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『交夜の宴 下』 作者: ウナル
『交夜の宴 上』の続きとなります。
そちらをご覧の上、お読み下さい。
デザートに古明地姉妹によるダブルソフトクリームを堪能した男は、案内されるまま地霊殿の大浴場へと連れられた。
服を脱ぎ腰タオル一枚で正座待機する男。
するとコンコンと浴槽の扉が叩かれ、浴衣姿のさとりが脱衣所へと入って来た。
「待たせしました。どうぞお入りください」
「あ、はーい」
「ちなみに萃香さんは先ほど入られました」
「……あのーこれってやっぱり」
「はい。先ほどの食事は言わば前座。本番はこちらです。まったく萃香さんも面倒なことを押し付けて来ましたよ。あ、そうでした。勇儀さんから預かり物があるのです」
そう言って、さとりは男にそっと“それ”を手渡した。
「こ、これは……」
「使い方は……わかっているようですね」
「えっと、これってアレですよね。勇儀様から話は聞いてましたけど」
「はい。アレです。それではしっぽりぬっぽり楽しんでください。今日は貸切ですので」
「は、はい」
「あ、それと」
脱衣所の扉を半分開けたさとりは、思い出したかのように振り向いた。
「場合によっては相手の心に踏み込む勇気も必要ですよ。相手もそれを欲しているのかもしれないのですから。経験者が言うのだから間違いありません」
それだけ言って、さとりは脱衣所の扉を閉めた。
残された男は大きく息を吸い込み、浴室への扉を開けた。
曇ガラスの扉がスライドした瞬間、強烈な悪臭が男を襲った。
『交夜の宴 下』
「うわああぁ」
目を見開き感嘆の声を上げる男。
地霊殿の露天風呂は大浴場かと思うほどの広さがあった。
細かい木目の木で編み上げられた床は非常に排水性が良く、滑り止めにも一役買っている。
周囲には表面に苔の生やした石と松の木が置かれ、赤く染まったカエデの葉が夜風に揺れていた。
地底ゆえに星空こそ見えないが、灼熱地獄の赤い光が幻想的な夜のひとときを華麗に演出していた。
そして、浴槽には茶色の湯が張られている。
溢れ出す濃厚な香り。ところどころに浮かぶ固形の浮島。
桶や椅子はきっちりと並べられていることが逆に違和感となっている。
そして、タオル一枚で待機する一人の鬼が一人。
「スカトロスパへようこそ。今日は二人っきりだよ」
「萃香様……!?」
適度に着崩したタオル以外には萃香の裸体を隠す物は腕に付けた鎖くらいだ。
だが、風呂の湿気で張り付いたタオルは体のラインを鮮やかに浮かび上げる。
鎧の如く頑強な筋肉のラインは、それでいて若い瑞々しさを失っていない。
健康的な美と逞しさ。その相反すると思われる魅力を萃香は絶妙なバランスで維持している。
そしてそれらを覆うように伸びた麦色の髪が、緑の背景に浮かびなおさら魅力を引き立てていた。
「見惚れてしまいました……」
思わず口に出してしまった言葉に萃香は、気恥ずかしそうに頬をかいた。
そのムズ痒さに耐え切れず、男は視線を浴槽の方へ向けた。
「す、すごいですよねえ。こんな量。もしかして萃香さまが萃めたんですか?」
「いや……ネタを出したのは私だけど、これはさとり達がやったんだよ。なんでも地霊殿は排泄物の処理場も兼ねているらしくてさ。普段、灼熱地獄に投棄する奴をここに集めるようにしたらしいよ」
ちなみに病を操る土蜘蛛や守矢の神々も一枚噛んでいるらしく、衛生面での対策は完璧らしい。
改めて男は浴槽を眺めた。
岩作りの穴から次々とあふれ出てくるうんち。
適度に温泉と混ぜているので、液便状になっている。だが、その中にも固形便がときおき混ざっており、運ばれてはぷかぷかと浴槽に浮かぶ。
露天風呂とはいえその臭いは凄まじく、まるで匂いが形となって見えるようだ。
またどういう訳か、浴槽の側には妙に柔らかなマットが敷かれている。
地底に住む何百何千という者達の排泄物がここへと集結している。
そう思えば、なんだか男は夢の中へと飛び込んだ気持ちだった。
まるでこの地底の全てを手に入れたような万能感。
恐らくは男と萃香のために奔放してくれたのであろう、さとりと勇儀に男は心の中で感謝する。
(きょ、今日こそ萃香様と……!!)
