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『東方惨劇録 Episode1 (総集編)【グロ注意】』 作者: HAMU

東方惨劇録 Episode1 (総集編)【グロ注意】

作品集: 15 投稿日時: 2010/05/02 04:03:53 更新日時: 2010/05/02 13:03:53
某月某日、
この日、紅魔館でパーティーが行われていた。

めずらしく、参加者が少なめな方だった。



レミリアはワインを啜った。
「少ない方って言っても結構盛り上がってるじゃない」
「そのようですね」
咲夜は笑顔で言った。
少ない方でもワイワイやっている。
「咲夜?」
「はい、お嬢様」
レミリアはあたりを見渡した。
「妖精メイドは?」
「厨房にいます」
「そ」

「あ。咲夜」
「何でしょうお嬢様」
レミリアは『あること』を思い出した。
「さっきまでバルコニーにいたじゃない?」
「そうですね」
「で、咲夜がティーセット持ってきたじゃない」
「はい」
咲夜は相づちを打った。
「それで・・・」
その時、パチュリーが来た。
「バルコニーに忘れてしまったってことね?」
レミリアは意外そうな顔をした。
「正解よ」
パチュリーは嘆息した。
「しょうがないわね私がとってくるわ」
「そう?助かるわ」
咲夜はパチュリーに「すいません。ありがとうございます」
と、頭を下げた。
それに対し、パチュリーは「いいのよ」と言った。


それから40分後。
現在6時30分。
パチュリーが戻ってこないのだ。
レミリアは貧乏揺すりをした。
「パチェ、遅いわね・・・」
咲夜はレミリアに訊いた。
「私が見てきましょうか?」
レミリアはうなずいた。
「少々お待ちください」


咲夜はバルコニーへつながる階段を上っていた。
あたりに、階段を上る音が響く。
コツコツコツコツ・・・

やがて、バルコニーにつながる唯一の出入り口の前に着いた。
「パチュリー様?いますか?」
パチュリーからの返事はない。
その時、ドアの向こうから誰かの声が聞こえてきた。
「咲夜さん・・・!?」
美鈴の声だった。
その声は、「ただ事ではない」と、咲夜は感じ取った。

咲夜はドアノブをひねり、ドアを開けた。
目の前には美鈴。
「あっ・・・!?」
足下には横に倒れたパチュリー。
様子があからさまにおかしい。
死んでいるのだ。
心臓部分にはナイフが刺さっていて、両腕が刃物で引き裂かれている。
手遅れだった。
「美鈴」
咲夜は冷たい感じで、美鈴を呼んだ。
「お嬢様に報告してくるわ。お客様は全員帰します」


咲夜は階段を駆け下りた。
やがて、パーティーが行われている大広場に着いた。
すぐさまに、レミリアに報告した。
「なんですって!?」
レミリアは驚いた。
「ですので、お客様を全員帰します」
そう咲夜は言った。
しかし、レミリアにそれは聞こえていなかったようだ。
レミリアはすぐさまに席を立ち、駆け出した。
「お嬢様!?」
咲夜は追いかけた。


レミリアはバルコニーにつながるドアの前にたった。
レミリアはドアノブに手をかけた。
ひねる。しかい、ドアは開かない。
鍵がかかっているのだ。

このドアは、内からは鍵で閉められるようになっている。

「外から閉めたわね!!」
レミリアは後ろに下がった。
「お嬢様?何を・・・」
「ドアをぶち破るわ」



その時、咲夜の脳裏にあることが浮かんだ。


パチュリー様が死んだ。
バルコニーにいたら殺される。




「お嬢様!!おやめください!!」
しかし、咲夜の声は聞こえない。
レミリアは突進を始めた。



しかし、ドアにぶつかる2mほど前
「ぐっ!!!」
レミリアに何かがぶつかった。
レミリアは後ろに大きく吹っ飛んだ。
「お嬢様!!!」
咲夜は駆けつけた。
レミリアの心臓部分にナイフが刺さっていた。


