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『逃走者 四』 作者: 名前がありません号
文がいつものように、逃走者の企画所で新しい構想を練っていると、
コンコンと扉を叩く音が聞こえてきた。
誰だろうかと立ち上がり、扉を開けると、にとりがいた。
「おや、にとりさん。どうしたのですか」
「え、えっと……その」
「?」
なにやらそわそわしている様子である。
「とりあえず立ち話も難ですし、部屋の中に入りませんか?」
「う、うん……」
そんな様子のにとりを文は企画所に迎え入れる。
そしてそわそわしていたにとりが、
やがて意を決したように自分の手を握り締めて。
服のポケットから写真を取り出した。
「……?!」
その写真には、触手に犯される魔理沙の姿が写っていた。
わずかに動揺を見せる文だったがすぐさま平静を装う。
幸いにとりには気付かれていないようだ。
「この写真は、どうしたんですか?」
「……前のゲームで、私は紅魔館の作業場で疲れで寝てたんだ」
「ほぉ、それで?」
「……悲鳴が聞こえて、そっちに移動したら、写真の行為が行なわれてたよ」
「へ、へぇ」
まさか、見られていたとは。
それも面倒な事に、にとりに。
にとりはやがて、押さえ込んでいた感情を爆発させる。
「どういうことなんだよ! 何で、魔理沙がこんなことに!」
「あー、えーとですねぇ……逃走者のルールは知ってますよね?」
「知ってるよ! でもこんな、こんな事をしていいはずがないじゃないか!」
「いやまぁ、そうかもしれませんが、追跡者の提示した行為を実行しないと、追跡者の候補者が集まらなくてですね……」
「じゃあ、こんな事していいの!? それとも、前のゲームでもこんな事を!?」
「捕まった逃走者をどうするかは追跡者次第ですから、その辺りは追跡者の良識に任せる、としか……」
「これが良識ある人の行動なの!? ふざけないでよ! 魔理沙は何も悪くないじゃないか!」
困りましたねぇ、と文は思う。
他人の魔理沙に対する感情は二つ。
憎悪か、親愛か。にとりは後者に入る。
どうも彼女が見ていたのは、陵辱の最中で魔理沙がいかに非道な人間かを知らないようだ。
いや、恐らく聞こえていたとしても聞かないフリをしていたかもしれない。
いずれにせよ、にとりの魔理沙に対する感情は一種、妄信にすら近い。質の悪い事だ。
元々、人間の友人がいなかったにとりにとって、魔理沙は初の友人だ。
それ故に、失う事が怖いのだろう。普段の彼女なら押し黙ってしまう所だろう。
そして魔理沙はにとりに、自分の悪い部分を見せたことがない。
これもにとりに対する感情を良好なものにしていた。
今のにとりには、いつも自分に接してくれる優しい魔理沙のイメージしか存在しないのだ。
当然、文が幾ら魔理沙がどれだけ酷い人間かを説明しても、聞く耳など持たないだろう。
作り話だ、そんなことするはずがないの一点張りが関の山だ。
文はこういう手合いが一番苦手だ。言葉が通用しないのだから。
「とにかく! 魔理沙は何処なんだ! 言え! 言え、あやぁぁぁ! げほ、ごほ」
にとりは文の服の襟を掴んで、文に叫び散らす。
普段、叫んだりしないにとりが無理に叫んだせいで、むせたらしい。
ごほ、ごほ、と少し息苦しそうにしていた。
文はとっさの判断で、にとりのお茶に薬を流し入れる。
にとりは下を向いて、苦しそうにむせていた。
「と、とにかく、にとりさん。お茶を飲んで落ち着きましょ? ね?」
「げほっ、こほっ……」
文が諭すように言うと、にとりはそのお茶を受け取る。
ぐぐっ、と喉を鳴らしてお茶を飲み干していく。
すると、にとりはお茶を飲み干す。
しばらくすると、にとりはうとうとし始めて、やがて椅子に持たれかかっていった。
近寄ると、すぅすぅと寝息を立てていた。
「ふぅ……まったく一時はどうなることかと……」
まさかにとりがあそこまで、自分に食って掛かるとは思って居なかったので驚きを隠せなかった。
こういう時の為に常備していた睡眠薬だが、まさかにとりに使うとは思わなかった。
「しかし、どうしましょうかね……ん?」
ふと、にとりの服の後ろのポケットに封筒が入っている。
取り出してみると、封筒には【射命丸文様へ】と書かれている。
にとりが何を渡しに来たのか、気になった文は封筒を開け、中身を見る。
「!? こ、これは……」
中身は写真だった。
其処には自分が、人里の有力者と“清く正しい説得”を行なっている最中の写真であった。
これもにとりが撮ったのか? いや、違う。
にとりを呼びつけたのは、この説得をする大分前だ。
そもそも魔理沙の事がきっかけで、逆上したようにしか見えなかったにとりが、
この写真を持っていて無警戒なはずはない。
これは別の誰かが撮った写真、ということになる。
そしてこれが妖怪の山にばらまかれたら、どうなるか。
射命丸文の天狗としての人生は終わる。
当然、出世などない。山から追い出された天狗の末路など考えたくもない。
「………」
文はにとりの方を見る。
幸せそうに、すぅすぅと寝息を立てている。
(このまま無事に帰す訳にはいきませんねぇ……)
文はにとりを、とある文書と一緒に企画所の大型荷物用の箱に放り込み、
他の河童達を呼び寄せて、人里のある屋敷に運び込ませた。
そして文は、にとりの写真と封筒の中の写真を風で塵一つ残さず切り刻む。
(クソッ! どうなってるんです………! 誰が、誰が私の周りを嗅ぎまわっている……!?)
