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『水無月の宵 鬼の目にも涙』 作者: ぐう
夕焼けの幻想郷。6月を回り、7時前でもまだ明るかった。
眩しい夕日はまもなく夜がやってくることを伝えているようだった。
ここは博麗神社。その外れにある家の縁側で、霊夢と魔理沙が何やら語り合っていた。
「へー、そいつが噂に聞いた強烈な酒か」
「なんでもこれを飲むとたちどころに酔い潰れるって里でも評判だったわ」
「で、あんたこれを狙いにきたんでしょ」
「わかってるなら話は早いぜ。もちろんこともあろうかとちゃんとつまみも買ってきておいたんだ。いっとくけどこれは実費だからな」
「はいはい、まったくあんたときたら・・・」
霊夢が酒瓶の蓋を開けようとしたその時・・・
「おさけぇ〜」
「わっ!」
「げ、萃香じゃない!あんたいつの間に・・・」
二人の間から、小柄な背丈の鬼、萃香がひょこっと顔を出した。
「だって二人がお酒お酒っていうから」
「まったく、あんたはお酒のことになるとすぐどっからでも顔を出すんだから・・・」
「しょうがないだろ、鬼なんだから。それよりさっさと始めようぜ」
「はいはい、わかったわよ・・・」
霊夢は台所に行くと、他にも酒の瓶を数本持ってきた。
「ほぉ、今日は相当飲む気なんだな」
「これ位でも足りない輩がいるでしょ、ここに一人」
「ふぇ?誰なの?」
「あんたよあんた!まったく、おかげでまた貧乏生活に戻るじゃない」
酒を注ぎながら、少女たちの会話ははずんだ。
何かあっても酒と宴会があればそれでよし、それが彼女たちの付き合いなのだろう。
「なになに、『水無月の宵』っていうのかこれ。今丁度6月だし、ぴったりな名前だな」
「これから梅雨が過ぎれば、夏本番よ。また過ごしにくい時期がくるわね」
「二人とも、それよりお酒飲もうよ」
「あーもうあんたはさっきから酒酒ってもう!」
あまりの萃香の酒欲求に、怒る霊夢。
何はともあれ、水無月の宵という酒を注ぎ、三人はコップを打ち合った。
『カンパーイ!』
そして、それぞれ酒を口に運んだ。
「普通においしいじゃない」
「そうだな、味は何も普通の酒と変わらんな」
味そのものには問題はない。しかし、その直後
「うっ、なんだか頭がくらくらしてきたぜ・・・」
「あら魔理沙、あんたそんなに酔うの早か・・・確かにもう顔が熱くなってきたわ・・・」
どうやら噂は本当らしく、一口飲んだだけで霊夢と魔理沙の顔は真っ赤になっていた。
しかし、その横で萃香は・・・
「二人とももうダメなの?私はなんともないよ」
酒をなんともないように、一気に飲み干していた。
「うげっ、あんたはなんでそんな平気なのよ・・・あー気持ち悪い・・・」
「そこがやっぱ人間と鬼の違いなんだろな、うぷっ・・・」
霊夢と魔理沙が酒に早くも酔ってまいっているにも関わらず、萃香はおかまいなしに酒とつまみを口に入れていった。
身体は小柄でもやっぱり鬼、並大抵の酒ではびくともしなかった。
「うう、やべ・・・霊夢、トイレ借りるぜ・・・」
「あー私も頭痛い・・・もう横になるわ・・・」
「あれ、二人とももういいの?それじゃあお酒もつまみも私が全部もらうからね」
「好きにしなさい・・・うう、気持ち悪・・・」
霊夢が部屋に、魔理沙がトイレに向かう最中、萃香はただ一人で宴会を楽しんでいた。
それから5分後、魔理沙がトイレから出てきた。
「あーまだ気持ち悪い・・・あんなに強烈な酒飲んだのは生まれて初めてだぜ・・・」
「あれ魔理沙、もう帰るの?」
「ああ、あんなきつい酒飲んだらさすがの私もたまったもんじゃないからな」
「ふーん、人間ってこんなので酔い潰れるんだ」
「お前とは種族も体質も違うからな。じゃ、霊夢によろしくな」
魔理沙は頭を抱えながら箒に乗り、神社を後にした。
ちなみに霊夢はこの時、すでに眠りこけていた。
日が沈んだ神社には、萃香の酒を飲む音とつまみを食べる音が響いていた・・・
それから何時間経っただろうか、霊夢ははたと目を覚ました。
「うー・・・ん・・・あれ、私いつの間に寝てたの・・・」
布団をのけると、頭をポリポリとかいて、辺りを見回した。既に夜中をまわっているのか辺りは完全に真っ暗で、唯一月明かりが縁側を照らしていた。
「日中は熱いくらいなのに、やっぱ夜になると冷えるわねぇ・・・」
この時期は寒暖の差が特に激しくなりやすい。油断していると寝冷えにもなりかねないのだ。
幸い霊夢は布団をかけていた。
「ううっ、トイレトイレ・・・」
外気に晒されたためか、霊夢は尿意をもよおし、身体をブルッと震えさせた。
そして膝を持って立ち上がると、廊下へと足を運んだ。
その廊下を歩いていると、縁側で空の瓶共々横になって寝息を立てている萃香がいた。
何もかける訳でもなく、お酒で少し膨らんだお腹を半分出したまま・・・
「よくもまぁ呑気にお腹出して寝ていられるわねぇ・・・」
寝ている萃香を尻目に、霊夢はトイレのほうへと歩いていった。
「んん・・・んう・・・」
霊夢が通ってから1分位すると、萃香は目を覚ました。
そして同時に、お腹に手を当てた。どうやらお腹の痛みで目を覚ましたようである。
ぐるるうう〜
「あいつつ・・・うう、夜風って冷えるもんだね・・・」
辺りに転がっているのは5、6本の酒の瓶と、かつてつまみが乗っていた空の皿だった。
もちろん、全て彼女がたいらげたものである。
ぐきゅっ、ぎゅううう・・・
「っ・・・ト、トイレ・・・これはちょっと・・・」
萃香は壁に手を当て、伝いながら廊下を歩いていった。当然、先に霊夢が歩いていったことなど知らずに。
トイレまでは遠くなく、萃香はすぐにたどり着くことができた。
しかし、夜風に晒されたお腹が動くのは速く、それは鬼である萃香でもきついものだった。
ぐるるるる・・・ぐぐぎゅぎゅぎゅっ!