決心した瞬間、心臓がバクバクと震えだした。
だが、それは萃香も同じらしい。
普段の不敵な笑みが身を潜め、もじもじと身体を揺らしている。
何か言うべきかと男が思考していると、
「とにかく身体を洗おうか。私が背中流してあげるよ」
「あ、はい。お願いします」
いきなり先手を取られてしまった。
だがその言葉を蹴る訳にもいかず、男は大人しく椅子へと腰かける。
鏡に映る自分がまるでまったくの他人のように映る。
気合いを入れろと、男は自分の頬を二度叩いた。
「何やってんだ?」
「いえ、ただ憎い野郎にカウンターパンチを食らわせただけです」
「んん? ま、いいか」
そうこうしているうちに、萃香の方はペースを取り戻したらしく、いつものにやけ顔を浮かべながら男に引っ付き始めた。
どうやら蛇口をひねれば水とお湯は出るらしく、萃香はお湯を男の肩から浴びせた。
それが熱いのか冷たいのか、その判断すら男にはできない。
「じゃあ、腕から洗ってやろう」
「お願いします」
言われるままなる自分にもどかしさを感じながらも、男は萃香の言葉どおり左手を前に出した。
瞬間、肘辺りが温かみに包まれた。
「わっ!? す、萃香様!?」
「ふふ〜っ。こういう風に身体を洗われる初めてか? ほれほれ〜」
きゅぅ、と男の腕を素股にはさみ、萃香はゆっくりと腰を前後させる。
ちゃりちゃりとなる鎖の音がリズムかるに露店に響く。
萃香の秘所はわずかに湿り気を帯びており、前後させるたびにぬちゃぬちゃと淫猥な音を立てる。
「うわああ……。き、気持ち良い……っ」
「こんなのはまだ序の口だよ。ほぅら、特製のボディソープをかけちゃうよぉ」
ぶるり、と萃香の身体が震えたかと思うと、男の腕に燃えるような温かみが広がる。
ぶっ……ちゅ……ちゅ……。
湿っぽい音を響かせ、萃香の中から茶色の石鹸があふれ出した。
萃香の腰が前後に動くたびに、それは自在に伸び、男の腕を染め上げていく。
「うわあっ!? 萃香様! それ反則……っ!」
「何言ってんだい。塗り合うなんて良くやってるだろ」
「で、でもこれは……はぅぅ!!」
ただ腕を擦られているだけなのに、萃香の股の温かさとその腰使いとうんちの感触で男はもうダメになっていた。
腰に巻いたタオルは盛大にテントを張り、もはや隠す意味をなくしていた。
その突起部分をぴんと指で弾き、萃香は男の耳元へ囁く。
「まだ出しちゃダメだぞ。次はそっちの腕だ。その後は足。そして背中にお腹もだ」
「はわわわ……っ!」
にんまり笑む萃香。
その笑顔は獲物を捕まえた捕食者のそれに似ていた。
◆◆◆
……それから十分後。
「よしよし。よく耐えた」
「も、もう、もう限界ですよお」
敷かれていたマットから何とか起き上がりつつ、男は呻くように言った。
その全身は萃香のもので化粧され、唯一残された股間部ではぎんぎんに勃起したイチモツが切なそうに脈動していた。
「なにを言う。次はお前が私を洗う番だ」
「……うっ」
言うなり、萃香はどかっと椅子に腰を下ろす。
腕を組み、さあやれるもんならやってみろと言わんばかり不敵な笑みに、男は唇を噛み締めた。
(ここで、萃香様のペースに乗っちゃダメだ。さっきのさとり様の言葉を思い出せ)
ぐっと拳を握り、男は萃香に近づいた。
「あ、萃香様。ちょっとの間、目をつぶっていてもらえますか?」
「別にいいけど。どうしたんだい?」
「いえ、ちょっとありまして」
「? まあいいか」
素直に目を閉じて、鼻歌を歌いだす萃香。
その隙に男は脱衣所に戻り、さとりから渡された“アレ”を掴み取る。
そして、未だ目をつぶっている萃香の頭へと狙いを定める。
「まだかー?」
「もう少しですよお。もう少しで…………入った!!」
「うひゃいっ!?」
こんな驚いた萃香の顔は始めてかもしれない。
