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『東方スカ娘A『月の露』』 作者: オレンジマイスター
※描写に儚月抄本編と矛盾がある可能性がありますが、仕様です。ご容赦下さい
灰色の大地に暗黒の空。そして虚構の海。
そんな虚無的な風景の中、私と紫様は月の都へと歩いていた。
月面。
その寒々しい世界は地上とは違う何ともいえない深(しん)とした空気が充満している。
空間全体をガラスのように清らかに、真空に。そして全てを無へと侵食せんとするかのような、そんな非情な穢れの無い月の空気はまるで瘴気のようで。
呼吸するだけでも魂が締め付けられていく。
虚ろな風が吹きつけるたびに、矮小な地上の妖怪である私などは体どころか心まで震えてしまいそうになる。
「純粋な酸素は毒、というのはまさにこんな感じなのかしらね」
そう言う紫様はこの瘴気のような空気にも平気な顔をしていた。
地上の妖怪といえどもさすがに紫様ほどになると格が違うのだろう。
今さらながら、自分の主人に対する尊敬の念が強まった。
彼女の式神である事に誇りを覚える。
「全ての生命が潰える死の世界。いえ、死というよりは虚(うつろ)かしら。
地上の死は潰えてもそこに魂(うつつ)が残るけれど、ここは全てが音も無しに根源の渦へと還ってしまう。
全く、酷い場所ね。月の民の本拠地だけはあるわ」
紫様はそうひとりごちると自らの言った事に恐れるかのようにブルッと体を振るわせた。
さすがの紫様も強大な敵の本拠地にいるだけあって緊張しているのだろうか。
それでなくとも、今現在私たちが歩いているこの平野は周りに遮蔽物の無いために酷く冷え込んでいる。
風に身を晒しすぎて体調を崩されてしまわなければいいのだが。
「……冷えるわね」
「はい」
そんな短いやり取りの後、紫様はふと足を止めてこちらを振り返った。
「藍」
「なんでしょう」
心なしか紫様の声が弾んでいたような気がしたのは、気のせいだろうか。
「お願いがあるのだけれど」
「はい。紫様のご用命とあらば何でもしますが」
「じゃあ。……御不浄に、なってくれるかしら」
「…………は?」
妖艶に微笑んだ紫様が、私に向かって変な事をのたまったのだった。
――― 月の露 ―――
……聞き間違いに違いない。
いや、そうに決まっている。
「紫様。申し訳ありませんが、ご命令が良く聞こえませんでした。もう一度言ってもらえますか?」
「あらあら、その大きな耳は飾りなのかしら。仕方ないわねぇ、もう一度しっかり、わかりやすく、簡潔に言ってあげるわ」
そういうと、紫様は私の耳元に口を当て、一単語づつ区切りながら言い聞かせるようにささやいた。
「私の、トイレに、なりなさい」
どうしよう。聞き間違えではなかった。
一体全体この人は何を言っているのだろう。
月の狂気にやられてしまったのだろうか。
「あの、紫様。言っている事はわかりましたが、言っている意味がわかりません」
「謎かけみたいな疑問文ね」
「論点はそこじゃありません」
克明な説明を要求する私に対し、紫様は一言簡単に
「トイレに行きたいのよ」
と言って微笑んだ。
前言撤回。私はどうしてこの人の式神になってしまったのだろうか。
ダメだこの人。日本語が通じてない。
本当はこのお方こそが宇宙人なのではないだろうか。
「だってほら、見なさいな」
紫様はそう言って辺りをグルッと見回した。
「ここ、遮蔽物が無いじゃない。あなたはこの純情な乙女に、こんな平原のど真ん中で恥ずかしげも無く股をおっぴろげて用を足せと言うのかしら?」
「『おっぴろげ』って……。というか、純情な乙女は従者をトイレ代わりに使おうとは思いませんよね」
「あら、幽々子はしてたわよ?」
「……」
私は以前見た、まだ年端のいかない純情な庭師に思いを馳せた。
きっと彼女は老獪なあのお嬢様に言葉巧みに言い包められ、
『これも主従のならわしの一つ』とでも思いつつ主の携帯トイレとしての仕事をまっとうしているのだろう。
ゴクゴクと喉を鳴らして主人の尿を飲み込んでいくという、屈折した主従愛のサイハテが想像された。
全く泣ける話だ。
……従者という物の存在理念を一から疑いたくなった。
それどころか、疑問符は自分の中でどんどん増殖していき、最終的には自分の生きてる意味までをも疑いたくなった。
主従愛とは一体何か?
望まれた事を何でもするのが主従愛なのか?
