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『幻想侵略記7』 作者: IMAMI
時間が動き出すのを感じた。
正確に言えば咲夜の一瞬だけ感じ取れた魔力が消失したのをレミリアは感じた。今だ。自分の練れる限りの魔力で槍を練り出した。
神槍「スピア・ザ・グングニル」
赤髪の背中に真紅の槍を投げつける。
「おっと!」
「なっ………!?」
レミリアは驚愕した。時が凍った空間から復活して一瞬ほども経っていない筈の赤髪がレミリアの槍を簡単に受け止めたのだ。
「咲夜っ!」
レミリアは従者の名を呼んだ。咲夜が失敗することなどあり得ない。ならおそらく咲夜は………
「メイドなら上に張り付いてるわよ」
赤髪が天井を指したのでレミリアは釣られるように天井を見上げた。
天井には血と肉片にまみれたメイド服が張り付いているだけだった。
「咲夜………さん!そんなバカなことがっ!」
美鈴はすぐに、それを見て咲夜がどのような運命に至ったのか理解した。
「さくや………?どこいったの?」
ポタッ
天井に張り付いたメイド服から肉片が落ち、レミリアの顔に付着した。
「あっ………さく………や…………」
レミリアも気付いたのだろう。天井に張り付いた肉片がついたメイド服が咲夜なのだと。
「時間を止める能力に対応するのは私には造作もないわ。いつも私は時空間を動いているのよ?
長い距離。って言い方もおかしいけど、長い距離を移動するには船が必要ね。ほんの少しの距離なら生身でもこの服があれば出来るわよ。時が止まる瞬間、亜空間移動で時が止まった世界に侵入して、メイドさんを始末したわ。
もしかしたら、修行すれば私も時間を止めれるかもね。しないけど」
赤髪の余裕から来る解説を、レミリアは聞いているのかいないのか、時が凍りついたような顔で座り込んで従者の名を呼び続けている。
「こらっ!教授の話は聞くものよ」
赤髪はレミリアの背中を蹴りつける。妖精メイドの血に染まった床を転がるレミリア。
「お嬢様………!!」
美鈴が声を上げる。レミリアは動かない。
「ああ、中国さんに止め刺さないとね」
赤髪は美鈴に歩みより、体重を増やしたその足でストンピングを放った。
「ぐっ………!!」
美鈴はその巨大な怪物に踏みつけられるような衝撃を無事な両手で受け止める。
「ふーん」
「がっ………このっ!!」
美鈴が必死の形相で赤髪の足を支えるが、どんどん足は胸元に近づいてくる。このままではじわじわと胸板を破壊されるだけだ。
「頑張るじゃない。素敵ね。でも───」
赤髪は美鈴を踏みつけながら右手で光線銃を抜いた。
「───!」
「さよなら」
そして美鈴の凍りついた顔に銃口を向けて引金を引いた。美鈴の頭が弾け飛ぶ。
メシャッ。
そして赤髪の足が命令系統を破壊され、機能しなくなった腕ごと美鈴の胸板を踏み抜いた。
辺りに血が飛び散り、赤髪の赤い姿を紅く染めた。
「さて、と」
赤髪が顔を上げると腕を折られた小悪魔と目があった。
「あなたも始末しなきゃね」
赤髪は光線銃を構えながら小悪魔に近づく。
「ひっ………!!」
小悪魔はぎゅっと目を瞑った。その仕草が素敵だと感じながら光線銃の引き金を引こうとした瞬間───
「きゃっ!ナニコレ!」
赤髪の右手首に紫の糸のようなものが絡み付いた。糸が伸びる方向を見ると、倒れているパチュリーの魔力によって増大した髪の毛が絡み付いているのがわかった。
「あの魔法使いまだ生きてたの!?」
そうしているうちに髪の毛は五体に絡み付き、赤髪は身動きが出来なくなった。
「レミリア様!」
小悪魔が叫ぶ。
「今ならパチュリー様が止めています!グングニルを!」
蹴られて動けなくなっていたレミリアは立ち上がり、再びグングニルを精製する。
「くっ…!これはやばいって!やばいって!」
赤髪は光線銃をなんとかパチュリーに狙いをつけようとするが、完全に絡めとられてそれができない。
「うわぁぁぁぁあ!しねぇぇぇえ!」
レミリアはグングニルを赤髪に放った。槍は一直線に赤髪の胸板に吸い込まれるように飛んだ。