文は苛立ちを隠せない。
誰かが、自分を失墜させようとしている。
思い当たる相手は星の数ほどいる。身内にはそういう奴らしかいない。
しかしこんな事では屈しない。
この程度のことでゲームを中止すれば、それこそ相手の思う壺だ。
誰が来ようが、私が丸裸にして潰してやればいい。
このゲームで幾らでも、潰してやればいいのだから。
「う……ううん……」
にとりは異様な匂いを気付いて、ゆっくりと目を開けた。
体がだるい。記憶があいまいだ。
確か文のところに行って……何をしたのだろう。
思い出せない。頭の中に霞がかかったように、思考がはっきりとしない。
甘ったるい匂いがする。身体が、火照ってくる。
足音がする。おぼろげな視界に移ったのは人間。
正確には、人間みたいな格好の何か。
今のにとりには、それが何かを識別できない。
「……めい、ゆう……?」
それに声を掛けるが、何も返ってこない。
ただ、腹に鈍い衝撃を受けた時、にとりははっきりと覚醒した。
「……ごぇぇッ!?」
強烈な一撃であった為に、胃の内容物を吐き出してしまう。
その臭いが鼻をついて、さらに吐く。
周囲の連中は、それを見てゲラゲラ笑っている。
ただ、その笑い声は何処かこもっている。
にとりは、ひとしきり吐いた後、彼らの顔を見た。
皆、妙な仮面をしている。
大きなガラスの目玉と、口元には二つの円形の物体が二つ付いている。
にとりの記憶が正しければ、それは“ガスマスク”という道具だった。
特殊なガスが撒かれた環境に対応するための道具、とおぼろげな記憶の中から思い出した。
「あーあ、起きちまったなぁ。だから腹パンはやめよーぜって言ったんだよw」
「おまけに吐きやがって。掃除大変なんだぞw」
「それはこいつ自身にさせればいいだろ。ま、また吐いて汚しちまうんだろうがw」
男らはゲラゲラ笑いながら、にとりを取り囲む。
「な、なに……?」
「あのさぁ、俺たち文さんから、君の事を頼まれてんのよ」
「た、たのまれてるって、なにを……」
「君の知ってる事、全部吐かせろってさ」
「な、なにそれ、し、しらなぐげぇ!?」
また腹にパンチを叩き込む。
そしてにとりを髪を掴んで、顔を上げさせる。
「知らないわけないだろ? お前の知ってる事全部教えろ。じゃねぇと、痛い目に会うのはお前だぞ?」
「だ、だから、しらないって……うぐ!」
「だぁかぁらぁ、知らないわけないだろうがよ!」
今度はその頭を殴ろうとする。
しかし男の一人がそれを止めさせる。
「馬鹿、頭殴ったら記憶飛んじまうだろw」
「おおっと、そうだったぜ……」
「こういう時はな……こうするんだよ」
すると男の一人が、一本の木の棒を持ってきた。
かなりの太さで、枝を切った後が疣のようになっていて、でこぼこだ。
「な、なにするの……」
にとりは恐怖のあまり、ガタガタと歯を鳴らして恐怖する。
男はにんまりと笑って(にとりには見えていないが)、その太い木の棒をにとりの尻の穴にあてがう。
「ちょ」
「こうすんだよ!」
そして強引に木の棒を挿入していく。
ブチブチとにとりの尻穴の裂ける音がする。
「いぎゃああああああああああああああ!!!」
痛々しいほどの叫び声を上げながら、にとりが絶叫する。
処女の彼女からしてみれば、尻穴に挿入される事も初めてな上に、
あれほどの太さの木の棒を押し込まれては、痛み以外に感じるものはないだろう。
「おい、水用意しておけよ。気絶されちゃ聞けるものも聞けないからな」
「あいよ。しかし鬼畜だよなぁ、ケツから血がドバドバ出てるぜ。死ぬんじゃね? こいつ」
「ははっ、大丈夫だろ。こいつ妖怪だぜ? こんな程度じゃ死なねぇって」
「あが、あああああぁぁぁぁ……」
男は木の棒を握り締めながら、にとりに「知っている事を全部話せ」と言う。
にとりが拒否すると、尻穴の木の棒を出し入れして、にとりの尻穴を痛めつける。
痛みと苦しさに気をやると、男が桶一杯の水をにとりに掛けて、強引に目覚めさせる。
それでも話さないにとりに、男らは尻穴だけでなくにとりの処女すらもそれで奪おうとする。
「や、やめてぇ! そ、それだけはぁ……」
「お、ようやく喋る気になったか。ほら、言ってみろよ」
にとりはとうとう観念して、喋り始める。
「え、えと、私は文さんが魔理沙を陵辱してるのを黙認しているのを知って、抗議にいったんだ。それだけなんだ! 本当だよ!」
「……あぁ? じゃあ、あの封筒の中身はどう説明するんだ?」
「え、封筒の、中身……?」
封筒。椛から文に渡すようにと頼まれた封筒だ。
「そうだよ。封筒の中身だ。まさか知らないわけねぇよな?」
「し、知らないよ、知るわけない……中身なんか見てない」
「ふーん、そうかい。じゃあ、その封筒を渡したのは誰だ? 言えよ」
「そ、それは……」
「言えないのか? 言えないんじゃあ、こいつをぶち込むしか……」
「ま、まって……!」
にとりは男を制止する。
にとりは迷っていた。
本当のことを言えば、自分は助かるかもしれない。
でも、それをすれば椛との約束を破る事になる。
椛は大事な親友の一人だ。彼女との約束を破る事は、にとりには出来なかった。
「はい、時間切れー。おらぁ!」
「ひ、ひぎぃぃぃぃぃ!!!!」
自分よりも親友を選んだにとりは、
想像を絶する苦痛を味わいながら、その処女を散らされた。