私は紫様を尊敬し、愛している。だが、それとこれとは別問題なのではないか?
混乱した思考が『いなり寿司、たいへん美味しゅうございました』辺りまで飛躍した後、
思考の迷路に迷い込んだ自意識はようやく緊急脱出装置を使って現実にまで帰ってきた。
「拒否権は」
「どうぞご自由に? でも、意外だわ。藍はこういう事が好きな娘かと思ったのに」
「そんなわけないでしょう。何をおっしゃるんですか」
「へぇ、じゃあ脱衣かごの橙のショーツについていた黄色い染みを必至に舐め取っていたのはどういう趣向なのかしら?」
「ッ!?」
見られていた……だと……?
「何だったかしら、確か『橙のオレンジジュースおいしいよぉぉぉっっ!! ちゅぱちゅぱ!!!』だったかしら?
随分と面白い呪文を唱えてたわね。あれは新しい数式かしら?
洗濯するために式を使うなんて面白い事しているわね」
「……」
失敗した。
いくら昼に爆睡している人であろうとも、この人の反則臭い能力の前では隠し事など不可能なのだ。
声が届かない距離だからとか、睡眠中だから気付くはずが無い、とか。
そんな常識的な警戒心に意味が無いことなんて、この人の式神になった数百年で嫌と言うほど分かっていたはずなのに。
「そう言えば、最近橙が少しでも藍の役に立ちたいから家事を手伝いたい。なんて殊勝な事を言ってたわね。
かわいい孫が家事を頑張るのなら私も一肌脱がざるをえないわ。
そうね。まず、藍方式の『洗濯の仕方』辺りを教えてあげるのがいいかしら」
「くっ……」
―――『言う事を聞かなければその変態行為を橙にバラすぞ』
巣にこもったアリをジワジワと水責めにするように、紫様が婉曲な脅迫をしてくる。
橙を人質に取られている以上、どう考えてもこれは詰みだった。
私は敗北宣言を口にするしかなかった。
「……ください」
「え? 今何かおっしゃって? もうちょっと大きな声で言って下さるかしら?」
「私を、トイレとして使って下さい」
「あらあら。あなたがそこまで言うなら仕方ないわね
私としてはあなたのような忠実な従者を便器にまで貶めるなんてあまり気が進まないけれど、
当のあなたが自ら進んで便器になってくれると言うのなら、主人としてその忠義を無下にするなんてできないわ」
―――この野郎。
しれっと『藍自らが便器をかってでた』という体裁を整えた紫様に内心で毒づく。
「さて、それじゃあ地べたに屈みなさい。藍」
「はい」
ちょうど紫様の股間に私の顔が当たるよう調整しながら、仁王立ちする紫様の前に正座して屈む。
まるで土下座しているかのようなその屈辱的なポーズに、顔が火がついたように熱くなる。
「良いわよ、藍。凄く情けなくてぶざまなその姿勢。まさに肉便器ね」
言い返す言葉が何も見つからない。
唇を噛んで辱めに耐えるしかない。
私を言葉で舐る事に満足した紫様は私の肩に手を着きながら、カサカサと衣擦れの音を響かせて煽情的な黒いショーツを脱いだ。
そして、そのショーツを片手でブラブラと振り動かしながら言う。
「どうしましょう。ショーツを脱いだのはいいけれど置く場所が無いわ」
確かに紫様の服にポケットは無かった。
スキマから自在に物を取り出せるし、そんな事をするまでもない細々した物は私が持ち歩いているからだ。
かといって、ショーツを片手に持ったまま用を足すのも難しい。
スキマを開けるには大仰すぎる。
地面に直に置くなどは論外だろう。
すると、私を見下ろしていた紫様が何かに気付いたように言い放った。
「あら、今気付いたわ。こんな所に良いショーツ掛けがあるじゃない」
紫様は手に持ったショーツを私にクロッチが見えるように両手で広げて持った。
黒一色の下着のクロッチ部分には粘度の高い白いスジが見えている。
私の獣の鼻が、そのクロッチ部分から優美な香水の香りに混じる淫靡な雌の香りを嗅ぎ分けた。
「よいしょっ……と」
そう言いながら紫様は、私の耳型に突出した帽子の部分に引っ掛けるようにして私の頭にショーツをかぶせた。
香水と紫様の体臭が先ほどよりも強烈に私の鼻を襲う。
お気に入りの帽子の頭頂部で紫様の汚物がニチャリと糸を引く。
だがそれは決して不快な感覚ではなく、
色事の老練である九尾の狐である自分にさえも情欲を呼び起こさせるような、そんな淫らな感覚だった。
