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『些細なことか大きなことか? 後編』 作者: ギョーザ
注意事項
※椛がすごく陰湿です
※グロ、スカは極少
※キャラ崩壊あり
前回のあらすじ
下っ端哨戒天狗の犬走 椛は射命丸 文の数々の無礼に耐えていたが、剣を踏みつけられたことによりついに静かな怒りが爆発。
暴力沙汰にならないような方法で仕返しをすることを決めのだった。
秋の夜、風神少女―射命丸 文は新聞を書くために、自宅の机へと向かい記事を書き始める。
「さて、今日のネタは・・・」
ガシャン!!
目の前にあった窓が勢い良く割れる。割れた窓からは握りこぶしほどの石が次々と飛び込んでくる。傍らのインク壷が石が当たった勢いで倒れ、書き始めて間もない記事に真っ黒いシミを広げる。
「痛ッ!何だよッ!」
普段の慇懃無礼なまでの口調とは違う乱暴な言葉遣いで割れた窓を開ける。
犯人はどこかに逃げ去っておりどこにも人影はない。というか外は暗闇なのでわかるはずが無いのである。
「クソッ!最悪だな!記事も汚れるしッ。ああ〜もうムカツク。また明日椛を邪魔してやる」
そう、今まで椛が訓練している最中に狙ったように仕事を頼んできたのは射命丸のうっぷん晴らしのためであったのだ。
翌日、取材に出かけようと家を出ると射命丸は愕然とする。
家の前には生ゴミが撒き散らされていた。
「何で?昨日から何だってんだよ!?」
周りに誰もいないことを確認すると、そそくさとゴミを片付け始める。こんなところを仲間の天狗に見られたら自分が新聞のネタになりかねないからだ。なにより面子を大事にする天狗にとってはこれは致命的なのである。
「ハァー・・・最悪・・・」
たいしたネタが見つけられなかったことに射命丸の精神状態はさらに悪化し、今日もうっぷん晴らしのために椛の訓練を邪魔しに行った。
「椛、今日もお仕事を頼みたいのですが・・・」
「・・・」
「あやや?無視ですか?いい度胸じゃないですか。わたs・・・」
「なんで私にばっかり押し付けるんですか?他に頼める者はいないのですか?」
「ッ!」
完全に図星だった。他に頼れるものもいない。同格の天狗とはあまり話をしたことは無く離れてくらしていた。
「ほら。思ったとおり。ざまあみろですよ」
「そこまで言わなくてもいいじゃないか!お前みたいな下っ端天狗にはもう頼まねぇよッ!」
「最初からそうしてください。あれ?いつもの話し方はどうしたんですか?」
「うるせぇなッ!とにかくこれやっとけよ!」
激昂した射命丸は書類を乱暴に椛の手に押し付けた。
「ハーイハイ。わかりましたよ。やっとけばいいんでしょ?」
「ハァッ、最初からそう言やいいんd・・・いいんですよ」
無理やりに引きつった笑顔を作り、射命丸は飛び立った。
椛の顔が下卑た笑みを浮かべていることに、射命丸はついに気づくことは無かった。
――バァーカ。今度はどんないたずらをしてやろうかな・・・そうだ、この書類・・・
その夜は射命丸の家に異変は無かった。
しかし翌日、玄関の前にはビリビリに破られた昨日の書類が棄てられていた。椛が走って射命丸宅の前に来る
「椛ィ!なんてことしやがるんだ!この野郎!」
射命丸は椛を突き飛ばした
「うわっ。なんですか・・・私だってこんなことになるとは思いませんでしたよ。盗まれたのに気づいて報告しに来たらこの有様だったんですよ?」
「おい!大事な書類なんだよッ!どうすんだよ!」
「知りませんよ・・・そんなこと言ってないじゃないですか。自業自得ですね。ていうかまた口調が変わってますよ?本当はそんな話し方なんですねぇ。今までずっと気づかなかったです」
「うるさい!どっかいけどっかいけどっかいけ!」
「言われなくてもこれから仕事に行くところです」
椛は淡白な口調でそう答えると、また走り去っていった。
椛の姿が見えなくなったところで書類を踏みつけて地団駄を踏む。
「ああッ!何なんだよ!まったく!」
その日の射命丸は取材にも行かず家にこもって、布団のなかでじっとしていた。
翌日、家を出るため靴を履くと、足の裏に激痛が走った。
「痛ッ!!」
靴の中を見てみると画鋲が入っていた。
そこで射命丸はハッと気がついた
――私、嫌がらせを受けてる?
