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『光の都市 第三話』 作者: ND

光の都市 第三話

作品集: 22 投稿日時: 2010/12/08 08:37:37 更新日時: 2010/12/08 17:37:37
軍隊の就寝施設と言う所は、戦場のすぐ隣に位置していた。

想像していた戦場とは、少し違っていた。

床はほとんどあの建物の素材で出来てあり、建造物も全て、床と同じ素材なのである。

しかし、戦場が都市と近い所にあるため、街が壊されないかが心配になってきた。

だが、軍曹が言うにはそれは無いとの事らしい

『当然な事を聞くな!!我々の国は強化クリスタルのガラスで覆われているのだぞ!そんな簡単に壊れてたまるか!』

だとの事だ。

それなら安心しました、と軍曹に伝えると

自分の知識を自慢したからか、愉快に笑った

『そうか、ならばいいんだ。お前も、生きて帰って家族や大切な人を悲しませるなよ!』

軍曹は、がたいが良くて、怖い顔の人だったのだが、

本当に優しく、思いやりのある人なのだと僕は確信した

『返事!!』

『はい!!』

軍曹の思いに答えるように、僕は精を込めた返事を返した。

軍曹は、笑顔で返事を返してくれた。

その時、就寝施設の扉が開いた

そこには、大臣が立っていた

『おい、燃料を持ってきたぞ。限りはこれだけしか無いから大事に使えよ』

そこは、二つの樽に詰められたバラバラ死体があった。

多くの肉片と、千切りきれなかった内臓、潰れかけの眼球までもが詰められていた

『えっ………大臣様………これだけですか?』

『なんじゃ?何か不服か?』

大臣は、鬱陶しいような態度で返事をした

『いえ………ですが、以前の戦いでは10樽程頂けたのですが、どうして今回はたった二つなのでしょうか……』

10樽

その言葉を聞いて、僕は寒気が走った

『何を言っとるんじゃ?相手は発展途上国の途上国じゃぞ?そんなに燃料を使えるか。もったいない』

大臣はつらつらと刺すように申してくると、軍曹は、しばらく考え込んでいた

そして、しょうがないように許諾した

『…………わかり……ました………』

『あとそれと、そこの銀髪の小僧が居るじゃろ。そいつには一切武器を与えるな』

その言葉を聞いた時、軍曹は慌てた

『どっどうしてですか!?それじゃぁ余りにも不利ではないですか!!』

『そいつはうちらの国とは関係の無い奴じゃからの。武器を持たせるだけ、それだけ無駄じゃ。ほれ、そいつの腰に刀が
つけられておるじゃろう?それで闘わせてもいいのではないか?』

