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『Fabrication Spirit』 作者: イル・プリンチベ

Fabrication Spirit

作品集: 22 投稿日時: 2010/12/23 12:06:41 更新日時: 2010/12/23 21:06:41
Fabrication Spirit

CAUTION!

・東方Projectの二次創作ですが、キャラ設定の変更や独自の設定などが許せない方はここではないどこかへ。

・変態的で意味不明な表現がされておりますが、それらが苦手で耐えられない方はここではないどこかへ。

・ある物をすべて受け入れられる方は、この先に進んでください。



 私は人形。
 名のない人形。
 彼女と私をつなげているのは魔法の糸。
 魔法の糸が私のライフライン。
 彼女は私に家事をさせる。
 私は彼女の操り人形。
 私の仕事が上手くいくと彼女が喜ぶ。
 彼女が喜べば私も嬉しい。

 私は人形。
 名のない人形。
 彼女と私の絆の証が魔法の糸。
 魔法の糸がないと私は私でいられない。
 彼女は私に雪かきをさせる。
 私は彼女の手と足だ。
 私が雪かきを終えると彼女は私を抱きしめてくれる。
 彼女に抱かれると私も嬉しい。

 私は人形。
 名のない人形。
 彼女と私は一蓮托生。
 魔法の糸はマストアイテム。
 彼女は私に人形劇をさせる。
 私は彼女の指示に従う。
 私が人形劇を成功させると彼女が喜ぶ。
 彼女に愛されて私は嬉しい。

 私は人形。
 名もない人形。
 私は彼女の剣のかわり。
 魔法の糸で剣を持ってる。
 彼女は私に敵を切らせる。
 私は彼女の恐怖を打ち消す。
 私が敵を排除すると彼女が喜ぶ。
 彼女に必要とされて私は嬉しい。

 私は人形。
 名のない人形。
 私は彼女の身代わり人形。
 魔法の糸が切られると私はここにいられない。
 彼女の脅威は私の脅威。
 私は彼女の盾になる。
 私は彼女の脅威を変わって受ける。
 彼女に使われ私は嬉しい。

 私は人形。
 名もない人形。
 私は彼女の神風だ。
 魔法の糸を切られたら。
 彼女の代わりに敵に突撃。
 私は彼女の特攻隊。
 私は彼女の犠牲になるけど。
 彼女を守れてそれが嬉しい。

 私は人形。
 名もない人形。
 彼女が後ろに飛び退いた。
 私を地面に叩きつけると光が広がる。
 私は人の形を失った。
 彼女が生きればそれでいい。
 私は彼女のスペアになれない。
 私のスペアはいっぱいいるんだ。

 私は人形。
 名もない人形。
 彼女が魔力を私に込める。
 糸を切って私を投げた。
 私が地面に着くと弾けて飛んだ。
 私は人の形を失った。
 彼女の脅威を無くせればいいんだ。
 私のスペアは作ればいいんだ。

 私は人形。
 上海人形。
 彼女の魔力が私の命。
 私は彼女に逆らえない。
 彼女は私を従わせてくる。
 私の願いを彼女は聞かない。
 私は修羅場を駆け巡る。
 彼女は私を血で染める。
 私は彼女に愛されたいのに。
 彼女に抱きしめられたいのに。
 私は彼女に甘えたいのに。
 これ以上誰かに嫌われたくない。
 これ以上誰かを傷つけたくない。
 私はモノじゃない!
 私は人の形をしている!
 私は命を宿してる!
 私は彼女に必要とされたい!
 それが叶わぬ夢だとしても私は生き続けていたい!

 私は人形。
 蓬莱人形。
 彼女の魔力が私の血液。
 私は彼女に命令される。
 彼女は私を従わせてくる。
 私の意思を彼女は知らない。
 私は狂気を受け止める。
 彼女は私の首を吊らせる。
 私は彼女の意思を受け取る。
 彼女は私に怒りをぶつける。
 私は彼女に優しくされたい。
 これ以上誰かが嘆く姿を見たくない。
 これ以上誰かの悲しむ姿を見たくない。
 私は意思がある!
 私は願いがある!
 私は心がある!
 私は命を持っている!
 それが叶わぬ夢だとしても私は誰かに愛されたい!



