古明地こいしのもくもく日記

『古明地こいしのもくもく日記』






１２がつ１２にち
きょう、わたしはさとりお姉ちゃんにお使いをたのまれました。
地上でしか手にはいらない、食べものを買ってきてほしいんだって。
わたしがお姉ちゃんに「なんの食べもの？」と聞くと、
お姉ちゃんは「いつものよ」と言って、
わたしに食べもののしゅるいが書いてあるメモをわたしました。
いつものは、わたしも食べたいから、わたしはすぐに地上に行くことにしました。




１２がつ１３にち
きょうは地上で博霊神社の巫女さんにあってきました。
相変わらずびんぼうそうでした。
かわいそうだしわたしがお金をあげると、枯れ葉を一きれくれました。
ちえっ、しけてる。




１２がつ１４にち
きのうは博霊神社の、のき下で寝ました。
びんぼうな巫女のところにいても仕方ないので、
守矢神社にいくことにしました。そっちのほうがごりやくがありそうだからです。

とちゅう、森の中をあるいていると、魔法使いのまりさと会いました。
まりさは、ドロボウだけどじつはいい人です。
私がお金をあげなくても、メモを見せると、キノコをたくさんくれました。
今食べたかったけど、お姉ちゃんがきちんとお料理してくれたほうがおいしいので、
キノコはぜんぶ地霊殿に持ってかえることにしました。




１２がつ１５にち
守矢神社につきました。
いつもの緑色のかみのけのみこさんがいて、わたしをかんげいしてくれました。

みこさんにメモを見せて、お金をわたすと、
「ちょっとまっててね」と言って、しばらくすると、
こげちゃいろで、ぐしゃぐしゃのちっちゃい葉っぱが、
たくさんつまったふくろをもってきました。
これが手にはいれば、わたしのおつかいは終わりです。




１２がつ１６にち
わたしは、地霊殿にもどってきました。
お姉ちゃんに買ってきた食べものを見せると、
「よくやったわこいし」と頭をなでなでしてくれました。
中身やひんしつが思ってたよりずっと、じゅうじつしているんだって。うれしい！

わたしは、すぐに食べものを食べたかったので、
「すぐに食べようよ」とお姉ちゃんに言いましたが、
「今日はいそがしいからまた明日ね」と言われました。
明日がまちどおしい！




１２がつ１７にち
















１２がつ１８にち
昨日は、寝ちゃって日記が書けなかったけど、
たくさん楽しいことがあったので、いっぱい、くわしく日記を書きます！
今までで一番たのしくて、もりあがったかも！


お姉ちゃんが、お昼にわたしの買ってきた食べものを使って、
たくさんお料理を作ってくれました！

まず、お姉ちゃんは、わたしの買った葉っぱをまぜた、
クッキーを作ってくれました。
わたしは、お腹がへってたので、つまみ食いしたかったけど、
お姉ちゃんが「だめ。これは食後のデザートよ」って言うので、仕方なくがまんしました。

次に、「ピザとオムレツ、どっちがいいかしら？」とお姉ちゃんが言って、
わたしはオムレツにしました。
わたしがまりさからもらったキノコを、たくさん使ったオムレツです！
お姉ちゃんがオムレツを焼いてると、すっごくすっごくいい匂いがします。
かおりをかぐと、とってもいい気分になれます。

オムレツを焼いてるあいだに、お姉ちゃんは、キノコを使ったティーをつくります。
お姉ちゃんは、いつも本当においしいきのこティーをつくってくれます。
きれいな、ちょっとさびた鉄みたいな色のティーです。
キノコが一きれ、おちゃっ葉みたいにういてます。

朝からお姉ちゃんががんばってくれたおかげで、とってもごうかなランチができました！
いただきまーす！もぐもぐ。



おいしかったー！
ぜんぶ食べおわると、わたしとお姉ちゃんは、やわらかいソファに座って楽になります。
そして、お姉ちゃんの作ったクッキーを、ちょこちょこ二人でつまみます。
あまい香りのする、とってもおいしいクッキーです。
もぐもぐ。

わたしは、だんだん気持ちがよくなってきました。
なんだか、脳みそを釣りばりか何かで、上からつり上げられてるみたいな、変な感じ。でもとっても気持ちいいです。この日記をかいてる今も、ちょっと気持ちいいのが残ってます。

でも、お姉ちゃんは、「まだ足りない」って言って、
いつもお姉ちゃんが葉っぱのたばこをすうために使う「ぼんぐ」を持ってきます。
その中に、葉っぱを入れて、お姉ちゃんは入り口に口をつけて、葉っぱに火をつけます。
それでお姉ちゃんはそーっとすいます。そして、それを何度も何度もくりかえします。