轟音。粉塵。
「どうだ………?」
急激な大量の魔力の消費にレミリアも疲労し、片膝をつく。だが、それほどのグングニルが直撃したのだ。間違いなく即死の筈だ。
「レミリア様っ!」
小悪魔は両腕を垂らしながらレミリアに駆け寄る。だが、次の瞬間、粉塵の中から光の塊、オーブのようなものが高速で飛来し、小悪魔の後頭部に当たった。
「あっ───」
次の瞬間、小悪魔の頭が四散した。
「リトル───!」
小悪魔は転ぶように倒れ、そのまま動かなくなった。
「いたーい………」
赤髪が粉塵の中でマントをかきあげると、粉塵がかききえ、レミリアの目に赤髪が見えるようになった。パチュリーの髪はグングニルで吹き飛んでいた。
「けっこう効いたわよ。あと50発ぐらい食らったら死ぬかも」
「あっ………うそ………なんで………」
あれを喰らって生きているはずがない。人間なら木っ端微塵になる。
「ほら、ここの館で一番偉いんでしょ?なら諦めないでかかって来なさいよ」
「さくや………めいりん………パチェ………リトル………」
レミリアは完全に折られていた。死んだ自分の臣下の名をただ呼ぶだけだった。
「はぁ………ほら、撃つわよ。避けられるスピードにしといてあげる」
赤髪は光線銃から光の弾を放った。ゆっくりと、それこそ目に見えるどころか、蚊が止まる形容できる程のスピードで弾がレミリアに吸い込まれていく。
「フラン………仇をお願い」
レミリアもまた、同じように粉々に飛散した。
「………素敵じゃないわ。これだから子供も年寄りも嫌いなのよね」
足元に転がったレミリアの頭の一部と思われる塊を蹴飛ばして、赤髪は地下への階段を探しに行った。
「これが封印?」
赤髪が地下の階段を見つけ、降りてからしばらく進むと、呪符が刻まれた扉を見つけた。
鍵穴があるが鍵は当然持っていない。仕方ない。
「とうっ!」
赤髪は蝶番を殴り付けて破壊した。
「中から開かなくなる閉じ込め式の封印なのね。なかなか素敵」
扉の先には短い廊下とまた扉がある。細工は無いようだ。
ガチャ。
奥の扉を開ける。少女趣味な装飾の部屋に一人、赤髪がついさっき始末したレミリアとは違う特徴的な羽根をもつ薄い金髪の少女がいた。
「あら───いらっしゃい」
金髪の少女は返り血まみれの赤髪を見ても、いや、見たから微笑んで歓迎した。
「お姉ちゃん初めて見るお顔。お名前、教えて」
「名前?ああ、名前名前………岡崎夢美よ」
赤髪、岡崎夢美は金髪の少女が放つオーラに気圧されることもなくそう名乗った。
「いいお名前。座って」
夢美は促されるままに金髪の少女の前に座った。テーブルにはケーキが一切れと飲みかけの紅茶が並んでいる。ケーキには手をつけていないようだ。
「ねぇ」
「ん?なぁにお姉ちゃん」
夢美はケーキを指していった。
「食べていいかしら」
「お姉ちゃん人間でしょ?食べないほうがいいよ」
「苺だけよ。人肉なんて食べないわ」
夢美は返事を待たずにケーキの上の苺を口の中に入れた。
「………子供みたい。
あっ、名前言ってなかったね。私はフランドール。フランドール・スカーレット。
あなたが殺したレミリアの妹よ」
「知ってるわ。知ってるのね」
「そう。正直な話あいつらは好きじゃないけど、スカーレットとして仇は討つわ」
そう言った時には、フランドールの手の中に、夢美の眼があった。
「きゅっとして───」
「おっと」
夢美はテーブルを乗り越えて人肉ケーキと紅茶を蹴散らし、フランドールの手を掴んだ。
「あっ───」
「おりゃっ!」
そしてフランドールの身体を蹴り上げた。フランドールはかわいらしい壁紙が貼られた壁まで吹っ飛ばされる。
「まぁ、どかーんされても私なら痛いで済むんだけどね」
「がはっ………このっ!」
フランドールは壁を背にしたまま立ち上がると、魔力で自身の身長の何倍もある巨大な炎の剣を作り出した。
禁忌「レーヴァテイン」
「燃え尽きろおっ!」
フランドールは横に薙ぎ払うように剣を振るった。カーペットやぬいぐるみ、テーブルが焼き払われていく。
ガッ!