「……ゲーム?」
「ええ、ゲームです。さとりさん」
文は地霊殿の応接室にいた。
もっとも居たのは人形で、文の声は人形に取り付けられた通信機からであった。
「しかし随分な対応ですわね」
「貴方様の能力を鑑みれば仕方のない事です。ご了承を」
「まぁ貴方たちはいつも狡賢いことしか考えていないですからね。仕方ありませんね」
(ちっ、こっちが下手に出てれば好き放題に言いやがって……)
文はにとりの一件も含めて、苛立ちを強めていた。
それにゲームのさらなる飛躍の為には、さらに強い対象を、と考えていた。
そんな時、ふと頭をよぎったのは、あの憎たらしい顔をした古明地さとりの顔だった。
以前の文なら狙いもしない相手だが、ゲームの続けての成功と、
思い出すだけで腹が煮え繰り返るようなさとりの表情から、彼女がターゲットに選ばれた。
「しかし、このルールを見る限り、私が参加する理由はありませんね」
「そうですか?」
「私の望む物を貴女ごときの地位で決定できるとは思えませんもの」
(こ、こいつ……言わせておけば……)
心は読まれていないはずだが、
あからさまにこちらを下に見る態度に、文は今にも怒りをぶちまけそうになる。
最もさとりにとってみれば、これでも充分抑えているほうだ。
さとり達を地下に追いやった八雲紫の決定を強く推し進めたのは天狗だ。
天狗達は過剰なまでの締め出しと弾圧で、さとり達を地下の奥深くへと追いやった。
鬼達が地下に行った頃から、天狗達はさとり達を嫌悪していた。
ようやく頭痛の種を排除できたと考えて、彼らはさぞ喜んだことだろう。
昨年の異変によって、天狗とさとり達地下の妖怪は協調関係を取ったように見える。
だが、それは対外的なものであって、水面下の対立はいまだに続いている。
「まぁそちらが私が参加するに値する理由をお作りいただければ、参加する事も悪くないわ」
「そ、そうですか……。では、出来うる限りの準備をさせますので、その時にまた来ます」
「ええ、どうぞ。もっとも、貴女に用意できるとは到底思えませんがね」
さとりはクスクスと小さく笑う。感度のよい通信機はそんなさとりの声も聞き取っていた。
通信機を切った文は、思わずペンを握りつぶしていた。
「あの……クソ女ぁ……」
普段の文から想像も出来ないほどに怒りを露にしている。
プライドの高い彼女にとって、下に見ているさとりのあの態度はとても腹立たしいものだった。
「いいでしょう。そんなに言うなら、用意して差し上げようじゃないですか。参加する理由をね……ふふふ」
邪悪な笑みを浮かべて、文は言う。
文はさとりが参加せざるを得ない理由を作るべく、彼女のペットの捕獲を開始した。
まず最初に捕獲する事にしたのは、霊烏路空であった。
警戒心がないわけではないが、彼女は少しおつむが悪い。
最も、彼女のおつむの悪さは生来の物というよりは、
守矢の神が授けたヤタガラスの力のせいもあるらしい。
力のコントロールに大部分を持っていかれて、知能がダウンしているらしい。
天は二物を与えないということだろうか。
彼女の捕獲はそれほどてこずる事はなかった。
さとりさんの命令で、空に人間の男との接し方を勉強するようにと伝えた。
流石に最初は警戒した彼女だが、話術で彼女が私に勝てる道理はない。
彼女の警戒心を解き、人里まで連れて行く事にした。
もっとも空は餌に過ぎない。彼女には核融合炉の調整役を任されている。
あまり長い時間、捕縛し続けるのはリスクがある。
火炎猫燐をおびき寄せるのが重要なのだ。彼女ならば、地霊殿の連中にしか関わりがない。
つまり、さとりをおびき寄せる餌にはうってつけなのだった。
火炎猫燐を見つけるのは少々、骨が折れた。
後に彼女が死体運びをしている事を思い出して、
適当に人里の人間を攫って始末して、餌を用意しておいた。
万が一の事があっても、有力者達にもみ消してもらえばいい。
そして、お燐が死体に近づいてくる。
その瞬間に、文は姿を現した。
「どうもどうも、こんばんは」
「!? 天狗がなんでここに……」
「いえいえ、偶然通りかかっただけですよ」
「用がないなら、とっととどっか行きな」
少しムカつく物言いだが、文は気にしない事にした。
連中が我々を毛嫌いしているのは良く知っている。
こいつもさとりの歪んだ教育を受けてるんだろう。
「いえいえ、勿論用事はあります。最近、お空さんを見かけませんねぇ?」
「! 何か、知ってるのかい?」
「ええ、居場所は私が知っております。私と一緒に来てください」
「……それを信用しろっての?」
「信用できないなら構いません。が、それだと何の進展も無いでしょうね。何か有力な手がかりでもありますか?」
お燐は何も言えなくなる。
目の前の天狗の言うとおりだ。
お燐とさとりは突如、行方知れずとなったお空を探しているものの、
何の進展もないまま、時間だけが過ぎていっている。
お燐にいたっては、嫌な想像すらしている。
それをさとりに覚られて、叱咤されたこともあった。
この天狗は信用ならないが、このままでもどの道進展は無いのだ。
ならば、こんな輩の情報でも確認するぐらいならいいだろう。
危なくなったら、逃げればいい。
いかに相手が天狗でも逃げ切れる自信が、お燐にはあった。