大臣の言葉に、軍曹はまだ納得のいかない様子だった

『でも大臣様!!』

『これ以上質問を返さん。それではワシは行くぞ』

大臣はそう言い残しながら、就寝施設から出ていった

その後、軍曹は迷いなく拳銃を抜けとり、僕に渡した

『使ってくれ。たとえ大臣の命令に背こうが、君が異国の者であろうが、見殺しにすることはできない』

だが、僕はそれに反論した

『大丈夫です。僕にはこの刀がありますし、それにそのような武器は、僕は使いこなせないかもしれない』

『でも』

『大丈夫です。大丈夫ですから。もし、この事がバレてこの戦いに軍曹さんが居なくなったらそれこそ危険ですよ。』

僕がそこまで言うと、軍曹は銃を下ろし、元の場所に戻した。

そして腰につけていたハンドガンを取り出し、弾を入れてから僕の手渡してくれた

『これは護身用だ。少なくとも俺たちは武器とは思っていない、だからこれなら大丈夫だ。もし本当に危なかった時は、使ってくれ』

僕は、貰ったハンドガンをじっと見つめて、迷った挙句

そのハンドガンを服の中に入れることにした。

軍曹は、良かったという顔をして、微笑んだ

『それではもう就寝時間だ!明日に備えてじっくり体力を回復させておけよ!!』

軍曹が号令をかけた後、皆それぞれの部屋に向かった。

扉に名前が書かれており、部屋の中にはそれぞれコールドスリープのようなベッドが備え付けられている。

おそらくそれで就寝するのだが、僕の部屋にはそのような物は無い。

むしろ、毛布一枚だけだった。

こんな物、軍曹に見せられたら、今度はまたあの人が僕をかばってくる

だから僕は、すぐに鍵を閉めて誰も入って来ないようにした

どっちみち、僕は寝なくても良い半妖だ。寝る器具がどんなものであろうとあまり関係は無いのだ。

















目を覚ましたら、朝になっていた

球体の中でぐっすり眠っていたようだ。

つまり、明日になったのだ

『おい……起きろ!!霊夢!!』

ゆすって霊夢を起こそうとした、

しばらく起きなかったが、目を覚ますとガバっと起き上がった

そして、球体の内側からガンガンと壁を叩いた

『開けなさい!!開けないと許さないわよ!!』

マリも、今目を覚まし焦り始めた

『私達をここから出しなさい!!これは王族命令よ!!』

姫が迫力のある命令をしたのだが、軍隊は全く動こうとしなかった

『おい!!』

大きな声が部屋中に響き渡った後、大臣が部屋に入ってきた

『分かりました。では出してあげましょう。』

そして、球体は姿を消して私達は閉じ込められた空間から脱出した

私達は、すぐに部屋から飛び出し、入口の方へ向かった

だが、入口は堅く閉じられていた

『開けろ!!開けやがれこの野郎!!!』

殴ったり、そこにある壺を投げたりとやりたい放題やってまで扉や窓に攻撃したが、全くヒビ一つ入らなかった

『ははは。無駄でございますよ』

大臣の声がした、マリは大臣を睨みつけた

『あの球体から出す事は許してあげます。ですが、この城から出る事は絶対に許しませんよ。』

大臣は愉快そうに笑った後、私達に話しかけてきた

『どうですか?御一緒にお茶などしましょうではないか。』

笑顔で、何も心配一つせずに私達を誘っていた。

私は、もちろんごめんだ

『霊夢、頼むぞ』

その後、霊夢は呪文を唱えた後、自分のオーラを指先の方向に指し、

その方向に結界を一部張った

それは、正方形のつみきが壁にめり込んでいるようだった

『消滅!!!』

霊夢がそう叫んだ後、その結界は包んでいた壁と共に消えた

そこに、綺麗な四角の穴ができた

『なっ!!!』

『マリ!!行くか!?』

マリは、大臣から自分が有利になったと自覚したのか、自信満々に答えた

『当然じゃない!!私はこーりんの妻!!』

私は、マリを強く睨んだ

『………になる女だから……』

急に自信がなくなったようだ。

『そう、それじゃぁ早く行きましょう!!』

私はマリの手を握り、その穴に飛び込んで行った。

そして、戦争のある場所へ飛ぶために、庭に置かれていた掃除用の箒にまたがり、空を飛んだ。

霊夢も、そのまま当たり前かのように空を飛んだ。

二人乗りしているので、マリが少し不安定そうだが我がままは言っていられない事を知っているようだ。

随分、黙って箒にしがみついている

『姫様が逃げだしたぞ!!あいつらはゲートまで行こうとしている!どうせ逃げられはしないわい!
捕まえろ!!絶対に殺すな!美しい女御を殺す事はどうなるか分かってるな!!!』