まさしく飛び上がる勢いで萃香は目を開けた。
「こ、これえ!?」
「ふっふっふっ! 萃香様! 私だっていつまでも責められっぱなしではないんですよ!! 勇儀様から聞きましたよ、萃香様は角が弱点なんでしょう?」
萃香の両角には緑色のチューブが通されていた。
透けて見える内側には無数のイボがついている。ぬらぬらと光って見えるのは、透明な粘液が中から染み出しているからだ。
外側にも滑り止めがついたそれは、一見すると緑のナマコのように見えるかもしれない。
男がチューブを握り締めると、びくんと目に見えて萃香が反応する。
「萃香様も知っているでしょう。これは角用オナホールですよ」
「――っ!」
「しかも河童さんが作った媚薬の染み出る最新タイプだそうです。中も無数の突起によって女性器とはまた違った快感を与えてくるとか。なんでも角が敏感な鬼なら数回擦っただけで絶頂してしまうとか」
「や、やめ……。本当に角は、角は弱いからあ……」
慌ててオナホに手を伸ばす萃香。だが、その手首を男は捕らえた。
普段なら力では絶対に勝てないのだがオナホの効果だろうか、今は何とか押さえ込めそうだ。
チャリチャリなる鎖を手首に回して、男は萃香を拘束する。
「さあ、どうしてあげましょうか。オナホを扱いてあげましょうか? それとも先端をコリコリしてあげましょうか?」
「や、やめろよぉ……い、今なら許してやるぞ」
「ふふふ……っ。いつもならここで引いてしまうところですが、生憎そうは行きません。だってこの機を逃したら、もう二度と萃香様の優位に立てそうにないから!! そして
何より、弱った萃香様が可愛い過ぎるから!!」
「ひゃうっ!?」
オナホ越しに強く角を握ってやるだけで、萃香はびくびくと背筋を反らした。
必死に頭に響く快感に耐えているのだろう、顔は引きつりながらもその眉は八の字に寄せられている。
そんな萃香にむしゃぶり付きたくなる衝動を何とか抑え、男は耳元でそっと囁く。
「次は私が萃香様を洗う番でしたよね?」
「あう……そ、そうだけどぉ……」
「じゃあ、洗ってあげますよ。そうだ髪を洗いましょうか」
桶を使い浴槽から汚物を汲む男。それを萃香の頭へと流し落とす。
さらに備え付けのシャンプーその上から混ぜ合わせる。
シャンプーの泡は茶色く染まり、半固体の特製シャンプーが完成した。
男が髪をかき混ぜれば、ぐちゅぐちゅと汚物も泡立ち始める。
男は髪を洗う一方で、両方の親指で萃香の角の付け根をコリコリと刺激する。
「痒いとこありますか? 萃香様」
「あっ! やっ! 付け根そんなしちゃっ!」
「萃香様の髪、本当に綺麗ですよねえ。麦色で凄く、凄く良い香りがして……」
右のオナホをぎゅっと握り、それを激しく扱きあげる。
それだけで萃香は男の思うがままに身をよじってしまう。
「うあああっ! そんな扱いちゃっ!?」
「うんちで染められた萃香様の髪、凄くドキドキします。すみません、萃香様」
椅子をぐるりと回し、男と萃香が向かい合う。
男はうんち塗れの萃香の髪を自身の分身に巻きつけた。そして、それを萃香の手に握らせた。
「扱いてもらえます?」
「う……っ。この、人が弱ってるからって……」
憎まれ口を叩きながらも、言われるがまま萃香は男のモノを両手で包み、ゆっくりと扱き始めた。
汚物の滑りと萃香の艶やかな髪。そして、おっかなびっくりな萃香の手つきが男の欲情をかきたてる。
それに合わせるように男も萃香の角を扱き上げる。角まで及んだ茶色の汁が、媚薬と混ざり合い萃香の角を茶色に染めていく。
「うあっ! うあっ! 頭が! 頭がイッちゃうよお!! こんなの! こんなのおおおおお!!」
「萃香様! イキます! いっ、一緒に!! おっおおっ!!」
「「うあああああああああああああああああああっ!!」」
ビッ! ビュッ! ドクドクッ!!
