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『永江衣玖の風俗体験』 作者: 石動一

永江衣玖の風俗体験

作品集: 23 投稿日時: 2011/01/07 04:27:24 更新日時: 2011/01/13 09:46:14
 とある町には少し前に話題に上がり、あっというまに風に吹かれて沈んだ風俗店がある。
 本来風俗というのは、ソープ・ヘルス・ピンクサロン・ストリップ・おおまかに纏めてヘルスといった主に男性の為による女性が性的なサービスをする店なのだが。
 あまり知られてない事ではあるが。男性が女性の為に性的サービスを行う風俗も存在する。
 それは大抵が性感マッサージや不感症治療だったり、性感帯・アナル開発だったりするのだが。
 極一部、本来のソープと同じように女性を客として迎える風俗店がある。今ではすっかり廃れたが、この町にある風俗店がまさにそれであり、私は今、その店の中に入ろうとしていた。
 妖怪である私、永江衣玖が幻想郷の外に出て人間となんら変わりのない生活をするようになったのは数年前。
 外と内との交流が公になり、いわゆる外部の人間が幻想郷に来る幻想入り、幻想郷の人妖が外部に出る幻想出といった事柄が、容易に行われるようになった数年前からだ。
 理由は至ってシンプルで。退屈を紛らわすため。多くの妖怪や天人がそうしたように、私も外に出て戯れにスーツなぞ着込んで仕事をしていたりする。
 そんな私が何故、女性向けの風俗店に出向いているかというと、ただ通りがかっただけだったりする。
 看板を見たとき、仕事仲間の人間の女性から「こういった場所に行った事がある」と体験談を話されたのを思い出したからだ。結構な好評をしていたから記憶に残っていたため、ついぞ足を踏み入れてしまった。
 それに働くようになってから、異性同姓問わず、随分と性行為をしておらず、また自慰なんかもしないため、言ってしまえば性欲を大いに持て余していたからだったりする。
 女が金を払って男に抱かれるなんてと思うなかれ、こういった一時的な金銭による肉体関係が一番無難なのだ。
 ガラス製の自動ドアを開けると、中はこじんまりとしたロビーになっていて、待合室であろう長椅子とテーブルが置いてある場所には誰も居なかった。
 同じ所にある受け付けのカウンターにも人の姿はなかったが、ドアが閉まる音の少し後に慌てた様子で三十過ぎ程のスーツ姿の男が顔を出した。
 男が私の顔をみるなり何故か驚いたような表情になったのは気のせいか、すぐにいらっしゃいませとカウンターに来るように手招きをされ、入り口からそこに向かう。
 もしかしたらこういったサービスには、言いたくないがあまり異性に興味を持たれない女性は壮年の女性が来るのではないのかと考えてしまう。
 自分は中の上辺りの顔立ちだと自負しているが、店からすればそれでも上物……なのだろうか?
「60分、二万ですが」
「はい、お願いします」
「ご指名は?」
「いいえ、お任せします」
「わかりました、ではお名前を。ああ、料金は後払いになりますので」
「…………永江衣玖です」
「かしこまりました。では椅子に腰掛けてお待ちください、お呼びしますので」
 短い会話を済ませると、受け付け男がそそくさと裏手に入り、一人になってしまったので言われた通りに椅子に腰掛けた。
 会員登録が必要だとか、前金が必要だとか耳にした事があるが店によるのだろうか、名前を聞かれたのは相手役の男が話しやすいようにだろう。
 こういった所では偽名を使うと聞いて迷ったが、結局本名を告げたのは、偽名を使って呼ばれても自分の事とは思えないからだった。
 やはり一時とはいえ、体を重ねる相手には名前で呼んでほしいものだ。
 待っているま、雑誌を読もうと思ったが、ふとカウンターの奥の壁に写真が数枚貼られているのに気がついた。
 指名用のだろうか、四枚程しかないが、それがこの店の従業員の中でいわゆる風俗の役に就いてる男達か。
 スポーツマン風の短髪の男、細身のあたりさわりのない男、やたら高身長そうな男、スキンヘッドの強面。どれも一般的に美形に分類されているのは流石、女性向けと言った所か。
 個人としては顔はどうでもいい、大事なのはどんな風に私とセックスをしてくれるのかという事が気になる。
 じっと見ていると、今からこの男達の誰かとセックスをするという実感がわき、久しぶりの性欲と若干の緊張、高揚感と今更ながら風俗に来てしまったという気恥ずかしさが混ぜ合わさって、背中をゾク、と震えさせた。
 このスーツを脱いで、まだ名前も知らない男に裸を見せる。一期一会ならではの高揚感。幻想郷では味わえそうにないものだ。
 しばらく待っていると、受け付けの男が戻り、準備が出来た事を告げられた。
 なるべく緊張を表に出さないように立ち上がり、案内されるがまま、私がこれから体を重ねる相手が待つ個室へと、受け付けの男と共に向かうのだった。