お燐は文に連れられて、人里のとある屋敷に来た。
ただここに来るまでに、やたら遠回りをさせられたのに疑問を持ちつつも、
お燐は、お空の存在を確かめるまでは戻れなかった。
そして、屋敷の地下室への階段を下りていくと、
悲鳴のような声が響いてくる。
すると、文が突然立ち止まる。
「ああ、忘れておりました。このお守りをお持ちください」
「? 何これ」
「この部屋には特殊な結界を張っているんですよ。なのでそのお守りを持って中和する必要があるのですよ」
「大丈夫なのよね、これ」
「ええ、効果に間違いはありませんので」
警戒しながらも、お燐はお守りを握り締める。
そして文が扉を開くと。
異様な光景が広がっていた。
「え、あ……」
お燐は悲鳴の正体を理解する。
女の悲鳴。それもただの女ではない。妖怪の女。
何処かで見た妖精や、虫の妖怪。
他にも名前は知らないが、人間の女の姿をした妖怪が様々な辱めを受けていた。
お燐は悲鳴を上げることも出来ず、ただ絶句して、硬直していた。
濃い男の精臭に混じって、血の臭いも感じる。
何なのだ、ここは。どうなっている。頭の中が混乱しそうになっていた。
そんな様子のお燐を、見かねた文が声を掛ける。
「お空さんはこの先です」
「! お、お空は!? 無事なんでしょうね! 無事じゃなかったら、あんた……」
「ご安心を……傷一つついてませんよ」
そういって、お燐を奥へ案内する。
そして、奥の大き目の牢屋にはお空と、肉棒を晒した男達の姿があった。
お空は男達の肉棒を手で扱き、口で咥えていた。
精神は幼稚だが、それとは裏腹の豊満な身体による奉仕は男らの興奮の的であった。
既に何度かお空に射精した後なのか、身体中をどろどろにしながら、
惚けた顔をして、男らの肉棒を咥えていた。
お燐が文に掴みかかってくる。
「お、お空! お、おい、天狗! お空には何もしてないって……」
「ええ、私は何もしておりません。勿論、下もお尻も使ってません。お空さんが率先して、アレを咥えて、扱いてるのです」
「な、な……」
お燐はもう一度、お空を見る。
確かに笑顔で肉棒を咥え、扱いている。
男の一人が、我慢できずに射精すると、それを身体中に浴びせられて、
ぶるぶると気持ち良さそうに震えている。
濃い精臭に発情したみたいに興奮して、知らず知らず自分の秘裂を弄っている。
そんな様子を見て、お燐は喉を鳴らして、親友の変わり果てた姿に、発情してしまっていた。
「おやおや、どうしました? お空さんの姿にアテられましたか?」
「……! そんなことない……」
「素直じゃないですねぇ、貴女もこうなるんですよ?」
「……くそっ、やっぱりこんな事が目的か……!」
「ええ、勿論。でもご安心を。人質は一人で良いのです。貴女が交代すれば、お空さんは解放しますよ?」
「……! 本当に私が身代わりになれば、お空は解放してくれるんだね?」
「勿論ですよ、ええ」
そういうと、牢の鍵を開けて鉄格子の扉が開く。
辺りを二、三度見渡したお燐は男達を掻き分け、お空を近寄る。
そしてお空に駆け寄って、そっとささやく。
(逃げるよ、お空!)
「えへぇー、お燐だぁ……v ねぇ、お燐もしよー、おいしいよぉ、精液ぃ……v」
(ちょっと、何言ってるのよ! 早く脱出しないと……!?)
そういうお燐だったが、突然背筋から頭へと一気に駆け上ってきた快感を感じて、
その場にへたりこんでしまう。
「あ、あぁ……? にゃ、にゃにこれぇ……!?」
「ふふ……お燐さん。貴女のお空さんを思う気持ちに、私、文は感動しましたよ」
「なので、お約束通り、お空さんは解放しますよ」
「お空さん、出てきてもいいですよ?」
「んぁ? はぁーいv」
「!?」
文の言葉に耳を傾け、その言葉に従うように文に擦り寄ってくるお空。
馬鹿みたいな事してる、いつものお空はまるで別人のようだった。
「あぁ、お燐さん。式神って知ってますか?」
「しき、がみ……?」
「ええ、式神です。貴女にも持たせたでしょう?」
「ま、ましゃか……あの、お守りのなかにぃ……?」
「はい。妖怪を従える為の式神ですよ」
「まぁ普通に考えれば、貴女達を式神にする事は困難ですが」
「ここには特殊な結界を貼ってある、と言ったでしょう?」
「この場においては、貴女も下級妖怪程度の力しか出せませんからね」
「そして先ほどお渡ししたのは、お空さんの物と同じ、対象を発情させて、精液を欲するようにする為の式です」
「こ、このぉ……げどぉぉ! いひぃぃぃ!」
「あやや、イッちゃったんですか? いけませんよ、そんな程度でイってたらキリがありませんよ?」
「うぁぁぁ……いぁぁぁぁ!!」
そして男らが、お燐に近づいてくる。
強い精臭を放つ肉棒がお燐に近づけられる。
お燐はその臭いに抗えずに、口に咥え始めた。
「あぁ、お空さん。出てきて良いですよ?」
「え、あ、はぁい……」
「そのお守りは回収させてもらいますね、代わりにこれを」
そういって射命丸文は、お空に別のお守りを渡す。
「何これ?」
「これをもっていれば、御主人様の本心がわかりますよ?」
「え、本当!?」
「ええ、本当です。これを貴方にあげますよ」
「うん、ありがとう!」
文はお空を返した。
あのお守りがどういう意味を持っているのか、お空は知らないだろう。
