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『東方音楽厨3.5』 作者: ミッチー三井

東方音楽厨3.5

作品集: 18 投稿日時: 2010/07/18 06:47:14 更新日時: 2010/07/18 15:47:14
諸作「東方音楽厨」の外伝的物語です。ランキングは出ません。本筋のストーリーにも関係無いです。でも、これを単品で読むのはちょっとあれかもです。
音楽の話が続くので、音楽に興味無い人は楽しめない確率が高いです。









「ザーッ・・・・・・・・・ブレイキーが出たから文句無いわ。以上・・・・・・ザーッ」

「ふふっ・・・・霊夢ったら、良い性格してるわね。そう思わない?パチュリー」

「そうね。ついでに趣味も悪くなさそう。ただ考えがアグレッシブ過ぎるわね。アリスはジャズドラマーはレガートだけで充分だ、なんて言わないでしょう?」

「当たり前よ・・・・というか、あんな事怖くて言えないわ・・・・・・・・」

「やれやれ・・・・・・・・盗聴なんかしてるお前等の方がよっぽど良い性格してるぜ」


「盗聴だなんて人聞きの悪い。私は偶然、新開発した小型集音人形を霊夢の腋に落としてしまっただけよ」

「私はこの図書館の主だからね。図書館内では誰が何をしているのかきちんと把握しなくちゃいけないから。盗聴だろうが泥棒だろうが」


「それにしても、あの紫の事だからもっと前衛音楽ばかりで埋め尽くされると思ったのに、意外とそうでもなかったわね」


「まあそれなりにはあったけどね。多分、上位の方はもっとどぎついんじゃない?ノイズミュージックなんかはどんどん出て来そうね」


「そうねえ。正直、挙がる名前もいくつかは想像つくしね・・・・」


「・・・・さっきからずっとその話ばっかりだな。そんなに楽しいか?」


「ええ、大変興味深い話だと思うけど。魔理沙、貴女音楽は嫌いだったかしら?」


「好きだが、こんな話には興味は無いな」


「そう?国も年代もジャンルもバラエティに富んでいて、チョイスも中々面白いし、音楽好きなら少なからず興味を覚える話だと思うけど・・・・・・・・」


「そんなの知るかよ。ただ、こいつ等はマイナーな名前挙げて悦に浸ってるように見えなくもないな」


「マイナー・・・・かしら。どう思う?パチュリー」


「そういうものも多いけど、ビートルズを始めとした王道も見られるし、いくら何でも悦に浸ってるようには思わないけど。逆に貴女の方に何か、強迫観念とかコンプレックスがあるように思えてしまうわ」


「なんだ?要はいっぱい音楽聴いてる奴が偉いって事か?」

「・・・・・・・・私が言いたいのは姿勢の話よ。世界中の音楽を聴き尽くすなんて事は出来ないし、全ての音楽を好ましく思う事も出来ない。それは至極当然の事。これは音楽を語る上での前提で、この当然を理解していれば、今の貴女が感じているような不快感を持つ事はあまりないと思うけど」


「そんな事より一々何かを否定する奴の方がどうかしてるぜ」


「別に否定はしてないでしょう。意図的に貴女が好きそうなバンドが無視されてる、と感じたのならそれは被害妄想よ」


「だって、マイナーなのやいかにもな感じの難解そうな音楽ばっかりなんだろ?明らかに偏ってるだろ」


「だから偏って無いって言ってるじゃない・・・・。それに難解である事の何が悪いのかしら。そもそも難解ってどういう事?」


「普通じゃないって事だ。酷いやつの場合は、明らかに適当に音出してるようなの。聴けば分かるもんだろ、それが普通か普通じゃないか位」


「・・・・・・・・魔理沙、貴女もビートルズでもストーンズでもプログレ5大バンドでも、名盤と呼ばれるアルバムを実は試聴してみたりした事があるんじゃないかしら?そして、恐らくは理解できなかった」


「まあ、少しはな。ただ、PINK FLOYDの狂気ってアルバム、4000万枚売れたらしいけど、どう考えても良いと思えなかった。ああいうのは今言ったいかにもって感じだな。本気であれを良いと思ってるやつってどれ位いるんだろうな?アルバム通して聴きすらしなかったぜ」


「そこなのよ。音楽とは、一聴しただけで理解出来るものでなくてはならないのかしら?違うわね。そもそも、初めて聴く音楽というものは、得てしてつまらない物なのよ。あら、そういえばこれはルソーの言葉だったかしら。そうね、文学者、哲学者と音楽の関係も面白いものよ。例えばヘッセ、ヘッセなんかを出した理由は察して頂戴、彼がモーツァルトを大変愛好していたのは皆・・・・」