私は、街の外の方に向かった。

そこは、よく見たら何か硝子に包まれていた

『霊夢!!』

霊夢は再び結界をあの硝子に張り、

『消滅!!』と叫んで硝子の一部を消した。

『何ぃ!?』

私達は、その穴の中に入って行った














『起床!!』

軍曹の声がすると、僕は部屋から出て施設から出て

壁に置かれた草薙の剣を腰に付けて、外で整列した

軍曹は、球体に触れた後 バラバラになった欠片がとても薄い無線機の形に変形した。

軍曹は、その板のように薄い無線機のどこからかボタンを押した。

『皆どもよ!!武器を持ったか!!』

どうやら、そのボタンはマイクの機能のようだ

『これから、マグル共和国という国と闘う事になる!!相手にとって不足はないはずだが!!』

軍曹はしばらく間を開けた後、再び口を開かせた

『今回は燃料が少ない!!多分持って2時間だ!それまでこの戦争を終わらせよう!!』

2時間

『何か質問のある奴は居るか!?』

しばらく間を開けた後、一人の兵士が手を挙げた

『なんだ?』

『2時間とは、あまりにも短すぎではないでしょうか。』

その質問をされた後、軍曹はしばらく間を空けて、ようやく口が開いたかのように苦しいかのように答えた

『………。それまでに、戦を終わらせよう……。……すまない。私はこれだけしか言えない』

そう軍曹が言い終えた後、もう誰も質問も反抗も何もしなかった

『それともう一つ、皆!!絶対に死ぬな!!私が言う事はもうこれだけだ!!文句は無いな!!!』

軍曹がそう言い終えた後、皆はしばらくだまった。

だが、皆やる気をだしたようで、軍曹に対しての歓喜の声が多数上がっていた

『それでは、戦闘開始だ!!』

軍曹がそう言い終えた後、一人の兵士が発電機のスイッチを入れた

皆の拾の側面が、次第に光って全開にまで達した

『いくぞぉぉぉぉぉぉぉ!!!』

兵士と共に、僕は前に突き進んで行った。

コンクリートにしきつめられた戦場に、多くのコンクリートの建物

まさにコンクリートジャングルと言うべき物だった。

しばらく前に進んでいると、向こうに敵の影が見えた

『敵兵発見!!攻撃体制!!』

軍曹が先頭で支持すると、全員は銃を構えた

『霖之助!!お前は安全な所に居ろ!!』

軍曹が僕を隠すように逃げださせる好機をくれた。が、

『こんな状況で、自分だけ安全な所に居るなんて事はできません。』

『霖之助!!!』

僕は、草薙の剣を抜き出し、その刀に全身全霊を込めた

『大丈夫です。僕には刀があります』










『霖之助さん、居るかしら?』

私は香霖堂にお邪魔したのだが、どこにも霖之助さんが見当たらない。

『あれれ?どこに行ったのかなー?』

私は、冗談交じりの声で、霖之助さんを探していた。

だが、当然霖之助さんは返事をしない

『霖之助さーん?』

隅々まで探しても、見つからなかったので私は相当焦った

『りっ…りっ………霖之助さん?』

急に猛烈な孤独感に襲われた。

私は、こんな寒い所で一人でいるのだろうか。

もういっその事、霖之助さんの服を盗んで 

クンカクンカ クースカクースカしようかしら。

そうしようと、私はタンスの扉を開けて服選びをしようとすると、そこに服は無かった

その代り、永遠に続く闇が広がっていた

手を伸ばすと、そこにあるべきの壁が無い

『あら、なにかしらこれ』

















建物の影から、ぞろぞろと鉄で出来た人間が銃を持って近づいて来る

『今だ!撃て!!』

それらを攻撃するために、兵士たちは引き金を引いた

その時、銃口から光のような物が一直線に、直線を描くようにその鉄で出来た人間を攻撃した

その光に触れた鉄の人間は、急に体中から煙を出し、そしてその場に崩れていった

『あれは何て言う種族何ですか!?』

軍曹は、相手を攻撃しながら質問に答えた

『あれはロボットだ!!あっちの国で使う電気で動く代物だ!!』

電気で動く代物、それは前に早苗に見せてもらったあの道具の事だろうか

未来では、そのような高技術が古臭い扱いされているのか

『どうして、そんな国が発展途上国の途上国と呼ばれてるのですか!?』

『それはただ俺達の国が最先端の先進国だから、大臣がそれ以下の先進国を、いや、
人間発電を行っていない国をそう言っているだけだ!!電気と言うのは前世紀に栄えた時の話だからな!』