念には念を入れておかないといけませんからねぇ、と呟きながら、
地霊殿へと帰るお空を見送った。
さとりはお燐が、男らの精液を貪る姿を見て、手をワナワナと震わせていた。
文は“デジタルカメラ”という機械で取られた映像をさとりに見せていた。
あの後、さとりの元にお空が帰って来た。
しかし今度はお燐が居なくなり、帰って来たお空も様子がおかしかった。
お空の心を覚っても、霞がかかってよく読めない。
そんなところに突然、文がやってきた。
以前とは打って変わってにっこりとした表情だった。
そしてその理由を、さとりはデジタルカメラを見せられた時に理解し、今に到っている。
「これは、どういうことかしら?」
必死に怒りを堪えて、文に問いかける。
ここで文を殺したところで、お空やお燐の居場所が分かるわけではない。
むしろ文を殺せば、その仲間が二人に何をするか分かったものではない。
だから今は怒りを堪えることしか出来ない。
「何って見たとおりですよ。ペットのしつけはちゃんとしてますか? こんなに男のアレを欲しがってちゃ、人里に連れて行ったら大変ですね」
「貴女と余計な話をする気はないわ。早く本題に入りなさい」
「はは、心の読める方は話が早いですねぇ」
わざと心を読ませているくせに。
さとりは、心中で舌打ちをする。
この天狗の本題といえば、以前のあのゲームの事しかない。
「それで、お気持ちは以前と変わりませんか? それとも……?」
「……わかったわ。貴女のゲームに参加するわ」
「それで、何をお求めになるので?」
「貴女をペットにしてやるわ。そしてお空とお燐の居場所を吐かせて、貴女を一生飼い殺してやるわ」
「ほぅ……それは楽しみです。では、後日ゲームの場所をお教えしますので、詳しくはその時に」
そういって文は地霊殿を後にする。
さとりの憎悪に満ちた視線を浴びながら。
その後、ゲームの会場の情報などが入った封筒が届いた。
どうやら外で執り行うのだという。参加人数は1〜2人と書かれていた。
さとりが一人で行こうとすると、お空が「私もいく!」と言い出した。
さとりが静止しようとするが、お空が「私もいく!」と言って聞かなかったので、
やむを得ず連れて行く事にした。
外に出るのは久々である。
外に出ると、文の使いらしき天狗が待っていた。
彼女にここまでの権力がある事に驚いたが、
どうせロクな連中ではないだろうな、と漠然と思っていた。
幾つかの森を経由して、その場所に到着した。
見た事の無い建物。外からでも分かる喧騒。
会場と称された場所には強力な結界が張られている。
恐らく中にはたくさんの人間や妖怪がいるのだろう。
それこそ自分に恨みを持つような輩たちを。
あの天狗ならやりかねない話だ。
そして文の部下らしき、天狗が改めてルールについて説明してくる。
この天狗の心中も、さとりに対する嫌悪が見て取れる。
正直、こっちが嫌悪したいぐらいだというのに。そうさとりは一人、思った。
さとりはそれを流し聞いて、お空と共に会場へと入る。
公開処刑場。そういって良いほど、目の前の光景は異常性を伴っていた。
第四ゲーム
逃走者:古明地さとり、霊烏路空
追跡者:???
場所:『逃走者』特設ステージ
逃走者の制限:制限なし
制限時間:5分
『本ゲームも第四回となります! 今回はスペシャルでお送りしますよ!』
『今回からこの特設ステージから、逃走者をお送りします! 司会の射命丸文です!』
『今回はスぺシャルという事で、逃走者もスペシャルです! なんと地下からお越しくださいました!』
『古明地さとりさんと、霊烏路空さんです!』
狂気的ともいえる歓声と熱気が会場を包み込んでいる。
そこには妖怪と人間が奇妙な形で、同じ時間を共有する異様な空間であった。
狂信的、とでも言えばいいのだろうか。
これまでのゲームとは異なる、異常性が常人ならば感じ取れるだろう。
しかしこの会場にそんな“常識人”はいない。そして“常識”も存在しない。
それは相手が“覚り”であるから、だけではないだろう。
常連のように逃走者を見る者達にとっては、その空気に慣れてしまっている。
自分が狂っているかが認識できていないのだ。そしてそれを正す者もまた居ない。
参加者全員が狂うのは必然だったろう。
そして文自身もまた狂っていた。彼女は自分を冷静だと思っているが、
徐々に自分が危険な道を歩み始めている事にも気付いていない。
これまでと比較しても圧倒的に人が多いだろう。
膨大な観客。溢れる歓声。熱を帯びる空気。
全てを感じ取りながら、文はゲーム開始を告げる。
『それでは、遊戯開始(ゲームスタート)ォッッッ!!!!!』
さとりは、周囲の熱気と狂気、そして自らに向けられる感情の淀みを見た気がした。
会場全体が自分を見ている。
まるで一つの巨大な生き物が自らを凝視しているような錯覚まで覚えていた。
その熱気に当てられて、少し姿勢を崩しそうになるが、なんとか耐える。
文にもこの会場の連中にも、無様な姿を晒す気は毛頭ない。
「だ、だいじょうぶですか? さとりさま」
「大丈夫よ、お空。お燐を助ける為に、5分間耐え切るわよ」
「うん、お空頑張る!」
さとりはお空にそう言うと、深呼吸を一つする。
しかし、一つおかしなことがある。
それは追跡者が何処にもいない、ということだ。
(一体何処に……!?)