「ちょっとパチュリー、話がずれてるわ。それは後にして頂戴」

「ああすまないわね、アリス。音楽は一聴したでけではって話ね。例えばJazz、今は大体バップ創成からマルサリスが頭角する少し前までのモダン期までに限定しようかしら。そういう音楽を聴こうとする人間の動機は何かしら?自分から手を出す場合、難しそうだから聴いてみたい、とか怖そうだから聴いてみたい、って動機は大半を占めるはずよ。実際、モダンジャズが難解かどうかは置いておいて。魔理沙、それについてはどう思うかしら?」


「意味が分からないな。音を楽しむと書いて音楽だ。音楽は勉強じゃない。楽しみたいから聴くんだろ?そんな風に音楽を聴くなんて、私は考えられない」


「ねえ魔理沙、知らないものを知ろうとするのはおかしな事かしら?理解出来ないものを理解しようとするのはおかしな事かしら?貴女、本を読むのは知識を得る為、理解をする為よね?それは楽しい事かしら?」


「まあ・・・・な」


「そうよね。私もそうだもの。もう分かったでしょう?本来、音楽を愛する人間にとって、未知の音楽に触れ、それを理解しようとする事はこの上無い楽しみのはずなのよ」


「む・・・・」


「そうね。だから結局、音楽好きな人はそのうち、それなりの守備範囲とか造詣の深さは持つようになるのよね。よっぽど感受性が未熟でない限りね。音楽なんて、本当に千差万別なんだし。ただ、そんなに感受性が乏しい人間は本来いないはずだとは思う」


「そうね。そういう人がいるなら、『別に自分から動く程、わざわざ金と時間を掛ける程音楽に興味無い』ってとこかしら」


「何言ってんだ。音楽の楽しみ方なんて一つだけじゃないだろ」


「ええ。勿論、気に入った物を繰り返し楽しむ楽しみもあるわ。ある芸術を完全に理解する事は出来ないって事もあるし、単純に一種の感傷でもある」


「そうね。ただ私は思うのだけど、あるポップスロックを1000回聴いた人間がいたとする。その人間にとってその1000回は、芸術を楽しむ色を持っていたのかしら?そこには私は時間を埋め尽くす為のツールとしての、携帯ゲームと何ら変わらない暇潰しのツールとしての音楽が見え隠れしていると思うわ」


「その人間に未知の領域への欲求が無いのなら、そういう見方は自然であるかもしれないわね。ただ繰り返すけど、何もBUMP OF CHICKENやSlip Knotに芸術的価値、存在価値が無いと言ってる訳じゃない。音楽を聴けている人間がそれを言うなら、それは勿論認められるわ。ただ、実際聴いている人間のほとんどがそうではないから、けなされる事が多いのかしらね。つまり、音楽そのものがけなされていると言うより、聴いている人間に対する『お前もそういう奴なんだろ?』という嘲笑を、バンドに対する悪評にすり替えてるんじゃないかしら」


「芸術、芸術か。なんでお前等はそんなに仰々しくしたがるんだ?いいか、音を楽しむと書いて音楽なんだ。小難しい理屈とか格調高さなんて必要無いんだ。ただある波長と振動数と振幅を持った音を偶然気に入るか気に入らないかだけだろ?そんな仰々しさは見てて滑稽だぜ」


「音楽がただの音波?呆れたわ、0点よ。そんな嘘、一体どこで教わったのかしら。いいこと魔理沙、それはただの空間的形相。音楽ってのは、イマジネーションの世界に属してる物なの」


「そうね、アリス。芸術の本質はその様相に捕われない。絵画も音楽も、その根本に違いはあるのかしら?私は芸術に応えられるのは芸術だけだと知っていて、それを通してそこになんら変わりは無いと知ったけれど、こればかりは言語化出来る概念ではないからね」


「何を言ってるかさっぱり分からんな。言葉遊びにしか聞こえない。大体、お前等ノイズミュージックとか、そんなの本当に良いと思ってるのか?その理論武装まで含めて、ただのスノッブなものとしか思えないな」


「・・・・・・・・貴女は音楽を聴くのには向いていないのかもね」

「何だと!?」

「魔理沙、落ち着きなさい。パチュリーも言い過ぎよ」

「そうかしらね・・・・」


「・・・・・・・・ふう。しらけちまったぜ。今日はもう帰る」
ガタッ










「・・・・パチュリー。いくらなんでもあんな言い方は無いと思うわよ」

「そうね・・・・ちょっといらついてしまったわ。そう簡単に言葉で伝わる事では無いと分かっていたけど、ああも通じてくれないとね・・・・」

「・・・・気持ちはわからなくもないけど、そのせいで軋轢を起こしても仕方ないし、あれじゃ逆効果よ」

「ふう・・・・・・・・分かってる、分かってるわ。正直言うとね、あれ以上やっても無駄だと思っての投げやりだったの。魔理沙は、どれだけ言っても分からないわよ」


「・・・・・・・・・・・・」


「・・・・私はただ、あの子にも、ほんの少し手を伸ばせば、無限にも近しい音楽の世界が広がっているって教えてあげたかっただけなの。その世界で多くの音楽と触れ合って欲しかっただけなのよ。それがこの様。・・・・・・・・最低ね」