考えを巡らす。自分を蹴落としたい天狗はたくさんいるだろう。
椛が犯人・・・?いやそうとは決め付けるわけには行かない。あの書類を渡した日も周りにはこちらをちらちら見ながら訓練している天狗がたくさんいた。
今考えても犯人は全くわからない。とりあえず取材に出かけよう。そう考えた射命丸は外に出て取材をした。
・・・しかし、カメラのレンズは何者かによって激しく傷つけられていた。
「もう・・・嫌だ・・・」
取材もろくにできず、怒る気力も湧かず、完全に落胆した射命丸はカメラの修理を河童に依頼すると、とぼとぼと家路に着いた。
何日も家に引きこもり、そんな生活は昼に河童が家に修理したカメラを届けにくるまで続いた。
「カ、カメラの修理が終わ・・・終わりました」
「何?なんか変じゃない?あんた」
「そんなこと・・・無いです・・・」
顔を真っ赤にした河童は修理費を受け取るとさーっとどこかに行ってしまった。
「なんなの・・・あの態度・・・まさか」
射命丸の予感は的中した。悪い予感に限って当たるものである。
「え・・・あ・・・」
玄関の横の壁には何十枚も写真が貼られていた。それは何週間か前に取材したときの写真であった。しかし射命丸が撮影したものではない。誰かが射命丸を撮影したのものだ。
その取材というのは文々。新聞の価値を上げるためには絶対しなければならない取材であった。しかしそのとき取材の引き換えに取材相手と体を重ねていたのだ。それは、重要な取材のときに相手が取材を拒否した場合の射名丸の常套手段であった。おそらくは盗撮されたのであろう。あられもない姿で性行為をする姿が鮮明にとらえられていた。
「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
思わず射命丸は悲鳴を上げる。そのときどこからか椛が走ってきた。
「どうしたんですか?うわっ何じゃこりゃ」
「あ・・・椛・・・見ないで!見ないでぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」
必死に壁から写真を剥ぎ取る。途中爪が壁に引っかかり割れたりするがお構いなしに写真を剥がしていく。
「お願いだから絶対に他言しないで!お願い!」
「・・・それは文さん次第ですね」
「何でも・・・何でもするからぁ!」
必死に椛の足にしがみつき哀願する射命丸。しかし椛の目はいつもよりも鋭く、冷たかった。
「ではまず今まで仕事を押し付けたことを謝ってください」
「えっ・・・あっ・・・すみませんでした!許してください!」
「なんで腰を曲げるだけなんです?普通土下座でしょ・・・土・下・座」
射命丸は最初はぎこちなく片膝ずつ地面に付けた。その後震える手を地面に付き、頭に土がつくのも気にせず土下座した。下っ端に土下座するという屈辱に涙がこぼれそうになるが、必死でこらえる。
「・・・すみませんでした。ごめんなさい・・・」
立ったまま見つめる椛は今まで味わったことのない快感に身を震わせる。思わず笑みがこぼれるが、すぐにまたもとの冷たい顔に戻り、言い放った。
「靴を舐めなさい」
「・・・ッ!」
一瞬射命丸は戸惑ったが、次の一言には動かざるを得なかった。
「早く舐めないと幻想郷中にバラ撒きますよ?」
いつの間にか椛の手には先ほどの写真が握られていた。
「それだけはっ!・・・わかりました」
靴を舐める。ジャリジャリと口の中は砂っぽくなるがそんなこと気にしてはいられない。すでに屈辱でいっぱいになっておりそんなことは微塵も感じなかった。
「んはっ。これで許して・・・お願い・・・」
「だめです。足も舐めなさい」
「そんな・・・嫌」
「ではこの写真は・・・」
「・・・わかったわよ!舐めれば・・・舐めればいいんでしょ!」
「わかればそれでいいんですよ。今日は朝から激しい訓練でしたからちょっと臭うかもしれないですね。ほら、靴下脱がして」
「・・・はい・・・・・・」
射命丸はずっと下を向いていたので椛の表情はわからなかったが、口調からして笑っているらしかった。
射命丸が靴を脱がすとつんとした臭いが鼻をついた、どうやら椛は相当汗をかいたようだ。靴下を脱がして、足を舐める。
「ほら、指の間まできれいにしなさい」
「ふぁい」
やはり屈辱の前には臭いや味などは感じなかった。
椛は笑いながら言い放つ。
「やっぱり面子のためなら、なんでもするんですね。新聞を書くしか能が無いくせにいい気になって・・・」
