっぷん晴らされてるんだろうか」
橙「?」
藍「なんでもない。帰ろう」
橙「はい・・・あ。藍さま、あそこに大きな妖精さんがいます」
藍「え、あ。うん?」
?「・・・・・」
藍「橙、私はこれから違う用事があるから別行動だ」
橙「はーい」
藍「おい」
?「・・・・・・」
藍「そんな恰好で何してるんですか紫さま」
紫「私は紫ではありません。ただの妖精です」
藍「背中に透明なプラスチックの板つけて、ティンカーベルのコスプレしやがって」
紫「ようそこエルフ・ヘルム(妖精郷)へ」
藍「エルフ・ヘルス(妖精イメクラ)の間違いだろ」
?「きゃーー人間が木に仕掛けた鳥もちに、大事な羽がくっついたわーー。レイプされるーー」
藍「なにしてるんですか永琳殿」
永「私は永琳ではありません。ただの妖精です」
藍「そんな薬品臭い妖精がいるか。しかもお前もティンカーベルかよ」
?「うわーー人間が仕掛けた妖精捕獲用の罠につかまってしまったーー。妊娠させられちゃうーー」
藍「神奈子殿まで」
神「私は神奈子ではありません。ただの妖精です」
藍「そんな丈のスカートで恥ずかしくないんですか? R指定じゃなくてグロ指定されますよ」
藍「ここでもまたエリア888(ババア)か」
藍「というか、やるならもっと幻想郷の妖精らしい恰好してください」
紫「そもそも妖精らしいとかどんな衣装よ?」
藍「いい質問です。ちょうどこちら側に向かって妖精が飛んできてる妖精がいるでしょう? 彼女をごらんください」
藍「露出度の少ない落ち着いた服」
藍「六枚の羽」
藍「幼い顔立ち」
藍「紅魔郷の2面中ボスを彷彿とさせる可愛らしい髪型」
?「あの、すみません」
藍「うおっ。話しかけられた」
?「アリス・マーガトロイドという女の子のお家はこちらの方角であってますか?」
藍「あれ、あなた神綺様?」
紫「・・・・・」
永「・・・・・」
神「・・・・・」
なんだかんだで、藍さまと三人は可愛い女の子だと思います。
最近。「」だけのSSが多いので便乗して書いてみた。
セリフとセリフの間に文章を挟まないと落ち着かないです。
木質
- 作品情報
- 作品集:
- 13
- 投稿日時:
- 2010/04/03 05:08:01
- 更新日時:
- 2010/04/04 17:17:28
- 分類
- 八雲
- 八意
- 八坂
- 『888』と書いて『ババア』と読む
音声絶対ヤバイ具合に混ざってるだろw
カバディカバディカバディ!!
さすが魔界神様!
ピラミッドパワーの逆みたいに
eratohoJのことかーーーーっ!
メディでコロンビーヌ妄想できました。有難うございました