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『東方緊縛縄』 作者: sako
その場所が何処にあるのかと問うのは不要だ。そこは何処かと問えるような場所ではないし、いつなどと聞ける存在でもない。運命の系統樹の枝葉の先に生えた白い花、あらゆる次元と百二十度以内の鋭角で接する次元、WTG“World Time Gate”の果て。永遠に広がる闇の中、ぽつりと雫を垂らしたように板間に四畳の畳を広げただけの場所が浮かんでいた。
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畳の上、肘掛けに肘をつき、身体をもたれかけさせながら物憂げにしげどなく、八雲紫は身体を投げ出していた。
手には杯。無色透明の液体が注がれている。
それを一口にあおり、酒気の交じった吐息を漏らす。もはや、地上から失われて久しい神世の代の古酒の香りが広がる。
八雲紫はもう一献と腕を伸ばす。切り裂かれた空間、人知の及ばぬおぞましい“向こう側”から素焼きの徳利の口が差し出され、紫がつきだした杯にとくとくと透明よりなお透き通った液体を注ぐ。杯が満たされたところで徳利は向こう側へとひっこまれた。
もう一口。失われし御技による美酒に舌鼓をうち、酔いが回って赤らんだ顔を綻ばせる紫。その潤いを帯びた瞳は“肴”に注がれていた。
“肴”は円卓の上に置かれた酒盗でも葱と生姜を散らした奴(やっこ)でもなく、板間の上、中空につり下げられた博霊の巫女、霊夢の身体であった。
霊夢の身体を縛るは荒縄。それは無限遠へと伸びている。その先が何にくくりつけているのか、或いはくくりつけられていないのか、人の想像では遠く及ばない。
宙につり下げられた霊夢は目隠しをし猿ぐつわを噛まされ、玉のような汗を浮き出している。
下には幾本の蝋燭。霊夢が身体をよじる度に光源がずれ、霊夢の衣服をはだけさせた身体の陰影を際だたしている。
縛られた口からくもった吐息が漏れだしていた。
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白玉楼、幽々子の寝室。
「っ、だ、だめです、幽々子さま…」
締め切った障子の向こうに浮かび上がる二つの影。直立する幼い身体に放漫な女の影がまとわりついている。西行寺幽々子と魂魄妖夢。夜遊びの最中であった。
「もう、じっとしてなさい妖夢。縛りにくいじゃないの」
後ろ手に縛った縄を左から右へ、身体を一周、二周と回し、再び巡ってきた後ろ手で終端とする。
新たに縄を取り出し、幽々子は微笑むと、それを先に腕を縛った方へと結びつけ、再び縄で妖夢の身体を一巡、二巡とした。今度は上部。
二本の縄に縛られ妖夢の薄い未発達な乳がいびつに歪む。まだ、刺激に慣れていないであろう桜の色をした乳首が頂を突くようにいきり立つ。
「ふふ、可愛い、妖夢」
幽々子はその切っ先につまみ食いでもするように軽く口づけする。
っあ、と顔を赤く、身をもだえさせる妖夢。
二本目の縄を脇の下から下側を通る縄へ通し折り返し、逆の方も同様に縛り上半身の固めは完了した。
更にもう一本の縄を用意し、今度は妖夢の首へ通す。妖夢の荒い息が顔を近づけたことによって幽々子の耳元へかかる。待ち焦がれる少女の熱。その暖かさを想って幽々子も己の花弁を湿らせた。
首に回した縄を先に巻いた胸の上の縄の下へ通し、引っ張り出して二つ、輪を作る。位置を調節して、固い結び目を二つ作る。一つは淫核の上、もう一つは陰口の上になるように。固い結び目をまだ毛も生えていない股下へ通す。無毛の丘は興奮に赤くなり、露を滴らせていた。背中に通した所でもう一つ結び目を作って、先に縛った両腕の結び目で固定する。その際に、勢いよくぎゅっと紐を引っ張りあげる。妖夢の幼い秘裂に縄が食い込む。
「あっ、ああっ♥ 幽々子さ、まぁ♥」
「縛ってる途中なのに軽く達したの? 早い子ね。山女魚みたい」
くすくす、と袖に口を当てて笑う幽々子。
後ろでの結び目に通した縄を腹の上に作った輪に通し、逆側へも走らせ輪で菱形を形作る。下腹部に作っていた輪も同様。尻の上に結び目で折り返し、二つ目の菱をつくる。
「さ、完成よ妖夢」