椛はいままでこらえていたうっぷんがあふれ出し、心の中の色々な切れてはいけないものを切りながら口から言葉となって出てきた。
射命丸は涙をこらえていたが、ついに耐え切れなくなって泣いてしまう。
「うああああああああああ・・・・なんで・・・ヒグッ・・・なんでよぉぉぉぉぉぉ」
「あっ泣きましたね・・・あははっ泣いちゃったー!泣き顔ゲットー!」
パシャッ
「えっ?なんであなた・・・カメラを?」
「ん?ああ・・・こうやってあなたに仕返しするチャンスをねらっていたもので。」
あっけらかんと椛は言った。射命丸の中怒りの炎が再燃した。
「てめぇ・・・!いままで散々嫌がらせしてきただろッ!」
「え〜?なんのことですかぁ〜?盗撮なんてしてないですよ〜?」
「く・・・そ・・・見え透いたことをッ・・・!」
「ありゃ〜?ばれちゃいました?あ、ばれちゃったついでに言っときますけど、もうあの写真はばら撒きました。幻想郷中にね」
一瞬にして怒りの炎は鎮火し、背中を嫌な汗が伝い頭の中が真っ白になる。混乱した射命丸は腕をめちゃくちゃに振りながら椛に突撃する。
「う、うわぁぁぁぁぁぁあああああああ!」
「おっと文さん、乱暴はいけませんよ〜?ま、できないですけどね♪」
しかし射命丸の振り下ろした拳はいとも簡単に受け止められる。
「えっ?」
「ここに来る前に私の足に経口式の封魔薬を塗っておいたんです。私の足を舐めたとき摂取しましたね。今のあなたは人間の娘程度の力しか出ませんよ。よっと」
「あっ!ちょっと!放しなさいよ!ねぇッ!」
椛は軽く射命丸を持ち上げ、近くの森に入っていく。
「この木を探すのに苦労したんですよ〜。なかなか丈夫な枝を持つ木が無くて・・・」
「ちょっと・・・何すんのよ・・・」
射命丸はその枝を見る。射命丸の身長より1mくらい高い場所に縄で輪が作られており、その輪はちょうど彼女の頭部を通せるくらいであった。
「ほらっこれっ!」
輪の前の当たりに踏み台がありそこに登りながら輪を指差す。言うまでもなく、椛は射命丸をそこに首吊りさせるつもりであった。
「いやっ!いやぁぁぁぁぁ!今までのことも全部謝るから!お願いだから命だけは助けて!指でも足でももいでいいから!お願いします!お願いします!」
踏み台を登りきった椛は射命丸の命乞いを無視して彼女の首に輪を掛け輪をすぼめる。そしてゆっくりと縄が張るまで下ろした後、ぱっと手を離した。
「おねg・・・あっ、あがっ!あがあああああ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙・・・!・・・うぇ゙ぇ゙ぇ゙ぇ゙ぇ゙」
手を輪に掛け必死に足をばたつかせて脱出を試みるも、普通の少女と大して変わらない力しか出ない今の射命丸にはどうすることも出来なかった。むしろどんどん縄は首に食い込むばかりである
射命丸の顔は赤黒くうっ血し、口からは舌を突き出し、さらに唾液と鼻水がだらだらと垂れ、目から血が混じったの涙を流す。股からは糞尿を垂れ流す。
そんな様子を椛は下卑た笑みで見つめていたが、突然思い出したような顔をして聞いているかもわからない射命丸に言った。
「あ、そうそう、言い忘れてました!文さん、あなた相当嫌われてましたよ。あなたに剣を踏まれた日にあなたに嫌がらせをすることを仲間の天狗に持ちかけたら大賛成してもらって、うれしかったですよー全員一致ですからねぇ。大天狗様にも聞かれちゃいましたけどあなたがウザいから消していいって許可までもらっちゃいました。」
その発言に射命丸は目を見開き驚愕した。しかしそれが最後、射命丸の体はだらりとなり、ぶらりぶらりと宙を揺れていた。
数日後、他の天狗の新聞の1面には「淫行記者射命丸自殺!」と大きく書かれていたという。
ども、ギョーザです。相変わらずグダグダですが・・・
結局変な方向にキレた椛は文さんを自殺に見せかけて殺しちゃいましたね。
些細なことが大きなことの引き金になることって現実世界でも多いと思います。
あと射命丸って日常生活は乱暴な言葉遣いだと思います。
椛は普段寡黙な感じなのでキレると怖そう・・・
ギョーザ
作品情報
作品集:
15
投稿日時:
2010/05/04 12:39:12
更新日時:
2010/05/04 21:39:12
分類
射命丸
椛
嫌がらせ
まあ9割9分文の自業自得ですが
豪華な嫌がらせが清々しかったです