「衣玖さんはこういうの初めて?そんな風に見えないけどなぁ、ご無沙汰だったり?」
「ええ、でもそんな変ですか?エッチが好きな女性は多いと思いますが」
「多い多い、今日も朝に一人来てね……」
「あら、大変ですね」
「でも君にもたくさん気持ちよくしてあげるから安心してね」
「ふふ、期待してます」
 通された個室で私を出迎えたのは、最初に見たスポーツマン風の男だった。
 ベッドに腰掛け、はきはきとよく喋る。軽快さが癪に触らないのは人柄か、マニュアルか。とにかくこちらも相応に笑顔を見せて緊張を解していく。
 私はいまだにスーツのままだったが、彼はすでに腰のタオル以外は衣服をつけてなかった、汗ばんだ肉体はやや筋肉質でいかにも硬そうであり、それが異性をますます感じさせる。
 おざなりなマニュアルトークさも感じられないし、自然体なのだろう。
 話をしながら部屋も見回す、ダブルベッドのすぐ横には灰皿が置かれたガラス製の丸テーブルの他に小さな箪笥とハンガー、客の衣服をかけるためのものだ。引き戸で遮られた隣室からはほんのりと 湿り気が漂い、風呂場である事がわかる。
「もうはじめちゃおうか」
「あ、はい、よろしくお願いします」
 軽く頭を下げると、彼は微笑みを返し、引き戸を開けて風呂場に入った。
 すぐに湯船にお湯の音が響く。彼はそれを眺めはじめたせいで、ベッドに取り残されてしまった。
 自分で脱げという事なのだろうか。ならそれでいいかとスーツのボタンに手をかけたが、思い立って止め。お湯が張り終わるまでそのまま待った。
「あれ?脱がないの?」
 思ったとおりの反応だ。
「その、初めてなのでちょっと恥ずかしくて……脱がしてくださりますか?」
 そう言うとも彼は特に何も言わず私の手を取って立たせ、スーツのボタンを外しにかかった。
 せっかく奉仕される側として来ているのだ、こうやって楽しむのも悪くない。
 ボタンが外れ。スーツが脱がされてネクタイも取られ、シャツのみとなったと同時に、気恥ずかしさ緊張が消え。静かな興奮が私を包み始めている。
 丁寧にコートをかけている間すらじれったい。
「服なんて、適当に放ってください」
「え、でも」
「いいから、続けて……」
 出来るだけ恥ずかしそうに言ってみると察してくれたのか、彼は手にしていたネクタイをテーブルに放り、私に密着するように体を寄せた。
 しかし、シャツのボタンに手をかけられず、彼の手は背中側から手を差し込み、ブラのホックを外してしまった。彼のゴツゴツした腕と一緒にブラがするりと抜けていき、遮る物が無くなった胸に布地が触れる。
 ブラを放った彼の手が、今度は後頭部にあてがわれた。スキンシップも一緒にという訳か。
 近づいてくる彼の顔に薄目で唇を尖らせたが、触れる柔らか感触はそこではなく、首筋だった。
「あ」
 予想外の行動に反射的に声が出る。それからキスになるかと思ったが、シャツのボタンを外されてしまうだけ。おあずけという事だろうか。
「控えめだけど綺麗、胸」
「あ、ありが、とう」
 腕を抜けて落ちていくシャツと彼の言葉に、頬が少し熱くなる。久しぶりとはいえ、さすがにやはり、恥ずかしい。すぐに無くなるだろうがまるで子供みたいな反応をしてしまった。
「下も脱ごうか」
 次に伸びた手がベルトを取り、ファスナーを下ろす。このまま脱がされると思いきや、その中に手を入れられ、陰毛の部分を下着の上から撫でられた。
 そしてようやく、ズボンと下着を脱がされて、一糸まとわない姿になる。男もタオルを取って裸になり、腰に手を添えられて湯船に入った。
 ちょっと熱いお湯があふれる音を聞きながらもしかして、とある考えが浮かぶ。対面に座る彼がふぅ、と息を付くと。沈んでいた手を取って指先を絡める。太くて、男の指だ。
 湯の中から見える彼のペニスは平均よりか大きそうであったが、裸を見た癖にまだ勃起はしていない、相手をしたと言っていたから、まだそれが残っているのか。
「ねぇ、色々触っていい?」
「……はい、お好きなように」
 指先から腕に、肩から鎖骨に大きな手の平が流れていく。こそばゆさに思わずにやけたみたいな顔をしてしまったら、彼がにっこり笑顔になった。
 女性を相手にするからにはやはり気を使ってしまうのだろうか。鎖骨の手が乳房におそるおそる触れ、優しく揉まれる。乳首を人差し指で一回りこねられた後、私の体から手が離れる。
「体、洗おうか」
 触れられたせいか、彼の言葉が静かになった気がする。黙って頷いて、どちらともなく湯船を出た。