僕は、その理不尽さに頭がおかしくなりそうだ

『人間発電とは、あの人間を殺して行う発電ですか!?そんなものを使う国こそ、けなされる存在じゃないですか!?』

軍曹が、空から飛んできた鳥型の”ロボット”を撃ち落とした

『俺達の国は人間の体の一部を使って物を動かす技術を発明したんだ!電気や熱を全く出さない光の発明と呼ばれている!!』

鳥型のロボットが、どんどん増えていく

『モリア軍曹!!数が増えています!!このままでは進行が遅れます!!』

辺り一面、見てみると確かに敵に囲まれている

『クソッ!!』

僕は、草薙の剣を敵の方向に斬りつけた

瞬間、コンクリートと共に敵もろとも斬りつけた

『!!!………霖之助!!』

『軍曹、幻想郷は過去のヴァンツ王国なんですよね?』

そう言うと、軍曹は僕を頼りにするように、背中を向けて喋った

『ああ、歴史の授業で習ったな』

『僕の棲んでいたその村は、超ド田舎でした』

軍曹は、何も返さなかった

『私の産まれた江戸時代を思わせるような所ばかりで、何も進歩が無かった』

僕は、さらに剣を振り敵を一掃した

『だからこの国が、世界が、どんだけ狂っているかが分かるんです。この国は、間違っています』

軍曹は、ようやく口を開いた

『分かってるよ。そんな事は。でも、今はどうでも良いじゃねえか』

その言葉を発した後、軍曹は怪我した場所を見せた

軍曹の皮膚の下は、良く見ると筋肉は無かった、いや、それらしきものがあるが、

全て人工的な物だった

『敵がロボットを使うように、俺らの国はサイボーグ使うんだ。だからお前が言っていることも、理解できるけど、俺たちは戦争しかできねえよ』

軍曹は、その言葉を残した後、敵の方へ、前へ、前へ進んだ

『進めぇぇぇぇぇぇえええええええええ!!!!!』

全ての兵が、前進した

この軍隊の中で、生身の体は僕だけだったのだ。

だから軍曹は、僕を中心に守ろうとしていたのだ。

あのベッドの意味も分かった。

あれはコールドスリープではなく、ただの充電器に違いない。

ほとんどの兵が、叫びながらバラバラになって行く、

切り裂かれた断面から血が全く出ていない、細かい管や銅線が枝分かれしたりしている

脳天を貫かれた者は、頭から緑色の液体を流している

『霖之助!!俺たちは死んでもまだ代わりが居る!!だがお前は生きろ!!しつこいようだが、お前は死んだら代わりなんか居ねぇんだからな!!』

軍曹は、敵地に突っ込み敵を攻撃していく、

だが、ほとんどの者は、首が取れたり体に風穴が空いたりで死んでいく。

いや、機能が停止していく

『伏せてください!!』

僕は、軍隊全員に命令した

全員は、一度振り返ったものの、意味を理解して伏せていった

そして僕は、敵地に向かって横切りを一閃した

多くのコンクリートジャングルが倒れ、多くのロボット兵は真っ二つになって行った。

これで、より早く敵地に潜入できるだろう。

『霖之助!!お前は英雄だ!!』

『はい!!』

『突進!!!』

軍隊共々、崩れたロボット踏み台にして前に前に進んで行った。

だが、大体進めたのは110m位で、その後はまた戦闘になった

だから僕は、ある事を決めた

『皆さん、少しどいてください!』

僕は、軍隊を抜いて、軍曹と共に戦闘に立った。

そして。そのまま草薙の剣を振り、また一閃した

『僕なら、これ以上誰も死なせる事をできないようにできるかもしれません。』

僕はそう言いながら、敵地に走り出し、剣を構えた