白いほとばしりが萃香の顔を染め上げる。
その温かみを受けながら、萃香はビクビクと背筋を反らした。
アナルでイクよりもさらに激しい痙攣。脳自体が震えているのではないかと思うほどの絶頂ぷりだった。
「あ……うぅ……」
「萃香様のイキ顔。可愛いですよ」
男は桶に残っていた汚物をすくい上げ、萃香の顔へと擦り付けた。
精子の白とうんちの茶が混ざり合い、萃香の顔を染めていく。
「お風呂入りましょうか」
萃香は力なく小さく頷いた。
◆◆◆
うんち風呂はいわゆるドロ風呂に似ていた。
粘性の高いうんちがメインなので、吸い付くような感触が全身を包み込むようだった。
温度はややぬるめでいつまでも入っていられそうだった。
そこで男は萃香を抱くようにして風呂へと入っていた。
うんちに塗れた萃香の髪が男の胸に絡みつく。
「気持ち良いですね。萃香様」
「そ、そうだねえ……。ねえ、これは取ってくれないの?」
「ダメですよ。それ取ったら萃香様逃げちゃうでしょ?」
「うぅ」
萃香はオナホが気になって仕方が無いのか、しきりに身体を揺する。
その動きによって萃香の尻がちょうど男の股間に辺り、快感を高めていることに萃香は気付いていないようだ。
「ほーら、先っぽコリコリしちゃいますよー」
「やっ! そんなところ弄っちゃ……っ!」
「はい。手は膝に置いててくださいね」
男からしてみれば貝殻でも弄っている手応えなのだが、萃香にしてみれば乳首よりも敏感な場所らしい。
親指と人差し指で摘まみ、擦り合わせる。
ピンピンと角の先端を指で弾く。
触れるか触れないかギリギリのところで撫で上げる。
それらの愛撫に萃香は全身をもって答えた。
「んー、せっかくこんな素敵なお風呂に入ってるんですし、何かしたいですよね。ねっ、萃香様?」
「あ……はぁ……」
すっかり発情した萃香は男の言葉に返事をする元気すらないようだ。
その様子は雨の日の子猫。
いつもの気丈さとのギャップに男はもうダメになりかけていた。
いつまでもこんな萃香を見ていたい。
できるなら、もっと乱れた萃香を知りたい。
「そうだ。萃香様。次のお願いを聞いてくれたらオナホを取ってあげますよ」
「……ほんとー?」
上目使いの萃香の瞳はわずかに涙ぐんでいた。
心臓が肋骨を粉砕しそうだ。
それでも冷静さを装って、男は続ける。
「ええ。簡単ですよ。この浴槽のうんちを全部出してください。もちろん、萃香様のお尻からですよ」
「なっ!? そんなの!?」
もちろん無理に決まっている。
家庭用の浴槽だって20リットルは軽く溜まる。
それが大浴場になみなみと溜められた汚物の海。その量は何十リットルでは利かないかもしれない。
その上、今なおうんちが追加されているのだ。
萃香のお尻が擦り切れる勢いで出したところで、何時間かかるかわからない。
だが無理だからこそ、男は萃香にそれを提案した。
「どうします萃香様?」
「…………この野郎、覚えてやがれ」
まるで悪役のセリフを吐き、萃香はのろのろと浴槽から上がった。
そして縁に手を置き、洗い場へ向かって尻を向ける。
「んっ! ぐぅっ! んあああああああああああああああああああああああああっ!!」
ブッ! ブチュッ! ブバババババババババババババババッ!!
茶色の靄が周囲から立ち昇り、萃香へ向かったかと思うと猛烈な勢いで汚物が噴き出した。
その勢いたるや、限界まで開いた蛇口のようだ。
流石の萃香もこの勢いは辛いのか、顔には脂汗が浮かび、顔は真っ赤になっている。
(計画通り!!)