レミリアは、突然、
不気味な笑い声を上げた。



「きひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひ・・・」



そして、レミリアは死んだ。
















この時、誰も気づきはしなかった。


この紅魔館で
最悪な惨劇が起こることに・・・。

咲夜はパチュリーの死体を調べた。

ナイフは深く突き刺さり、
両腕は骨が見えるほどに引き裂かれていた。


「なっ・・・!?それ本当かよ!?」
魔理沙は大声を上げた。
「皆を集めてちょうだい」

参加者が全員集まった。

「先ほど、パチュリー様が殺されて、死んでいるのが見つかったわ」
参加者全員にどよめきが走った。

「お嬢様に報告したところ、お嬢様がバルコニーに突っ込んだわ」
参加者たちは息をのむ。
「けど、ドアにぶつかる前に殺されてしまったわ」

「そういうわけで」
咲夜は手を叩いた。
「皆はここから帰ることを推奨するわ」

「わ、判ったぜ」
魔理沙ただ一人が反応した。
皆が見てる中、魔理沙は歩いていき、ロビーの玄関前にたった。
ドアノブをひねる。
しかし
「あ、あれ?」
開かない。
確認すると、鍵が閉まっていた。
「な、何だよ」
鍵を開けた。






その時
魔理沙の首筋に、何かがあたった。
「!?」
どかからともなく、謎の封筒が落ちてきた。
「何だ・・・?これ・・・」
魔理沙は封筒を拾い上げた。
そして、楼封されていた封筒を開けた。
そこには1枚の手紙が入っていた。

魔理沙は手紙を読み始めた。
その顔は、尋常じゃないほどにおびえていた。


『こんにちは。紅魔館のパーテジーの参加者たちさん』
ざわ・・・。
『唐突ですが、今から皆さんを惨殺させていただきます』
「え!?」
『この手紙が読まれてから30分後、ゲームを始めます』
『その時間から次の日の日の出の時間まで、皆さんは生き残ってください』
『きっと、生き残った人にはいいことがあるでしょう』

『追記』
『一定時間を過ぎると、私の刺客が殺しにきます』
『その時は、それを殺してください。殺さないと殺されます』





『どうか、お楽しみください』




参加者たちは戦慄した。
現在、午後の7時10分。

「今から約9時間も生き残る!?」

「パーティーに参加して、こんなことに巻き込まれるなんて冗談じゃない!!!」


咲夜はとりあえず、参加者たちを各客室に避難させた。
とある客室。

「まったく・・・。なんなんだよ・・・」
魔理沙はベッドに座りながら、イライラしていた。
配られた果物を、一緒に配られたナイフで切って食べた。
「ていうか、長すぎるぜ。生き残るための時間」
ベッドに倒れ込むように横になった。

その時。
部屋の外に一人分の人の気配を感じた。
「・・・」
魔理沙はドアを見つめる。

ガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャ!!!

「ッ!!」
鍵は閉めている。
誰一人入れるはずがない。

「魔理沙さーん?」
声の主は早苗だった。
「なんだよ・・・驚かすなよ」
「す、すいません・・・」

魔理沙はドアの方に歩き、鍵を開けてやった。
「何のようだよ?」
「い、いえ。一人だとどうも怖くなってしまうので・・・」
「・・・」
魔理沙はどき、早苗を部屋に入れてあげた。

早苗は部屋を見渡した。
「どうした?」
「いえ。霊夢さんはきていない、と思いまして」
「そうか」




その時、部屋の外で叫び声が聞こえてきた。
「・・・」

「・・・り・・・!?何・・・もり・・・!!?」



「魔理沙さん、おさまるまで待ちましょう」
「ああ・・・」

5分ほどすると、叫び声は完全に聞こえた。
「私が見てくるぜ」
「私も行きます」

2人は部屋を出た。
部屋を出て、廊下の左右を確認する。
誰もいない。
「少し進んでみましょう。あの突き当たりあたりから聞こえてきました」
2人は廊下の奥へと進む。

そして突き当たり。

「あ・・・ああ・・・!!!」

廊下の突き当たりを曲がってすぐ、3人分の死体が見つかった。

「咲夜さん・・・美鈴さん・・・小悪魔さん・・・」

そこには、咲夜と美鈴と小悪魔の死体があった。

咲夜は、のどを横断するようにナイフで切られ、腹の辺りがナイフでメッタ刺しにされている。
美鈴は、のどをナイフでメッタ刺しにされており、顔も引き裂かれている。
小悪魔は、胴部分を全体的にナイフでメッタ刺しにされていた。