「マットプレイは昔あったんだけど、お客さんから重いって言われるようになってやめたんだ。だから普通に洗ってあげるだけでごめんね」
「どんなものか興味はあったのですが、残念ですね」
「他の所でマッサージするからさ、ね」
 泡だったボディタオルで腰周りを撫でながら笑う彼に相槌を打つ、ペニスは先ほどよりも勃起しはじめて準備は出来てきているようらしい。
 マット・プレイ。ローションを使って体を滑らせるように塗る行為は気持ち良いと体験談で語られていた分、言葉にした通り残念だったが、それはひとまず置いて。
「お尻とアソコも」
 彼の手つきは力をわざと弱くして体を撫でるに留めているのを感じて、焦らすのが好きなタイプだと確信した。
 少しは愛撫してきそうな性器も上っ面を泡にまみれさせるだけだ。
 もしかしたら私からもっとシてほしいだなんて言わせる気か。
 まぁ言うとしても、もっと後になると思うが。
 シャワーで泡を洗い流した後、彼が用意したのは洗面具と真ん中が大きく窪んだ椅子だった。スケベイスという奴だ。暖められた所を座らせられると、彼が私の足に跪き、すねの部分にキスをしはじめた。
 幾つかのフレンチ・キスの後、右足が持ち上げられる。
 片足を立てるような座り直した彼が、足裏がちょうどペニスの付近に来るように置いて、今度は舌で舐められた。
 熱くてぬるぬるとした唾液がお湯とは別に脚をぬらしていく。気持ち良さというより、こういった事をさせている、といった優越感が湧き上がり、それが持ち上げられた私の足の指に来た時、大きく背筋に快楽が走った。
「あ、そんな所」
 親指がまるまる彼の口に含まれる。おしゃぶりするように吸われたかと思うと。指の間に舌をにゅるにゅると通されて、それが結構な気持ちよさがあった。
 ふやけてしまうんじゃないかと思う位に両足をたっぷりと唾液まみれにした舌が今度は這い上がり、うちまたを犯し始める。そこからどんどん性器へと近づいて、しかし触れず。そのままへそから脇腹へと移動した。
「ん……」
 とことん焦らす気らしい。乳房の谷間から、鎖骨と首筋にフレンチ・キスの繰り返し。触れて離れる度に小さく感じて。その度に声が出そうになる。もし鏡があったら、きっと私は顔を紅くして、呆けに近い表情で彼の動く頭を見ている所が映るだろう。
 首筋から上った彼のキスが頬と、ようやく口に軽くあって、彼が立ち上がった。
「ひゃっ」
 突然視界が勢いよく動き、次に見えたのが天井と彼の胸板だった。
 膝裏と背中に腕が回されていて。お姫様だっこをされたのだと気が付く。突然すぎて素っ頓狂な声を上げてしまった。
 そのままベッドに横にされる。どうせなら放り投げる位してほしかったが、文句し言わないでおこう。
 寄り添うように横に寝転ぶ彼の体温が酷く熱い。私もだ。ほんのすこし息が荒くなってきた。
 足に、彼の足が乗る。勃起しきったペニスが押し付けられ、ビクと跳ねた。
「キスして、いい?」
 すでにしてる癖に、彼が耳元で囁く。それは「今から君を犯す」と言っているようで。
 答える代わりに動かした口で、彼の唇に噛み付くように押し当てた。