「・・・・・・・・あなたのせいではないわよ。仮にそうでも、私は貴女を責めないわ。ほら、気分転換に気持ちの良い音楽でも聴きましょう」


「・・・・ありがとう、アリス。・・・・小悪魔、出て来なさい。聞いてたんでしょ?」


「はい」


「そうね・・・・マッコイ・タイナーのMoment's Notice持ってきて。この間音源化して術式Mの棚に入れておいたから。お願い」


「わかりました」



「・・・・ふふ、私も好きよ、あのプレイ。インタールードの導入が凄くさりげなくてとっても素敵。あの部分だけは、Blue Trainでのプレイよりもずっとクールだと思うわ」


「・・・・そうね、私もそう思う」



「ね、確かに魔理沙は分かってくれなかったけど。私は貴女を理解してあげられるわ。貴女もそうでしょ?少なくとも、私達二人だけは分かり合える。ずっとよ。私は約束してあげる。それで、今は充分だと思ってくれないかしら?」



「・・・・・・・・・・・・べ、別にそんなのいらないし・・・・・・・・」

「あら、ふられちゃったわ。でも、私は諦めないからね?」


「ふぅん・・・・・・・・」


「・・・・ふふっ」

「・・・・なに笑ってるのよ」
今回は番外編です。ランキングは次に持ち越し。
一気に、というコメントがあったんですけど、携帯からの最大文字数が10000なので10位が限界です。(前作約7000字)
そういう訳で、もう少し付き合って頂く事になりそうです。
ミッチー三井
作品情報
作品集:
18
投稿日時:
2010/07/18 06:47:14
更新日時:
2010/07/18 15:47:14
分類
音楽
アリス
パチュリー
魔理沙
音楽好き推奨作品
1. 名無し ■2010/07/18 15:58:54
やるなら、もうちょっと変化をつけてくれ
さすがに飽きてきた
2. 名無し ■2010/07/18 16:13:08
そう簡単に言葉で伝わる事では無いと分かっていたけど、こうも通じてくれないとね・・・・
貴方はSSを書くのには向いていないのかもね
3. 名無し ■2010/07/18 16:14:08
音楽そこそこ好きだと思ってたが
ランキング入ってるのほとんど知らないな

で、ケージ先生のプリペアドピアノ楽曲は何位に入っているんですか!?
4. 名無し ■2010/07/18 16:30:58
パソコンから投稿したらいいと思いますよ・・・・・・
なんで携帯から?パソコンもってないんですか?
短文連投はもういいです。
5. 名無し ■2010/07/18 16:33:44
本当に携帯投稿はやめたほうがいい
内容云々じゃなくて、短さで叩かれる
6. 名無し ■2010/07/18 16:52:22
少なくとも作者は悦に浸ってると思いますぅ><

キャラをらきすたにしてもけいおんにしても全く問題なく通用するよねこれ
7. 名無し ■2010/07/18 18:01:05
あのさぁ、注意書き書くんじゃなくて投稿するなって言ってんの
8. 名無し ■2010/07/18 19:08:51
>そういう訳で、もう少し付き合って頂く事になりそうです

本音言えば嫌だね。むしろこの状況でよく言えたな
9. 名無し ■2010/07/18 19:39:01
>>3
音楽のような議題のような実験ような曲を出してるケージ先生かww
取り合えず一通り聞いてみたよー
プリペアドってギター以外にもやったりしてるんだな。
10. 名無し ■2010/07/18 22:09:47
携帯じゃなくてパソコンから投稿すればいいだろ
11. 名無し ■2010/07/18 22:11:55
そそわでやった方が、まだ擁護者は居ただろうな。
12. 名無し ■2010/07/18 23:00:34
>>12
いや、いないと思うぜ
あそこは相当シビアな世界だ
13. 名無し ■2010/07/18 23:29:20
この人最初はそそわでやって叩かれて即消したのよ。
それで今度は産廃が犠牲になってる。
14. 名無し ■2010/07/19 01:00:09
じゃ、なんでこっちで叩かれても消さないんだろう?
15. 只のバロス男 ■2010/07/19 18:59:14
>15
コメントをしている皆さんが優しいから・・・
なのでは?
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