「これは・・・どういうことなんだ?」
魔理沙は壁に寄りかかった。

ついさっき、
この廊下で3人も殺された。
始まってから、そんなに時間は経過していないというのに。


現在。
午後7時40分。

惨劇が終わるまでまだまだ遠い。
*妖夢がいる客室*

「生きて白玉楼に帰れますかね・・・」
ベッドに座った。
「長時間のうち、生き残れる自信は少しありますが・・・」
現在、午後9時20分。
あれから、約2時間が経過していた。

その時、部屋のドアがノックされた。
「誰ですか?」

「私です。射命丸です」
声の主は、射命丸文だった。

「何のようですか?」
妖夢は、ドアを少しだけあけて、顔をのぞかせた。
文は文花帖とペンを持っている。

「いやー・・・参りました・・・」
文は、少し焦った感じでそう言った。
「何がですか?」
「いえ、先ほどですね・・・3人の死体が見つかったんですよ・・・」

妖夢は、一滴の冷や汗をたらした。

「どういうことですか?」
「いやはや・・・。つまりですね・・・?」




*魔理沙と早苗がいる部屋*
「さっきのはどういうことなんだ・・・?」
「3人まとめて殺されてましたよね・・・それって・・・やっぱり・・・」
部屋全体が沈黙に陥る。

「殺されそうになったら殺さないと生き残れない。ということですよね・・・」

魔理沙は呟きだした。
「もう終わってくれ・・・!頼む・・・・・!!」
「魔理沙さん・・・」

再び、部屋の外で気配がした。
「・・・」
魔理沙は1つ忘れていた。
ドアの鍵を閉め忘れていたのだ。
「やばい・・・!」
ドアの取っ手がひねられていく。
ドアがゆっくりと開く。

「魔理沙?」
霊夢だった。

「な、何だよ・・・」
魔理沙と早苗は少しほっとした。
しかし、霊夢の様子はどうもおかしかった。
服に血が付いていた。
「霊夢?・・・それは・・・?」

「刺客が来たのよ・・・。あいつの・・・」
霊夢はため息をついた。
「殺されそうになったのよ。だから殺してやったわ。魔理沙たちも気をつけなさい」
「お、おう・・・」



*妖夢のいる客室*

「・・・」
「断っておきますが、私の言ってることは合ってますよ?」
文はわざとらしく笑った。

数分が経った。
「妖夢さん。生き残りの人でも探しにいきませんか?」
「あ・・・」
妖夢は、気づけば冷や汗を大量にかいていた。

「まずは・・・そうですね・・・フランドールさんのいる地下室でもどうでしょう?」




「はい・・・」
妖夢と文は、いったん部屋を出た。



*地下室*

地下室中に立ちこめる炎。
その中にいる1人分の姿。

「あああああああああああああああああああああああッ!!!!!」
*妖夢のいる客室*
「そういうけっかでした」
文は妖夢にそう告げた。
妖夢はおびえた顔ながらも「そうですか・・・」と応えた。
「妖夢さんの代わりに、早苗さんが行ってくれました」
「すいません・・・急に『行きたくない』とか言ってしまって・・・」

「で、さっきの話の続きですが・・・」



*魔理沙たちがいる客室*

「フランドールが!?」
魔理沙は大きな声をだした。
早苗はその声にビクッとした。
「先ほど、文さんに呼ばれて同行したんですよ・・・地下室に行ったら燃えていて・・・」
「なんてことだ・・・」
早苗は部屋中をぐるりと見渡した。
「霊夢さんは?」
「・・・」
早苗が戻って来た頃には、部屋の中に霊夢がいなかった。
「ああ・・・」
魔理沙は顔を上げた。
「さっき、『生き残りでも探しに行ってくるわ』とか言って出て行ったぜ・・・」
「なんですって!?危険じゃないですか!!」
「知るかよ!!あいつが何を考えているかなんてッ!!」
「霊夢さんが死んでもいいんですかッ!!?」
「自分のみの危険を冒してでも、助けろって言うのかッ!!!?」