「うっく!で、でもトイレに入りさえすれば・・・」
突然腹痛が強くなり、同時に肛門が熱くなるのを萃香は感じた。
しかしトイレに入ればこっちのもの、そう思ってドアノブをひねった。
だが・・・
ガチャガチャ!
「えっ・・・」
萃香は一瞬思考が停止した。開くはずのドアが開かない、となると考えられるのは・・・
霊夢が入っていることだけだった。
ぐぐぐぐっ!ごろごろごろぉ!
「うくぁ・・・あ・・・う・・・れ、霊夢、早く出て!」
萃香はそう言ってドアノブを何度も回すが、そうしたってドアが開く訳がなかった。
その間も萃香を襲う便意はより激しさを増す。
ぐぎぎぎぎっ!ぐるりゅりゅりゅう!
「霊夢!お願いだから早くして!私もトイレ入りたいんだから!」
激しくドアをドンドンと叩く萃香だが、中からの反応はなかった。
少しすると、トイレの中から微かな音が聞こえてきた。
「すー・・・すー・・・」
それは霊夢の寝息だった。つまり霊夢はトイレの中で寝てしまったのだ。
これだけうるさくノックされると普通は目を覚ますものなのだが、世の中にはどれだけうるさくても眠れる人はいるのである。
それを理解した萃香は血の気が引くのを感じた。
ごぽっ!ぐぎゅるるるるる!
「うああああ!そ、そんなあぁ・・・」
次の便意の波は強い陣痛を招き、萃香はとっさにお尻に両手を当てた。
しかし、鬼の力をもってしても排泄欲求に敵うはずがなかった。
「ああ・・・あ・・・も、もう・・・出る・・・」
ブピピ・・・ブブ・・・ブブリッ!
「ひあっ!や・・・やっちゃった・・・」
肛門が開き、水鉄砲のように汚水が下着の中に1、2発発射された。
それはお尻を押さえている萃香の手にも伝わってきた。
ビュプッ!ブビビビビビ!ブブププピッ!
「うそでしょ・・・鬼の私が、漏らしちゃうなんて・・・」
そこからは肛門は完全に決壊し、濁流のごとく一気に下痢便が流れ出した。
萃香は必死に否定しようとするが、閉じれないお尻と手に伝わる下痢便の熱が真実を物語っている。
どう考えてもごまかせるものではなかった。
ムリュリュリュッ、ブビチチチビチィ!ビッビュブブ!
「れーむぅ・・・はやく・・・してよぉ・・・」
下痢便の勢いを止めることはできず、便は萃香の足の間を滝のようにビチャビチャと音を立てながら流れ、足にも汚水が伝ってゆく。
萃香は涙と鼻水で顔をぐちゃぐちゃにしながら霊夢に頼み続けた。
当然それで起きるはずなどないのに。
ブリュブポポポブビュビュウッ!ブパブポブブブシュブッ!
ビチュブバブリュリュリュビチィチチチチチ!
ショワアァァァァァァァァ・・・・
「あああ・・・うう・・・えぐっ・・・」
溢れ続ける下痢便、そしてとどめのおしっこまで垂れ流しながら、萃香はトイレの前で立ち尽くしていた。
鬼の目にも涙・・・それはあまりにも泣きたくなるような失態を意味するのかもしれない。
今回はウナルさんのサイト「ぶらっくまんた」開設一周年を記念して投稿した作品です。
萃香はほとんど眼中になかったキャラですが、書いてみるとなかなか味のあるキャラだということがわかりました。
ちなみに萃香の萃の字が変換で出ないので、IMEパッドに頼らざるを得ませんでしたwww
ウナルさん、これからも頑張ってください!
ぐう
作品情報
作品集:
16
投稿日時:
2010/06/06 12:37:10
更新日時:
2010/06/06 22:01:56
分類
伊吹萃香
スカトロ
お漏らし
プライド高い娘が落ちていく様はゾクゾクしますね!!
でも、自分の糞を自分で片付ける過程でまた惨めな思いで涙目になることを想像すると…
ふっ、スカトロ属性でもないのにすぐ勃ちやがる…
霊夢はぶつくさ言いながらも手伝ってくれそうな気がする。
こちらこそこの作品で萃香のかわいさに気づけました。
改めて開設一周年おめでとうございます!
>名無し(2)さん
今宵はいい酒が飲めそうですね。乾杯。
>名無し(3)さん
>また惨めな思いで涙目に
わかります、それが強いキャラであればあるほどまたいいんです。
強い者が弱みを見せるというのが好きです。
>名無し(4)さん
なんだかんだで、霊夢も義理人情ある優しい子ですから手伝うでしょう。
それが主人公である理由なのかも。
>あつしさん
それだ!酒の席なのに何か忘れてると思えばゲロでした。
でも萃香って酒に強いからあまり吐かなそうなイメージが。