右から銃を構えたロボット兵が飛びだした、

僕は構わずその敵の方向に一閃した。

だが、斬りどころが悪かったのか、切れた先端のコンクリートは僕の所に落ちてきた

『霖之助!』

軍曹が僕の前に飛び出し、僕をかばって落ちてきた巨大コンクリートを支えた。

『早く行け!!また来てしまうだろう!!』

僕は、軍曹が支えているコンクリートを3等分にした後、前へ走って行った。

軍曹は、そのコンクリートを横に捨てた

上から、影が降り注いできたので、何かと空を見えげると、

空には、多くの鳥型ロボットが飛んでいた。

それらの全匹が爆弾を抱えており、落として行った

『爆弾だ!!伏せろ!!』

僕は伏せずに、上の爆弾を全て斬り落とした

おかげで、全て不発弾となった。だが、

『霖之助!!』

後ろで、ロボット兵が銃を持って構えていた

草薙の剣を弾き落とされ、さらには多くのロボット兵が僕の周りを囲んだのである。

しまった!!と思って、絶望した時だった。

しばらくしても、ロボット兵が襲いかかって来ないのである。

『…………なんだ?』

全員、僕の方に向いて銃を構えている

だが、誰一人として、誰も僕を攻撃してこないのだ。

草薙の剣は、踏まれていて取れないが、誰もこの機に攻撃をしてこない

『霖之助!!』

軍曹が僕に呼びかけをする。だがロボットはピクリともしない。

故障か?と思っていた矢先

目の前に巨大な火柱が立った

それで、多くのロボット兵は燃えて、最後には爆発した

『おい香霖、ここら辺には爆弾を抱えた鉄の鳥が飛びまわるんだな』

空から声がした。

見上げると、そこには霊夢と魔理沙が居た

『姫様!!』

マリも、一緒に同行していた

『魔理沙、どういうつもりだ?』

魔理沙と霊夢が二人とも降りていく

『香霖が無様に死なない様に、私達が助けに来たんだぜ』

だとしたら余計なお世話だ。それに、今は調子が良いのだ。

『マリ、君はなぜ来たんだ』

僕がマリの方に向くと、、マリは半泣きで僕にしがみついてきた

『ふえぇぇぇ!!こーりん!!こーりん!!』

それは、今に死にそうな父親にしがみつくような様だった。

僕の服が、マリの涙と鼻水で濡れていく

『軍曹、姫様を安全な所まで送ってくれ』

『ああ。分かっている』

だが、マリは全く聞こうとしなかった

『やだ!!私も一緒に行く!!』

『駄目です!!姫様が此処に居たら、危険なのは間違いない事をお分かりになって下さい!!』

すると、マリがまたぐずりだした

『知ってるもん!!どれだけ危険か分かっていて来たんだもん!!』

すると、軍曹の顔つきが急に変った

『この糞ガキ!!王族で何も戦闘しても居ないくせして、よくそんな事が言えたな!!さんざん俺らの事を高見の見物していた奴が
俺達の何が分かるってんだ!!ええ!?』

そう言った後、マリはさらに強い主張で答えた

『こーりんが居なくなるのは嫌なんだよ!!ずっと一緒に居たいの!!ずっと!!』

その言葉を聞いた後、軍曹は呆れと失望の態度を取った

『お前ら、絶対施設には連れてくな。こいつに怖い物見せてやる』

『軍曹!!』

『分かったな!!』

軍曹がより強く言うと、全員はしばらく間をおいた後

『イエッサー!!』と返事した

『よし!!それじゃあ戦闘再開だ!!』

軍隊は銃を再び構え、敵地へ侵入していく

僕は、落ちている草薙の剣をもう一度握った

もう要塞が見える所まで居る

『もうすぐだ!!かかれ――――!!』