「あっ───うそ!?」
破壊する魔力で精製された炎の剣は、夢美の纏うマントに受け止められた。まるでマントが意思を持つかのように。
「いいでしょ。このマント。強いわよ。じゃあ今度はこっちから行くわ」
夢美がそう言ったときにはすでにフランドールの目と鼻の先、息がかかるほどの距離まで詰め寄っていた。そして夢美がフランドールの小さな顔面に拳を叩き込んだ。少女の細腕とは思えないそれがフランドールの顔面を蹂躙する。
「ふふ。吸血鬼はやっぱり頑丈ね。あのメイドはぺしゃんこになったのに」
夢美は一瞬だけ意識を失ったフランドールに呟くように言ったあと、胸ぐらを掴み、膝蹴りを柔らかな腹部に叩き込んだ。
「ごおっ!」
フランドールの口から体内の空気が漏れる。息つく間もなく夢美はフランドールの胸ぐらを掴んだまま、天井に叩きつけた。天井に大きなヒビが入り、ズタズタになったフランドールは受け身もとれずに床に落下した。
「う゛ぁぁぁっ……」
フランドールは踞って全身の痛みに耐える。痛みよりも人間に手も足も出ない自分が情けなく、屈辱的だった。
「ほら、まだまだ終わらせないわ」
夢美はそんなフランドールの頭を踏みつける。
「ぅぅぅぅぅ………うがぁぁぁぁあっ!」
「あら、発狂しちゃった」
フランドールはそれこそ化物のような声を上げて夢美の足を振り払って立ち上がり、夢美に殴りかかる。
「おっと危ない」
夢美はバックステップでフランドールの拳をかわす。
─────瞬間、夢美の視界が純白で覆われた。
QED「495年の波紋」
「ひぎっ!イダァァァァア!」
「大丈夫ー?」
夢美は紅魔館と呼ばれていた瓦礫の中で、日光に焼かれながら悶えるフランドールに声をかけた。
フランドールが波紋を放ったあと、夢美のマントが夢美を包んで波紋から守ったのだ。
だが、フランドールの持てる魔力を最大まで練り込んだ波紋は凄まじく、地下から、内部から紅魔館を破壊しつくし、残ったのは瓦礫と巨大な穴だけだった。
「ァア゛ア゛アアアア………」
それによって遮蔽物が無くなり、日光に焼かれ身体が少しずつひび割れていくフランドール。
「止めがほしいかしら?でも私けっこうサディストだからだめよ。素敵ね」
「おねぇざま゛……ダズゲデェェ………」
「へぇ、好きじゃないのに助け求めてるの?そんなガキ日本にもたくさんいるわ。だいっきらいな人種よ、あなたは人じゃないわね」
夢美はフランドールを小突きながら言う。
「それじゃね。吸血鬼さん」
夢美はそう死に体のフランドールに告げて、ふわりと飛び上がって穴から脱出し、服についた埃を払った。
「………これでもう、終わりね」
「何の用だ?」
二人の少女が博霊神社に赴くと、酒呑の二角鬼、伊吹萃香が鳥居の前に立って二人を睨み付けた。
「巫女に会いに来たんですぅ」
「霊夢に会いに来たのだ」
二人の少女が返す。
霊夢を巫女と呼んだ少女は萃香と同じぐらい小柄でたれ目。霊夢を霊夢と呼んだ少女は少女という年齢をそろそろ過ぎるぐらいの風体で、女性にしてはかなりの長身で眼光がするどく和装姿で刀を帯びている。
二人とも人間のようだ。
「霊夢に?何のようだ?」
過去に会ったことある気がするが思い出せない。もしかしたら彼女達とは初対面かもしれない。
「いつからアポないと巫女に会えなくなったのです?」
「うるさい。たいした用がないならさっさと帰れ」
萃香が二人に拳を向ける。
「別にあなたと喧嘩する気はないのです」
小柄な方は萃香の威嚇をさらりと交わす。
「わかっているのです。巫女がこの異変の主犯だと疑われているのですしょう?
