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『私が恋した幻想郷-後-』 作者: 神酒
自設定とかあるので「ぼくの恋した幻想郷」しか愛せない人はALT+F4を何度か連打する事をおすすめします。
前半で懲りた人は勝手ながら作者回避という方法をお薦めします。初めに名前を確認する事で作品ページを開かない、という画期的な方法です。
前半の続きです、言いたいのはこっちだけだけど多分後半だけだとさっぱりな気もします。
0-c
「ふむ……、それでこれがその文献、というわけだな」
「ええ、当時書かれた独白、を御阿礼の子が何度か編纂したものがこれです」
「この[*2]八雲紫は少女というのは?」
「私にはよくわかりませんが。最重要項目だそうですよ」
「あぁ、そうか」
軽く溜息をつきつつ書を閉じた。上白沢慧音は、この幻想郷の歴史を知っておきたい、と思い稗田家に訪れていた。
残念な事ながら御阿礼の子は転生していない周期らしく、直接話を聞く事はかなわなかったが、稗田家の家主にお願いしたところ
快く当時の資料や幻想郷縁起という妖怪の事を記した記録があったのでありがたく拝見させて貰ったのであった。
「これが当時の八雲紫、と人里の関係か」
「そうなりますね」
「関係は良好……といった感じか、これを見る限り」
「ええ、そうだったみたいですね。一部の人間は崇拝していたようですよ
息苦しい世界から救ってくれた、恩人だと何度も言っていたそうです」
「まぁ、完全に0の状態から里を作るなんて簡単な事ではない。色々八雲紫の手助けもあってここまで発展する事になったのだろうな
まともな道具も持ちださなかったようだし」
「ええ、当時の人里の写真はありますが、木造建築でしたから、……まぁこれは推測ですけどね
石器から手作りした可能性だってあります」
「それが今では……か」
「ええ、私は御阿礼ではないですが今の世に御阿礼として生まれる事ができなかった事を、御阿礼ではない事を残念に思います
それだけこの最近の変化は著しいものでしたからね」
「ああ……」
私はその事件には直接的には関わっていないから詳細は知らない。
ただし間接的に、里の人間という立場、そして半分妖怪という立場で傍観を続けていた。
その結果が、人里の分裂であった。自分に出来ない事はあったのだろうか、と思うのは過ぎてしまった事を
悔やむ気持ちで今更なのだろうか。悔やむくらいならどうして当時から関わらなかったのか、と自分を責めるばかりである。
「そして、恐らく今後御阿礼が転生する事はない」
「そう、なるのか?」
「ええ。必要がなくなってしまいますからね。去った人間にこそ必要なものだったんですよ、幻想郷縁起は。
後残っている者は妖怪、八雲紫に心酔するものと、全ての妖怪に怯えるもの。これではいくら妖怪の脅威を書こうが意味がありません」
「そうか、残念だな。それは」
「そうですよ、こんな時くらい閻魔様も気を利かせてくれれば……っと、おっと。くわばらくわばら」
「閻魔様はなんでもお見通しだからな」
「うぅ、この事は御内密に……しても意味ないのでした、やだなぁ……地獄に落とされたらどうしよう」
「そのくらいで地獄に落とす程、閻魔様は単純ではないよ。思慮深い方だ。では私はこれで」
「あ、はい。お疲れ様でした、慧音さんはこれからどうするんですか?」
「どうもしないさ、私は私のまま。これからも教師の真似事をしたり、暇な時には何か書いたり、いなくなった村人を
偲んだり、そのくらいかな」
「そうですか、頑張ってくださいね」
「お互いな」
彼女とはそこで別れた。
あの文献が書かれた当時から何年の月日がたっているのだろうか
具体的な年号はしるされていなかったが御阿礼の転生周期というのは知っている、計算するに結構な年月はあったように思う。
その間で、八雲紫と人間達の間には溝が出来てしまった。とそう考える。
それも当然だ、人間は年を重ね、世代を超えるうちに当時の記憶をなくしてしまう。
新しい世代が教えて貰った事を更に新しい世代に伝えて、その世代が更に……を繰り返していけばどうしようもないのだ。
洗面器の中に血液を入れ、風呂釜の中のお湯と混ぜる。そのお湯を洗面器で掬い、新しいお湯に混ぜる。
いつか血の臭いすら残らなくなるだろう。色なんてとうに失われているかもしれない。
幻想郷には色んな人種、人種といっていいのか怪しいが人妖から妖精、仙人やら鬼やらたくさんいる。そしてそれは増え続けていた。
里の人間達、山に住む妖怪達、そのあたりをふらつく妖精や妖怪。色々存在するのだ、その間でどんな確執が生まれたのかわからない。
どうしてこんな事になってしまったのか、慧音は浮かない気持ちで考える。
初めのうち紫と里の人間の関係は良好だった。紫は人里を気遣い、里の人間も紫の言う事には従った。
それがいつからだろうか、人間が妖怪を恐れなくなり、妖怪が弱体化していった。そしてその状況を憂いた紫は里の人間の増長を