軍隊と共に、魔理沙と霊夢とマリも、真似するように掛け声を上げる

唯一、僕だけ掛け声を上げなかった

目の前に、敵が大勢攻め上げた。自分達の要塞を攻められそうになっているため、なおさら数が増えている

『よっしゃぁ!!暴れるぜぇ!!』

魔理沙が式術を唱えると、波動を具現化して敵軍の方向に発射した

霊夢は、呪文を唱え、敵軍と僕たちの軍の間に線を引いた

敵がその線を踏むと、踏んだ奴から始め、その後ろの奴が炎の壁に包まれ、そして崩れた

『あんたら一体何者だ?』

軍曹やほとんどの兵がそう質問した

だが、二人は真剣に答えず、

『キノコ狩りの美しいお姫様』

『信仰高き巫女様』

と答えた。

さらに敵が増えた時、今度は僕が剣を振ろうとした。

だがその前に、一つ命令をした

『伏せろ!!』

そう言うと、全員が伏せて、次に遅れて魔理沙が伏せた

マリは、別に伏せなくても身長が届かないのだが

そこで回転斬りをした後、魔理沙と霊夢はポカ―んとしていたが、

その後すぐに周りの敵が全員真っ二つになり、コンクリートも剣を振った上からが綺麗に斬れた

『嘘ぉ!?』

一番驚いて居たのは霊夢と魔理沙だ

『こーりん!!すごいすごーい!!』

マリは歓喜の声を上げて僕に抱きついた

『危ないから離れてくれ』

僕がそう言うと、少し寂しそうな顔をして離れていった

『ねぇそれ、ただの剣じゃ無いわよね?』

『香霖、てめぇそれ高価な物なんじゃねえか?』

急に二人は、この剣に興味を持ってきた

『要塞は目の前だ!!』

軍曹がそう叫ぶと、僕たちはその要塞の中に入って行った。

『全員、攻撃態勢に入れ!!』

軍曹がそう言った後、全員要塞の中に入って行った。

僕たちも警戒しながら要塞に入ったのだが、

何か、様子がおかしかった。


要塞の中に誰一人として、人はおろかロボット兵も居ないのだ。

だが、それでも警戒して中に入って行った。

だが、やはり誰一人敵が居ないのだ。

そこには、赤外線レーザーや

罠と分かるような地面があったのだが、

それをうっかり魔理沙が踏んでも、やはり何も起こらないのだ。

『どうなってるんだ?』

軍曹が、不安を露わにして声を出した

そしてしばらく歩いていると、大きな道に入った。

その先は、やはり一本道である

『罠か』

僕はそう言った後、後ろに振り向いた

『軍曹さん達は、ここで待っていてください。ここから先は僕たちが見てきます』

そう言った後、当然軍曹から反発があった

『なんだと!?そんな事駄目に決まってる!!』

『ここから先は大勢で移動するよりも、少人数で突入した方が良作だと思われます。それに、こちらには結界を張れる者や、
空を飛べる者だって居るのです。』

僕がそう答えた後、軍隊全員はそのまま黙ってしまった。

そしてしばらく経って、軍曹の口が開いた

『……分かった。ならば私達はここで待機しよう。だが、攻撃体制は続行するぞ。この先に何があるかは分からんからな』

軍隊が全員、許諾すると、僕は再び前に向きなおして前に進んだ

『私も行く!!』

『マリは駄目だ。』

そう言った後、魔理沙がマリを抱きかかえた

『だったら私が守るぜ。それなら問題ないだろ』

どうやら、何か縁ができたらしい、それか、何か企んでいるのだろうか。

だが、マリは抱きかかえられるのが不愉快だったようだ。

『嫌!離して!!』

と、魔理沙から離れようとした。

『この先穴があったら、お前真っ逆さまだぞ』

その言葉を聞いた後、マリは急に黙り込んだ