 唾液が喉をどんどんと通るだけでは収まらない。呼吸もできなくて、お互いの鼻息を吸ってるみたいに呼吸が漏れ押し付けあう舌か伝った涎が口から漏れて、もはや赤ん坊のようにだらだらとしていた。
「ん、ふぁ、ん……んぢ、んふ、ん、ふー…んん」
 声とも息とも付かない音が勝手に喉から出る。それがどんどんと興奮を高め、彼はすでに私に覆いかぶさるようにしてキスをしてきたから。
「んっ」
 性器に当たる陰茎の怒張したものに、もう頭がたまらなく、もう初めて会ったからなんて考えも全部どうでもよくなり。ただ肉欲に忠実にさせてくれる刺激に。
「お願いします、そろそろ、ください」
 とうとう焦らされる事に降伏宣言をしてしまう。元々する予定だったが、それもどうでもよかった。
 言葉を待っていたかのように、亀頭が入り口を探すように膣口をなぞる、尿道にあてがわれてビクリとしたが、直後に、やはり焦らすように、膣内にペニスが挿入された。
「ぁふ」
 張りきったカリが膨らむようにして押し分けて奥に進む。陰茎の硬さが全体を浸透し、無意識に痙攣に似た反応で締める度に、跳ねるように快感の雨が降る。足の指にキュっと力が入る。
「っっは、ぁ!」
 彼の陰毛と私の陰毛が絡むように合わさった時、根元まで挿入される圧迫感に声を上げると、彼が唇で黙らされる。
 そうだ、彼は焦らすのだ。腰を動かせばそれこそ豪雨が叩く地面の水滴のような快感を与えられるというのに。挿入しきったままわざと動かさないで。自分が焦れて腰をくぬらせてしまうのを楽しんでいるのだ。奉仕をする側の癖に。
「ん、ぐっ、ん、んん」
 ああもうなんて酷い男なのだろうか。それを求めているのに、くれないなんて。
「動いてほしい?」
 見透かしたような台詞。わかっている癖に。
「し、て」
 なら言ってしまおう。もっと、ここはそれが許される場だ。
「シてくださぃ、ください!」
 自らを雌に成り下げる唯一の場なのだから。
「あぁ!」
 答えるように、そりまでとは違った勢いのよい腰の打ち付けに上半身が嫌でものけぞる。
引き抜かれるのがイイ、突かれるのがイイ、気が付けば、両手で彼の背中を抱きしめて、自分の体を固定していた。
 勝手に動かないように好きに犯してほしいと、望むままに打ち続けれるペニスはひたすらに抉り、削ぎ、肺から息を押し出して腹筋が痛む位に乱暴で。
「あぅ、あ、っは!ん、ぐ、ん!」
 焦らされていた快楽の溜まりが全て全て全て一点から脳みそまで気狂いのように駆け抜ける!
 唐突に彼が出ると彼が言った。押し込みかけたペニスが引き抜かれる、させない。足を組んで押し戻す。
『――ッ!』
 吐き出されたモノが最後に私を満たしたと共に、彼が深い息を吐いて体を降ろした。荒く動く胸板が重い。
「はっぁ」
 エクスタシーのように激しい快楽は無かった。それでも私の中で溶ける余韻が、彼と同じように深い息を吐き出させ。
 尻の間に流れるぬるりとした液体だけが、ただ冷たく終わりを告げていた。