わたしは、お姉ちゃんがたばこをすってるすがたが、いつもカッコいいと思います。
だからわたしもすいたいって言うけど、
お姉ちゃんは「まだこいしには早いです」っていいます。けち。

だからわたしは、ちょっと怒ったので、
のこってたお姉ちゃんの分のクッキー２つを、がばっと食べちゃいました。
お姉ちゃんは「あ」っていうけど、たばこに夢中になってて、わたしを怒れません。
あとわたしはのどがカラカラになってきたので、きのこティーを全部のみました。

お姉ちゃんの目は、もうまっ赤っ赤です。
それで、とろーんとした感じ。
お姉ちゃんの第三の眼も、真っ赤にじゅうけつしてて変なの。
あと、ゆらーって、うでが動いたりします。
でも、たばこに夢中なのはずっと続いてます。


わたしも、気持ちいいのがつづいてて、
地霊殿のエントランスに飛び出して、お空とお燐を大声で呼びました。
でも、二人とも出てきません。わたしが大声出したからこわかったのかな？
わたしはちょっと怒って、前にお燐がエントランスにおきっぱなしにしてた、
死体をけっ飛ばしました。でもけっ飛ばしたあと、なんかごめんねってなって、もともと置いてあった場所にもどしておきました。
それで、もう一回叫びました。「おくう！！！おりん！！！」って。
おりんは、向こう側にいました。でもなんだか、わたしを見て、ふるえてます。
前もたぶん、おんなじお食事をしたときに、おりんがこわがってました。
わたしは、おりんがかわいそうだと思いました。やさしくしようと思いました。
あとは、あんま覚えてないです。


わたしがお部屋に戻ると、おねえちゃんがたばこをやめて、ソファの上に横になってました。
わたしは、気持ちいいけど、なんか悲しい気持ちにもなってきて、
お姉ちゃんにぎゅっと抱きつきました。
わたしが服の上からおっぱいをちゅっとすってあげると、びくってなりました。
わたしがお姉ちゃんのたばこがすいたいって言うと、
おねえちゃんは「ダメ」って言って、チューしてきました。
お姉ちゃんのたばこのいい匂いがして、とっても気持ちよかったです。

それでわたしがお姉ちゃんに、おまたぐりぐりしてあげると、
お姉ちゃんはていこうできずに、よだれを垂らしながら気持ちよがってます。
あ、この時、お姉ちゃんはたくさん恥ずかしいこと言ってました。
「山がたくさん見える」
「人形のむこうにまた人形がいて、それがわたしにキスするの」
「泉があって、あって、そこからゾウが出てくるの」
意味わかんないね！おかしい！


しまいには、お姉ちゃんはよだれを垂らしながらぐったりして動かなくなりました。
わたしは、お姉ちゃんのたばこを取って、自分もすってみました。

もくもく。

けむりをいっぱいすいこむと、けほけほってなりました。

わたしもなんか頭がぼんやりしてきたので、たくさんおまたぐりぐりしました。
色んなのがたくさん見えました。
一番目に見えるのは赤と黒のチェックがらの床にかかるボロぞうきん、二番目に見えたのは広い海で魚がたくさんいて、三番目に見えたのはなんかでっかい足にふみつぶされるわたし、四番目に見えたのは灰色の建物の中で、わたしがドアの前に立ってて、ドアをするっとぬける絵でした。
あとはあんまり覚えてません。


しばらくすると、お姉ちゃんが泣いてました。
真っ暗やみの中で、白いぼんやりした光の中にお姉ちゃんはいます。
しくしく。しくしく。って、お姉ちゃんがすすり泣いてます。
おりんも、おくうもいて、泣いてます。
なにか悲しいことがあったのかな？


しくしく、しくしくってみんな泣いてるので、
わたしもなんか悲しくなって、もう寝ちゃうことにしました。
あとのことは覚えてません。






それで今日のあさ、目が覚めると、
お姉ちゃんが目の下にでっかいクマをつくってました。おかしい！
わたしは昨日たのしかったお礼がしたくて、
「お姉ちゃんも、おりんも、おくうも、みんな優しい地霊殿が大すき！」
って言いました。

するとお姉ちゃんは、なぜだかボロボロ涙をこぼして、
わたしに「ごめん、ごめん」ってあやまります。
お姉ちゃん、なにもあなたは悪いことしてないよ？
あのお食事をとると、すごくやさしい気持ちになれるから、
わたしはお姉ちゃんによしよししてあげました。






おわり