『それじゃぁ、行くぞ』

僕は、この一本道の先にある扉に向かった。

扉に辿り着いた時、その扉に手を掛け、ゆっくりと横にずらした

人が入れるくらいのスペースができると、僕たちはその中に入って行った。

その扉の中は、ただ広いスペースがあるだけで、目の前はベランダがあった

その下を除くと、ただの床しかなかった。

『なんのこっちゃ』

魔理沙が意味分からない様に言うと、僕は上を見あげた

そこには、赤いマントと軍服を着た一人の女性が背筋を伸ばして威勢よく立っていた

『!!』

三人が、その存在に気付くと、その女性を睨みつけた。

マリ以外は、ほとんど戦闘態勢に入っていた

しばらく睨みあいが続いた後、ついに女性は口を開けた

『よく来ました。』

その声は、どこかで聞いた事のある声だった。

『あんた……………』

霊夢が驚くように口を開けた

その時、上の女性は懐かしむように僕たちを見た

『幻想郷、今はもう滅んだなつかしき故郷』

その言葉を聞いた魔理沙と霊夢は、驚きの声を上げた

『おい!!滅んだってどういう事だよ!!』

だが、女性は聞く耳を持たずに話を続けた

『幻想郷の時代、それは不可思議な事件が来ようとも誰も不可思議とは思わない村でした。』

その声は、やはり聞いた事のある声だった。

『私は長生きして、親しい者が死んでいく姿を見れば悲しんで、でも私は長生きして、そしてその時にある者がとんでもない発明をしました。』

女性は、今度は俯いて話した

『それは人間の体を使って物を作ったり、動かしたりすることの出来る技術でした。電気から作られたそれとは、全く新しい技術でした。』

『人間の体……?』

魔理沙が疑問を持ち始めてきた

『その技術のおかげで、滅んできた王政時代が復活した国が出てきて、奴隷制度がまた復活しました』

『おい!!さっきから何言ってるのか分かんねえよ!!』

女性は、スイッチを押した後血まみれのあの人間発電機を持ってきた

『なんだよ………これ……』

二人は絶句した

だが、マリだけは見なれてるという感じだった

『私は、その国を止めるべく、電気の発明の最先端を行く国を作って行きました。しかし、人間発電はそれ以上に著しく成長し、ついには世界一になったのです。』

『私の国が、それでどうしたって言うの?』

マリがそう言った後、魔理沙と霊夢がマリの方を見つめた

『過去の国、私の故郷の幻想郷から来た人なら分かるでしょう。この人間発電がどんだけおかしいか。』

僕は、正直に堂々と答えた

『ええ。』

その後、マリが驚いた様子を見せた

『えっ………?こーりん……?』

魔理沙は、急に怒りを露わにして、マリにぶつけた

『お前!!人殺しの国の姫だったのか!!』

『ちょっちょっと待ってよ!!こんなのわけ分からないよ!!』

マリが、慌てた様子で怯えていた。

『マリは、何も知らないで学習、そして生きてきたんだ。だから何も知らないんだよ。』

僕は、二人にそう話した

だが、二人とも完全にマリに対しての信用が無くなってしまったようだ

『その通りよ。その子には何も罪は無いの。』

しばらく黙ってから、また答えた

『悪いのはその歴史を作った人。でも、その人はもう裁けないの。だから、』

その答えは、僕たちの真に迫る物だった

『だから、電気の化学でできるタイムマシンを発明したの。そのタイムマシンを、この時代と幻想郷と繋げて、貴方達を此処に送り込んで、
この未来を変えてもらおうと考えたの』