「今度は私が洗いますから」
「すいません、どうも」
 湯船を溜めている間にシャワーで汗を流した私が、今度はボディタオルを持って彼の腕を擦っていた。
 自分は先に中も体も洗い終えている。さっきまで重く感じていた胸板から、ぶつかりあった腰周りを。そして何度も動かされたペニスまで来た時、先端にまだ精液が残っているのを見つけ。
「じっとしててくださいね」
「あ、ちょっと」
「いいから」
 タオルを置いて、ペニスを握った。少ししなってしまったものの、まだ硬さの残るペニスが熱い。膣内だとわからなかったが、体温よりもずっと燃えるように。
 舌で唇をしめらせ、私は亀頭にキスをした。軽く吸うとビクリとおおきく反応され鼻先にぶつかったので、そのまま陰茎に舌先を這わせた。
 真ん中から上へ、Uターンするうに根元へ。玉袋もはむように甘く噛む。泡のついてない手の親指で裏筋を圧迫すると、さっきのようにまた堅く。
 これならもう一回戦できそうだ。と思ってから。これではどっちが奉仕する側なのかと一人笑みが漏れた。
 いや、客なのだからしたいようにしているだけだ。そう思い直して。今度は亀頭から徐々に根元まで加えて喉奥に収めていく。
 陰茎の腹に舌を、歯を背になぞっていくと、気持ち良くなってくれたのか、足が動いて反応した。
 根元まで飲み込んでから、あえて口を大きく開けて舌と歯を当てないようしてみる。
 口内にちゅうぶらりんになっているみたいで、息と温かみが感じられるのに、肝心の気持ちの良いのが無くなった事にペニスが動いて上の顎に触れたがるのが面白い。
 焦らすというのも楽しいものかもしれない。でもこのまま口の中に出させたい。
 唇で強く挟んで、強く吸い上げるようにして唾液の音を出しフェラチオをしてあけようとした時。 ベッドの奥でアラームの音がけたたましく鳴った。
「あー、時間か」
 彼が少し残念そうに呟く。いつの間にもう60分経っていたのか。すっかり時間を忘れていた。
「後五分だし、お風呂入って出ようか」
「ふぁ、む」
 話しながらも口で刺激するが、名残惜しそうにペニスが口から抜けたので、大人しく湯船に入る事にした。
 気が付けば、とうにお湯は溜まっていて、ざぁざぁと溢れていた。


 最後の数分の間、あぐらをかいて座る彼に対面で乗るように跨り、めいいっぱい体を押し付けてキスをして過ごした。
 この時間にしかできない事を考えて。これがしたくなった。
 まるで馬鹿みたいにずっと、時間が少し過ぎてしまったけど、彼は大丈夫だと言ってくれたので安心した。
 服を着替えて受け付けに戻るまで、彼に手を繋いでエスコートをして貰った。途中通りがかった部屋で、誰か別の女の声が漏れているのを聴いた。
 彼女も私と同じように。ここでしか出来ない事をしているのだろうか。
 最後に、彼のズボン越しにペニスにキスをして、またねをした。これも馬鹿みたいだけど、ここはそんな事をしたくなって、それが出来る場所だ。
「いかがでしたか?」
 受け付けの男に金を払う時、そんな事を言われた。わかってる癖にと思ったが。
「ちょっと刺激が強すぎですね」
 なんて曖昧に返しておいた。カウンターの奥では、また写真しか知らない男の写真が貼られたままで。
「またお越しください、永江さん」
 出口まで見送ってくれた受け付けの男に微笑みながらも。次はいつ来よう。あの男はどんなセックスをしてくれるのか。
「ええ、したくなったら来ます。潰れないでくださいね」
 そんな事を考えながら、店を後にした。
たまには直球も、いいよねと自分に言い聞かせる夜勤明け。
こう、女性が風俗というと変に暗いイメージや色情的なイメージをもってしまうのですが。
ただ出来る場で楽しんでする行為に耽るってのも、素敵だと思うんですよ

>>1
結構ムラっときますね。
シリーズ化は難しいです。ドールハウスやら赤ちゃんプレイならネタあるんですがねぇ
>>NutsIn先任曹長殿
深く追求するとそれこそ一Mじゃ足りないですしねこの問題は、ケ・セラ・セラ
>>イル・プリンチベさん
お堅い女性ほどこういうのにハマらせたくなるのですようふふ
>>4-5
女性型風俗店のソープは体験できないので男性基準としましたが、なかなか難しいものですね
>>sakoさん
眠いーって感じが出てしまうのやもしれません
>>狂いさん
彼らからすればそれどころじゃないですからね、仕事ですから
>>8
女性向けのソープ・肉体奉仕が流行らないのは男性のバイタリティ・メンタルの問題だったり
今回はまぁ、たまたまと言う事で
石動一
https://twitter.com/isurugi_hajime
作品情報
作品集:
23
投稿日時:
2011/01/07 04:27:24
更新日時:
2011/01/13 09:46:14
分類
永江衣玖
エロのみ
1. 名無 ■2011/01/07 19:32:00
まずは夜勤お疲れ様。経験無いが、徹夜明けの滾りみたいなものがあるのかな?