だから私達が心ないことを巫女にするかもしれない。あなたはそう思っているのでしょう?私達はそんなつもりはないです」
小柄な方は饒舌だった。
「………わかった。入れ」
それに萃香は折れて二人を招き入れた。でもまだ信用は出来ない。
「ありがとうです」
三人で縁側でお茶を飲んでいる霊夢の所まで歩く。
「………霊夢」
「………」
霊夢はゆっくり顔を上げた。
「明羅さん………
里香もいるじゃない」
「霊夢。久しぶりだな」
「うん。
萃香が通したってことは、二人は私のこと疑ってないのよね」
「当たり前だ」
長身の女性、明羅が霊夢に笑いかけた。
「私が霊夢を疑うはずないだろう?里香もだ」
「………ありがと」
霊夢も微笑み返した。
「なぁ、お前」
それを見て萃香が小柄な少女を肘でつつく。
「里香ですぅ。なんですか?」
「あの女侍と霊夢どういう関係だよ?」
「気になるですか?」
里香がクスッと笑う。
「答えろ」
「怖いですぅ」
「答えろよ」
「なんもないですよ。明羅はただの人間のしっかり者の侍です」
「鬼は嘘つきが嫌いなんだ」
「ごめんなさい。しっかり者ではないですぅ」
「痛い目を見たいのか?」
「萃香!」
そんなやり取りをしていると霊夢が萃香に声をかけてきた。
「本殿の中に行きましょう。四人で話したいこともあるし」
「あっ、ああ………わかった」
萃香は頷き、先に本殿の中へと向かう。
「明羅さん。いきましょう」
「うむ」
霊夢と明羅に続き里香も本殿の中へと入り、萃香がいる、縁側から廊下を挟んだだけの距離の客間となっている場所に腰を下ろした。
「まず、萃香。この二人は敵じゃないわ。私の味方よ」
「明羅と申す。そちらのは里香だ」
「ふん。そうかい」
萃香は気に入らなそうに明羅を睨んだ。それをニタニタ笑いながら里香が見詰める。
「酒呑の伊吹萃香だ」
「よろしく願おう」
「ごめん被るよ」
萃香は腰の瓢箪を弄りながらブスッと答えた。
「萃香?どうしたのよ?」
「どうもしないよ。
ほら、用があるならさっさと話したらどうだ?」
「萃香!そんな言い方………」
霊夢が萃香を咎めるが、萃香は態度を崩そうとはしない。
「いや、済まない。霊夢が異変の主犯と聞いて信じられずに来ただけだ。話したいことがこちらにあるわけではない」
「なら帰れ」
「萃香………
あら?また誰か来たわ」
境内から人の気配を霊夢が感じ取った。
「魔理沙じゃないのか?」
「それはないわ。魔理沙はずかずかと上がり込んでくるわ」
萃香の推測を霊夢がそう否定したとき、縁側の前に一人の男が姿を表した。
若くはないが、そう歳をとってもいない。陰陽道の神官の姿をしている。
「………お前はっ!」
萃香は立ち上がり、男の前に詰め寄った。
「久しぶりだな萃香」
神官姿の男は萃香にそう言って、頭を撫でた。
「萃香?その人のこと、知ってるの?」
「お前の先祖だよ霊夢!」
「ええっ!?」
霊夢が仰天する。どういうことなのだろうか。
「博麗の宮司、博麗靈司だ。
上がらせてもらおう」
宮司。そう名乗った男、博麗靈司は客間の開いている場所に座った。靈司の纏う異様な霊力がその場を支配する。
「………聞きたいことは山ほどあるだろうな」
「もちろんだ。なんでお前がここにいるんだ?」
萃香が靈司に訊く。
「お前が生きているはずがない。お前は、私より年上のはずだ。人間のお前は100年すら生きられない。それにお前の最後は私が看取ったんだぞ」
「………死んだ人間だって幻想郷にはいるだろう?