魔理沙と霊夢は、何も言わずに、いや何も言えずに女性の方を再び見つめた

『貴方たちがこの世界を見たら、きっとこんな世界を作らないようにすると思ったから。だから』

急に、地震が起こった。

その直後、下の床が真っ二つに裂けて、入口が開くかのようにゆっくりと離れていった

『なんだ!?』

下を見ると、何かが床から出てきていた。

それは、しばらく出てくるのを待っていると、人間の頭が出てきた。

だが、それは皮のない人間の姿そのものだった。筋肉と腱しかないかのような姿、

どんどん姿を現してきて、完全に姿が現れた時、

それはどうみても巨人だった

皮が無いだけで、それは本当に化け物のように見えた

『未来はいくつでもあるから、ここは枝分かれした後の時代だから、もう変われないの』

女性は悲しそうな顔で、階段を上がって行く。

その階段は、段々巨人の方に近づいていく

『タイムマシンを使ったのは、過去の貴方達のため、これを使うのは、この時代の人の為』

その人が、巨人の目の前に立った時、巨人の口が機械の音と共に開かれた

『これは、人間発電で動くこの国の唯一の機械よ』

女性が、その巨人の口の中に入って行く

『これで、王族や貴族の人に人間発電の恐ろしさを教えに行きます。』

その言葉を知った時、マリはだんだん青ざめた顔になった

『嫌!!やめて!!』

『奴隷は、貴方達と同じ痛みを知る人間だった。でも、貴族や王族はそれを知りません。これは、その者達にその恐ろしさを教えるためだけの機械です』

『……………』

『人間発電が進んだこの時代、もうこうするしか方法は無いのです』

僕は、その言葉に反論した

『確かに、人間発電は間違っている。僕たちの時代じゃ、そんなもの狂っていて人間の考えている者かと思う。でも、』

僕は顔を上げた

『貴方がやって居る方法も全く間違えていないとは思えない。』

言い終えると、女性は僕に微笑み返した

『私も、もう年だから頭が回んないのよ。』

その後、女性は巨人の口の中で何かボタンを押している。

『霖之助さん。』

女性は、ボタンを押しながら僕に声をかけてきた

『私、実は貴方の事が好きだったのよ』

その後、巨人の目が開かれ、口を閉じようとしていた。

『頼みますわね』

女性がその言葉を言い終えた後、巨人の口は完全の閉じられた

その後、僕はその人の名前を呼んだ





『紫!!』








巨人は、ガムを食べるようにその女性を噛み、噛み、噛み続けた。

巨人の口から、食べこぼしのように肉片や、血が流れ出した

はみ出ていた手が、しばらく痙攣した後、完全に動きを止めた

そのはみ出ていた手は、やがて下の穴に落ちた。

女性を食べた巨人は、体力が回復したかのように手足を動かした

動かした手が、壁を破壊し、足は地上に這い上がろうとしていた

僕達は、すぐにその場所から離れた

『霖之助!!』

軍曹が駆け寄ってきた

『これは……これは一体どういう事だ!!』

振り向くと、そこにはもう建物は無かった。

そこに居たのは、皮の無い、紫を殺した巨人だ










巨人は、空に向けて大声を発し、どすぐろい響きがそこらじゅうに渡った
次回最終回です。
別に連載ほどの長さじゃありませんでしたね。
最近、120Pの漫画のけいおん!漫画を描いたのですが、
正直、あれはキツイです。キツすぎました。
けいおん!自体、蛸壺屋の同人誌でしか見たこと無いので悩みまく&キャラずれまくりんぐ。
pixvやニコニコ動画にも うpされているので、良かったら見てください。(鉛筆書きですが)

さてさて、話を戻しますが
前回、没ネタとなったネタと言う物を書きましたが、
他にも没ネタがあります。


それは、霖之助が子供になって、ショタ好きのお姉様方(主に紫)にさらわれてしまうと言う内容です。
多分、書くかもしれませんが、今はこのSSの最終話に取りかかりたいと思います。
ではでは
ND
作品情報
作品集:
22
投稿日時:
2010/12/08 08:37:37
更新日時:
2010/12/08 17:37:37
分類
霖之助
魔理沙
霊夢
オリキャラ
大長編
1. 名無し ■2010/12/08 19:24:33
オリキャラ出るのに、こんなに面白い作品を書けるのはおかしい
2. NutsIn先任曹長 ■2010/12/08 21:12:20
軍曹殿!!あんた、漢だ!!
未来には、あんな非人道的なパワーソースが誕生したのか…。
こ〜りんの『剣』はあらゆるものを薙ぎ払いますが、
クサれた未来への運命を、クサれた過去からの因縁を薙ぎ払えるのか!?

最終回、楽しみにしています。
あと、サルベージする価値有りの没ネタ群の作品も。
3. 名無し ■2010/12/08 23:38:36
>1
それどういう意味だよw
4. 名無し ■2010/12/09 00:04:52
なんか進○の巨人みたいになってきちゃったな。

巨人「ぱくっ(はあと)、もぐもぐ、ごっくん!」
5. 名無し ■2010/12/09 07:07:50
>>3
そのままの意味だよ
オリキャラ出るのに、こんなに面白い作品を書けるのはおかしいなぁ、って
6. 名無し ■2010/12/09 21:05:17
ようはオリキャラが出ているけれど、出張らず、東方キャラを食いもせず、それでいちゃんと存在価値があるってことじゃね?
しかしまじどうなるのか続き気になるな。軍曹さんいい人
タイムマシンを作った紫は、過去の自分が来ちまうのも織り込み済みかな?
……ってか、お前、今回いい役なのに、前回とかでくんかくんかしていて台無しじゃねえかw
7. 名無し ■2010/12/09 23:04:01
>5
オリキャラ出ても出なくても関係無くね?
8. 名無し ■2010/12/10 19:15:19
レスポンス不正で最終話見れない…
見たかった…
9. 名無し ■2010/12/10 19:27:31
NDさんのホームページ行けば見れるぜ
⇒http://tekitoukand.naga-masa.com/
10. 名無し ■2010/12/11 05:08:24
だれか漫画にしてくれ!絶対面白いぞ
11. 名無し ■2010/12/11 10:13:25
お前ら最終話みようぜ
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