ふと強い殺気を感じて、お空をはね飛ばし、自らもしゃがみこむ。
何かの銃弾のようなもの。そして、さとりは理解する。
この会場の熱気と、そしてそれを隠れ蓑にしている殺気に。
(……光学迷彩、というものですか。話には聞いていましたが……)
以前、霧雨魔理沙が地下に来た時に使っていた気がする。
自分は心が見えるから、さほど脅威にはならない。
そう思っていたが、これほど感情が渦巻いているのでは話は変わる。
(つくづく悪趣味ですね……!)
あからさまに憎悪に満ちた目を、会場にいるであろう文に向ける。
目で殺すという言葉があるならば、今のさとりの目こそがそれだろう。
そして、さとりは再び見えない追跡者に意識を向ける。
「いつまでそうしているの。行くわよ、お空」
そして、傍らではね飛ばしたお空の手を取り、
とりあえず、この場所を離れる事にした。
お空がその手を取るのに僅かに躊躇した事に、
さとりはまだ気付いていなかった。
(ふふ、新型の光学迷彩のテストの話を貰えるなんて、私はツイてますねぇ)
文は逃走を開始した、さとりとお空を見ながら、そういった。
殺気に満ちた視線を感じたものの、文は余裕だった。
会場のセッティングには随分と時間を掛けたのだ。
精々、無様な姿を晒して逃げ回り、捕まえられて慰み者にされればいい。
(ですが……万が一、ということはありますねぇ。一応、手は打っておきましょう)
そして耳に取り付けた通信機に、声を掛ける。
「一応、準備をしておいてください。では指示があるまで待機してくださいね」
そういって、通信機の先にいる天狗に命令する。
きっと最高の演出になる。文は確信していた。
光学迷彩を装備した、河童の特殊部隊がさとりに対して銃を向ける。
河童の中でも特に好戦的で戦闘力に優れた者達で集められたチームである。
とはいえ、その力を発揮したことは今のところ皆無だった。
元々、地下の妖怪達の反抗に対応するための部隊であったが、
結局、地下の妖怪達が攻勢に出る気配はなく、
また天狗達が、河童達に必要以上の力を付けさせるのを嫌ったため、
ただの雑用係同然の扱いだった。
彼らの誰もが、文の話を聞いて二つ返事で協力を承諾した。
しかも相手は地下の妖怪だ。これ以上ない相手だった。
彼らは逃げ惑うさとりたちにその銃口を向ける。
これまでの自分達の不満をぶつけるかのように。
放たれる銃弾は散発的であるが、正確な狙いのそれはさとりにとっては辛いものだった。
もう一度、会場全体を見渡す。
地上は凸凹な地形で、非常に不安定だ。
長方形の柱が障害物のように存在している。
空には何も無い。強いて言えば結界がある程度だ。
あまり高度は取れない。狙い撃ちにされるだけだろう。
結局、歩くしかないらしい。
空を飛んだほうが楽だと言うお空を説得しながら、
少し低い段差を踏んだ瞬間、さとりが下に光を感じた瞬間。
強烈な光が、さとりたちに襲い掛かった。
「……!?」
お空とさとりは目と耳を反射的に目をつぶる。
一時的にとはいえ、視界を奪われる。
(こんなものまで……!)
それは光を発する地雷だった。
そして恐らくこれだけなはずはない。
この場所のあちこちに隠されているはずだ。
さとりは苛立ちを隠せない。
そして銃声が響き渡る。
少しずつ、光に奪われた視界を取り戻しながら、
追跡者の銃弾から逃れようとする。
お空もそれを必死に追いかける。
(さとりさま……こわい……)
いつもとはまるで別人の主人を見て、
お空はぞっとしていた。
時間はおよそ半分を経過した。
思いのほか粘るものだ、と文は思う。
(ですが……さとりさん。お空さんの事も見てあげないといけませんよ?)
