幻想アンダーグラウンド

早速だが幻想郷は技術革命によって崩壊した。
度重なる自然破壊、妖精の突然変異、人間の豹変、
外界で起こったありとあらゆる革命の闇が、一斉に幻想郷を襲ったのだ。
賢者達は、打開策として、地底を改装して「街」を作る事に
より、「もう一つの幻想郷」を作り上げたのだった。
これは、それから何十年後の話である。

彼女の名前は鍵山雛。
かつて妖怪の樹海で厄を集めていた厄神だ。
今は、この都市で泥のような生活を送っている。

この都市「幻想AG」は地底に造られたので太陽は人工太陽である。
もっとも、最近は何故か曇り空が続いているが。
雲は何処からきたのか分からない。一説によると幻想AGの何処かで
人工雲なる物を製造し、それを浮かべているのとか。
街は勝手に作られた「スラム街」の内側にスラム街よりはまだマシな方の
「居住区」、その中心に「都市区」とあり都市区の中心に
「塔」なる建造物が建っている。という構造だ。
塔は空高く伸びており、そこから「幻想郷」へ出る事が出来るらしい。
ずっと前から封鎖されているから、噂の真相を知る事はできない。



今日も雛は見知らぬ男に抱かれる。
それは仕事であって、雛が生きていくには必要不可欠な活動である。
抱かれる前に店から支給された成分不明の薬品の効果によって、
雛の体は火を吹く勢いで体温を上昇させ、精神を昂揚させる。
心臓が明らかに異常なほどのスピードで鼓動を刻み始め、
頭の奥で火花が散り始めている。意識は飛ぶ寸前で、
雛の秘所は既にずぶ濡れだった。下着は下着としての機能を
放棄し、今は溢れ出る愛液を吸い切れずにベッドを濡らす雑巾のようになっていた。
男はその様子を見て、獣のように雛を押し倒すと、下着を引きちぎって
秘部を露出させて、自分の股間に生えた愚息をその膣内に挿れた。
愚息の先をくわえさせると、そのまま一気に奥まで突いた。

子宮口と愚息の先がくっつき、更に子宮を圧迫した。
その一突きだけで雛は身をよじらせる、意識は糸一本で支えているようなもので
、
頭の奥で散っていた火花が更に多くなった。パチパチがバチバチへと
レベルアップ（？）し、心臓が破裂する勢いで鼓動を刻み、この仕事を始めてから
大きくなった胸がびくびくと動くほどだった。
そのまま男はピストン運動を始め、雛を容赦なく責め立てる。
今回の相手はかなり大きい愚息の持ち主のようで、雛の小さな秘部は
裂けてしまうかもしれない程拡げられていた。

雛の乞いを無視して、男は更に腰振り運動を早めた。
まるで嘲笑っているかのように。
それの前には雛は何も言えず、ただされるがままとなった。
どのぐらい愚息と子宮口がキスした事だろう。
男はこれ以上にないスピードで腰を振ると、突然ネジが切れたみたいに
動きを止めた。無論、突然慈悲の心が芽生えた訳ではない。
今度は子宮口をこじ開けようとするかのようにぐりぐりと愚息を
押し込むような動きを始めた。当然、される側の雛にとってはかなりの
衝撃でもあり、その行動が何を意味するのかも分かる。
「出すぞ！雛のナカに溜まりに溜まったザーメン全部出して
　孕ませるぞ！」
男が叫ぶと同時に愚息が膨れ上がり、雛のナカで射精した。
それが、雛の意識を留めていた糸を引きちぎる事となり、雛は絶頂、
つまりはイッた。
ベッドのシーツを掴む腕が強張り、シーツが破けるんじゃないかと
思えるぐらいの力でシーツを掴み、身を跳ね上がらせた。口からは言葉にならない声が出る。
当然、雛は自分の体が透けて見える訳ではないが、自分の子宮に愚息が
精液を注入している事くらいは分かる。
心臓がフィニッシュを決めるがごとく一気に鼓動を早め、火花が
火山の噴火クラスへと変わり、雛の意識を何処かへと吹き飛ばした。



気がつくとすでに相手の男は店を出ていて、テーブルの上には
代金兼チップとして札が数枚置かれていた。
雛は備え付けられたシャワーで体を洗うと、金を持って部屋を後にした。
その眼は虚ろで、まさに死んだ魚のような眼をしていた。
元々死んだ魚のような眼だったが、この生活を始めてから更に
酷くなり、今では本当に死んでいるのではないのかと自分でも
錯覚してしまうほど、死んだ魚の眼をしている。
しかし雛はいつかここから出る事を目標としている。
その為に、彼女は自宅の靴箱の中に、銃を隠している。
その為なら男に何度抱かれても構わない。
いつか、あの頃の幻想郷に帰る為に。

今日も厄神は人間に抱かれる。