男は自分のイチモツに浴槽の汚物を塗りたくると、ちょうど良い具合に腰の位置にある口に突き入れた。
「んぐっ!?」
「うんちでドロドロのチンポですよ。舌で味わってください」
「んぶ……っ」
ギロッと萃香は上目使いに男を睨みつけた。
股間が縮み上がりかけているのを感じながらも、男は萃香の両角を握る。
「んんっ!?」
「あ、これ手で持つのにちょうどいい位置だ。なんで今までしなかったんだろう?」
恐らくは本能的に危険を察知していたのだろう。
そう納得し、男は角を掴んだまま前後に動かし始める。
普段通りだったら股間を噛み千切られているのかもしれないが、今の萃香はただ男の乱暴な行為を受け止める。唇は茶色のしこりが溜まり、ドロドロとヨダレと汚汁の混合物が顎へと伝う。
「なんでうんちしている萃香様って、こんなに綺麗なんでしょうね?」
「んぅ! んんっ!」
「萃香様、全然お湯が減ってませんよ。このままじゃまた角絶頂してもらうことになるかもしれませんよ?」
「んぐぅ!? んんっ! んんぶぅ!」
萃香は必死にうんちをひり出すが、そもそも量が多すぎる。
しかも出せば出すほど萃香の中に“気持ちいい”が溜まっていき、角と口とお尻の全てが萃香の中で弾けそうになる。
男の指使いも萃香との交わりの中で相当に鍛えられている。
萃香が絶頂しないように加減をしつつ、快感を萃香の中に溜めていく。
口の中に広がる男の味とうんちの匂い。
頭に響くオナホの締め付け。
アナルを削るような排泄の快感。
「うっ! んっ! んっんっんっ……!!」
「はい。ストップ」
「ふえ……? あ……?」
パッ、と男の手と肉棒が萃香から離れる。
すっかり絶頂するつもりだった萃香は、面くらい目をパチパチする。
「萃香様のエッチ。今、勝手に絶頂する気でしたでしょ?」
「う……っ」
「角はいやとか言いながら、案外のりのりじゃないですか」
「ちが、ちが!? これはその……」
指をつんつんとつき合わせながら、萃香は俯いてしまう。
心なしか、排便の勢いも弱まった気がする。
そんな萃香に男は口付けをする。
うんちに塗れた唇は、それでもしっかりと萃香の味がした。
「ねえ、萃香様」
「なんだよ」
「して、いいですか?」
「――、それって」
「もともとそのつもりなんでしょ? こんな大掛かりなことまでして」
男の両手がそっと萃香の頬を包む。
見つめ合う萃香と男。
ぼそり、と男は萃香に囁いた。
ぼっ、と萃香の顔が燃えるように赤に染まる。
「私は言いましたよ。次は萃香様の番です」
「……………」
ごくりと喉が鳴る。
萃香は全身からようやく搾り出したという感じで、その言葉を男に伝えた。
「お、お前の……赤ちゃんが欲しい」
男は萃香を抱き上げた。
もう限界まで怒張した肉棒を萃香の秘所へと、
「あ! た、ただし! 条件がある!!」
男の腕の中で萃香は叫ぶように言った。
「顔が見えないのは、ヤダ……」
赤面から放たれたその言葉に、男は笑顔を作った。
至福の海の中で、男の欠片と女の欠片が交わる。
二つのピースはようやく重なり合った。
「うわーっ! うわーっ! お姉ちゃん! あ、あんなことまで!! うひゃあ!!」
「やれやれようやくかい。告白から二週間とは、面倒くさいカップルだねえ」
「あたい……なんか変な気持ちになってきちゃった」
「わ、私も……うにゅう」
「……………」
「あれ? お姉ちゃんどうしたの? なんか鼻息が荒いけど?」
「ハァハァハァッ! こ、こし、こいし……っ!!」
「きゃんっ! お姉ちゃん、ダメだよぉ。皆が見てるよぉ」
「やれやれさとりが発情しちまったか。やるなら部屋でやってくれよ。あっちもこっちもこんなんじゃ目の毒だよ」
顔を赤くした二人に付き添い、お燐もお空も自室へと戻っていく。
一人残された勇儀は、わずかに酒で舌を湿らせた。
「あーあ。私も彼氏でも作るかなあ。彼女でもいいけど」