−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


 「お〜い、アリス。また実験に失敗したのか?」

 寒がりのくせに、私に家にやってきて暖を取っているのは腐れ縁とも言える人間の魔法使いだ。いつも私の実験を見にきて、紅茶を飲みながら私が失敗するのを楽しみにしているのだ。

 「魔理沙、また失敗しちゃったわ。どうして肝心なところで上手くいかないのかしらね。自立人形を作るのが私の夢なんだけど、修行が足りないのかな?」

 「まぁ、いいや。所詮人形だし。変わりならいくらでも作ればいいし、私が五体満足であれば何の問題もないんだから。」

 「お前なぁ…もっと人形を大事にしてやった方がいいと思うぜ?」

 窓から外の景色を見る。今日は雪が降っているので、人形たちを狩りださなくてはならないようだ。

 「いいじゃないの、所詮人形なんだから。適当に扱って問題ないでしょうに。」

 「お前が失敗し続けるのは、人形を大事にしないからだと思うぜ?」

 「うるさい。どういうわけか人形に感情を与えると、ロクなことにならないのよね。人形といっても私の子供だから、どうしても親に似てしまうのね。」

 「たぶんそいつはお前自身さ。人形は人形でありながらお前そのものでもあるんだぜ?」
 
 今日は晴れているし、これ以上雪を放ってしまうと家が押しつぶされそうだ。私は人形たちに指示を下した。

 「今日は久々に晴れているから、あなた達全員雪かきをしなさい!」

 「かわいそうに、こいつら全員アリスにこき使われるなんて悪夢もいいところだぜ。」

 人形たちに感情を与えていないから、私に指示通り動く。正確にいうと魔法の糸で操っているだけだ。私の従者は私のいうことに疑問を持たず、私のいう事を大人しく聞いていればいいのだ。どうであれ、私の部下はあなたの部下より応順で有能であればいい。下手に感情と意思を与えると、どうやら必要以上のものを持った人形たちを、この手で抹消しなくてはならないのだから。
―あとがき―


 イル・プリンチベです。今回のSSは、アリスちゃんの上海人形や蓬莱人形をはじめその他大勢の人形たちを輝かせたかったとともに、忙しい現代人向けに、読むのに時間がかからず休憩時間あたりにサクッと作品を作りたかったので、このようなポエム調というべきか、なんというか自分でもわけのわからない形式にしたのですが、産廃創想話向けということもあって、ただひたすら淡々と進んでいきながらどこか意味不明で狂気の匂いを漂わせて何かがぶっ飛んだ感じにしたつもりです。いやぁ、吾輩の作品は相変わらずクオリティが低いというかなんというか、情けないことに成長の要素がありません。

 このSSは冒頭文の文章がどうしても頭から離れなかったので、忘れないうちに書いちまえといったわけです。そんでもって大した時間もかからずに速攻で仕上げました。ちなみに構想時間10分、書きこむのに2時間弱です。それでもって、やっている事は相変わらずおバカです。これは本当にイカンというわけです。

 正直言って驚きなのは、前作と全然作の続編および派生バージョンを作ってほしいという依頼があったので、マジでビックリしましたよ。あんなヘッポコで下品で中身がなく陰惨なSSを読んでくださって、そのうえ感想まで書いていただけるなんて、私と致しましては本当に感無量で嬉しいです限りです。これは嘘じゃないです。

 皆様のお目汚し以外の何物でもないこのSSを読んでくだされば、ヘッポコ書き手の私としては嬉しい限りですし、この場を借りてお礼申し上げます。本当にありがとうございました。
イル・プリンチベ
作品情報
作品集:
22
投稿日時:
2010/12/23 12:06:41
更新日時:
2010/12/23 21:06:41
分類
アリス
魔理沙
上海人形
蓬莱人形
短編
1. NutsIn先任曹長 ■2010/12/23 22:10:45
名が無いイコールまだ自我に目覚めていない、と。
で、『道具』の至福は主人に使い潰されることで、『生命』は存在することこそ本分。
…こりゃ、自立人形の完成はまだまだ遠そうだ。

貴方の作品、楽しみにしています。
2. 名無し ■2010/12/24 03:50:49
いや、こういう詩文形式(?)も中々に良いぞ
名もなき人形が淡々と使い潰されることを語り、名のある命がその二倍以上の長さで自らの命を叫ぶ
物語に表現があっていたというべきかな。
しかしまあ確かにこれじゃあ「アリスが望む」自立人形の完成には遠いな
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