なんとか止めようとした。
しかし、その時、既に人里は、そして人の心は紫の手を離れてしまっていたのだ。
その現実が、紫が手をこまねき、妖怪は文句を垂れ、里の人間は理不尽だとわめく。
紫の苦渋の決断、その結果が今の里の分断であった。
一体誰が悪かったのだろうな、慧音はひとりごちる。
言い分は立派だけど努力をせず、ただ自分の力が弱るのを嘆く、一般の妖怪。
妖怪を怖がらず増長し、幻想郷を我が物顔で消費していった人里。
人里と一般の妖怪達の和解をついに為せず、強硬手段に出た幻想郷の創造主、八雲紫。
無関係を装って変わらず生活していた山の妖怪。
誰が悪いわけではない。そんな事はわかっていた。
妖怪は自分達の幻想郷の先を考え、八雲紫に訴えた。
人間は自分達が過ごしやすいように、そして人里を盛り上げる事は幻想郷を盛り上げる事だ、と信じていた。
そしてそれもまぎれもない真実だった。
八雲紫は自分達の幻想郷の為に人間と妖怪の間にたち、必死に戦った。なんとかいい方法はないかと策を巡らせた。
山の妖怪は自分達の幻想郷がまさかこんな大事になるはずはない、と信じ切っていた。
慧音はやるせない気持ちを抱えながら、人が少なくなった人里を眺めた。
「そうか……もうすぐ祭りか」
いなくなった人間は大きい。もしかしたら以前のような活気のある祭りにはできないかもしれない。
しかし、精一杯を尽くそうと。そう、いなくなった里の人を思うと自分達が盛り上げなければならないのだ。と私は思うのであった。
その夜、私は夢を見た。
夢の中ではそんな問題なんて起こってなくて、人里の人間は幻想郷を去っていなくて、一般の妖怪達も山の妖怪達も混ざってふらふらと祭り会場を歩き
楽しげに屋台を回り、飴菓子を頬張り、太鼓を囲んで踊りを踊っていた。
人妖のパワーバランスの問題はとうの昔に解消され。スペルカードルール、という方法でしこりのない形でもめ事を解消しているのだ。
なんて、都合のいい夢だろう。しかしそれはまぎれもなく幸せな光景で、その幸せに混ざりたい私がいて。
花火の音が聞こえた気がした。
激情で書いたら前半で数時間かけたのに後半一時間ちょいで出来た。
誤字とか文法的におかしかった点あれば指摘してくだされば頑張って直します。
わかった人は…いないだろうなぁ。私が下手なので。最近話題によく昇るへたぴぃながらも政治風刺"風"です。ごめんなさい友愛しないでください。
前半は風刺になってないので分けました。慣れない人が無理に風刺風読みものにしようとするとこうなるよっていう一例。
でも前半も前半として読みものとして成立していればいいなぁ、と強く願います。
きっと最初から悪くなろうと思ってなった政治家なんていないと思うのですよ。どこで曲がってしまったのでしょうね。最近の話題は胸が痛い事ばかりです。
まぁ、でも。学生の頃のうろ覚え知識ですけど、よくしようと思って失敗した結果ってあるんですよね。
きよみずの きよきにうおのすみかねて もとのにごりの たぬまこいしき …だったかな。寛政の改革。
まぁ。あんまり政治話題すると。そうかそうかとか言われて泣いちゃうのでこのくらいで。
IFストーリー。実際の日本が内部崩壊なんてしない事を心から願っています。
もし気力があったらその時中編作ります。読み返したらなんか後編が打ち切りエンドっぽくて自分で吹いてしまったので。
>あまりにふざけたSSにより気分を害された等の苦情は、
>(あくまでそのSSの感想として)コメント欄や作者様本人のサイト等に直接お願いします。
と規約にありますが。苦情の方は勝手な言い分ながら「本人のサイト」でいってくださると、メンヘラを患っている私としてはありがたい限りです。
一応簡易ではありますがweb拍手とやらを突貫で用意しましたので。それではまた機会がありましたら
神酒
http://clap.webclap.com/clap.php?id=tsubame
- 作品情報
- 作品集:
- 14
- 投稿日時:
- 2010/04/04 14:50:31
- 更新日時:
- 2010/04/04 23:50:31
- 分類
- 八雲紫
- 幻想郷
- 後日談
- 全部アリスが悪い
- ○○党に傾倒しているという事実はありません。
いなくなったってのが何を表すのか…
自分の頭が足りないせいで。
おもしろいSSを見せていただいたお礼に
ノ´⌒`ヽ
γ⌒´ \
.// ""´ ⌒\ )
.i / \ / i)
i (・)` ´(・)i,/
l (__人_) |
\ `ー' /
. /^ .〜" ̄, ̄ ̄〆⌒ニつ 神酒、友愛で
| ___゙___、rヾイソ⊃
| `l ̄
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てっきり違う風刺ものかと思った
もっと廃棄物な意味の
紫でも心の境界までは操れなかったか。