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『聖処女レミィ』 作者: 原価計算
幻想郷、湖の畔に聳える紅魔館。
その窓の少ない豪奢な館の主は、名をレミリア・スカーレットと云った。
ツェペシュの末裔を名乗る吸血鬼である彼女は、とかく高慢ちきな性分であった。
「さくやァ、お腹空いたあ」
彼女は相当な美食家であり、暴食家でもあった。食べ物を服に溢し、涎を垂れている姿はまさしく家畜の豚のようであった。
「今暫くお待ち下さい、メイドに作り足させて御座いますので」
レミリアの従者、メイド長の十六夜咲夜は慇懃に腰を折って言う。
「うェ、げっぷ」
まっこと、汚らしいことである。
お嬢様にしてみればいつものことなのであるが、本日の咲夜はひどく機嫌を損ねていた。なぜなら、今朝美鈴に、部屋でパッドを付け替えていたのを見られてしまったからだ。だから、お嬢様の一挙一投足がいちいち癇に障った。
「お嬢様、少々おはしたないかと」
それでも努めて慇懃無礼に振る舞った。
「腹やっぱきついわ」
お嬢様はそう言うと、ブビッと放屁した。
ぶちっ。
咲夜の堪忍袋の緒が切れた。
「ときにお嬢様。家畜のげっぷは地球温暖化の一因らしいですわよ。あと、汚物みたいな臭いがするので死んでくだしあ><」
そう言うと咲夜は、レミリアを蹴り飛ばした。
「ぶひっ、何をするッ!?貴様、メイドの分際で私に楯突こうなd」
ZUN!!
「がっあッぎゃああああァ!!!」
言い終わる前に、咲夜はレミリアの心臓に十字架型の杭を打ち込んだ。
「お嬢様。この十字架は守谷神社の二柱に祝福された聖なる杭です。どうかその豚みたいな性分を悔い改め、生まれ変わらんことを。――Amen」
色々おかしいが、この瞬間からレミリアが生まれ変わったことだけは確かである。
以前の家畜豚の面影はそこには無く、淑女となった彼女に咲夜は歓喜し、機嫌も直った。
「えぇ、確かに彼女は変わりましたよ。前と全然違うじゃないですか!これも、我が守谷神社の信仰の賜物です。博霊神社とか命蓮寺の信者みたいな異端者は皆駆逐されるべきですね。ですから皆さんも、是非守谷を御贔屓に」
とは、東風谷早苗の言である。
それから一月経った今も、レミリアは守谷神社に毎日祈りを捧げに来ているという。
スタインベック短編集の「聖処女ケティ」を読んだらつい書いてしまいました。
正直何がしたかったのか・・・。
あと初めて紅魔館を舞台に書きました。地霊殿ばかりだったので・・・。
>>1さん
誤字指摘ありがとうございます。最近誤字多くていけませんね
原価計算
- 作品情報
- 作品集:
- 15
- 投稿日時:
- 2010/05/02 10:22:01
- 更新日時:
- 2010/05/02 19:33:38
- 分類
- 紅魔館
- レミリア
- 咲夜
- 早苗
○咲夜
次はフランかな?
ベーコンにされなくて良かった!
奇跡の力凄いですね……
恐ろしや