西行寺幽々子が筆頭だ。まぁ、もういないけどな。それで───」
「待て」
萃香が靈司を遮って言った。
「今、何て言ったんだ?」
「西行寺幽々子だ。始末されたぞ。一人の侵略者を道連れにな」
「嘘………幽々子が!?」
霊夢が声を上げる。
「それを知ってるなんて………お前まさか………」
「ああ。私はお前らの敵になるな」
靈司はさらりとそう言ってのけた。場に緊張が走る。
「だから、博麗霊夢。お前に提案があるのだ。
こちらに側に付け」
「何をバカなことを!」
「人里を始めとする幻想郷の勢力はお前を疑っているのだろう?四季映姫・ヤマザナドゥを殺した犯人だと。
当たり前だ。博麗の人間にしか使えない札が四季映姫の死体にあるのだからな。そりゃ疑うだろう」
「ってことは………閻魔を殺したのはお前だなっ!?」
「ああ。その通りだ。私が殺した」
「お前のせいで霊夢は皆に疑われたんだぞ!」
「だから、こちら側につけと霊夢に言ったのだよ。
そしてそこの女侍」
靈司は明羅に向かって言う。
「お前は博麗の力が欲しいそうだな?どうだ?こちらにつけばくれてやらないこともない…」
それを聞き、里香が明羅を一瞬見詰める。明羅はかつて力を何よりも欲していたのだ。それも博麗の力を。
「………愚問だ。
もう私は博麗の力なぞいらぬ」
「えっ?」
「私が欲しいのは博麗ではない。ここにいる霊夢だ」
はっきりと、高らかに明羅はそう答えた。
「明羅………」
「………敵の前で告白するか。この女侍は」
呆れたように靈司が首を振る。
「そういうことだよ。靈司。
あと、タダで出ていこうなんて考えるなよ?」
萃香の言葉に殺気が宿った。
「落とし前はつけて貰うよ」
そして萃香が拳を靈司に向かって繰り出した。だが、その空間には靈司は既に居なかった。ひらりと舞うように縁側の外へと降り立ったのだ。
「ほう。鬼の怪力はやはり恐ろしい。どれ、久しぶりに相手してやろうか」
そして境内に立って持っていた銅杖を構えた。
「怪力だけじゃない」
萃香は自分の髪を引き抜き、息を吹き掛ける。すると髪が萃香の分身となり、靈司に襲いかかった。
「夢符『夢想封印』!」
靈司はすぐさま札を取り出して博麗の術、夢想封印を分身に向かって放った。分身は跡形もなくかききえた。
「らあっ!」
萃香の能力で萃めた岩石を投げつける。靈司はそれを霊撃で弾き飛ばした。
「やるじゃないか。
鬼神『ミッシングパープルパワー』」
萃香がスペルを発動し、巨大化する。
「たりゃぁぁあ!」
薙ぎ払うように蹴りを放つ萃香。
「バカめ。巨大化したら的がでかくなるだけだ。
夢符『夢想封印 圧』」
巨大な光球が靈司の銅杖から放たれ、萃香の胴体に直撃する。
「ぐわぁっ!」
吹っ飛ばされる萃香。
(まずい………!)
その先には博麗神社がある。このままでは───
「萃香っ!」
萃香の体が神社を押し潰そうとする瞬間、結界が展開され、萃香の身体を受け止める。
「大丈夫!?」
「ぐっ…ああ。ごめん霊夢」
そのとき、神社から明羅が飛び出して、靈司に斬りかかる。靈司はすぐさま反応し、妖怪バスターを明羅に放った。
「はぁっ!」
明羅は投げられた三枚の札を刀で真っ二つに切り裂き、返しの刃を靈司に叩きつけた。
ガキン!
