Deprecated: Function get_magic_quotes_gpc() is deprecated in /home/thewaterducts/www/php/waterducts/neet/req/util.php on line 270
『ユユコさん』 作者: シ骸中尉

ユユコさん

作品集: 20 投稿日時: 2010/08/25 02:56:13 更新日時: 2010/08/25 11:56:13
[魂魄妖夢の遺した手記]

幽々子様が消滅した。

原因は不明。
しかし結果的には白玉楼の食費は一気に少なく済むようになった。
それでも、私は寂しい。
一体どうして消えてしまったのだろうか?
西行妖が関係しているのか。そう思った私は西行妖のある場所へ向かった。

そこには、「完全に」枯れた桜の木があっただけだった。
唖然としていたその時、あの方が私を呼ぶ声が聞こえた。
反射的に声のした方向を振り向く。
そこには(これ以上は紅いインクのような物で見えない)

尚、魂魄妖夢も行方不明である。
現在捜索中だが、見つかっていない。














騒がしい。
外界はとても騒がしいですわ。
まあでも、美味しい物が「タダ」で食べられるのは嬉しいわ。
それにしても、まだ私が「完全に具現化」してないせいか、
皆私に気づいていないなんてね。
寂しいですわ。とても、耐えられないくらい。
このままでは私はもっと壊れてしまうでしょう。
亡霊から亡霊ではない存在へ、その存在からーーー

「悪霊」へと。

そうなったら外界の人間は皆一様に私を恐れるですわ。
なんて喜劇。なんて狂劇。
でも、外界の霊能者とやらでは私は疎か三姉妹すら倒せないでしょうね。

そんな事はさておき、私は私と同じ色の携帯電話を
胸の谷間から引きずりだして
電話履歴からある一つの電話へかける。
「もしもし♪私は幽々子よ。今貴方の席の右隣の席に居るわ」
メリーさんならぬユユコさん。
今の私よ。これを考えついたのは、包丁を持った女の子を
「お仕置き」した時ね。
やけに古臭い格好の子だったけど、一体何だったのかしら。
でもまあ、長い刺身包丁を拾ったのは良い事ね。
「料理」する時に必要ですわ。

口裂け女のように弱点や回避方法などない。
目を付けられればその時点でおしまい♪ああなんて怖い妖怪なんでしょう。
こうでもしなきゃ今の外界の妖怪はとてもじゃないけど
生きていけないのでしょうね。
可哀相に。早く忘れられて幻想郷に行けるといいわね。

ちなみに、「ユユコさん」からの電話を無視しても
その時はメールを送るから。無視しても結局は無駄ですわ。

でも、それじゃ可哀相でしょう?だから「コックリさん」も
プラスしてあげたの。
私ってとても優しいでしょう?え、優しくない?
そんな事を言う悪い口は刻みますわ。
占ってあげる物は私が占える物のみ、自分と知り合いと家族の寿命と
コックリさんがしてる事。今の所はそれくらいですわ。
その代わり、この街ではハチ公の銅像の前にお菓子を置いていかないと・・・

私から電話(orメール)が何度もきて、それでも置かないと

最後は私に・・・よ♪

「早くっ♪早くお菓子を下さいな♪どうせなら身体で払ってもいいですわ」
早まる気持ちを押さえて私はいつもの様に催促する。
実際は身体で払われても困りますわ。もしそうなった場合は翌日
刺殺死体が惨殺死体に変わるだけよ。もしくは変死体ね。
それでも良いなら良いけどーーー今まで誰ひとりとして身体で
払うって言わなかったわ。ユユコさんの噂の中にあるのかしら。
「身体で払うと言うと夜喰い殺される」な感じで。
相手の方を見る。あらあらそんなに怯えちゃって、
コップを持つ手がガタガタ震えてますわ。
そんな姿を見ちゃうと、私の心臓付近がきゅんきゅんしちゃいますわ。
「かつての」私がこうだったのかしら?今では分からないけど。
胸が締め付けられるような痛みに襲われるけど、
なんだかそれがかえって気持ち良いわ。
払わないなら払わないって言わないかしら?
そうすれば凄く楽しい事が出来るのに。
ブツッ。
あら、切っちゃったのね。じゃあ・・・
「いただきますわ」