「ふふ。情けない格好ね藍」
紫様は変態的な姿になった私を冷笑しながら、軽やかにその豪奢な作りのスカートをたくし上げはじめた。
月の虚ろな風とは違う、暖かで湿った艶かしいムワッとした風が私の顔を撫ぜる。
そして、数百年仕えて初めて見る紫様の秘所が露わになった。
綺麗に切り揃えられた金色の恥毛。
そしてその下の充血したピンク色の花弁は粘度の高い液体で潤っており、その蜜がむせるほどに濃厚な雌のフェロモンを放っている。
形の良い大き目のクリトリスは包皮の中でヒクヒクと期待に蠢いていた。
「綺麗でしょう?」
確かに、気が遠くなる時間を生きた女性である事を考えると、老化しない妖怪であると言う事を差し引いても綺麗だった。
まるで生娘のようだ。
膜は無いからそうでは無いのだろうけれど。
すると、今だ秘所をじろじろと観察していた私に紫様が痺れを切らしたのか。
「さぁ、口を付けなさいな」
と言って秘所を私に向かって突き出した。
私は嫌々ながら……
いや、取り繕うのは止めよう。
私は知らず知らずのうちに紫様の放つ淫靡なフェロモンに悩殺されていた。
内心はもう欲情の渦中にいて、花に誘われる蝶のように淫らな蜜が糸を引く花弁に口付ける。
「まるでエサに飛びつく犬みたいね」
そんな紫様の言葉を耳にしながら、私はより秘唇に密着しようと紫様の太ももをしっかりと掴み、固定した。
と、その時。違和感に気付いた。
―――震えて、いる?
傍目では分からなかったが、紫様の足が微かに震えていたのだ。
それも性的快感からの震えではない。
私はまだ愛撫も始めていないし、紫様も嬌声一つ上げていない。
かといって排尿を耐えているための震え、というわけでもない。
紫様の声や仕草には排尿を急くような素振りが感じられないからだ。
という事は可能性は一つしかない。
―――恐れ
紫様ほどの賢者であっても、これから戦う相手のことを考えると恐怖がわきあがってくるのだ。
いくら相手が殺生を嫌う月の民であろうとも「相応の報い」がどれだけ高く付くか分からない。
下手をすれば幻想郷そのものを潰される可能性も考慮しなくてはならない、大きな賭けだ。
そんな大勝負を前に、紫様は身を震わす緊張を少しでも和らげようとこんなお戯れを考えたのだろう。
紫様の微かな『人間臭さ』 ―いや『妖怪臭さ』というべきかー を垣間見た私は、
その幻想郷随一の賢者という威厳に相反したか弱い内実というギャップを持つ、
この偉大にして洒脱な大妖怪を、より一層愛しく感じた。
「藍?」
思考に没頭していた私を訝しむ紫様に、言葉の代わりに舌の愛撫で答えた。
「ん……っ!」
敏感なクリトリスを刺激された紫様が強烈な快感に思わず短い喘ぎ声をあげる。
「ちょ……藍、なにをっ!」
「紫様……」
―――チュパッ……チュパッ……
主導権を取られて困惑する紫様を無視し、包皮から飛び出し固く尖ったクリトリスを吸い上げた。
紫様は脳にまで突き抜けるような快感に息を呑んでいる。
独特の塩味をもつ秘唇全体を丁寧に舐めまわし、膣の入り口を舌で突付いて刺激する。
その激しい攻めに耐えられなかった紫様の体は、手繰っていたスカートを口にくわえ
空いた両手で私の頭を押さえつけて内股を限界まで力む事によって何とか体勢を保っている状態だった。
しかし、さっきからこらえている尿意は性感帯への執拗な愛撫によって限界にまで達しているのだろう。
膣の上にある尿道は今にも決壊せんとプルプルと震えていた。
「ら、藍……もう限界っ……!」
私の頭を押さえつける紫様の手に力が入る。
絶頂が近い。
私は紫様を絶頂に導かせんと鼻でクリトリスを刺激しつつ、
丸めて尖らせた舌で尿道を無理矢理こじ開ける。
「ダ、ダメ……ッ! イク……っ!!!」
「出してください、紫様」
「出ちゃうっ! 出ちゃうぅぅぅぅっ!」
激しい絶頂に紫様の体が大きく弓なりに反る。と、同時に尿道から小水が一斉に噴出した。
―――プシャアアアアァァァーーーーーッ
口の中に勢い良く尿の奔流が流れ込んでくる。
筆舌に尽しがたいほど苦く、鼻が曲がりそうなほどの悪臭を放つそれは躊躇無しに私の喉を、食道を、胃を蹂躙した。
―――ゴクッゴクッゴクッ