「貰った!」
靈司の銅杖に受けとめられた刃を返して、背を使ってその銅杖を弾き飛ばした。
「ぐっ………」
「たぁぁぁっ!」
夢符『封魔陣』
刃が靈司を捉えようとした瞬間、靈司は札を地面に叩きつけ、スペルを展開させた。もろにスペルを食らった明羅も石畳を転がり、そのまま伏した。
「明羅っ!」
「これでわかっただろう?霊夢。私は強い。大人しくこちらに来い」
靈司は霊夢に向き直った。
「………霊夢がお前らなんかにつくかっ!」
萃香は靈司の強力なスペルを食らいながらも立ち上がり、吠える。
「萃香………」
「靈司。今度は本気だ」
萃香の拳に密が萃まる。
「ほう。それを私が食らう時がくるとはな…」
「いくぞっ!」
萃香の密の拳が靈司に向かって叩き込まれる。靈司は結界を展開してそれを止めるが、威力を殺し切れずに多少のダメージが靈司を襲う。何発も耐えられるものではない。
「くっ、流石に強い…」
「あの世に返してやるぞっ!靈司!」
やがて繰り出される拳が靈司の結界を破った。
「しまった………!」
「靈司ぃぃぃっ!」
萃香が靈司を組み伏せて馬乗りになる。
「くそっ………」
男性としては小柄で、非力な靈司は萃香を振り払うことも出来ない。
「萃香!」
霊夢と里香が萃香に駆け寄る。
「霊夢………こいつ、どうする?」
「えっ?」
「理屈は分からないけど、靈司はこの世に呼び出されてここにいる。
その理屈を暴くか、このままあの世に返すかだ」
「………萃香。霊夢」
そんな萃香と霊夢に靈司が語りかけるように言った。
「スペルカードルールってのが私が死んで何百年かしたあとできたらしいが
───それはただお前らを弱体化させただけだ」
ザシュッ!
その瞬間、萃香の身体は靈司の神力によって飛んできた銅杖に貫かれた。
「なに───!?」
萃香の小さな口から鮮血が零れ落ちる。
「妖怪と人間の力をならすため。か。噴飯ものだ」
動けないでいる霊夢と里香を尻目に、靈司は萃香の小さな身体を蹴って退かし、服の埃を払って立ち上がった。
「すい───か?」
「妖魔を殺すための神力を込めた杖だ。萃香はもう助からない」
銅杖を抜き取る靈司。
「それで、霊夢。こちらに来るか?」
「………」
霊夢は放心したまま動かない。全てを拒絶したかのような体で虚空を見つめている。
「手荒には連れていけんよ。博麗の誼だ。
では、次私が来るまで返事を決めておけ。博麗の巫女。霊夢」
そう言い残して靈司は空へと消えていった───
明羅ってこんな感じでいいよね。いいよね?
私の中では里香>明羅
早くイビルアイに乗せて戦わせよう。
紅美鈴 岡崎夢美と戦い、討ち死に
パチュリー・ノーレッジ 岡崎夢美と戦い、討ち死に
小悪魔 岡崎夢美と戦い、討ち死に
レミリア・スカーレット 岡崎夢美と戦い、討ち死に
フランドール・スカーレット 岡崎夢美と戦い、太陽に焼かれて死亡
伊吹萃香 博麗靈司の銅杖に貫かれ死亡
IMAMI
作品情報
作品集:
21
投稿日時:
2010/10/24 12:02:03
更新日時:
2010/10/28 20:37:02
まっかっかの教授殿の前には紅い館の皆さん敵わない!!
まさか、博麗の男が始祖だとは……。
こいつ、力こそ正義とか抜かしそうな奴だな。
旧作勢でも勝てるかどうか…。
こういう時は最新作のメンバーを投入するのが定石ですが、三月精が既に惨殺されていたっけ。
何か…、何か、逆転のきっかけになる事があれば…!!
オリキャラ無双はいいんだが、それに何の理由付けもされてないもんだから……
幽香がやられた時点でかなり諦めムードで読んでますが、楽しみでなりません!!!
…てかやっぱり侵略軍強いなぁ…。
今回すいかのやられかたが余りに呆気なさ過ぎた気がするので…復活するのかな…復活して欲しい…。
霊夢う…。
レミィは相変わらず…なんだかカリスマ性が足りないなぁ
紫の魔法使いは頑張った!!フランちゃんもサシでよく頑張った!!
↓ここってこのままで合ってるのでしょうか?↓
靈司は結界を展開してそれを止めるが、威力を殺し切れずに多少のダメージが萃香を襲う。
小分けにせず一気にだせよ
別に始祖ではないです。先祖=ルーツってわけではないですし
最新作のメンバー………いい読みだwww(華扇さんではないです。無印例大祭や夏コミまで引っ張るつもりもないです)
>2
メアリー乙ってなんでしょうか?
>3
あざすwww
>4
修正しました。ありがとうございます。
復活は難しいです。死亡リストに書かれたら基本的に終了です。
>5
靈司も夢美も紫もどきもそこまで強くないですよ
>6
どうも
>7
善処します
メアリー乙→メアリー・スー乙
メアリー・スーの意味についてはググってくれ