「・・・!!」



*妖夢のいる客室の外*
妖夢は部屋を出た。
文を部屋に残した。
「今から周りの様子でも伺ってきますか・・・」
妖夢は歩き出した。

現在、午後2時57分。





*紅魔館・厨房*
「ここはやけに静かですね・・・」
私(妖夢)は、そう呟いた。
参加者の1人どころか、妖精メイドさえいない・・・。
これはどいうこと・・・?
厨房の入り口の前に立った。
「だれかいますか・・・?」
ためしに、厨房のドアを叩いてみた。
「・・・」
反応はない。
「いないのなら、勝手に入りますよ?」
ドアノブをひねる。
「・・・ッ!!」
異臭が臭って来た。
血なまぐさい・・・。誰かが死んでいる。

それも、複数人が・・・。

「これは・・・?」
私は足下を見渡した。
血の水たまり・・・。
入り口のすぐそこには鈴仙とかいう妖怪の死体・・・。
右目がくりぬかれていて、全身がメッタ刺しにされている・・・。
「誰が?」
少し奥には、因幡てゐの死体・・・。
鈴仙さんと同様の殺され方をしている・・・。
さらに奥には、アリスさんとルグルさんとミスティアさんの死体・・・。
3人とも、全身にナイフがものすごい数刺さっている・・・。
「なんで・・・?どうして・・・?」

私は急いで厨房から出た。
「いやまだ、生き残ってる人はいるはず・・・ッ!!」

*ロビー(玄関前)*
「だれか・・・いないのか・・・?」
その時、私の背後に気配を感じた。
森近霖之助という男だった。
しかし、他の人の気配も感じた。
「まだ皆生き残ってるんですね!?」




皆の他に、霊夢さんの姿が見えた。
しかし、私の姿を見ると同時に、霊夢さんは逃げ出した。
「まってください!!!」


現在、午後3時。


*魔理沙たちのいる客室*
私はベッドに座っていた。早苗も同じく。

その時、霊夢がものすごい勢いで飛び込んで来た。
「皆!!逃げて!!妖夢が殺しにくるわ!!」
「え?」

その怒号と同時に。妖夢が走って追いついて来た。
霊夢はうつぶせで床に倒れ込んだ。
次の瞬間、私の腹部に激痛。ナイフが刺さった。
次に、早苗が私の横で倒れた。即死。




















私の目に最後に見えたのは、
妖夢ののどにナイフが刺さっている光景だった。
誤字は修正完了しました。かな?
HAMU
作品情報
作品集:
15
投稿日時:
2010/05/02 04:03:53
更新日時:
2010/05/02 13:03:53
1. 名無し ■2010/05/02 14:49:39
総編集出すくらいならはじめから全部書いて投稿すりゃいいだろ
あるいは、前作までのを削除するか
2. 名無し ■2010/05/02 15:22:06
>>1に同意
小出しは邪魔過ぎる
あとグロ注意いらんと言うに
3. 名無し ■2010/05/02 16:13:32
作品名に「グロ注意」や「微グロ」って書かれてるのこのシリーズしかないって気づいてる?
4. 名無し ■2010/05/02 22:38:42
ルグルがまだ直ってないんだけど
あと途中から午前と午後間違えてる

小出しにし過ぎて分からなくなってるんじゃないの?

それからグロ注意とかいらね
5. 名無し ■2010/05/03 13:25:16
総集編にした事で大分見やすくなったと思うよ

やっぱグロ注意ならタグでつければタイトルにはいらんと思うよ
微グロの方は、激グロ・普通のグロと見分ける為に付けてあってもいいとは思うけど、
その判断は人それぞれだからグロがあるなら『グロ』一つでもいいんじゃないかね
6. 見つけた誤植など ■2010/05/03 13:40:35
誤植?

ひねる。しかい → ひねる。しかし
紅魔館のパーテジーの → 紅魔館のパーティーの
これはどいうこと → これはどういうこと
ルグルさん→リグルさん

その他

・場面が変わったが改行がされていない場所がある
  *で囲まれた場所を表す行とその前後の文は改行すべき。見づらい
・漢字に変換すべき所が平仮名(仕様?)
 「めずらしく」「おびえて」「きていない」「のど」「けっか」
 珍しく、脅えて、来ていない、喉、結果
 どれも常用漢字なので変換した方がいいと思う

以上です
7. 機玉 ■2010/05/04 01:51:27
まさに死屍累々……
果たして結末はどうなってしまうのか
8. 灰々 ■2010/05/04 06:49:02
推理物は好きなんで、これからも頑張って下さい。
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