最後に腹の上にもう一週、縄を巻き、背中で固く蝶々結びをして細工は終わった。
障子越しに差し込む月光と二人の荒い吐息に揺れる蝋燭だけが光源の寝床。薄い光りに亀の甲をあしらった縄姿の妖夢が浮かび上がる。
「さぁ、その格好で奉仕しなさい、妖夢」
両足を開き、着物の裾を持ち上げてみせる幽々子。下には何も穿いておらず、色素の薄いの茂みが淫液に蒸れていた。
「は、はい…幽々子さま」
むせ返る淫臭に喉を鳴らした妖夢は縛られたままの格好で跪き幽々子の秘所に顔を埋めた。
白玉楼の夜は始まったばかりだった。
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「それじゃあ、先生さようなら〜」
赤い夕日が差し込む寺子屋の教室。手を振って別れを告げる生徒に上白沢慧音は応えて手を振り、後ろ姿を見送った。とてとてと足早に廊下を駆け抜けていく幼子たち。今日の受業が終わったところだ。
生徒の姿が見えなくなるまで手を振っていた慧音は静かになった教室を見回し、誰も残っていないことを再確認した。壁に張り出された習字。黒板の消し忘れ。日直の名前を書いた札。箒が突っ込まれた金物のバケツ。それらを愛おしげに見て回り、最後に慧音は先ほどまで生徒が座っていた椅子の一つに手を触れた。背もたれに、そこに生徒がいるように優しげに手を触れる慧音。
「んっ♥」
と、甘露の吐息が漏れた。
「………誰もいないわね」
もう一度、教室を見回し、廊下の向こうにまで目線を向け、人の姿がないか探す慧音。その様は先ほどとは違い、何処かこそこそとした様子を思わせた。
そうして、人影一つ見あたらないことを確認すると慧音は薄く、けれど荒々しく呼吸し、自らの服の裾を持ち上げた。
露わになる白い太腿。そこには筋をひいた煌めきの蹟が残っている。なお裾を持ち上げる慧音。露わになったのは下着ではなく慧音の秘裂に食い込む荒縄の姿だった。慧音の樹林に埋もれた荒縄は愛液を吸い、黒く染まり重くなっている。
「もうこんなに…ッ♥」
めくりあげた裾の一端を口にはむと、慧音は押さえきれないといった調子で荒縄食い込む秘所を生徒が座っていた椅子の背もたれの角に押しつけた。
「っあ、キモチ、いい♥」
裾を噛んだ口から生々しい感想が自然と漏れる。息が荒いのは何も口を閉じている所為だけではないだろう。一心不乱に椅子の角に秘所をすりつける慧音。
やがて、そこだけの刺激に飽き足らなくなったのか、上着のボタンをもどかしいといった調子で外し胸元を露わにする。そこも下着らしいものは身につけておらず太い荒縄が慧音の柔肌に食い込み、赤い痕を残しているだけだった。
肉に埋もれた乳輪の中心へ指を差し入れ、瓶に入れられた水飴をすくい取るように入念に指先で弄る。
「はっ♥ はっ♥ はっ♥ はっ♥」
荒々しくも調律整った吐息。それにあわせ円弧を描く胸の上に指/椅子の角に擦りつけられる秘裂。ややあって、肉に埋もれていた乳首が頭を出すと慧音は強く、それを押しつぶすようにつまみ上げた。同時に椅子の角を縄を押し広げ秘裂の間にまで突き入れる。
「あっ、あーっ♥」
悲鳴じみた嬌声を上げ身体を仰け反らせる慧音。下半身がぶるりと震えたかと思うと縄の間から慧音は小水を迸らせた。
「はぁはぁはぁ…」
絶頂の余り、その場に座り込んでしまう慧音。余韻さめやらぬ興奮ぷりで荒い息をついている。
と、
「忘れ物〜忘れ物〜」
締め切った教室の扉が開かれ一人の男子生徒が顔を出してきた。
「あれ、慧音先生、まだ帰って…って、せんせい、なにしてるの…?」
胸をはだけさせ、荒い息をついて床に座り込んでいる慧音の姿にたじろぐ少年。
その脅えたような戸惑ったような顔をみてにひりと慧音は笑った。
上り始めた月は満月だった。
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「永琳っ♥ 永琳っ♥永琳っ♥」
「姫さま♥姫さま♥姫さま♥」
広げられた布団の上でまぐわう二人の牝。
永琳の擬似的に錬成した男根を飲み込み、浅ましくも腰を上下させる堕ちた月の姫君、蓬莱山輝夜。はだけた着物の下にはその細い身体を荒々しくも縛る荒縄の姿が見える。ぎちり、ぎりと、と輝夜が激しく体を動かす度に結び目を軋ませ、その身体に深く、赤い印を刻み込んでいる。