さとりは気付いているだろうか。
お空が彼女に恐怖を感じていることを。
『さぁ、四分を経過しました! このままさとりさん達は逃げ切れるのでしょうか?』
『見えない追跡者をよく捌いていますが、しかし体力の方は大丈夫でしょうか?』
『残り一分! 彼女達は勝つことが出来るのでしょうか!?』
文はそう発言する。
残り一分。さとりが勝利すれば、文は彼女のペットとなる。
しかし、文に恐れの表情は無い。さとりに勝利は無いのだから。
そして、文は通信機を起動して、最初に通信した天狗に指示をする。
「文です。始めてください」
そして、その指示に「了解しました」という声を聞き、通信を終えた。
「さぁ、さとりさん。王手(チェック)ですよ。上手い一手を考えてくださいね?」
邪悪な笑みを浮かべながら、下で逃げ回るさとりにそう言った。
残り一分のアナウンスを聞いて、さとりはあと少しだ、と気を引き締める。
しかし疲労はかなりのものだ。
さとり自身もそうだが、お空も相当疲労していた。
そして歩いていると、少し出っ張った足場に足が引っかかって、
お空は体勢を崩してしまう。
「あっ!?」
びたんっ、と地面に顔を打ち付ける。
痛そうにするお空を鬱陶しそうに、さとりが見ていた。
だから一人で行くといったのに。
さとりは今、とてもお空を邪魔に感じていた。
「……大丈夫?」
「う、うん。ご、ごめんなさい、さとり様。足手まといで……」
「ええ、そうね。とても足手まといだわ」
さとりは思った事をそのままお空にぶつける。
「さ、さとり様?」
「だから、私一人で行くと言ったじゃない。仕方ないから連れて来たのに……」
「うぅ……ごめんなさい、ごめんなさい……」
「もういいわ。貴方はここで待ってなさい。私が逃げ切れば、お燐は助かるわ」
「え、で、でも私は?」
「大丈夫よ。捕まっても私さえ逃げ切れば、お燐も捕まった貴方も助かるわ」
「で、でもぉ……」
ああもう、と言った表情でさとりはこれまでの苛立ちをお空にぶつけた。
「貴方は足手まといなのよ。いらないの。わかる?」
冷静な彼女なら、こんな事は言わないだろう。
しかし会場の狂気と見えない敵に狙われているこの状況。
そして心を読みようが無い地雷。
これらで心を乱されたさとりは、正常な判断力を失っていた。
「そ、そんなぁ……」
お空はそんな主人の言葉をぶつけられて、がっくりとその場で崩れる。
頭を下げて、表情は見えない。
「それじゃ、私は逃げるから」
さとりが歩き始める。
すると、お空がぶつぶつと何か言っている。
「……何? まだ何かあるの?」
「……いよ」
「もっとはっきり言いなさい」
「……どいよ」
「だから、はっきり言いなさいと言ってるでしょ!」
「……ひどいよぉ!」
お空は、その制御棒をさとりに向けていた。
さとりはその行動に完全に動けなくなっていた。
そしてお空は、その衝動に任せるまま、弾を放った。
さとりはその弾を食らって、吹き飛ばされた。
『あぁーっと! 仲間割れでしょうか!? お空さんを見捨てようとしたさとりさんがお空さんに撃たれてしまいました!』
『これは自業自得ですね! 仲間は大事にしないといけませんよ!』
『追跡者の皆さんも続々とやってきました! さとりさんが捕まりました!』
『なんという幕切れでしょうか! さとりさんは自滅してしまいました!』
『王手積み(チェックメイト)です!』
文は自身の目論見通りに事が進んだことに、心の中で顔をにやけさせていた。
お空に渡したお守りには呪符が入っていた。
疑心暗鬼を増幅する効果があるそうだが、ここまで効果があるとは。
『さて、皆様にはこれからさとりさんへの特別ショーを直接ご覧頂きます』
『最後までお楽しみください!』
文はそう締めて、文は特別室でさとりの陵辱ショーを見守る事にした。
「あ、あぁ……」
お空は、眼前の光景を信じたくなかった。
今、自分は何をしたのだろう。
目の前に倒れるさとり。
制御棒には僅かな妖力が、漂っている。
自分が、さとりさまを、撃った……?
「い、いやぁぁぁぁぁ!!!」
お空は発狂したように叫び始める。
暴れ始めたお空を鎮めるために、特殊部隊がお空に睡眠薬を注入する。
しばらく暴れまわっていたお空も、そのまま眠りにつく。
そしてお空を運んだあと、さとりの公開陵辱ショーの準備を始めていた。
「……ん、んん」
さとりがゆっくりと目を開く。
さとりはこれまでの事を思い出す。
お空が私を撃った。私の心無い言葉のせいで、彼女を傷つけてしまった。
私らしくも無い。これでは他の人間や妖怪と同じじゃない。
そう心の中で反省して、動こうとすると身体が動かない。
そしてはっきりと覚醒すると、両腕と両足が拘束されている。
いや、磔にされていた。そして自分の格好に気付く。裸にされていた。
特殊部隊の連中が周りを囲んでいた。
彼らは拳銃やら、鈍器やら様々な物を持っている。
「そ、そんなもので何をする積りですか……」
「地下の汚らわしい妖怪には、罰を与えないとな」
そして男の一人が、その鈍器でさとりの頭を殴りつける。
「あぐっ……」
「人の心を覗き見する妖怪なんてきもちわりぃんだよ!」
「そ、そんな事を言われても……」
「自重しろ!」
今度はさとりの腹に向けて、ズドンと重い一撃を叩き込む。
「ごぇぇ!?」
「へっへ、もっといい声出せよ、おらっ!!」
「ぐほぁ!?」
河童達の中でも気性が荒く、プライドの高い彼らはストレスを溜めやすい。
彼らからしてみれば、今のさとりはそれをぶつけるのに適した存在なのだ。
「へっへ、無様だな。おい、アレもってこい」
「おう」
「な、なにを、ひぃ!?」
すると、男らが連れてきたのはロボットだった。
人の姿をしているが、その股間部には巨大なバイブがついていた。