その夜

少女は誰かに後を着けられていた。
たまに後ろを振り返るも、後ろには誰もいない。
しかし、確かに誰かに後を着けられている。
その時。
「ごきげんよう。私よ、ユユコさんよ」
あの、電話から聞こえた声。
少女が声のする方を向いた。
そこには、水色の和服を着た少女が地面から数センチ程浮いていた。
右手には長い刺身包丁が握られている。
「残念だけど時間切れですわ。可哀相だけど身体で払って貰いますわ。
正確には、貴方の命で」
少女が悲鳴を上げるーーーが。
声が出ない。いや、出せなかった。
何故なら幽々子が刺身包丁で少女の喉笛をかっ切ったのだ。
声を出そうにも「ヒュー」という空気が抜けたような音だけが出ていった。
首から飛び散る血を浴びながら、薄れいく意識の中、
幽々子は言った。少女は聞いた。
「いただきまぁす」と。
少女の意識はそこで途切れた。

がつがつぶちぶちゅぐちゃぐちゅじゅるじゅる、ごくん
嗚呼美味しいわ。こんなにも美味しい物は妖夢以来ね。
あれ?妖夢って誰だったかしら?
どうでも良いわ。もっと食べないと。もっと強くならないと。
もっと命を吸わないと。戻れないから。何処へ?
早く早く早く早く早く早く戻らないと、食べないと、生きないと、
捕まえないと、私は今度は何になるのか分からないから。
何を考えているのかしら。もっと食べないと。
すぐにお腹が空いてしまいますわ。
心臓の次は腸。その次は子宮、その次は肝臓、後はその辺。
ぶつん、ぐちぐちゅ、ぶちぶちぶち、じゅるるっ、ぐちゅっごりゅぶちぶちっこりゅくちゃくちゃがつがつごくん。ああお腹一杯。
今日のご飯の残りはここに捨てましょう。
そう思ってやって来たのはホームレスのダンボールハウス。
中には誰もいなかったので、そのまま放り込んでそれっきりにした。
見つかるまで結構時間は稼げますわ。

翌日。私はビルのカフェでヒマを潰していた。
今日はご飯が無いので、誰かに「借りない」といけない。
何を?当然お金を。



嗚呼私の紫。早く私をーーー

見つけてください。
後書きというなの偽声

本来は百物語として出そうと思ったけど、
よくよく考えると参加していなかったので、意味無し。
という訳にもいかないので仕上げた。
やっぱり今回も駄作かなぁ。ああ上手い作家さんが妬ましいです。ぱるぱる。

所で諸君。この間の第一次幻想郷作戦はどうだったかな?
たぎったかね?赤黒く燃える炎は見れたかね?
当然私は見たぞ
空中戦艦から発射されたV1風のV3が人里を吹き飛ばす様が。
炎上する人里の中で、生存者を虐殺する君たちの笑顔が。
月のチート月人を、シュマイザーの一斉発射で肉片に変えた時の音が。
そして、私に忠誠を誓うと約束した幽々子の笑顔が。

次は東方宣戦霊を書こう。
シ骸中尉
作品情報
作品集:
20
投稿日時:
2010/08/25 02:56:13
更新日時:
2010/08/25 11:56:13
分類
西行寺幽々子
都市伝説風
元ネタはメリーさん
1. 名無し ■2010/08/25 12:38:23
中尉殿、フロイラインが飢えておりますぞ。

先の作戦では、妖怪の山で露西亜製のマンドリンを軽快に演奏いたしましたが、
もみじマークの盾を持った犬がしぶとくて往生しました。
ドラムマガジン1本分の弾を御馳走した後、Kar98kのストックで頭を潰して息の根を止めたときには、作戦終了時間になってしまいました。
結局戦果が犬1匹では不完全燃焼状態です。
2. 名無し ■2010/08/25 16:20:59
水色の和服を着て包丁を持った女の子…刺身包丁さん?
3. 灰々 ■2010/08/27 05:00:37
ああ、飛び入りも大歓迎でしたのに。
こっちでは逆にメリーが見つけてくれるのだろうか?
名前 メール
パスワード
投稿パスワード
<< 作品集に戻る
作品の編集 コメントの削除
番号 パスワード