飲みきれずに口から溢れた尿が顎を伝い、地面に水溜りを作る。
いや、勢いの良すぎたその小水は口どころか顔全体にも飛散し、顔中のくぼみというくぼみ全てに水溜りが出来ていた。
その様は、恐らく他人から見るとまさに『肉便器』そのものの姿だっただろう。
「……んん……っ!?」
自らが肉便器として、汚物にまみれてぞんざいに扱われることを意識した途端。
言いようの知れない、今まで感じた事の無い異質の快感が私の全身を貫いた。
頭の中で火花が散り、全身が無意識に硬直する。
紫様の暖かな尿を顔に浴びるたびに、大きな快楽の波が全身を打つ。
いわゆる隷属する喜び、という範疇を遥かに超えた。
主の全てを全身で受け止める事によって到達する、より高位の悦楽。
歪んではいるものの、それはまさしく愛の一つの達成点に違いない。
私は臭く、苦く、熱く、汚らしい尿を全身に浴びながら、今まで生まれた中で最大の絶頂を迎えた。
「……ふぅ」
やっと放尿が終わった頃には私の顔も、服も、地面も、紫様の尿でびしょ濡れになっていた。
鼻が曲がりそうなほどのアンモニア臭が辺りに立ち込めている。
私は尿道に残る残尿を残らず吸出し、秘唇全体を舌で嘗め回して後始末をする。
愛撫の時に取り損ねた臭くて汚い恥垢も、残らず舌で舐め取って綺麗にしていく。
「良かったわよ、藍」
「光栄です」
恥垢を咀嚼して飲み込みながら答える。
スカートを片手に持ち替えた紫様は、余った片手で私の頭を(自分のパンツ越しに)撫でてくれた。
形式や義務感の無い、心からの感謝が篭ったその慰撫は式神として、いや主人を心から愛する従者として最高の報酬だった。
「それじゃ、藍。最後に何か言う事があるでしょう?」
「はい……」
欲情と愛情の海の彼方に沈んでいった理性やプライドは浮き上がってくる事は無かった。
今はただ、主人の愛に溺れていたかった。
だから、紫様が最も望んでいるであろう言葉を私は口にする。
「肉便器の藍をご使用していただき、ありがとう……ございました」
紫様の慈しみの視線を一身に受けながら口上を述べる私は、心から笑顔だった。
「ありがとう、藍」
満足した紫様は私の頭をもう一度優しく撫でた。
両手に持った紫様の足はもう、微塵も震えてはいなかった。
「じゃあ、行きましょう」
「はい」
陰気な月の荒野で
紫様と私は二人、揃って歩き出した。
強大な月の民の住む月の都へ向かって。
身を切る月の虚ろな風は、今はもう身も心も震わす事は無かった。
レズに道具は邪道だと思うんだ。
ディルドーは不要。双頭バイブなど愚の骨頂。
100歩譲ってローター・電気按摩、アナルバイブ。それも前戯のみの使用。
基本はクンニと69と愛撫だけでレズセックスは進行すべきである。
で、おなじみのオレンジマイスターですこんばんわ。
私の言いたい事は大体↑の文章で大方説明したので、あとの補足を。
月の大地の描写ですが、実は私儚月抄の下巻だけ買ってないので描写に矛盾が存在する可能性があることを重ねて謝罪いたします。
何故下巻を買ってないのかと言われますと、例の紫様のあのシーンが原因でございまして。
あれを見た後、精神的打撃で持病が悪化したんです。
というか現在進行形でトラウマになっております。
今回、なぜこの作品を書いたかと言うとそのトラウマに対する逆療法、そしてあの理不尽な描写に対する最大限の歩み寄り、という面があります。
少しでも紫・藍組にドラマを持たせたい。
そう思った結果がこれだよ!
自分の酷い描写力のせいで逆に作用してるんじゃないだろうか、とまた持病を悪化させるような心労を抱えた所で筆を置かせて頂きます。
最後になりましたが、ここまで読んでいただき誠にありがとうございました!
オレンジマイスター
作品情報
作品集:
17
投稿日時:
2010/06/12 13:12:19
更新日時:
2010/06/12 22:12:19
分類
東方スカ娘A
儚月抄
決戦前の一コマ
紫×藍
藍視点
レズ
飲尿
歪んだ愛の物語
濃厚なエロス描写があるのに、ところどころに挿入される笑いにテンポ良く読めました!
これからもスカを書いていただけるととても嬉しいです!!
てことは超々古酒での宴の後、また藍様がゆかりんのトイレに・・・
藍は本当にスグレモノ