「永琳っ♥」
身体を倒し、なおも腰を振るのを止めぬまま、下にいる永琳の唇に自分のそれをあわせる輝夜。接吻、などというものではない。喩えるなら二匹の蛇が互いに絡み合うような、そんな口づけ。舌を絡ませ、相手の唇の裏をなぞり、唾液を交換し、相手の吐息を自分の肺に入れる。
輝夜の余り大きくはない胸に永琳の放漫なそれが押しつぶされる。上気した柔肌に縄の痕が移る。更に深く縄痕をつけようと永琳が輝夜の細い身体を抱き寄せる。
浮いた肋骨に白い指を這わせる。爪先が縄に当たる度に進路を変え、背骨や肩胛骨、顎下などをなぞる永琳の指。
打ち付ける腰の動きも激しさを増す。輝夜の動きに合わせ永琳も腰を高く突き出す。張り裂けんほどにいきりたった剛直はそれだけで狂気のよう。槍の連打を思わせる鋭さと激しさで輝夜の腰に自分の腰を打ち付ける。ぱしぃん、ぱしぃんと水面を木の枝で強かに打ち付けたような高い音が鳴り響く。どちらのものともつかない淫液が飛沫を散らし、布団に染みを作る。部屋の隅で焚かれた香とその淫臭が入り交じり、更に二人の鼓動を高鳴らせる。
「ああっ、永琳っ♥」
「いきます、姫さまっ♥」
一際大きく腰を突き出し、その格好のまま身を引き絞る永琳。本来、淫核がある場所から生える男根の付け根がふくれあがり、擬似的な精を輝夜の胎へとうち放つ。
永琳の腕に強く抱かれた輝夜も身体を硬くする。稲妻を受けたように身体を痙攣させ、瞳を固く閉じ、精神の全てをまっさらにかえる。
深く口づけをしたまま二人は同時に達したのだ。
「はぁはぁ…良かったわよ、永琳」
暫くの余韻を楽しんだ後、輝夜が身を起こした。自分の中から萎えた永琳のものを、白濁液と共に抜き、寝起きのように腕を伸ばす。
「あら、姫さま、縄が…」
そこで永琳は輝夜を縛っていた荒縄が激しい運動のせいで解れてしまったのに気がついた。縄の大半はまだ、輝夜の身体に絡みついているもののそれは引っかかっているだけで、引っ張ればすぐにでも取り外せそうなかんじだった。
輝夜の細い身体にくっきりと赤い縄の痕が浮かんでいる。
「………姫さま」
その縄化粧を見てか、永琳のものが鎌首をもたげ始めた。
おさかんね、と輝夜は笑うもまんざらではない様子で熱く脈打つ永琳の男根にそっと手を触れた。
まだ、二人の牝のまぐあいは終わりそうにない。
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永遠に広がる闇の中に拵えられた遊郭の座。
杯に残る酒を飲干し、紫はその杯が丁度、吊られた霊夢の身体を収めているように見える位置まで持って行き、片目を瞑って頷いた。
「ほんと、縛られた霊夢を肴に呑む酒は別格だわ…」
END
休日出勤から帰ってきて一眠りして、ツレとGW中にトライガンの映画をいつ観に行くのか相談した後、シャワーを浴びている最中に思いつき、空きっ腹にマティーニを流し込みつつ書き上げました。
個人的に東方緊縛姿が似合うランキング上位三名+霊夢のショートショート。
以下、書いてる途中で考えた「縄なんぞでは生温い東方キャラリスト」
咲夜→クロームメッキの鎖
レミリア→有刺鉄線
幽香→葛藤、もしくは編んだレンゲソウ
アリス、魔理沙→鋼糸、ピアノ線
パチュ→触手
よっちゃん→カーボンナノファイバー
早苗さん→きゃのんのいんもーとか脇毛を編んで作ったしめ縄
え、ここでも早苗さんってオチ担当じゃないの!?
10/04/26追記
タグ付け忘れた…阿呆が…
sako
作品情報
作品集:
15
投稿日時:
2010/04/25 14:37:28
更新日時:
2010/04/26 22:07:32
分類
紫
/妖夢&幽々子
/慧音
/輝夜&永琳
/霊夢
緊縛プレイ
亀甲縛り
妖怪→人間の責めだと、加減が判らなくてやりすぎてしまいそうな危うさがあります。
霊夢だけ、猿轡で声も封じられてるのが良い感じ。ギブアップ不可の縛りって危ういですね。
早苗さんは、人間なのに何故か「……楽しいかもしれない」とか言いながら責めに回るイメージが。
あと男子生徒逃げて、超逃げて
妖夢の所がものすごく印象に残った。
とてもエロかったです。
自分もこんなエロい文章が書けるようになりたい……