肩の力がふっと抜けた気がする。
踵を返し、勇儀もその場を離れていく。
「お幸せにお二人さん」
◆◆◆
「また機会がありましたら、どうぞお越し下さい」
さとりたちに見送られ、萃香と男は地上への出口を目指す。
恐らく地上は日の出を迎えているのだろう。
輝く坂道を登りながら、男と萃香は別々の方向を見ながら、同じ道を歩む。
「……………」
「……………」
今思い出すと、途轍もないことをしてしまった気がする。
調子に乗って散々イジワルなことをしてしまった気がする。
自責の念と初夜の気恥ずかしさでまともに萃香と顔を合わせられない。
何か言わねばならないと思いながら、何か言おうとする言葉を捜すうちに不安に襲われてしまう。
「あのな」
やっとこさという感じで、萃香が口を開いた。
「あ、あれは特別だからな。たまにだけだからな」
わずかに震える手で角を触りながら、萃香は男を横目で覗く。
奇しくも男も萃香を見ていた。
ぼっとお互いの顔が燃え上がり、瞬時に別方向を見てしまう。
「よ、よかったです。萃香様に嫌われてしまったかと思いました」
「そんなことはない。お前が喜んでくれたなら私は……」
沈黙。
じゃりじゃり、と土を踏む音だけが二人の間に響く。
男は萃香に気付かれないように、大きく息を吐いた。
これだけ萃香は踏み込んできてくれた。
だから、今度はこちらが踏み込まなければ。
「萃香様」
そっと手を伸ばす。
男からしてみれば、一回りも二回りも小さい指先が触れる。
「手、繋いでいいですか?」
「……………」
二つの手は探りあうように指を絡ませあう。
そして、決して離れないように強く手を握り合った。
「あは、ははあは」
「は、ははははは」
どちらともなく笑い合う。
今度はちゃんと顔を見合わせた。
「よし! 今日もするぞ!」
「はい! 萃香様にいっぱい子種注ぎます!」
「でもお尻もしたいな!」
「どっちもしましょう! うんちもしましょう! これからはずっと一緒です!!」
「そうだな! 一緒だよ!」
二人は軽やかな足取りで地上へ向かう。
きっとそこには輝かしい未来がある。
どちらともなく駆け出した。
二人の姿は光の中に包まれていった。
幻想郷の朝が来た。
つづく
最後までご覧いただきありがとうございます。
という訳で、やっちゃたんDAZE☆
ついに排泄主義者も一人の男として世界に飛び立つことができました。
書いている間、物凄く自分の身体を掻き毟りたくなったんは秘密です。
角オナホのアイデアはとある同人作品から拝借しました。大変エロくて素晴らしい発明だと、生み出した方に感謝したいです!
排泄主義者はある意味、人生のゴールに辿り着きましたが、物語はもう少し続きます。
最後までお付き合いしていただけると幸いです。
ウナル
http://blackmanta200.x.fc2.com/
- 作品情報
- 作品集:
- 22
- 投稿日時:
- 2010/12/03 08:24:30
- 更新日時:
- 2010/12/03 17:24:30
- 分類
- スカトロ
- 排泄主義者
- 伊吹萃香
- オナホ
- 本番
- 新婚ほやほや
これは好き
なんでだろ
甘甘のラブコメでしたね〜。
スカ耐性の無い私にとっては、地獄のような光景でしたけど。
次回からの排泄主義者シリーズは第二部に突入ですか。
なんだかんだで楽しみにしています。
生涯の伴侶をゲットできて、排泄主義者は幸せものだねぇ。
お約束展開の、ハッピーエンドもオッケーです。
塗糞ってこんなに魅力的だったんですね。
>>1 そう言ってもらえると、嬉しい限りです!
>>2 ありがとうございます! つづきも頑張って書くので待っていてくださいね!
>>3 面白いと言っていただけで大変恐縮です!
>>4 ウン手コキ、いいですよ!
>>5 萃香様のおかげです!
>>6 ちょっと暗い展開が続いたので、ようやくカタルシスです!