買う方は新しいね、できればシリーズ化して欲しい。
できればあまりこういうとこに来なさそうな、慧音とかさとりとか……
2. NutsIn先任曹長 ■2011/01/07 21:34:54
正月に実家からガメてきた赤ワインのツマミに読ませていただきました。

幻想郷と外界の垣根が無くなったのはどういう経緯があったのだろう、などと考えるのは野暮ですね。

女性、それも幻想郷から来たお堅い衣玖さんの視点による風俗体験談、堪能いたしました。
男性版の奉仕は女性が男性に行なうそれとは完全互換ではない、と。
人間の女性より強靭な幻想郷の妖怪なら、マットプレイも有りかな。

石動さんの作品からは、まるで実際にヤッた或いはヤられたみたいな生々しい息遣いを感じて、
私も酒のせいだけではない体の火照りと欲情を感じました。
3. イル・プリンチベ ■2011/01/07 21:38:24
夜勤お疲れ様でした。

>>1様
夜勤は慣れないとしんどいですよ。体がおかしくなります。

衣玖さんと風俗を組み合わせるのがすごいセンスだと思います。
素晴らしい作品をありがとうございました。
4. 名無し ■2011/01/08 00:48:46
女性の風俗は読んだことが無かったんで新鮮でした。
妖怪相手だと妊娠も心配しないで生でやれるのかな〜
それでも性病の危険性があるだろうけど

米1
むりやり昼夜逆転させるようなもんだから体内時計に大きな負担がかかる。
5. 名無し ■2011/01/08 10:09:31
女性用風俗店、そういうのもあるのか!
幻想郷の花形、弾幕を操る綺麗どころの女性達は、あまりの強さと美しさで男が寄りつかず欲求不満だったりするのでしょうか。
彼女達が選ぶ側となれば向こうでも選り取り見取りかもしれませんが、こういった一時的な金銭による後腐れ無い肉体関係は、外界のお店にでも来ないと経験できないでしょうね。幻想郷に女性向け風俗店が出来るところはちょっと想像できませんもの……逆ならあるでしょうが。
6. sako ■2011/01/08 12:58:37
読後に賢者タイムのようなあの何とも言えない雰囲気を覚える素晴らしい短編でした。
夜勤明けの気だるさがそのまま文章になってるのかな。なにはともあれ、幻想郷一オトナっぽい女性イクさんのオフでの一面がかいまみえた気がします。
7. 狂い ■2011/01/09 04:14:37
男娼も衣玖さんの魅力に惹かれることなく
あくまで「仕事」をやってる感が出てて感心しました
8. 名無し ■2011/01/10 03:56:19
この男たちって…毎日何回も出してるんだよな…しかも客を満足させる量
すげえ精力だぜ

ところで衣玖さん
あんたならそんな店に行かずとも俺が大歓迎で毎日やってやるんだがどうだい?
9. 名無し ■2011/01/13 13:41:15
女性用のソープランド確か九州の繁華街にオープンしたけど2〜3ヶ月で幻想入りしたと聞いたのを思い出しました。
原因は男娼が全員不能になったとか…定休日以外毎日、金と暇と性欲を持て余したリアル妖怪の様なおばはん達を3客相手をして一人二人と潰れて逝き全員不能にと…
衣玖さんの様な魅力敵な方が相手なら対応はマニュアル道理でも内心…
案外、幻想郷にも秘密の会員制の逆ソープがあったり…オーナーは神隠しの主犯のおb(ピチューン
10. ぐう ■2011/01/14 14:43:03
直球のえっちを久々に見て、とても新鮮な気分になれました。
11. 名無し ■2011/01/19 23:07:14
イイ
イイなこれ…
12. 名無し ■2011/01/24 20:59:57
ねちっこくてエロいのにどこかドライで少しおセンチになりました
素敵な読了感をありがとうございました
13. ■2011/03/16 21:05:31
とてもエロくて大満足でした。女性用風俗というシチュと衣玖さんというキャラ選択がすばらしかったです。
思考や仕草も生々しくて大変興奮しました。良い作品をありがとうございます
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