「人間でも妖怪でも動物でもない、機械にレイプされるなんてお前が初めてだろうぜ、ひゃっはっは!」
「や、やめなさい! やめて!」
「うるせぇ、地下の妖怪の言葉なんざ誰が聞くか!」
そして、男がコントローラーを操作して、ロボットを動かす。
ゆっくりとさとりに、ロボットが近づき、そのバイブをさとりの秘裂に押し付け、
「い、いやぁ……そ、そんなの入れないで、こ、こわれる……」
「そいつは聞けねぇな! おい、ぶちこんでやれ!」
河童の男の言葉と共に、ロボットがぐいっと腰を打ちつけた。
まだ濡れてもいない秘裂を押し広げていく。
さとりの肉穴をえぐるそれが、遠慮なしに動き始めると、
さとりは甲高い悲鳴を上げる。
「い……いだい! いだぃぃぃ!! やぁ……ぬいでぇぇぇぇ!!」
「へへ……いい声で鳴きやがる。おい、もっと強くしてやれ!」
ロボットが軋みを上げるほどに動きを早めていく。
バイブの振動を比例して早くなり、さとりの中を容赦なく傷つけていく。
「ぐ、うがぁ……!! ぎぁ……ああああああ!!!」
「よぉし、こいつもケツにくれてやるよ!」
「な、何を……ひぃ!?」
河童の男が拳銃をさとりの尻穴に突っ込んでいく。
銃口をゴリゴリとピストンしていく。
「へへ、こいつの中に溜め込んだ精液を出した瞬間にこの拳銃で、ケツ穴撃ってやるよ」
「……!? や、やめ……ぎゃああああ、いぎぁぁぁぁ!!!」
「もっと悲鳴をあげて、俺らを楽しませろよ! おい、最強で動かせ」
そしてロボットが稼動限界ギリギリの動きで、さとりの秘裂を磨り潰すかのようにバイブを動かしていく。
そしてロボットが、さとりの子宮口にバイブを叩き込み、子宮口をこじ開けようとしていた。
「あ、あぎゃああああ!! し、しきゅうが、こ、こわされ……!」
「おい、止めだ! 子宮口こじ開けて、ザーメンぶちこんでやれ!」
「や、やめ、は、はらむぅ! だから、やめてぇ!!」
「うるせぇ、黙れ! とどめ刺してやれ!」
「あ、あぎゃあああああああああああ!!!!」
そしてとうとう、バイブが子宮口をこじ開けると、河童の男がコントローラーのスイッチを押す。
スイッチには発射と書かれており、そのスイッチが押されると同時に、
溜め込まれたザーメンがさとりの子宮に直接、大量に注ぎ込まれる。
「あ、あ、ああああああ!!!」
「そうら、こいつもくれてやる!」
「ひ、ひぃぃぃ!!!」
そして男が拳銃の引き金を引く。
カチリ!という音がなるも、弾は発射されなかった。
しかしさとりには、その引き金を引く音だけで充分だった。
さとりは失禁してしまい、口から涎を垂らして気絶してしまっていた。
さとりはそれをたくさんの人間や妖怪達に見られてしまった。
(あ、あぁ……)
さとりは会場に漂う感情に呑まれてしまっていた。
お空に撃たれたその時から、もう心は折れてしまっていた。
自分がもっともしてはいけない行為。
人間や私達を嫌う妖怪と同じ事をする事。
それをしてしまった事が、さとりを追い詰めていた。
(ごめんなさい……お空、お燐……)
さとりは二人に謝って、そして。
(……こ……いし……)
自分がもっとも愛する妹の名を心の中で叫んで。
さとりの眼は閉じられた。
「……これは本当なのか?」
「確実な筋からの情報です。これは、あなた方にとっても無視できない問題でしょう」
慧音の庵の一室。
そこで慧音とある天狗が会話をしていた。
机に並べられた数々の資料と写真。
それらは全て、ゲームの裏事情の証拠となりえるものばかりだった。
「確かにその通りだ。昨今の里の空気は淀んでいる。その原因があのゲームにあるならば、私としては処分したい」
「私達と貴方達の利害は一致しています。本来であれば、貴方達に協力を求めるのは望ましくないのですが、今回は止むを得ません」
「はっきり言う……だが、我々としても、君らの協力を断る気はない」
「ありがとうございます。詳しい協定と条件については後日、取り決めさせて頂きます」
天狗は資料の写しと写真を慧音に渡すと、
慧音は協力協定に署名した書類を、天狗に渡す。
それを仕舞う天狗を見て、慧音は言う。
「うむ、わかった。しかし……お前が天狗側の使者とはな。少々意外だった」
「通常業務以外の仕事は秘匿されていますので。言うまでもありませんが、口外せぬように願います」
「わかっているとも……犬走椛」
「ええ、助かります。上白沢慧音」
天狗―――犬走椛は、慧音に一礼をして、慧音の庵を後にした。
慧音にフラグが立ったって?
残念、さとりだよ!
随分と待たせてしまったようだ。
まさか二週間を書けないままだったとは、不甲斐無い。
どうもしっくり来なくて、何回か書き直したのは秘密。
今回は結構エグいかもしれないから、グロ注意と入れておく。あとキャラ崩壊もね!
誤字脱字問題等があれば、出来る限り速やかに対処するのでよろしく。
一応言っておくけど、次はゆうかりんだよ。
※指摘どおり修正。
名前がありません号
作品情報
作品集:
18
投稿日時:
2010/07/09 12:17:07
更新日時:
2010/07/10 10:26:38
分類
文
さとり
お空
グロ注意
キャラ崩壊
いいぞ、もっとやれ!
ゆうかりんも期待できそうだ
そしてにとりを利用した(?)椛も酷い
始めて→初めて
確かに文は外道だけど、ノリノリの協力者どもも十分外道じゃないか?
安全な所から弱者を嬲り者にしてるのは両者とも一緒だし
しかし、ここまでキャラを奴隷にしていると最早文も気が狂ってるな
転落したとき、どういう反応するかが楽しみでならない
といいつつ何故俺はこんなことを…………ふぅ
同志よ、それが健全というものだ
さとりに負けた時よりも、もっと社会的にも精神的にも追い詰めて欲しいな