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『東方楼人形 第2話』 作者: ヨーグルト? いいえ、ケフィアです(笑)
「これが楼人形の写真よ」
アリスは写真を霊夢に見せた。
あの後、それなりの報酬でも出せば協力してくれると言った。
「身長は今までで一番大きいサイズのもの」
「10歳ぐらいの子供の身長ね」
写真に写っている人形は、霊夢が言った通りの10歳ぐらいの容姿をした人形。
黒く長い髪。
「服を変えてるという可能性はあるでしょ?」
「それもそうだけど、髪型が唯一の特徴だからね………」
「私、アリスを信じてみるぜ」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
数時間後………
アリスは家の中に居た。
「人形が行く所と言えば? 判らないわ………」
いろいろと独り言を言っている。
片手にはある本を持っていた。
『人形3原則』
「………」
アリスが、外の世界で決まっている決まりを真似して作ったものだった。
人形は人を傷つけてはいけない。
それが基本だった。
アリスは作った人形にいろいろと言いつけていた。
完全に出来上がるまでは外に勝手に出て行ってはいけないと。
「外に出て行ったってやる事が無いと思うけどねぇ………」
捜索隊を依頼する余裕など無い。
ましてや、幻想郷中の人に迷惑がかかってしまうかもしれないのである。
そういう意味ではアリスは、少人数で解決したいと考えるのであった。
「………?」
「あ、アリスッ!!!」
急に、魔理沙がアリスを大声で呼びにきた。
「魔理沙………?」
魔理沙の息は荒く、大変急いでいる様子だった。
アリスはたじろいだ。
「どうかしたの?」
「守矢神社で………早苗が………大怪我を負った状態で見つかった………!!」
「なんですって………」
「霊夢と一緒に守矢神社に行ってきたんだが………少し遅かったみたいだった………!」
魔理沙は説明を始めた。
霊夢の所に魔理沙が行ったとき、霊夢がちょうど出かけるところだった。
魔理沙がどこに行くのかと訊ねると、
霊夢は「守矢神社に行く」と答えた。
2人で空を飛んでいる途中魔理沙が、霊夢が前を見て飛んでいるのを確認した。
しかし、判ったのは、前を見て飛んでいるのではなく、前の方に何かがあるのを見つけたように見ているのが判った。
霊夢と魔理沙は急いで守矢神社に降りた。
少し遅かったのか、早苗が大怪我を折った状態で見つかった。
近くには神奈子と諏訪子が2人、冷や汗をたらしながら立ち尽くしていた。
霊夢が声をかけると、先に、諏訪子が応えた。
人形の集団が神社を襲ってきた。
何十体という数だったが、その中に1体、人形とは思えない姿があった。
髪が長い子供らしき姿が、と。
「そう………神奈子と諏訪子から話を聞いたのね?」
「そうだ」
「………」
「アリス、髪が長い子供のことって………まさか、あいつのことじゃないだろうな………?」
魔理沙が言ったそのことに、アリスは言葉を詰まらせた。
「おそらく、間違いではないと思うわ………」
「でも、私と同じように、アリスも判らないんだろ? あいつがどうしてそんなことをするのか」
「うん………」
一通りの話を終えると、アリスは家から出た。
普段とは違い、このことのせいで家から出る回数が多くなった。
しかし、それが良いはずなのである。
「ところでだな、アリス」
「?」
「私は少し頼んでおいたんだ、にとりに」
「何を?」
「もし、守矢神社と同じように人形の集団が襲ってきた場合に備えて、とある施設を建てるように頼んでおいた」
魔理沙が少し間を空ける。
「この幻想郷中の、もっと言えば人形の集団とその他の妖怪を除いた、住民が全員避難できるような施設。 つまりは、防空壕みたいなものだ」
「………」
「地霊殿の方にも頼み、その他の妖怪にも頼んだおかげだが、あと1週間で出来上がると思う」
「早いわね………」
「そりゃそうだ、幻想郷中の腕利きの奴らが協力するんだ………早くて当然さ………!!」
魔理沙が「心配するな」と言う顔をして、アリスの肩にポンと手を置く。
アリスは安心する。
同時に顔から笑みがこぼれた。
「これで、なんとかなるかもしれないわね………」
「そうだな………」
アリスは薄々感じていた。
魔理沙と自分の言ってることの意味が少しだけずれていたことが。
しかし、そこはあえて気にしないのであった。
〜〜〜〜〜数時間後〜〜〜〜〜
避難施設は幻想郷各地の腕利きの妖怪とその他の人たちが集まって作られることになっていた。
河童の代表、河城にとり。
天狗の代表、射命丸文。および、大天狗。
鬼の代表、伊吹萃香と星熊勇儀。
有力な妖怪組、八雲紫、八雲藍、橙。
建設メインでは黒谷ヤマメとキスメ。
メインのメンバーはその妖怪達である。
そして現在、紫の家にて会議が行われていた。
「………集まったわね………」
紫が確認をとるように言った。
「はい」
「私も、大天狗様も大丈夫です」
「萃香も私もオーケーだ」
「私も大丈夫だよ。 キスメもね」
「よろしい」
紫は全員居ることを確認した。
確認が終わるとすぐに、霊夢からもらった報告書を机に広げる。
それを、皆が確認した。
「皆さんも知っての通り、現在、幻想郷各地で人形集団の襲撃被害の報告が相次いでいます」
「………」
「守矢神社でも被害があり、そこの巫女の東風谷早苗さんが大怪我を負いました」
「………」
「などの報告があったため………この、河城にとりさんがメインで避難施設を建設開始してくれました」
紫が、手をにとりに向けた。
「もちろん、ここに集まったのは私も含め、その施設の建設に当たる集なわけです」
紫はにとりに顔を向ける。
「にとりさん、図面の方は出来ていますか?」
その言葉に、自信が無いという意味ではないが、少し、首を縦に振る。
「できております」
にとりが大きな図面を取り出し、報告書に重ねるように広げた。
「妖怪の山の麓にある、この小さな広場を利用します」
「ま、まて」
大天狗がにとりに疑問を投げかける。
「周りのものとかはどうするんだ?」
「心配ありません。 自然環境に対しても優しいものを使用するつもりですが………」
「………?」
「耐久殿面もあるので、破壊されてしまった場合は、魔法使いの方達に、魔法開発の材料にでもしてもらいます」
「………」
「他には、ヤマメさんあたりから、強度の高い木材や糸を分けてもらいます」
「………はぁ」
にとりの、とりあえず言いたいことが終わると、再び紫が口を開いた。
「大天狗さん、天狗達の方はどれほど手が空いていますか?」
「判らんが、建設の作業に対して支障をきたさず、なおかつ、少しでも早く進む程度の数は居るかもしれん」
「わかりました、手が開いている天狗には、作業に当たるようにご命令ください」
「うむ」
「それと………」
「おつかれさまでした………」
紫の家から、会議を終えた人たちがぞろぞろと家へ帰っていく。
それを、紫は信頼の瞳で見つめていた。
それから約2週間。
避難施設はある程度完成した。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「皆、準備は良いかしら?」
「………」
「それじゃあ、襲撃開始!!!」
楼人形は勝利の笑みを浮かべる。
第2話だ!
あと2つか3つ建てたら楼人形は終わりなんだ!
誤字等の指摘、よろしく頼むんだZE☆
ヨーグルト? いいえ、ケフィアです(笑)
作品情報
作品集:
18
投稿日時:
2010/07/19 00:27:13
更新日時:
2010/07/19 12:21:22
分類
アリス
紫
etc………
楼人形
あぁ、人形の大きさって、そんな感じだったんだ。
ロボット三原則の真似ですねw